著者
影山 喜一
出版者
静岡県立大学
雑誌
経営と情報 : 静岡県立大学・経営情報学部/学報 (ISSN:09188215)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1-17, 2006-11-15

There is no management in Japanese regions. Any buildings and roads do not have a coherence with small number of exception. Almost local governments which should take an initiative of town planning leave everything to chance on the pretext of only 30% autonomous ability. Firms and individuals seem to think that they can do what they like with their own property. Anyone would not be worried about the future of town together with neighborhood. The Big Bang, however, is going to draw more and more people out of apathy. Decentralization of authority which is not sufficient yet makes a sound progress step by step. Big merging of municipalities asks every inhabitant what his and/or her region should be. Various kinds of problems which local governments, firms, and inhabitants have no choice but to tackle by themselves come to the fore frequently all over the country. Any region in which there is no management will not be able to survive an elimination match with other regions. Not only local governments but also firms, NPOs, and individuals have to acquire the regional management as a major actor in their region. The purpose of this article is to theorize the regional management which does a lot for a growth and development of region. First of all, problems against which most of regions come up are sorted into four categories. Next, four approaches to region : a political economics approach, a substantial one, a nominal one, and a mixed one, are closely investigated. Thirdly, a management process in the broad sense of the word is distinguished into two stages : an entrepreneurial stage and a management one in the narrow sense of the word. Lastly, the new type of "organized entrepreneurship" which is indispensable for all the regions to ride out the Big Bang troubles. This article, at any rate, is no better than a tentative study.
著者
森山 優 森 茂樹
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

18年度は、研究代表者・分担者ともに主として海外ではアメリカ・ナショナルアーカイヴズ関係の資料調査を中心に活動した。今年度の成果の主なものは下記の通りである。(1)アメリカが傍受した日本外交電報(Magic);SRDJシリーズの撮影(研究代表者、分担者)17年度に1940年前半と1941年の部分は撮影をほぼ終了していたので、1940年分後半と撮り洩れの史料を撮影した。(2)SRDJシリーズのデータベース化(研究代表者、分担者)1941年の部分はほぼ完成した(研究成果報告書を参照)(3)アメリカ国務省文書;アメリカ・ナショナルアーカイヴズ(研究代表者)国務省と駐日大使との往復電報(1941年)の撮影は、閲覧可能なものはほぼ終了し、目録を作成した。また、下記のアメリカ在外公館の発着電状況をソースカードからデータベース化した。重慶(1941年1〜12月初)、マニラ(1941年1月〜7月)、南京(1941年1〜12月初)、上海(1941年1月〜7月)、北京(1941年1〜12月初)、サイゴン(1941年1月〜7月)アメリカ国務省文書;Foreign Relations1941 Vol.IV Far Eastの目録入力を終了した(4)訊問史料;アメリカ・ナショナルアーカイヴズ(研究代表者)占領期に実施された情報関係者に対する訊問史料を収集した。(5)ナショナル・アーカイヴのマイクロフィルム焼き付け(研究分担者)購入済みのマイクロフィルムの焼き付け作業を実施した。(6)国内の史料調査と関連文献の収集(研究代表者、分担者)防衛研究所・国立国会図書館等で史料調査をおこなった。これら及び昨年度調査の成果は、研究成果報告書の論文等に反映された。
著者
小島 茂
出版者
静岡県立大学
雑誌
経営と情報 : 静岡県立大学・経営情報学部/学報 (ISSN:09188215)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.81-100, 1996-03-31

Professor Gisaku Nakamura not only distinguished himself as a computer scientist but also is well recognized as a "puzzle" scholar and collector of Ukiyoe art. He is also said to be quite unique and interesting in his ways of thinking and behavior. This paper examines what makes him stand out, paying special attention to his identity and career.
著者
小島 茂
出版者
静岡県立大学
雑誌
経営と情報 : 静岡県立大学・経営情報学部/学報 (ISSN:09188215)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.53-69, 1995-01-31

Professor Mitsuru Yamazaki distinguished himself as an economist specializing in local industries in Japan. As a "star" professor at the University of Shizuoka, he was also quite popular both in the mass media and among students. In 1993, however, he suddenly died at the age of 59. Why was he so popular? What was he most interested in ? What did he want to accomplish in his life? What kind of career did he pursue and how did he develop his identity? In this essay, I explored the answers to these questions in my own way. I had worked with Professor Yamazaki in urban planning committees for three years. We also co-authored a book, "Three Major Cities in the Shizuoka Prefecture," which makes a comparison of Hamamatsu, Shizuoka, and Numazu, three of the major cities in the Shizuoka Prefecture. In this sense, I may have had opportunities to observe Professor Yamazaki a little more closely than other colleagues of mine. Moreover, I have been contributing a series of cartoons, "Professor Challenge," to the official bulletin of our School and Professor Yamazaki also appeared in the cartoons eight times. In the essay, I presented the cartoons chronologically to use them as subtitles. I also added facts and episodes related to the cartoons, whereby I tried to conjure up the whole image of Professor Yamazaki as an individual.
著者
小島 茂
出版者
静岡県立大学
雑誌
経営と情報 : 静岡県立大学・経営情報学部/学報 (ISSN:09188215)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.173-183, 1995-12-20

This essay presents the profiles of nine foreign teachers and professors on campus at the University of Shizuoka based on interviews with them. The questions include: Why did they come to Japan?; how did they decide to be a teacher or professor and what do they think of teaching?; what does it mean for them to live in Japan?; how well do they adjust themselves to Japanese culture? In short, what kind of careers have they pursued and how have they affected their sense of identity? It was found that many of them were teaching foreign languages, married with Japanese, and thinking of teaching as their calling. Although they were often put into a cross-cultural dilenma in everyday life, they seemed to be fairly well-adjusted to Japanese culture.
著者
吉田 真樹
出版者
静岡県立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では倫理学・日本倫理思想史の観点から「死者」について、古代では『古事記』が死後の霊魂を極力叙述せず、『日本霊異記』が仏教教義に反して死後の霊魂を前提としたこと、中世では『源氏物語』が生霊と死霊とを恋において連続的に把握し、謡曲が成仏を望む死霊と望まない死霊を設定したこと、近世では平田篤胤が庶民仏教の死後霊魂観に対抗して神道に死後の霊魂を導入し、近代の排仏的柳田國男と親仏的折口信夫の霊魂論を準備したことを明らかにした。
著者
熊澤 茂則 杉山 靖正 太田 敏郎 中村 純
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ミツバチの生産物であるプロポリスは、健康食品素材として広く利用されている。本研究では、プロポリスの機能性について化学的および生物学的アプローチから解明することを目的とした。特に、韓国済州島産およびソロモン諸島産のプロポリスの成分研究を行い、済州島産プロポリスについては現地における調査も行うことで、起源植物(プロポリスの原料植物)が明日葉であることを明らかにした。ソロモン諸島産プロポリスからは、いくつかの新規プレニルフラボノイドを見出した。さらに、沖縄産プロポリスおよびその構成成分に関するin vitroおよびin vivoにおけるガン血管新生抑制活性についても評価した。
著者
吉村 紀子
出版者
静岡県立大学
雑誌
ことばと文化 (ISSN:13451685)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.67-84, 2001-02-10
被引用文献数
1
著者
松尾 ひとみ
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

心臓外科術後のこどもの飲水行動は、治療による一日飲水量の制限だけではなく、入院生活で出会う見知らぬ人や自宅と違う生活(例:ナースコールを押して水をもらう、配分された水を飲水する等)への馴染めなさに左右されていた。飲水量の制限に関わらず、こどもが快適に、適切に飲水するためには、医療者がこどもの飲水行動を管理する「治療としての飲水」ではなく、こどもの「生活としての飲水」ができるシステムの必要性が示唆された。
著者
津 富宏 小長井 賀與
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究の第一の成果は、長所基盤モデルに立った、犯罪者(特に、少年犯罪者)の社会復帰のありようについて、理論的な検討を深めたことである。その結果、専門書及び少年院出院者の手記の二冊の書籍を発刊し、さらに、鍵となる翻訳書が最終校正中である。第二の成果は、アクションリサーチを通じて、少年院出院者の相互支援団体が立ち上がり、運営上の経験を蓄積したことである。同団体の理事長は、非当事者である私から、当事者に間もなく移行し、真の当事者団体へと進化するところである。
著者
佐々木 聡
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

本研究では,三菱重工名古屋航空機製作所で生産された100式司令部偵察機の生産システムの全体像と,そのシステム設計の構想過程,およびシステムの戦後への連続的側面の可能性を明らかにすることが目的であった。この目的を達成するために,旧三菱名古屋航空機製作所のOBや関係者へのヒヤリング調査と所蔵資料の調査を実施するとともに,名古屋・東京の三菱重工での調査,国会図書館・日本経営史研究所・東京商工会議所図書館で,所蔵文献・資料の調査を実施した。調査と分析の結果,明らかにされた主な成果の概要は,次の通りである。まず生産システムの全体像についてみると,とくに内製部品工程と組立部品工程との連動について,当時,かなりの創意と工夫が施された経過が明らかにされた。いわゆるカンバン方式への方向性をもったシステム観があったことが確認できた。次に,そのシステムの構想と具体化の過程においては,当時の日本能率協会を中心とする科学的管理の運動とのつながりや,技術者と職人的技能者との連携があったことも,部分的ながら知ることができた。いわゆるJモード型の情報交換システムの潮流を確認できたといえる。第3に,戦後との連続・非連続との面については,具体的な方法論での連続面を析出するにはいたらなかったが,戦後の自動車生産などへ人材面での連続性があったことも部分的ながら確認できた。今後の成果発表については,以上の成果をとりまとめて,さらに追跡調査をもって補い,学会誌などへの投稿を考えている。
著者
澤田 敬人 長瀬 久子 榊 正子 青山 知靖
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

英文学を学ぶ大学生が段階的な英文学の習熟を可能にするために精選した文学史の知識、作家・作品の知識、社会文化の知識、批評方法・文学理論の知識から成る英文学の基礎知識を構成した。この目的の達成に向けて、配列する基礎知識が標準の保証を得るように、通常講義によって英文学者であれば暗黙的に共有している知識を土台とする視座を定めつつ、英文学を通観した概説書、網羅的な辞書の最新版を利用し、さらに批評やペダゴジーに関する理論の研究成果を集め、基礎知識の標準化を進めてこれをe-learning の試験出題の形でデジタル化して、CD-ROM に収めた。次に、基礎知識の習熟を測定する観点から、英米文学史を学ぶ大学生が検定試験としてコンピューター実習室で受験した。これを受験する際、習熟の意欲、英文学のイメージをアンケートの手法で尋ねてデータを集めた。これら一連の研究を評価するための企画審査会を開催した。
著者
鈴木 啓子 大屋 浩美 石村 佳代子 金城 祥教 吉浜 文洋
出版者
静岡県立大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

本研究の目的はわが国の精神科における危険防止のための看護技術を明らかにし、より安全な技術を開発することである。平成15年度の研究成果は下記のとおりである。1.わが国の護身術(柔道および空手)および取り押さえ術(刑務官による)の研修を受け、その内容について精神科看護のエキスパートと検討した。これらは日本の伝統的な武術の技が使用されているが、基本的には関節技を中心に対象者に痛みを与えることにより、行動を封じ込めるものが中心になっていた。その基本には対象者を「正常な判断能力を有しているが故意に問題を起こした者」とする見方があり、一般精神科病棟において精神的健康問題をもち危機状況にある患者に対する看護技術としては適切性が低いといえ、刑法上合法となる緊急避難の場合以外は使用すべきでないと考えられた。また、これらの技術は訓練しなければ誰でも身につけられるものではないことからも、これら攻撃型の技術を習得するよりは、緊急時に身を守る技、逃げる技などの防御型の技術を看護師は習得するほうが合理的であると考えられた。2.平成14年度に引き続き、先進的な精神科医療を提供している8施設において急性期看護経験のある看護師85人を対象としグループインタビューおよび危機状況にある患者モデルを設定した実演によるデータ収集を計12回実施した。継続的比較分析を行った結果、言語的な介入が可能な段階では看護師は患者のもてる力に働きかける言語的介入を積極的に行い、また危機がエスカレートする段階では暗黙の了解により互いの役割を引き受け隔離・拘束にあたる点が、海外の危機介入では見られない特徴だった。また強制的な治療後にも患者の側にいて寄り添い患者をねぎらうなど海外の技術に近い実践があることも明らかになった。抽出された看護技術について、より安全な危険防止のための方法を明らかにすることが、今後の課題である。
著者
森田 克徳
出版者
静岡県立大学
雑誌
経営と情報 : 静岡県立大学・経営情報学部/学報 (ISSN:09188215)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.41-54, 1998-06-30

This paper attempts to clarify the business activities of Taichiro Morinaga and Saburosuke Suzuki, especially of marketing. The former is the founder of Morinagaseika which was inagurated in 1899, and the latter is the founder of Ajinomoto established in 1908. Morinagaseika is a first-mover in the confectionery industory in Japan and Ajinomoto in the seasoning industory too.
著者
今福 恵子 川村 佐和子 深江 久代
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

静岡県内の15名のパーキンソン病療養者や7名の保健師を対象に、想定される避難所における生活障がいや必要とされる支援について半構成的面接を実施した。その内容を元に、小地域で活用できる災害支援マニュアルを作成した。災害時に予想されること、災害に備え準備すべきことなど自助実行が必要とすることが示唆された。今後もさらに改良をしていくことが必要である。
著者
横越 英彦 寺島 健彦 早瀬 和利 新保 真理
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

食品成分や香気成分を使用し,動物実験では脳内神経伝達物質や記憶・学習行動に対して、またヒトの場合には、自律神経活動やリラクゼーション作用に対する影響を解明した。
著者
鈴木 康夫 岡 徹也 根路銘 国昭
出版者
静岡県立大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1989

本研究は、インフルエンザウイルスの受容体をイメ-ジした広域性インフルエンザワクチン開発の基礎の確立目的としている。本年度は本研究の最終年度であることを鑑み、当該研究をまとめ結論を引き出すことを考慮した。今年度は、昨年度に引き続以下の成果が得られた。(1)インフルエンザウイルスレセプタ-糖鎖を簡便かつ高感度で検索する新しい方法を開発した。(2)最も病原性が高く抗原変異による流行を続けているA型インフルエンザウイルスの全ての亜型(H1ーH13)のヘマグルチニン遺伝子の塩基配列、アミノ酸配列を決定することが出来た。また、同時に各ヘマグルチニン亜型が認識するレセプタ-糖鎖を明らかにした。これにより用いた全てのA型ウイルスヘマグルチニン亜型のレセプタ-シアロ糖鎖の認識は、ヘマグルチニンの変異とは関係なくNeuAcα2,3(6)Galβ1,4GlcNAcβ1,3Galβ1,4Glcβ1ー(ガングリオシドシアリルパラグロボシドが持つ糖鎖)をレセプタ-として最も強く認識することを初めて明らかにした(Virology,in press)。(3)上記共通のレセプタ-糖鎖に対するモノクロ-ナル抗体(NS24)の作成に成功した。天然および化学合成ガングリオシド誘導体を用いて調べた結果、本抗体は上記の糖鎖のみと反応し、極めて特異性の高い抗体であった(J.Biochem.,109,354ー360,1991)。(4)NS24によりインフルエンザウイルスの赤血球膜レセプタ-への吸着は効果目に阻害されることが解った。この結果からNS24はA型ウイルス共通のレセプタ-シアロ糖鎖を認識する抗体であることが判明した。(4)さらにNS24に対する抗イデイオタイプ抗体を産生するハイブリド-マの作成を試み、いくつかの抗ウイルス活性を持つクロ-ンを得ることに成功した。この結果はNS24が広域インフルエンザワクチンとして応用可能であることを示すものであり、ウイルス受容体をイメ-ジした広域性ワクチンの開発が可能であることを実証できたと考えられる。
著者
森山 優 鈴木 さやか 北原 勤 清水 実 山杢 誠 村瀬 隆彦
出版者
静岡県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

戦時・戦後(占領)期に出版された印刷紙芝居の全貌を把握するため、残存する紙芝居の収集作業を実施した。調査したのは、掛川市内の篤志家の遺族宅に保存されていた印刷紙芝居192点、大阪国際児童文学館の印刷紙芝居113点、名古屋柳城短大所蔵の印刷紙芝居43点等である。また、当時の雑誌『教育紙芝居』『紙芝居』を調査し、記事目録と紙芝居の目録を作成した。上記調査と総合し、戦時期については、ほぼ全容が解明できた。