著者
平野 葉一 河村 勝久 中村 義作 秋山 仁 板井 昌典
出版者
東海大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1997

本研究の目的は高校数学教育における数学史活用のための教員用マニュアルおよびCD-ROM作成であるが、平成11年度においては、研究最終年を迎えて具体的な実践を含めたまとめに向けての研究を行った。特に、東海大学付属高校の数学教員の協力もあり、作成資料(テキスト)の検討、実際の授業での活用を踏まえた共同授業なども試みた。研究活動および成果以下の通りである。1.数学史に関する教員用マニュアルに関しては、特に2003年からの高校数学教育改訂を念頭におき、授業での生徒たちの作業的・実践的活動が可能になる事例の収集を行った。特に新しい数学基礎との関連を考えた「黄金比」に関しての資料の充実、科学実験との関連をも考えた「指数・対数関数」が中心であった。また、ブールを中心とした集合・論理に関する研究、数学パズルに関する歴史的考察も行った。2.CD-ROM制作に関しては、Internetの普及を考慮してホームページ形式(htlm形式)とすることにした。特に、ピタゴラスからケプラーまでの数学と音楽の歴史展開を基礎とした内容の作品は、高校教員と担当の生徒たちの協力もあり、現場に即したものとなった。3.データベースの作成では、数学史関連項目を約100点選び、その歴史関連文献(約1500件)を収集した。現状では文献リストの形だが、今後内容を含めてデータベース化する予定である。具体的な成果に関する口頭発表は以下の通りである。平成11年12月3日・4日 数学史および数学教育に関するWorkshop開催(発表論文集作成中)論文報告:「数学史の通時と共時:本Workshopへの問題提起として」「ブールの『思考の法則』についての研究」など3件平成12年1月13日 韓国・ソウル、団体Mathlove主催のMath-Festivalでの招待講演「数学博物館と数学教育-数学史的視点からの考察を含めて」

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著者
東海大学文明研究所 [編]
出版者
東海大学
巻号頁・発行日
1962
著者
楢崎健
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要文学部
巻号頁・発行日
no.76, 2001
著者
木村 淳 浅田 昭 伏見 岳志 松本 義徳 杉本 裕介 清水 秀人 阪本 真吾 鉄 多加志 Schottenhammer Angela Jago-on Sheldon Clyde B. Lacsina Ligaya Sheppard Bob McCann Ian
出版者
東海大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

2016-2018年の3ヶ年で、千葉県御宿町沖で1609年に沈没したスペイン船籍ガレオン船サン・フランシスコ号の船体遺存可能性の調査及び初期マニラ・アカプルコ交易船の船体・造船技術及び関連遺物把握の考古学研究を実施した。御宿町の岩和田沖合とされる同船の推定沈没範囲において、船体や関連遺物の遺存状況の検証を明らかにする水中考古学探査・潜水調査を行った。マルチナロービーム音響測深機による海底地形計測及び磁気探査、潜水調査によって、沈没可能性地点を浅海と沖合岩礁(真潮根)の二つに絞り込んだ。サン・フランシスコ号関連の文献精査、国外のマニラ・アカプルコ交易沈没船遺跡の比較研究を実施した。
著者
内山 幸子
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、北海道の古代から中世に行われた儀礼の詳細について、動物遺体や住居址をもとに検証し、当時の精神観を明らかにすることを目指すものであった。研究の結果、家送り儀礼と動物儀礼が従来の認識以上に頻繁に行われていたことに加えて、両儀礼が連動する動きも、一部の事例で明確に捉えられた。以前から、当該地域・時期では、人を葬る際に、副葬品となる土器や刀子を破壊する例が知られていた。今回の例も、家や祀っている動物遺体に火をつけることで本来の形や機能を失わせ、別の世界へと送る、一種の儀礼的行為だったと考えられる。このような精神観は、古代から中世にかけて連綿と続いていたことが明らかである。
著者
工楽 英司
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 教養学部 (ISSN:03892018)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.183-190, 1976
著者
今西 規 木村 亮介 瀧 靖之 竹内 光
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

ヒトの顔形状はかなり強く遺伝的に規定されているため、原理的にはゲノム情報から顔形状を予測できるはずである。そこで本研究では、ゲノム情報に基づいてヒトの顔形状を予測するためのソフトウエア「ゲノム・モンタージュ」の作成をめざす。まず、合計3000人以上のデータを使ったゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施する。次に機械学習による解析を実施し、その有効性を評価する。さらに、GWASと機械学習の長所を融合させた解析を試み、従来の表現型予測の精度を超える新手法の開発をめざす。
著者
長沼 洋一 長沼 葉月 名城 健二 牧野 晶哲 米村 美奈
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、障害学生修学支援も含めたキャンパスソーシャルワーカー(以下CSW)の活用実態を明らかにすると共に、管理者の効果評価とCSW自身の活動評価を組み合わせ、実践の評価を行うことを目的とした。CSWの配置は3年前と比べてほぼ倍増していたが障害学生修学支援コーディネーターへの有資格者の活用はまだ少なかった。CSWはプランニングやモニタリング、個別支援に業務時間を割いている時には管理者の高い効果を得ていた。また学外機関との連携に積極的なCSWは管理者から多くの側面で効果を評価されていた。
著者
光本 健次
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要 開発工学部 (ISSN:09177612)
巻号頁・発行日
no.9, pp.33-41, 1999

講道館柔道の創始者である嘉納治五郎は,柔道の形について「将来は特殊の目的をもって行ういろいろな形が新たにできてよいはずである」(1930年)と述べている。この嘉納の言葉は,目的に応じて形を新たにつくり出すことを認めるものと受けとめることができる。私は,1997年日本武道学会においてデンマークで考案された「連絡の形」に関する研究の一端を発表した。この形は,形としての成立条件について課題は残されているものの,近代柔道を代表する選ばれた連絡技術を組み立てたという点に他にない特徴が見られ,先行的な試みとして注目できる。講道館柔道の形は一つ一つに歴史的背景はあるが,技と技を連絡するこの種の形は公表されていない。柔道の技は単なる一つの技にとどまらず,技に連絡の幅を持たせることは技能上達の上でも極めて重要なことである。本来,連絡技術は個々につくり上げていくものであるが,学校柔道や,柔道の発展途上にある海外指導でも連絡技術を学習できる形があれば,連絡技における「くずし」と「つくり」の原理も親しみやすく理解できるのではないかと思われる。本研究では,デンマーク「連絡の形」の着眼点に注目し,乱取の形とも言われる講道館柔道「投の形」とデンマーク「連絡の形」の比較において形の成立条件を明らかにし,この二つの形をベースに新たな「連絡の形」の創作を試みる。
著者
垣生 園子 守内 哲也 勝木 元也 玉置 憲一
出版者
東海大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1986

T細胞はMHCと共に抗原を認識する。このMHC拘束性T細胞レパートリー形成は胸腺内分化過程で選択的に生ずると推測されている。しかしヌードマウスにもThy-1+細胞が少数検出され、胸腺非依存的に分化するT細胞の存在を示唆する。本研究ではT細胞分化における胸腺の役割を明確にするために、胸腺欠如ヌードマウスのT細胞系リンパ球の性状、分化段階を検討した。細胞表面分子を指標にして調べると、6週令マウスではThy-1+細胞は正常マウスの1/10以下で、多くはasialo GM1(GA1)をも発現していたが、成熟T細胞と異なりCD4、CD8、CD3、等は検出されなかった。即ち、幼若ヌードマウスには未熟型T細胞しか存在しないことが示唆された。しかし、加令と共にThy-1+細胞は増加し、その1/2以上はCD3+と同時にCD4あるいはCD8を発現していた。この結果は、緩慢ではあるが胸腺外でT細胞が成熟型に分化することを示している。また、CD3はT細胞における抗原認識レセプター(TCR)と常に共存して発現しているので、ヌードマウスThy-1+細胞はTCRを発現していることを意味する。実際、ヌードマウスのCD3+細胞上にはTCRVβ8が検出され、かつTCRβ鎖遺伝子再構成も証明されたので、抗原を認識し活性化され得る成熟型T細胞のヌードマウスでの分化が明らかになった。16週令ヌードマウスではアロ抗原と反応するT細胞や抗原特異的キラーT細胞は誘導され、ヌードマウスの成熟型表現型のT細胞は機能的に分化が完了していると考えられる。胸腺内ではT細胞はCD4+CD8+(DP)細胞を経て分化するが、ヌードマウスではそれら細胞を介さないで分化することが示唆された。DP細胞は胸腺内の自己反応性T細胞の選択的除去の候補であるので、それら細胞がないヌードマウスはトレランスを考える上で良いモデルとなる。
著者
鳥越 甲順
出版者
東海大学
雑誌
産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ
巻号頁・発行日
2010

損傷腱の再生過程は未解明である。今回、in vivoでありながらin vitroの便利さを兼ね備えたフィルムモデル法によって腱の再生過程を電顕解析した。層板構造が完成した時期の腱分泌物tendon gelに張力(メカニカルストレス)が加わるとtendon gelは張力方向に縦列した膠原線維へと劇変し腱が形成された。その後、線維は太く成熟した。また、tendon gelから膠原線維へ形態変化する時のメカニカルストレスを定量評価した。tendon gelを特許出願し、今回の成果を学会発表後、専門雑誌へ投稿した。今後、成熟した人工腱の作製化をめざす。次に、腱細胞と羊膜間葉系幹細胞との共培養を行い、幹細胞にはtendon gelのcollagen type I, IIIを分泌する能力があることが判明した。今後、tendon gelの量産化をめざす。
著者
豊田 淑恵 田爪 正氣 武井 泰 西野 廣子 菊池 由美 築地 真実
出版者
東海大学
雑誌
東海大学健康科学部紀要 (ISSN:13474162)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.29-35, 2005

東海大学医学部付属病院NICUにおけるメチシリン耐性ブドウ球菌による汚染状況を把握するため、細菌学的環境調査を実施した。調査対象はNICU室内空気、保育器および哺乳瓶保温器内水(保温水)である。その結果、NICUは空調管理システムによって、微生物数のコントロールがなされており、清潔区域としての機能を有していることが明らかとなった。しかし、空中浮遊菌から分離されたブドウ球菌の44%がメチシリン耐性菌であった。また、患児口元タオルから分離されたブドウ球菌の99%、保育器の袖窓からは97%、クベースカバーからは84%、保温水からは22%のメチシリン耐性ブドウ球菌が検出された。したがって、NICUの室内空気ばかりでなく医療器具などの物品にもメチシリン耐性ブドウ球菌の付着が明らかになった。
著者
新谷 浩一 今井 昭夫 石原 良晃
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究課題では,折りたたみコンテナの導入が港背後地でのコンテナトレーラ輸送において,コスト削減効果をもたらすか否かについて検討した.具体的には,折りたたみコンテナを導入することによって,トレーラの使用台数と走行距離,荷役回数を減らすかどうか数理計画的手法を用いて検証した.近年,大規模コンテナ港の背後地では,空コンテナの過不足問題が深刻化している.その問題の緩和に,空のときに輸送容量を縮小できる折りたたみコンテナの導入に期待される.しかし,折りたたみコンテナはいまだ本格的な実用化にいたっていない.なぜなら,折りたたみコンテナがコスト削減効果をもたらすかどうか明確になっていなかったからである.