著者
秋山 仁
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.259-264, 1987-07-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
32
著者
川口 輝久 久保 正則 宮内 俊 秋山 仁 小富 正昭
出版者
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
雑誌
薬物動態 (ISSN:09161139)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.628-650, 1994 (Released:2007-03-29)
参考文献数
19
被引用文献数
2

BOF-A2(3-[3-(6-benzoyloxy-3-cyano-2-pyridyloxycarbonyl)benzoyl]-1-ethoxymethyl-5-fluorouracil)をラットに単回および反復経口投与後の主代謝産物である1-ethoxymethyl-5-fluorouracil(EM-FU),3-cyano-2,6-dihydroxy-pyridine(CNDP),5-fluorouracil(5-FU)の吸収,分布,代謝および排泄について検討した. 1.各代謝産物の血漿中濃度推移はSDおよびDonryu系雄性ラットで差は認められなかった. 2.投与量の増加にともなって各代謝産物のCmaxおよびAUCo.72比も増加したが,1000mg/kg投与群ではやや頭打ちになる傾向が認められた. 3.5-FUとCNDPの併用投与あるいはEM-FUとCNDPの併用投与の場合よりも,BOF-A2投与の場合が血漿中5-FU濃度は最も長く持続した. 4.絶食あるいは非絶食下に雄性ラットに単回経口投与後,EM-FUは非絶食下投与の方が,CNDPおよび5-FUは絶食下投与の方が高い血漿中濃度推移を示した. 5.雌雄ラットに単回経口投与後,EM-FUは雌が,5-FUは雄が高い血漿中濃度推移を示した. 6.担癌雄性ラットにおける血中5-FUは,正常ラットよりも低い濃度推移を示した.これらのEM-FU,5-FUの濃度推移の差は,主に,肝ミクロソームにおけるEM-FUから5-FUへの活性化酵素(EM-FU代謝酵素)活性の差により,CNDPの濃度推移の差は吸収の差によると考えられた. 7.雄性ラットに反復経口投与後7日目には,1日目に比べて,EM-FUが高い血漿中濃度推移を示し,5-FUが低い推移を示した. 8.雌雄ラットに単回経口投与後2~8時間に,EM-FU,CNDP,5-FUは消化管,腎臓などで血漿中よりも高い濃度を示したが,24時間までには速やかに減少した.また,雄性ラットでの反復投与において,各代謝産物ともに組織への蓄積性は認められなかった. 9.雄性ラットにシメチジンおよびシスプラチンをBOF-A2と同時投与した場合,BOF-A2単独投与群に比べて,EM-FUの血漿中濃度および尿中排泄率が増加し,5-FUの血漿中濃度および尿中排泄率は減少したことから,シメチジソおよびシスプラチンによるEM-FU代謝酵素活性の抑制が推察された. 10.雄性ラットに単回経口投与後48時間までに,EM-FUが6.8%,5-FUが17.9%,CNDPが58.4%尿中へ排泄された.糞中にはBOF-A2が6.6%検出された。また,胆汁中排泄率は各代謝産物ともにわずかであった. 11.雄性ラットに反復経口投与した場合,尿中へのEM-FUの排泄率は増加し,5-FUの排泄率は若干減少する傾向が認められた. 12.雄性ラットに3,10,30mg/kgの用量で1日1回14日間反復経口投与後,NADPH Cyto-chrome C reductase活性が用量依存的に減少し,また,30mg/kg投与では,DHUDase活性が増加した.
著者
平野 葉一 河村 勝久 中村 義作 秋山 仁 板井 昌典
出版者
東海大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1997

本研究の目的は高校数学教育における数学史活用のための教員用マニュアルおよびCD-ROM作成であるが、平成11年度においては、研究最終年を迎えて具体的な実践を含めたまとめに向けての研究を行った。特に、東海大学付属高校の数学教員の協力もあり、作成資料(テキスト)の検討、実際の授業での活用を踏まえた共同授業なども試みた。研究活動および成果以下の通りである。1.数学史に関する教員用マニュアルに関しては、特に2003年からの高校数学教育改訂を念頭におき、授業での生徒たちの作業的・実践的活動が可能になる事例の収集を行った。特に新しい数学基礎との関連を考えた「黄金比」に関しての資料の充実、科学実験との関連をも考えた「指数・対数関数」が中心であった。また、ブールを中心とした集合・論理に関する研究、数学パズルに関する歴史的考察も行った。2.CD-ROM制作に関しては、Internetの普及を考慮してホームページ形式(htlm形式)とすることにした。特に、ピタゴラスからケプラーまでの数学と音楽の歴史展開を基礎とした内容の作品は、高校教員と担当の生徒たちの協力もあり、現場に即したものとなった。3.データベースの作成では、数学史関連項目を約100点選び、その歴史関連文献(約1500件)を収集した。現状では文献リストの形だが、今後内容を含めてデータベース化する予定である。具体的な成果に関する口頭発表は以下の通りである。平成11年12月3日・4日 数学史および数学教育に関するWorkshop開催(発表論文集作成中)論文報告:「数学史の通時と共時:本Workshopへの問題提起として」「ブールの『思考の法則』についての研究」など3件平成12年1月13日 韓国・ソウル、団体Mathlove主催のMath-Festivalでの招待講演「数学博物館と数学教育-数学史的視点からの考察を含めて」
著者
藤井 鈴子 中友 千芳子 大藤 祥子 宮崎 愛 下司 洋子 興梠 直美 石橋 純子 秋山 仁美 辻 愛実
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.222, 2014

今年のファッションショーは、重度の障害があっても本人にとって機能的かつ好みのファッションを通し、「夢かなえる装い」を大きなテーマにしています。今年のファッションショーを担当させていただくことになった南京都病院の重症心身障害児者病棟では、日々の活動や行事を通してより豊かな生活を送って頂きたいという想いを大切にしています。その中でも毎月のお誕生会や季節行事の際には、職員が作った色とりどりの衣装を楽しんでもらっています。身にまとうことで「衣装」を介しておのずと会話が広がり、その場は楽しい雰囲気と笑顔に包まれるのです。装い一つで、利用者の皆さん、保護者、職員の気持ちに一体感が生まれ、「衣装」が楽しいひと時を過ごすための重要な役割を果たしています。今回のモデルは、夢多き女性3名です。一人目の女性は、おしゃれに興味がありファッション雑誌を見るのが大好き、夢はモデルさん。当日はモデルになった気分を思いっきり感じたいと思っておられます。二人目の女性は音楽大好きな女性、どんな曲でもピアノを奏でることができます。夢は大好きなピアノやオルガンを発表会で演奏することです。発表会用の衣装を着てリサイタルショーをします。みんなで一緒に歌いましょう。3人目の女性は理想のボーイフレンドと一緒にデートをするのが夢… 素敵な洋服でお出かけします。大好きな人が振り向いてくれますように、とそれぞれ夢かなえる装いをテーマにしています。ファッションショーの最後には南京都病院の利用者の皆さんがおしゃれを楽しまれているスライドを紹介いたします。テーマは「花火大会」。花火のようにきれいに輝く笑顔をお届けします。日本の古都、京都らしさを感じていただき、幸せな気持ちになっていただけたら幸いです。このように身にまとうことを大切にしている南京都病院ならではの行事の様子と衣装をブースにて展示しております。行事に参加されている重症児病棟の利用者の皆さんの輝く笑顔と共にご覧いただければ嬉しく思います。これからもファッションを通して笑顔の輪が広がりますように……。
著者
藤井 鈴子 中友 千芳子 大藤 祥子 下司 洋子 興梠 直美 石橋 純子 秋山 仁美 辻 愛実
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.113-115, 2015

昨年のファッションショーは、重度の障害があっても本人にとって機能的かつ好みのファッションを通し、「夢かなえる装い」を大きなテーマにしました。南京都病院が中心となり日本女子大学の先生と一緒に半年以上前から試行錯誤しながら進めてきました。モデルには、おしゃれに興味がある3名の利用者の方が、出演されました。会場でその人らしく一番輝ける演出を…ということでファッション雑誌をいつも見ているMさんには雑誌から飛び出てきた女性を、大好きな人にいつも素敵な笑顔を見せてくれるUさんにはデートの演出を・・オルガンの演奏をしているときが一番幸せそうな表情をされているYさんには演奏会を・・体調などを心配していましたが、3名とも本当に素敵な笑顔で出演してくださり嬉しかったです。特にYさんは全盲のため、慣れない場所での演出が本人の負担になるのではなど、ファッションショーが終わるまでたくさんの不安を抱えていましたが、本番では輝く笑顔を見ることができ、衣装を提供して頂いた日本女子大学の先生、南京都病院のスタッフともに安心しました。南京都病院の重症心身障害児者病棟では、日々の活動や行事を通してより豊かな生活を送って頂きたいという想いを大切にしています。その中でも毎月のお誕生会や季節行事の際には、職員が作った色とりどりの衣装を楽しんでもらっています。装い一つで、利用者の皆さん、保護者、職員の気持ちに一体感が生まれ、「衣装」が楽しいひとときを過ごすための重要な役割を果たしています。このように身にまとうことを大切にしている南京都病院ならではの行事の様子と衣装をブースにて展示しました(展示ブースの写真参照)。ファッションショーでは、3名が代表として出演して頂きましたが、病院内には笑顔の素敵な利用者の方がたくさん入所しておられます。全員に出演してほしいという職員の想いから、南京都病院の利用者の方々がおしゃれを楽しまれているスライドを紹介しました。この笑顔はおしゃれをして嬉しいだけではなく「かわいいよ」「きれいだね」と周りのスタッフから愛され注目されたことにより生まれたものだと思います。また、京都らしさを…という気持ちから、甚平や浴衣を着てきれいに輝く花火の打ち上げとともに演出しました。輝く笑顔が皆さんの心に届いたでしょうか?今年も重症心身障害児者のファッションショーが開かれます。今までだと、衣装に包まれた利用者の方の笑顔や演出を楽しく拝見させていただいていただけだったのですが、ここまでの道のりには、日本女子大学の先生との何回もの打ち合わせやリハーサル、職員や、会場の方、たくさんの人たちの協力で開催されているのだと思うと、また違う熱い気持ちで拝見させていただくこととなるのだろうと思います。今回身にまとうということ、「衣装」を介して個性が光り、一人ひとりが大切にされ注目されることにより周りが笑顔に包まれ、見ている人たちに深い感動を与えることができるということを学ばせて頂きました。これからもファッションを通して笑顔の輪が広がりますように……そして人と人の優しいつながりができますように……Mさん…おしゃれに興味がありファッション雑誌を見るのが大好き、夢はモデルさん。当日は大好きな主治医の先生とモデルになった気分を思いっきり感じていただきました。スポットライトを浴び、素敵な笑顔が見られました。Uさん…理想のボーイフレンドと一緒にデートをするのが夢……素敵な洋服でお出かけします。当日は年下の男の子のBGMが流れる中、大好きな人からバラの花束を頂きました。とても幸せそうな笑顔が見られました。Yさん…音楽大好きな女性、どんな曲でもピアノを奏でることができます。夢は大好きなピアノやオルガンを発表会で演奏することです。発表会用の衣装を着てリサイタルショーをしました。大好きな『バラが咲いた』の曲を演奏し、会場のみなさんと歌うことができました。(出演者の皆様には写真掲載の承諾を頂いています。)四季折々の衣装とともに笑顔と優しさを届けます。
著者
秋山 仁志 坂元 麻衣子 赤間 亮一 安藤 文人 髙橋 幸裕
出版者
日本歯科医学教育学会
雑誌
日本歯科医学教育学会雑誌 (ISSN:09145133)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.27-34, 2020 (Released:2020-04-20)
参考文献数
9

抄録 日本歯科大学生命歯学部では, ICTを活用して最新の医療情報を収集, 分析, 評価する方法およびモラルに則って効果的に利用する技術や表現方法を含む能力を修得するため, 第1学年前期に歯科医療情報学実習を行っている. 第1学年学生は, G-suite, Moodleの利用方法, 情報倫理, 教育著作権, タッチタイプ習得, 画像処理法, データ分析, プレゼンテーション実践, 文書作成, ICTを用いた遠隔共同作業, インターネットによる歯科医学情報の収集を履修する. 「インターネットによる歯科医学情報の収集」 において, 第1学年学生はパソコンルームにて時間配分に従い与えられた5つの課題に対して初めて扱う医学中央雑誌Web (医中誌Web), PubMedを使用し, インターネットを利用して歯科医学情報を収集した. 学生は得られた情報と与えられた課題に適した文献1つを配布用紙に記載して提出した. 終了後に実施した学習後のフィードバックアンケートでは, 「インターネットによる歯科医学情報の収集の仕方が理解できた」 が98.4%, 「インターネットにより的確に調べることができると思う」 が94.6%, 「PubMedで文献を検索することができた」 が82.9%, 「医中誌Webを用いて文献を検索することができた」 が96.9%であった. 本実習により医中誌Web, PubMedを利用したインターネットによる歯科医学情報の収集は, 第1学年学生の歯科に対する意識の向上に有効であることが示唆された.
著者
伊勢 眞樹 秋山 仁美 鳴海 浩 中崎 喜英 公文 範行 白方 淳
出版者
医学書院
雑誌
理学療法ジャーナル (ISSN:09150552)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.101-113, 2010-02-15

はじめに リハビリテーション(以下,リハ)医療では,「患者は治療後に生活者として,再び地域に帰り生活機能(住み慣れた場所で,健康に家庭・社会生活が自立している)を継続してゆく」という視点1,2)が重要であり,脳卒中のリハゴールは「生活機能を継続してゆく」ことに尽きる.そのためには,脳卒中の治療として,入院後可能な限り早く自動運動を促し,治療効果を向上させ,不用意な安静を排除して合併症の発症を徹底的に予防することが必要である.脳卒中治療ガイドラインで強く勧められている「急性期からの積極的なリハを行う」3)とはこのことである. 本稿は,岡山県西部医療圏の急性期先進医療基幹病院における急性期のリハ科・リハセンターの機能を前提としたゴール設定の考え方であることをご理解いただきたい.ゴール設定に必要な脳卒中の活動制限の診かた,脳卒中の予後予測,高齢者の機能障害とその対応,リハ治療を解説して,最後にゴール設定について述べる.
著者
川口 輝久 久保 正則 秋山 仁 小富 正昭
出版者
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
雑誌
薬物動態 (ISSN:09161139)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.661-674, 1994 (Released:2007-03-29)
参考文献数
8
被引用文献数
1

14C-BOF-A2(3-[3-(6-benzoyloxy-3-cyano-2-pyridyloxycarbonyl)benzoyl]-1-ethoxyme-thyl-5-fluorouracil)をラットに単回および反復経口投与後の放射能,主代謝産物である1-ethoxy-methy1-5-fluorouracil(EM-FU),3-cyano-2,6-di-hydroxypyridine(CNDP),5-fluorouracil(5-FU)の吸収,分布,代謝および排泄について検討した. 1.絶食あるいは非絶食下に雄性ラットに単回経口投与後,血液中放射能濃度は絶食下投与の方が高い推移を示した. 2.雌雄ラットに単回経口投与後の血液中放射能濃度推移には顕著な性差は認められなかった. 3.雄性ラットに反復経口投与後7および14日目の血液中放射能のCmaxは,投与初日の各々,1.8,2.2倍に増加し,AUC0-24hrもほぼ同様の割合で増加した. 4.雌雄ラットに単回経口投与後,総放射能濃度のAUC0-24hr に対する5-FUあるいはEM-FUのAUC0-24hrの割合は,5-FU(雄 : 7%,雌 :5 %)で,EM-FU(雄 : 63%,雌 : 78%)であった.5.雌雄ラットに単回経口投与後2~8時間に,胃,小腸以外では,肝臓,腎臓,副腎,骨髄において血漿中よりも高い放射能濃度を示した.投与後12時間以降の放射能の消失は多くの組織において血漿中に比較して緩慢で残留する傾向が認められた. 6.雄性ラットに反復経口投与14日目の投与24時間以降の放射能の消失は多くの組織において緩慢であり,残留傾向が認められた.7。雄性ラットに非絶食下単回投与後7日目までに尿中へ47.1%,糞中へ41.1%,呼気中へ8.6%の放射能が排泄され,死体残存率は1.2%であった.尿,糞および呼気へ排泄された放射能のほとんどが投与後48時間までに排泄された.また,絶食下単回投与後48時間までの放射能の排泄率は,尿64.9%,糞13.1%,呼気11.8%で,非絶食下投与群との間に差が認められた.8.雄性ラットに14日間反復経口投与期間中の毎回投与後24時間ごとの放射能の排泄率は,尿が約40%,糞が約35~55%,呼気が約10%で,反復投与による変化はなかった. 9.絶食あるいは非絶食下に雄性ラットに単回経口投与後24時間までに尿中へ排泄された総放射能に対するEM-FUの割合は,絶食下13%,非絶食下56%で,5-FUの割合は,絶食下24%,非絶食下9%であった. 10.雄性ラットに非絶食下単回投与後48時間までの放射能の胆汁中への排泄率は4.5%で,そのうち約50%がEM-FUであった. 11.in vitroでの血漿蛋白との結合率は,EM-FUは,ラット34~46%,イヌ47~51%,ヒト27~38%,5-FUは,ラット14~21%,イヌ16~17%,ヒト14~17%,CNDPは,ラット53~58%,イヌ63~71%,ヒト67~69%であった.ラットに14C-BOF-A2を単回経口投与後4,24時間における放射能の血漿蛋白との結合率は各々,39,93%であった.
著者
川口 輝久 久保 正則 秋山 仁 小富 正昭
出版者
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
雑誌
薬物動態 (ISSN:09161139)
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, pp.651-660, 1994 (Released:2007-03-29)
参考文献数
5
被引用文献数
1

BOF-A2(3-[3-(6-benzoyloxy-3-cyano-2-pyridyloxycarbonyl)benzoyl]-1-ethoxymethyl-5-fluorouracil)をイヌ,サルおよびモルモットに経口投与後の主代謝産物である1-ethoxymethyl-5-fiuorouracil(EM-FU),3-cyano-2,6-dihy-droxypyridine(CNDP),5-fluorouracil(5-FU)の血漿中動態および尿中排泄について検討した.また,安息香酸およびイソフタル酸の血漿中動態についても検討した. 1.イヌに絶食および非絶食下で単回経口投与後,EM-FUは8時間にCmaxを示したのち,各 々,19.4,48.2hrの長いT1/2で消失した.EM-FUおよびCNDPの血漿中濃度推移は絶食群と非絶食群との間で差は認められなかった.また,いずれの時間においても5-FUは血漿中には検出されなかった. 2.イヌに単回経口投与後の血漿中にはイソフタル酸が検出されたが,EM-FUおよびCNDPよりも低い濃度推移を示した. 3.サルに6,20mg/kg/dayの用量で反復経口投与時の投与初日において,EM-FU,CNDPおよび5-FUは投与量にほぼ対応した血漿中濃度を示した.各代謝産物ともに血漿からの消失は非常に遅く,20mg/kg投与群ではEM-FU,CNDPは各々,22hr,10hrのT1/2を示し,5-FU濃度は投与後24時間まで増加し続けた. 4.サルに反復経口投与した場合,5-FUのCmaxおよびAUC0-24hrは投与日数の増加とともに減少する傾向を示し,T1/2は短縮した. 5.サルに単回経口投与後の血漿中には安息香酸はいずれの時間においても検出されなかった。イソフタル酸は投与後1時間にCmaxを示し,6時間以降の消失は緩慢であった. 6.モルモットに単回経口投与後の血漿中には,5-FUおよび安息香酸はいずれの時間においても検出されなかった. 7,イヌに単回経口投与後72時間までの尿中排泄率は,EM-FU10.1%,CNDP30.1%で,5-FUは尿中へはほとんど排泄されなかった.サルに単回経口投与後96時間までの尿中排泄率は,EM-FU12.7%,5-FU7.1%,CNDP50.9%であった.イヌおよびサルともに各代謝産物の排泄はラットに比べて遅延する傾向にあった.

1 0 0 0 OA 気管支喘息 II

1 0 0 0 OA 数学と発想

著者
秋山 仁
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.283-298, 1997 (Released:2001-04-01)
被引用文献数
1 1

演者は,幼いころ,数学が苦手でありながら数学者になったという自らの体験をもとに,いかに日本の数学教育が子供の発想力を歪め,理数嫌いを増やしているかについて述べ,知識を詰め込むよりも日常の中で不思議を感じ問題を提起する力,ひいては独創性を養うことこそ今後の科学技術発展のためにも不可欠であると説いた。そして発想力が問題を解く鍵となるいくつかの定理や問題を披瀝し,その重要性を例証した。