著者
今井 祐子 久保 晃
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.259-263, 2019 (Released:2019-04-26)
参考文献数
25
被引用文献数
2 3

〔目的〕若年女性に対し,体組成と栄養状態の関係を検討した.〔対象と方法〕健常成人女性40名に,体重,BMI,体脂肪率,体脂肪量,全筋肉量,右上肢筋肉量,左上肢筋肉量,体幹筋肉量,右下肢筋肉量,左下肢筋肉量,タンパク質量,ミネラル量,SMI,FFMI,FMIを計測した.計測値および算出値を比較し,相関係数を検討した.〔結果〕全筋肉量と体重,右上肢筋肉量,左上肢筋肉量,体幹筋肉量,右下肢筋肉量,左下肢筋肉量,タンパク質量,ミネラル量,SMI,FFMIに正の強い相関がみられた.〔結語〕全身筋肉量の低下が,タンパク質量の低下,ミネラル量の低下に関係している可能性があること,筋肉量の計測はタンパク質量,ミネラル量の指標になることが示唆された.
著者
五十嵐 達也 宮田 一弘
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.923-930, 2020 (Released:2020-12-19)
参考文献数
36

〔目的〕進行性核上性麻痺に対し,バランス制御システムを特異的に評価するBalance Evaluation Systems Test(BESTest)を用いて目標設定と介入を実施した.バランス介入の臨床意思決定における示唆を得ることを目的とした.〔対象と方法〕進行性核上性麻痺により易転倒性を認めていた78歳,女性を対象とした.下肢筋力の低下,予測的姿勢制御と反応的姿勢制御というバランス制御システムの低下が活動量と歩行能力低下の原因と考えられ,動作の自立度に応じて課題難易度を調節した介入を実施した.〔結果〕約3週間の介入後,歩行能力の向上を認め自宅復帰に至った.フォローアップでは転倒回数の減少を認めた.〔結語〕臨床意思決定にBESTestを用いることはバランス障害に対する介入を効果的にする可能性が示唆された.
著者
潮見 泰藏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.87-91, 2006 (Released:2006-05-24)
参考文献数
8
被引用文献数
4 2

本稿では,CarrとShepherdによって考案された運動学習モデルに基づいて,脳卒中患者の機能回復と運動学習の関係について論じた。脳卒中患者が自立した日常生活を送るためには,多様な条件下での学習を支援し,獲得した動作を汎化させることが重要である。より高い技能を獲得するには,運動学習の過程で課題の特異性を考慮し,適切な環境条件を設定することが重要な鍵となる。
著者
中田 加奈子 池田 耕二 山本 秀美
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.523-528, 2010 (Released:2010-09-25)
参考文献数
19

〔目的〕本研究の目的は,3年目の理学療法士の終末期理学療法体験の一端を質的研究によって構造化し,無力感や意欲低下を生み出す過程を分析することである。〔対象〕3年目の理学療法士2名である。〔方法〕半構造化インタビューを行いデータ収集しSCQRMをメタ研究にM-GTAを用いてモデル構築を行った。〔結果〕本体験モデルからは,PTは何かしてあげたいという思いと患者との関わりとの間で葛藤し,それらの実践を通してPTの明暗の部分を感じていることが分かった。〔結語〕本構造モデルを視点とすることで終末期理学療法実践における無力感や意欲低下の生成過程の1プロセスを理解することができた。
著者
高橋 邦泰
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.357-362, 2008 (Released:2008-07-28)
参考文献数
6

スポーツ理学療法で必要となる整形外科徒手検査と徴候について,主な疾患別に解説した。
著者
兵頭 甲子太郎 丸山 仁司
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.183-187, 2008 (Released:2008-06-11)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本研究の目的は,立位・膝立ち位にて2種類のリーチ動作を行わせ,肢位や施行方法の違いによる筋電図学的変化について検討していくことである。対象は整形外科的疾患の既住のない健常成人11名とし,立位・膝立ち位それぞれにて2つのパターンでの前方リーチ動作を行わせ,その時の大殿筋,大腿二頭筋,腹直筋,脊柱起立筋の筋活動とリーチ距離を測定した。実験の結果から,膝立ち位では立位と比べ大腿二頭筋の筋活動の割合の増加がみられた。また,リーチ動作を2つのパターンで行うことにより,筋活動に変化が表れたことから,臨床において特定の筋をより強調した形での動作が可能になるのではないかと考えている。
著者
齋藤 昭彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-6, 2007 (Released:2007-04-10)
参考文献数
7
被引用文献数
8 5

四肢が機能するためにはその土台となる体幹の動的安定性が求められる。体幹の動的安定性は他動組織,自動組織,神経系組織の統合的作用により維持されている。本稿では,体幹の動的安定性に極めて重要であるとされている体幹深部のローカル筋の機能に注目し,その評価方法およびトレーニング方法について述べる。
著者
松田 憲亮 本間 和也 吉住 浩平 永井 良治 中原 雅美 金子 秀雄
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.81-85, 2012 (Released:2012-02-21)
参考文献数
21
被引用文献数
2

〔目的〕皮膚冷却刺激下での中殿筋低負荷トレーニング効果と筋活動変化を検討することである.〔対象〕健常成人男性32名を対象とした.〔方法〕対照群と皮膚冷却群に分け,低負荷での股関節外転運動からなるトレーニングを6週間実施した.隔週で等尺性股関節外転最大筋力と中殿筋の表面筋電図を測定した.皮膚冷却群では最大随意収縮時および最大随意収縮時を基準としてその30%の負荷量時の積分値と平均周波数を測定し,トレーニング開始時を100%として正規化し比較した.また,冷却部位の皮下組織厚,皮膚表面,深部組織温度を計測した.〔結果〕等尺性最大筋力は皮膚冷却群で4~6週後有意に増加した.筋積分値は6週後,有意に増加したが,平均周波数の変化は認められなかった.〔結語〕皮膚冷却刺激下での中殿筋低負荷トレーニングでは,有意な筋力増強効果が認められた.筋力増強には皮膚冷却刺激による運動単位動員の促進とtype I線維における筋活動特異性や運動強度が反映されていることが示唆され,type II線維の活動増加については判別できなかった.
著者
山田 健二 須藤 明治
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.183-186, 2018 (Released:2018-03-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

〔目的〕足把持力と足関節周囲筋との関係について明らかにすることとした.〔対象と方法〕健康な男子大学生8名を対象とした.足把持力の計測は,足指筋力測定器を用いて任意の片足とした.最大把持時における前脛骨筋,腓腹筋外側頭,母趾外転筋,短趾屈筋の筋活動量を計測した.〔結果〕足把持力と筋活動量との関係において,前脛骨筋,母趾外転筋,短趾屈筋との間に正の相関関係が認められた.〔結語〕足把持力と筋活動量の関係が明らかになった.足把持力には,母趾だけでなく全ての趾が重要であることが考えられ,全ての足趾を鍛えることが重要であると推察された.
著者
隈元 庸夫 世古 俊明 田中 昌史 信太 雅洋 伊藤 俊一
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.371-375, 2014 (Released:2014-07-03)
参考文献数
8
被引用文献数
3

〔目的〕骨盤側方移動運動中に骨盤固定による受動抵抗をうけることが移動方向と反対側の中殿筋活動へ及ぼす影響を異なる立位姿勢条件で比較し,閉鎖性運動連鎖での股関節外転筋トレーニング法の筋電図学的根拠を得ることとした.〔対象〕健常成人男性20名とした.〔方法〕左方向に骨盤を側方移動させる運動課題を両股関節内旋位・外旋位・中間位の3条件,右下肢への荷重を最大にした時と体重の半分の大きさにした2条件で実施した.左右の中殿筋,大内転筋を導出筋とした.〔結果〕股関節内旋位・最大荷重での運動課題実施時に右中殿筋活動量が最も高くなった.〔結語〕立位骨盤固定位で骨盤を側方へ移動させる運動は片脚立位が困難でも立位で実施可能なCKC外転筋トレーニングとなることが筋電図学的に支持された.
著者
髙橋 真 岩本 浩二 水上 昌文 井波 博 桑水流 学 宮田 賢児 山口 勝也 嶽本 伸敏 井河 武 宮内 幸男
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.155-158, 2018 (Released:2018-03-01)
参考文献数
11

〔目的〕本研究の目的は足関節捻挫(捻挫)における外果骨損傷の有病率と治癒過程を明らかにすること.〔対象と方法〕対象は2015年1月から2017年1月に受診した捻挫患者の37例とし,骨損傷(14例)と靭帯損傷(23例)に分類した.〔結果〕骨損傷の有病率は38%,年齢は47.4歳,安静期間は49.1日,完治期間は102.7日,スポーツ受傷は14例中3例であった.年齢は骨損傷が靭帯損傷と比較して高値を示した.骨損傷はスポーツ動作での受傷が少なかった.〔結語〕骨損傷は捻挫の約4割に認め,年齢が高く,スポーツ動作での受傷が少なかったため,日常生活動作へのアプローチが必要と示唆された.骨損傷は完治期間が約3ヵ月であり,靭帯損傷との有意差がなかったことから,約7週の安静期間は損傷部位の治癒に重要と考察された.
著者
松原 由未子 粟井 瞳 木村 護郎 今野 宏亮 徳元 仁美 佐々木 誠
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.341-345, 2004 (Released:2005-01-29)
参考文献数
29
被引用文献数
10 2

本研究の目的は,緊張性振動反射による興奮性効果と振動刺激による抑制性効果のいずれが,筋疲労時の筋硬度に影響するかを明らかにすることである。健常な学生20名(平均年齢24.4歳)を対象に,筋の疲労に至る等尺性運動直後に5分間,105 Hzの振動刺激を与える場合と振動刺激を与えない場合の筋硬度の変化を比較検討した。その結果,最大努力での等尺性運動によって筋疲労が生じ,これに伴って増した筋硬度は,振動刺激を与えることによって5分以上15分未満の間で回復が遅くなることが示された。振動刺激は疲労した筋に対して,緊張性振動反射による興奮性効果が優位に影響し,これに加えて,遮断された血流の除去作用の低下による疲労代謝物質の局所への停滞を増長することで,筋硬度を低下・回復させるのに有効に作用しないものと推察された。しかし,運動後15分には運動前と同程度の筋硬度に回復したため,筋硬度の増大は一過性であり,比較的早く影響がなくなるものと考えられた。
著者
松野 悟之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.521-525, 2021 (Released:2021-08-20)
参考文献数
16

〔目的〕要介護高齢者を対象に,ゲーム機を用いた脳トレーニング(脳トレ)に関するアンケート調査を実施した.〔対象と方法〕要介護高齢者24名とした.ゲーム機は,任天堂スイッチ,ゲームソフトは脳を鍛える大人のトレーニングを用いた.アンケートは,教育歴,ゲームを経験しての楽しさや難しさ,ゲーム機の操作,脳トレを今後も継続したいかを調査した.〔結果〕脳トレをやや楽しく感じ,今後もやや続けてみたいと返答した者が有意に多かった.しかし,ゲーム機の操作においては,教えてもらわないとできない者が有意に多かった.〔結語〕要介護高齢者におけるゲーム機器を用いた脳トレは,機器の操作を適切に誘導することで楽しみながら継続できる可能性が示唆された.
著者
鈴木 克彦 佐藤 貴広
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.313-316, 2021 (Released:2021-06-20)
参考文献数
21
被引用文献数
1

〔目的〕扁平足における機能的靴インソールの体幹に及ぼす効果を立位の脊椎アライメントおよび側腹筋筋厚より検証した.〔対象と方法〕成人13名の無症候性扁平足者を対象とした.脊椎アライメントはスパイナルマウスを用いて静止立位で測定した.腹横筋,内腹斜筋,外腹斜筋の筋厚は超音波画像を用いて静止立位と側方並進立位で測定した.これらはインソール装着と裸足の2条件を比較した.〔結果〕インソール装着により腰椎前弯角と仙骨前傾角が有意に減少し,腹横筋と内腹斜筋の筋厚が静止立位と側方並進立位ともに有意な増加を示した.〔結語〕扁平足のインソール装着は,後足部回内だけでなく腰椎および仙骨のアライメントを変化させ,腹横筋と内腹斜筋の筋活動を高める可能性が示唆された.
著者
青木 修 香川 真二
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.491-494, 2008 (Released:2008-10-09)
参考文献数
14

[目的]変形性膝関節症(以下,膝OA)患者の膝関節位置覚は健常高齢者に比べ低下しているかを検討した。また膝OA患者に対し,局所圧迫を加える膝装具が位置覚に与える影響を検討した。[対象]対象は膝OA患者20名,健常高齢者20名であった。[方法]測定は角度測定ができるよう改良した持続的他動運動装置を用い,膝OA患者および健常高齢者の位置覚を測定した。膝OA患者に対してはさらに,膝装具を装着した状態でも位置覚を測定した。[結果]膝OA患者は健常高齢者に比べ,位置覚は低下していた。膝OA患者は装具装着により位置覚の改善がみられた。[結語]膝OA患者では装具装着により位置覚が改善するという,限局的な面においては装具が有効であることが示された。
著者
Hyung-Woo Koh Sung-Hyoun Cho Cheol-Yong Kim
出版者
理学療法科学学会
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.295-299, 2014 (Released:2014-02-28)
参考文献数
21
被引用文献数
2 21

[Purpose] The purpose of this study was to examine the effects of hollowing and bracing exercises on cross-sectional areas of abdominal muscles. [Subjects] Thirty healthy female adults participated in this study. The exclusion criteria were orthopedic or neurologic diseases. [Methods] The subjects of this study were assigned randomly to one of two groups, each with 15 people. Each group performed a 60-minute exercise program, one performed a bracing exercise, and the other performed a hollowing exercise, with both groups performing the exercise three times a week for six weeks. [Results] The changes in cross-sectional areas after the bracing exercise showed statistically significant differences in the left rectus abdominis and both internal and external obliques. The changes in cross-sectional areas after the hollowing exercise showed statistically significant differences in the left and right transversus abdominis and left rectus abdominis. [Conclusion] Performing bracing exercises rather than hollowing exercises is more effective for activating the abdominal muscles.
著者
平瀬 達哉 井口 茂 中原 和美 松坂 誠應
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1-5, 2011 (Released:2011-03-31)
参考文献数
20
被引用文献数
4 1

〔目的〕在宅虚弱高齢者に対し異なる運動介入を行い,身体機能に及ぼす影響について経時的な変化から検討することである。〔対象〕65歳以上で要支援1~要介護1の在宅虚弱高齢者51名とした。〔方法〕対象者を事業所別にバランス運動群24名,筋力増強運動群27名に振り分け,週1回1時間の運動を3ヶ月間実施した。身体機能として,開眼片足立ち,椅子起立時間,Timed Up & Go Test(TUG),下肢筋力を評価し,各運動群におけるそれらの経時的変化を解析した。〔結果〕経時的変化では,バランス運動群は下肢筋力が1ヶ月後より有意に増加し,その後全ての身体機能評価が有意に改善されていた。筋力増強運動群では,下肢筋力が2ヶ月後より有意に増加し,その後椅子起立時間,TUGが有意に改善されていた。[結論]各運動群ともに下肢筋力の増加後にパフォーマンス能力が向上していた。また,バランス運動と筋力増強運動では効果の反応が異なることが示された。
著者
安田 良子 栗原 俊之 篠原 靖司 伊坂 忠夫
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.345-352, 2021 (Released:2021-06-20)
参考文献数
34

〔目的〕本研究は大学野球選手のポジションにおける足部静的アライメントと動的バランス指標の特徴を明らかにし,これらの関連性を検討することを目的とした.〔対象と方法〕対象は大学野球選手106名(投手31名,野手75名)とした.足部静的アライメント指標は両足立位時の内側縦アーチ高率,第1趾・第5趾側角,開張角,足幅/足長比とし,動的バランス指標は重心安定化時間とした.〔結果〕投手と野手で両足の重心安定化時間に有意な差は認められなかったが,投手にのみステップ足の足幅および足幅/足長比と重心安定化時間に有意な正の相関関係を認めた.〔結語〕投手はステップ足接地後に前足部横アーチを剛体化することで,ステップ足にかかる荷重負荷を軽減し,安定させている可能性が示唆された.
著者
Pooriput Waongenngarm Bala S. Rajaratnam Prawit Janwantanakul
出版者
理学療法科学学会
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.2183-2187, 2015 (Released:2015-07-22)
参考文献数
38
被引用文献数
6 48

[Purpose] This study aimed to investigate the perceived discomfort and trunk muscle activity in three different 1-hour sitting postures. [Subjects] A repeated-measures design study was conducted on 10 healthy subjects. [Methods] Each subject sat for an hour in three sitting postures (i.e., upright, slumped, and forward leaning sitting postures). Subjects rated perceived body discomfort using Borg’s CR-10 scale at the beginning and after 1 hour sitting. The electromyographic activity of the trunk muscle activity was recorded during the 1-hour period of sitting. [Results] The forward leaning sitting posture led to higher Borg scores in the low back than those in the upright (p = 0.002) and slumped sitting postures (p < 0.001). The forward leaning posture was significantly associated with increased iliocostalis lumborum pars thoracis (ICL) and superficial lumbar multifidus (MF) muscle activity compared with the upright and slumped sitting postures. The upright sitting posture was significantly associated with increased internal oblique (IO)/transversus abdominis (TrA) and ICL muscle activity compared with the slumped sitting posture. [Conclusion] The sitting posture with the highest low back discomfort after prolonged sitting was the forward leaning posture. Sitting in an upright posture is recommended because it increases IO/TrA muscle activation and induces only relatively moderate ICL and MF muscle activation.
著者
生田 太 出口 広紀 岡本 貢一 名古屋 幸司 佐藤 史也 水沼 由貴 金子 礁 新井 恵実 蒲田 和芳
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.339-344, 2015 (Released:2015-07-07)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

〔目的〕変形性膝関節症(膝OA)を有する高齢者の膝内転モーメントや活動性に対するRRR(膝回旋エクササイズ)プログラムの効果を明らかにすることを目的とした.〔対象〕膝OAを有する女性高齢者を無作為に割り付け,被検者数は慣習エクササイズ群12名,RRRプログラム群9名であった.〔方法〕介入前後で歩行時の膝内転モーメントとKOOS,SF-36の計測を実施した.〔結果〕SF-36はRRRプログラム群の方が有意に向上した.KOOSと膝内転モーメントに群間差は認められなかったが,膝内転モーメントはRRR群にて減少傾向であった.〔結語〕RRRプログラムは膝OA患者の生活向上に効果的であることが示された.