著者
松浦 昌平
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.84, no.10, pp.999-1002, 2009-10
被引用文献数
1

トマト黄化葉巻病は、ジェミニウイルス科ベゴモウイルス属のTYLCVによって引き起こされるトマトの重要病害で、現在、日本には、イスラエル系統(TYLCV-IL)、マイルド系統(TYLCV-Mld)に属するいくつかの分離株(Isolate)が発生している。本ウイルスは、タバココナジラミによって特異的に媒介され、感染したトマトは、数週間程度の潜伏期間を経て、退緑しながら縮葉、巻葉症状となり、生育は著しく抑制される。発病すると開花しても十分に結実せず減収する。極細糸を使用した0.4mm目合い防虫ネットのタバココナジラミ侵入防止効果と、それが媒介するTYLCVによるトマト黄化葉巻病発生抑制効果を施設内環境要因と併せて調査した。
著者
四野見 悠喜男
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.73-79, 2010-01

住民主体の農村開発と農民グループの育成。ボリビア国は南米大陸の中央部に位置する内陸国で、国土面積は日本の約3倍(110万km2)、人口は983万人である。一人当たりGNIは1,260米ドル、人間開発指数は0.695で南米では最も貧しい国である。ボリビアの農業農村分野におけるこれまでのわが国の援助はJICA個別専門家の派遣、開発調査、無償資金協力、技術協力(プロ技)、本邦研修等を通じて行われ、ボリビアの農業分野の発展とそれを担う人材の育成に大きな貢献をしてきている。援助の重点は主として低地湿潤地帯に注がれてきていたが、それはこの地域が国内の農業先進地域であることに加え、サンファンおよびオキナワという日本人移住地があることが大きな要因となっている。技術協力分野ではボリビアにおける農業技術開発・普及の拠点となっているボリビア農業総合試験場への専門家派遣から始まり、熱帯農業研究センターへの専門家派遣、プロ技「小規模農家向け稲種子普及改善計画」が実施され、国立家畜改良センターへの専門家派遣、プロ技「家畜繁殖改善計画」および「肉用牛改善計画」などが実施されてきている。これらの技術協力はいわゆるセンター方式技術協力と呼ばれていたもので、ボリビア側の技術者に対して日本の優れた技術を移転し、それを通じてボリビアの将来の農業発展に貢献しようとするものであり、これらの技術協力を通じたボリビア側の技術力向上への我が国の貢献は高く評価されているということができる。
著者
内野 彰
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.174-180, 2015-01

水稲作では1980年代から一発処理型除草剤が広く普及し,一発処理型除草剤に含まれるスルホニルウレア系除草剤成分(SU剤)が水田の広い範囲で使用された。これに対し1990年代半ばからSU剤に対する抵抗性(SU抵抗性)が確認され,現在は21種類の雑草で抵抗性が報告されている。水田雑草では19種類でSU抵抗性が確認されており(内野・岩上2014a),このうちの6種類(イヌホタルイ,タイワンヤマイ,へラオモダカ,オモダカ,ウリカワ,マツバイ)が多年生の水田雑草である。イヌホタルイ,タイワンヤマイおよびへラオモダカの3種類は大量の種子を生産し,多年生雑草であるが水田では主に種子によって繁殖する。オモダカ,ウリカワおよびマツバイも種子を生産するが,これらは主に栄養繁殖体(塊茎または越冬芽)によって繁殖する。6種類のうちイヌホタルイのSU抵抗性については定(2015)の解説があるため,そちらを参照ねがうこととし,本稿では,6種類の中でイヌホタルイに次いで全国的に報告の多いオモダカのSU抵抗性を中心に,他の多年生雑草のSU抵抗性について解説する。
著者
内野 彰
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.174-180, 2015 (Released:2015-05-14)
著者
細野 達夫 細井 徳夫
出版者
養賢堂
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.207-216, 2002-12-10
被引用文献数
2

施設栽培において、栽培作物の吸水量を把握あるいは予測することは、適切な灌水量の決定や施設内の熱水分環境制御のために重要である。灌水についていえば、作物が繁茂した場合には地面からの蒸発の占める割合は相対的に小さくなるので、作物の吸水量を把握あるいは推定することが、灌水量の決定において重要となる。近年、施設園芸では、環境保全的でかつ効率的な栽培方法として、肥料および水を植物に必要な量のみ施用することが可能な、いわゆる養液土耕法が普及し始めており、植物に必要な水量を決定する適切な方法が求められている。また、繁茂した植物による多量の蒸散は、施設内の熱水分環境に大きく影響を及ぼすので、冷暖房や換気等の環境制御においても蒸散量の把握・予測が非常に重要である。一方、蒸散量は、施設内環境の影響を受ける。施設内作物の蒸散と環境要因との関係については、数多くの研究がある。また、蒸散量の大小は作物の品質にも影響を及ぼすので、作物の蒸散量を制御因子として環境調節をする技術についても研究がなされている。しかし、実用規模の施設で、野菜の栽培期間にわたって作物の吸水量を精密に測定した例は、国内外を問わず非常に少ない。養液栽培キュウリ(主に冬作)についての研究があるが、トマト等、その他の野菜では見あたらない。筆者らは、実用規模の施設(ガラス温室)で養液栽培によりトマトの長期多段取り栽培(長段栽培)を行う中で、継続的にトマトの吸水量を評価した。そのデータをもとに、本報では、生育期間内の総吸水量の内訳、1日あたりのトマトの吸水量(日吸水量)の経日変化、および日吸水量とトマトの生長および環境要素との関連について解析した結果を報告する。
著者
堀野 眞一
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.23-28, 2013-01

東日本大震災で起きた東京電力福島第一原発の事故は東北から関東にかけた広い範囲に放射能汚染をもたらした。放射能の直接的な作用が,人体に及ぼすのと同様の影響を野生ニホンジカ(以下,シカ)にも及ぼすことは,疑う余地が無い。しかし,それを実際に検出することは容易でなく,長期的な調査研究が必要になると思われる。一方,人間活動,とくに狩猟活動,の変化を介した放射能汚染の間接的な影響は既に出始めている。そのようなことがなぜ起こるのかを理解するとともに,今後の推移を予想するためには,人間とシカの関係について現状と背景を知っておく必要がある。
著者
藤本 儀一
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.675-681, 2008-06

アメリカの遺伝学者、バンフレックは、乳牛における能力の遺伝について、雌よりも雄の優位性をうたっている。したがって、各酪農家の対応も、この雄の優位性のもとに行われている。本稿では、個々の酪農家の有する乳牛の系統への高能力雌牛の導入に際し、最も確実かつ有効であるのは、『高能力雌牛が屠場に行く時に、この雌牛の卵巣卵を摘出し、この卵胞を熟成し、それに高能力雄牛精液を、体外授精させ、この受精卵を雌牛に移植することである』と述べた。幸い、わが国の卵巣卵移植技術は、すでに数十年前に、農水省畜試の杉江佶博士が、世界にさきがけて行なわれ、画期的成果として評価されていた。ついで、京大教授、のち近畿大教授の入谷明博士とその一統による、屠場卵巣卵移植が公表された。この技術を用いて、国あるいは各道・都・府・県の畜産試験場が中心となって、各酪農家の雌牛に適用すれば、わが国の酪農の未来は明るくなる。現在残っている少数の精鋭酪農家が、飼養する乳牛も、いまより数段レベルをあげられ、外圧にも耐えられる経営が可能である。
著者
長谷川 和久 福山 厚子 伊東 志穂
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.319-323, 2013-03

生物は一度理化学的に傷つくと,修復に時間を要する。茨城県大宮町のガンマーフィールドにおける放射線による育種・品種改良のように,この線がプラスに効果を発揮すれば幸だが,マイナスでは問題となる。すなわち,福島原発事故では小出裕章氏(京都大2012)によるとヒロシマ型の原子爆弾100個相当分の放射性物質がすでに放出されたという。今後予想される被害は,全く不明と解説される。ちなみに,山陰。湯村温泉街に建てられている有名な吉永小百合さん演ずる夢千代(日記)さんの像は,昭和20年8月6日,広島で胎内被爆された永井左千子さんがモデルで,昭和50年代に建てられた。本人は胎内被爆の影響をずっと危惧して,生涯結婚されなかったという。放射性セシウムの半減期が30余年ということを考えれば,我々農業関係者も科学的事実とその持つ意味を深く考える必要がある。政策的に技術推進された結果の反省が問われている。ふと福井若狭,石川志賀および新潟柏崎の原発において同様の事故が万一発生すれば,「北陸の農業はどうなる?」との思が心をよぎる。生命と環境を大切にする地域の資源・風土を極力利用した安全な科学技術の発展が広く求められる。敬土愛農。

1 0 0 0 植物及動物

著者
養賢堂 [編]
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
1933
著者
髙倉 直
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.89, no.5, pp.551-555, 2014-05

最近,世界的に都市農業が話題になり,連日のように奇抜な温室や栽培システムの紹介が園芸の電子新聞に登場している(Hortdaily 2014)。かつて,ヒートアイランド現象が顕在化し,その対策の一つとして屋上緑化が話題となり,地方都市単位での助成がかなり幅広く行われるようになり,さらに屋上緑化だけでなく,壁面緑化もとりあげられるようになったし,我が国では補助対象にはならないものの,屋上園芸がそれなりに普及しつつあるが,海外の様子は少し異なる。その大きな理由はすでに本誌でとりあげた垂直農場(Vertical Farming)という考え方の提案があったからであろう(高倉 2013)。都市農業の重要性は言うまでもない。このまま放置すると,都市の緑はますます減少し,もともと東京都など公園面積の少ない我が国の都市域では,ヒートアイランド現象も悪化することはまちがいない。さらに都市農業として食料を生産することは多くの利点をもつ。すなわち,生産地と消費地の近さからフードマイルの短縮があり,省エネルギーや汚染ガスの減少,都市から出る大量の食物残渣の堆肥化,雨水の灌水としての利用,さらに一般的な環境問題や心理的効果など,今更言うまでもないことが多い。しかし,すでに筆者が警鐘を鳴らしていたにもかかわらず,この垂直農場という概念だけで,土地生産性の高さだけを念頭に,まったく具体的な例証もないまま,安易にとびついて,1年でハイテク垂直農場の最初の倒産として大きく報じられる事例まで出てきた。天空農場(skyfarm)はカナダのウオータロー大学建築学科の大学院生が提唱したもので,トロントの約60階のビルの中で,太陽光を取り込み,バイオガスを発生させエネルギーを自給するという構想で植物だけでなく動物も飼育する内容である。このように,垂直農場だけでなく,天空(sky)や高層ビル(skycraper)農場という,驚くような構想が乱れ飛んでいる状況である。ここでは主として海外の事例を紹介しながら,都市農業での栽培環境とくに光環境の重要性についてまとめてみたい。
著者
大成 清
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.547-552, 2013-05

アメリカのDDGS産業の経過をみると,最初に行われたのは湿式法によるエタノール製造である。自動車のガソリンに一部混入するようになってから乾式法による製造が拡大した。この製造法から副次的に排出されるDDGSは,ゴールデンDDGSとして,旧式法とは一線を画すようになった。これでかなり製品の品質は安定するとともに,一段と向上したわけだが,依然として品質は不安定であった。このため,更なる品質の向上を目指して採られた手段は,DDGSのSつまりソリュブルをDDGSから除去するということである。DDGに液状かつ低品質のソリュブルを吸着さすと,その後乾燥に更なる加熱を要し,リジンの品質低下や,全般的な消化率の低下を招くというのである。この結果,DDGSではなく,DDGが一部上市されるようになってきた。これで一応の終結をみたかに思えたが,実はそうではなかった。今度はアミノ酸バランスの一層の改善と,含有カロリーの向上を目指して,エタノールの発酵工程に入る前に,原料トウモロコシの脱外皮,脱胚芽を行い,CP41%という高蛋白質DDGを生産するわけである。以上のようにアメリカのDDGならびにDDGS産業は,品質の向上を求めてどこまでも発展してきた。アメリカを始め,いろいろな国ではバイオエタノールの生産に鎬を削っているが,これとは別に,今アメリカではシェール・オイル(chale oil)の生産が話題になっている。油母頁岩(オイル・シェール)というのがある。アメリカの内陸各地で石油を含んだ岩石が探査され,すでに採油も始まっているという。これが実用化すれば燃料革命が起るわけで,食糧用穀類からエタノールを製造するという,迂遠な道を辿らなくても済むことになる。オイル・シェールは油母(ゆも)頁岩,瀝青ケツ岩とも呼ばれ,北アメリカ,オーストラリア,スコットランドや,中国東北部(旧満州国)に古くから産出していた。中国東北部にあったのは,満鉄撫順炭鉱で,満鉄にはかつて筆者も勤務していたことがあり,郷愁の地である。撫順炭鉱(東西47km,南北4km,埋蔵量10億トン,従業員3万2千人)は,有名な露天掘りの炭鉱で,石炭層の上層に頁岩が厚く覆われていた。しかし頁岩中の油分は微量で,レトルト中で乾留した場合の収油率は,平均約5.5%といわれ,当時の技術レベルでは実用化は無理とされていた。アメリカでは地中深くから,オイルだけを採取する新技術を開発(ノースダコタ州,バッケン油田)したようで,一挙に注目を浴びている昨今である。
著者
菅原 七郎
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.1221-1224, 2012 (Released:2013-06-18)
著者
市原 実
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.413-424, 2015 (Released:2015-06-08)
著者
中野 明正 安 東赫
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.85, no.11, pp.1071-1079, 2010 (Released:2011-05-27)
著者
髙倉 直
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.40-43, 2014-01

最近ハウスの環境制御で,相対湿度でなく飽差(Vapor Pressure Deficit; VPD: 直訳は水蒸気圧差)が話題になることが多い。なぜなのか,その理由ははっきりしないが,相対湿度よりハウスの乾燥や湿潤の様子がわかりやすいと感じるためであろうか。ただ,一般的には相対湿度よりなじみのない専門語であり,これらの気象用語の関係もあまり理解されずに,ブームのようになっている感じもあり,ここで,これらの関係を明確にするとともに,すでに約40年も前にオランダにおいて,まだコンピュータ制御もなかった頃,飽差制御器が開発されていたことは我が国にも詳しく紹介されているので(高倉 1974a,b,c),その内容にも触れながら,飽差制御の意味と重要性を検討したい。
著者
松田 友義
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.88, no.7, pp.720-730, 2013-07

東日本大震災直後の原発事故によって,放射性物質による食品汚染が危惧され,いわゆる「風評被害」が発生,その影響が未だに残っている。残念ながら,今のところこれを避けるための有効な手立ても見つかっていない。「風評被害」のやっかいなところは,往々にして過剰反応に繋がるというところである。一人の生産者が誤って残留基準値以上の農薬に汚染された農産物を出荷すると,殆どの場合,その生産者が所属する産地の農産物が忌避されてしまう。ときにはまるで別の産地の同じ農産物まで避けられたりする。中国産冷凍餃子事件の際に,冷凍餃子ばかりか生餃子までもが忌避され,挙げ句に冷凍食品全体の需要が冷え込んだのが良い例である。「風評被害」の対象となる産地が,県を超える地方にまで拡がったり,似たような食品にまで拡がったりするのである。放射性物質による食品汚染の「風評被害」が被災県以外に,汚染の実態に関わらず広く東北・北関東全域にまで拡大したのも,そうした消費者行動の結果といえる。通常,「風評被害」は根拠のない情報,不確かな情報に踊らされた消費者,もしくは流通関連業者が悪い,と言うようにして語られる。しかし本当に消費者が悪いのだろうか?消費者には自分が購入する商品を選択する権利がある。言葉を換えると,何を買おうと非難される筋合いではないということもできる。原子力損害賠償紛争審査会が2011年8月に公表した「東京電力株式会社福島第一,第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」では「風評被害」は以下のように定義されている。「いわゆる風評被害については確立した定義はないものの,この中間指針で風評被害とは,報道等により広く知らされた事実によって,商品又はサービスに関する放射性物質による汚染の危険性を懸念した消費者又は取引先により当該商品又はサービスの買い控え,取引停止等をされたために生じた被害を意味するものとする」。
著者
冨田 健太郎
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.1337-1341, 2008-12

わが国の食農教育の一教材としての熱帯アメリカ農牧情報の活用。「食文化(それの基礎)」、「飽食」および「崩食」の現状を考える。また、筆者の中学時代の話を出して恐縮するが、担任の先生の言葉を思い出したので簡単に記してみたい。その先生は担当が理科であったが、非常に厳しい方であった。理科の授業か道徳であったか定かではないが、その先生の奥様も同じ理科の先生であったという。その奥様は、冬場に買い物でトマトを買ってきたという。それを見た担任は、「なぜ、冬場にトマトを買ってくるんだ!」とその奥様を叱責したという。その理由はこうである。「トマトは夏場に食べるものであって、冬場はもちろん温室栽培だから、別ないい方をすると、石油を食っているのと同じだ!」というのがその先生の言い分だったのである。つまり、「トマトは夏場に食べるからこそ、トマトとしての価値がある」というのである。当初は、すごく理屈っぽい先生だという印象があったが、「食農教育」の中で、必要な言葉(名言)だと思うようになってきたのである。