著者
梶原 雄 Yu Kajiwara
出版者
同志社大学日本語・日本文化教育センター
雑誌
同志社大学日本語・日本文化研究 = Bulletin of Center for Japanese Language and Culture (ISSN:21868816)
巻号頁・発行日
no.17, pp.93-111, 2020-03

2008年に日本政府が発表した「留学生30万人計画」によって外国人留学生の来日が急増し、日本全国の多くの大学ではキャンパス内の国際化が一層進み、日本人学生と外国人学生との交流の機会も増加した。しかし、交流の機会が増えたとは言え、日本人学生と外国人留学生との間で十分な交流が行われていると一概には言えない。「学校内で日本人学生と交流できなかった」と悩みや不満を訴える外国人留学生は少なくない。そこで本稿では、キャンパス内での双方向的な交流の可能性を探るために、受け入れ側の日本人学生の視点から、キャンパス内の外国人留学生をどのように見ているかについてアンケート調査を実施した。その結果、回答者である日本人学生は、外国人留学生の留学生活や学習意欲、日本語能力等を高く評価していた。また、外国人留学生との交流は自身のキャリアデザインに有益なものであると考え、外国人留学生との交流を希望していた。しかし、「言葉の壁」や「コミュニケーション」、「文化の違い」、「話題」等の不安や心配から、外国人留学生と友達になるために自分から積極的に活動を行っている人は少ないことが明らかになった。
著者
孫 惠貞
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2016-04-22

「文学における声」をテーマとする本研究は、ドイツ在住のバイリンガル作家・多和田葉子を中心に、既存の「国」や「言語」によって分類されてきた「文学」から、そのような「線引き」では定められない「間」に存在する「文学」がいかに人間の本質に向き合っているのかに着目し、その特徴として現れる「身体性」とりわけ「声」に注目している。具体的には、執筆だけにとどまらず「朗読」というパフォーマンスを通じて世界各地を回りながら「文学」の垣根を取り払う多和田葉子の文学活動における「声」を主な題材とすることで、文学における「声」の意味を見出だし、その行く先を見据える「朗読研究」である。これまでの先行研究が少ない分野であり、また文学研究において「文字」によるものだけでない「音」特に、一過性のパフォーマンスは資料が探しにくく扱いにくいため乏しいのが現状である。DC2の2年目である29年度は、28年度に引き続きフィールドワークに資料の収集、その資料の整理と分析を行う作業を進めると同時に、国内外学会で発表、そして大学でのゲスト講義などを通じて、本研究の位置付けを試みた。<フィールドワーク>1)ドイツのドレスデン(ドイツ衛生博物館のイベント記録撮影)、カールスルーエ(カールスルーエ音楽大学で朗読の記録撮影)、ベルリン(ベルリン日独センターにて朗読イベントの記録撮影)、ポーランドのポズナン(Festiwal Poznan Poetow取材及び撮影):2017.5.9-25 2)多和田葉子が芸術監督を務めるドイツのケルンで行われた世界文学フェスティバル「POETICA」に参加:2018.1.19-29<ゲスト講義> 立教大学「世界文学論」の文学部学部生およそ70人に向け、これまでフィールドワークで製作収集した映像や写真などを交え講義を行った。(2017年12月15日(15:00-16:30)立教大学池袋キャンパス)
著者
中道等 校編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第一卷, 1937

1 0 0 0 乳井貢全集

著者
乳井貢顕彰会 編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第3巻, 1937

1 0 0 0 乳井貢全集

著者
中道等 編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第2巻, 1935

1 0 0 0 乳井貢全集

著者
中道等 編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1935

1 0 0 0 乳井貢全集

著者
乳井貢顕彰会 編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第4巻, 1937
著者
中道等 校編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第四卷, 1937
著者
中道等 校編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第三卷, 1937
著者
中道等 校編
出版者
乳井貢顕彰会
巻号頁・発行日
vol.第二卷, 1937
著者
佐々木 俊一郎 山根 承子 マルデワ グレグ 布施 匡章 藤本 和則
出版者
日本テスト学会
雑誌
日本テスト学会誌 (ISSN:18809618)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.57-71, 2022 (Released:2022-06-30)
参考文献数
19

本稿では、大学生を対象としたアンケート調査によるデータと大学から提供を受けた学生の学業データを紐づけることによってパネルデータを構築し、大学生の学業成績の規定因について分析した。固定効果モデルによる分析結果では、取得単位数は交友関係に正の影響を受けるが、学習姿勢から受ける影響は限定的であることが確認された。一方、履修科目の平均点は交友関係には負の影響を受けるが、意欲的な学習姿勢には正の影響を受けることが確認された。こうした結果は、履修科目の平均点は意欲的な学習姿勢に裏付けられているものの、取得単位数は必ずしもそうではないことを示唆しており、大学生の知識・技能の総量を正確に評価する場合には、取得単位数よりも平均点を使用する方がより適切であると考えられる。
出版者
Oxford Literary Review
巻号頁・発行日
0000
著者
吉田 靖
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

東日本大震災後16週間の上場企業による震災関連の開示6,911件の内容と日時を分析した結果,多くの企業は投資家が必要とする情報を適時に開示するよう努めていたことを示唆するものとなった。さらにイベントスタディーの手法により、大震災後の3週間の開示への株式市場の反応を検証した結果、震災後の1週間が最も大きかった。特に、被害ありとする開示に対しては、当初はマイナスに反応しながらも数日後に反転し、調査中とする開示に対しては、マイナスの反応が被害ありよりも長く続いていた。また被災地の県別事業所率が高い企業に関しては、マイナス幅が大きく、市場は企業の属性により異なった評価をしたことが実証された。