著者
菅沼 聡
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.51, pp.278-288, 2000

いかなる部分的存在者でもない存在者全体は存在するか。つまり、世界全体は、その個々の部分と同じく存在するだろうか。これは、形而上学全般にとって重要であり得るにもかかわらず、十分に検討されてこなかった問題である。本稿で我々は、この問題を主として現代の英米系の哲学の流れをもとに検討する。<BR>我々はまず、存在者全体、世界全体の存在の問題を明確にし ( (1) )、その上で、その存在についての主要な疑問点を考察し ( (2) ~ (3) )、その考察から得た結論を示す ( (4) ) ことにする。
著者
菅沼 聡
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.55, pp.179-192,28, 2004

Being a highly traditional question of metaphysics, the so-called &ldquo;Ultimate Why-Question&rdquo; still interests some contemporary philosophers. To ask this question amounts to asking where, if anywhere, &ldquo;why-chains&rdquo; can stop.<BR>Whereas the most traditional approach to the Ultimate Why-Question has been to try to answer it by &ldquo;God&rdquo;, i. e., &ldquo;Necessary Existence/Being&rdquo;; the most usual ap-proach in contemporary analytical philosophy has been to dismiss it as a nonsense pseudo-problem because it is &ldquo;logically unanswerable&rdquo;. I call the former tradition as a whole the &ldquo;old tradition&rdquo; and the latter the &ldquo;new tradition&rdquo;.<BR>In this article, I propose a &ldquo;third alternative&rdquo;, by suggesting that the Ultimate Why-Question is not necessarily unanswerable but can be answered by a kind of &ldquo;Necessary Existence/Being&rdquo;, which cannot be anything in particular at all (in-cluding even &ldquo;God&rdquo;) but only the &ldquo;Absolute Totality of Reality&rdquo;.<BR>The following three procedures would be required to make the above sugges-tions assertions:<BR>(1) to show whether the &ldquo;Absolute Totality of Reality&rdquo; exists at all, <BR>(2) to specify the necessary and sufficient conditions for something to be the &ldquo;Nec-essary Existence/Being&rdquo; that would stop all possible why-chains, <BR>(3) to decide whether only the &ldquo;Absolute Totality of Reality&rdquo; satisfies the above conditions.
著者
佐治 晴夫 Haruo SAJI
出版者
宮城大学事業構想学部
雑誌
宮城大学事業構想学部紀要 (ISSN:1344607X)
巻号頁・発行日
no.6, pp.109-128, 2003

This paper describes one of the answers for the elementary question : "Why does the universe exist?" through the view point of 'the anthropic cosmological principle'. Also was shown that the size of human body was entirely determined by the size of the earth, that is, its radius and mass, respectively. This fact means that the possibility of human-beings' existence cannot be separated from a certain fine-tuning of physical constants. And the reason why the universe is so is because human-beings exist at present, that is, the existence of human-beings make possible to exist the universe at present that we can observe now. Finally, the author proposes the inter-disciplinary new field of science : "Mathematical Science of Art", as one of the Liberal Arts subjects.
著者
黒河 進 家安 健三 河野 正
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:03736113)
巻号頁・発行日
vol.J69-C, no.4, pp.478-486, 1986-04-25

CR単同調増幅回路は,一般に,同調周波数を高くとる程,高選択率,高増幅度を得ることが困難となる.筆者らは,リアクタンス・トランジスタとして,高周波用電界効果トランジスタを用い,また,駆動回路の負荷であるCR同調回路をアース側に接続することにより,近接効果(body effect)を大いに軽減することができた.従って,このような増幅回路を2段縦続に接続して複同調増幅回路とすると,周波数帯域幅を拡大することができ,中心周波数455kHz,電圧利得,約80dBにおいても安定に動作することが分った.本論文では,このようなCR複同調増幅回路の周波数特性の解析を行い,所要の双峰特性を得るための計算式を示している.さらに,複同調増幅回路の2つの同調周波数を等しくすることにより得られる単峰特性は,単同調増幅回路の周波数特性に比べて,選択率が約55%大となり,また,特性の裾の部分の減衰特性を相当に改善することができる.なお,試作回路により,周波数特性を実測した結果,計算値と良く一致し,また,複同調増幅回路は,受信機の中間周波増幅回路としても充分使用し得るものと考えている.
著者
中川 昌治 M. Santosh 吉倉 紳一 原田 亜実 三浦 正裕 福田 照久 松田 靖正 桑田 泰宏 K. J. Mathew P. T. Ambujakshan H. Thampy
出版者
一般社団法人日本粘土学会
雑誌
粘土科学討論会講演要旨集 第48回 粘土科学討論会 (ISSN:24330566)
巻号頁・発行日
pp.23, 2004 (Released:2006-05-13)

南インドKerala州のTrivandrum近郊では,良質のカオリン粘土の鉱床が多く存在し,紙や衛生陶器用に採掘されている.カオリナイトと少量の石英からなる白色塊状粘土の層が第三紀層中に胚胎し,鉱床上部にはラテライト化した砂質カオリンが分布する.これらの粘土中のカオリナイトはXRDとSEMから結晶性が非常に高い.基盤岩(先カンブリア時代のアルミナ質グラニュライト)が強烈な風化変質作用を受けカオリン化し,近くの湖に堆積してできたと考えられる.
著者
山口 勇気 矢澤 ひろみ 岩西 哲 工藤 起来
出版者
新潟大学教育学部
雑誌
新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編 (ISSN:18833845)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.41-46, 2010

野外で採集したトゲズネハリアリの巣を飼育下で営巣させるための技術的な問題について検討した.石膏をプラスチックケースに敷き,ガラス板を置き,その下に育室を作成してトゲズネハリアリを飼育した.飼育を開始すると,ワーカーがケースの縁から石膏を掘り,石膏とケースの間で圧死したため,ワーカーが掘ることができない石膏の硬さを明らかにした.ガラス板下の育室の深さについて検討したところ,ワーカーは1mm程度の浅い育室を好んで幼虫を運び込み,定着した.明暗の異なる2つの育室のある飼育ケースで飼育したところ,すべての飼育ケースにおいてワーカーは暗い育室に幼虫を運んだ.野外のトゲズネハリアリが朽ち木の表皮近くの非常に狭い空間に営巣し,堅い朽木を大顎で削って巣を拡張するという生態学的特徴があるため,トゲズネハリアリを飼育するためには"堅い石膏"上に浅い育室を作成し,暗下で飼育する必要があることが判った.餌として,ゴミムシダマシの幼虫やバッタ目昆虫の脚,昆虫ゼリー,蜂蜜を与えたが,ワーカーはこれらをほとんど採餌しなかった.一方,ワーカーはキンバエの幼虫を好んで摂食した.トゲズネハリアリの生態や社会構造についてはほとんど分かっていないが,本研究により飼育条件が確立したため,今後本種における知見が蓄積できると期待される.
著者
山口 勇気 矢澤 ひろみ 岩西 哲 工藤 起来
出版者
新潟大学教育学部
雑誌
新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編 = 新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編 (ISSN:18833845)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.41-46, 2010-10

野外で採集したトゲズネハリアリの巣を飼育下で営巣させるための技術的な問題について検討した.石膏をプラスチックケースに敷き,ガラス板を置き,その下に育室を作成してトゲズネハリアリを飼育した.飼育を開始すると,ワーカーがケースの縁から石膏を掘り,石膏とケースの間で圧死したため,ワーカーが掘ることができない石膏の硬さを明らかにした.ガラス板下の育室の深さについて検討したところ,ワーカーは1mm程度の浅い育室を好んで幼虫を運び込み,定着した.明暗の異なる2つの育室のある飼育ケースで飼育したところ,すべての飼育ケースにおいてワーカーは暗い育室に幼虫を運んだ.野外のトゲズネハリアリが朽ち木の表皮近くの非常に狭い空間に営巣し,堅い朽木を大顎で削って巣を拡張するという生態学的特徴があるため,トゲズネハリアリを飼育するためには“堅い石膏”上に浅い育室を作成し,暗下で飼育する必要があることが判った.餌として,ゴミムシダマシの幼虫やバッタ目昆虫の脚,昆虫ゼリー,蜂蜜を与えたが,ワーカーはこれらをほとんど採餌しなかった.一方,ワーカーはキンバエの幼虫を好んで摂食した.トゲズネハリアリの生態や社会構造についてはほとんど分かっていないが,本研究により飼育条件が確立したため,今後本種における知見が蓄積できると期待される.
著者
上田 秀明
出版者
京都産業大学法学会
雑誌
産大法学 (ISSN:02863782)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.100-86, 2013-07
著者
[東京図書館]
巻号頁・発行日
vol.東京図書館ニ関スル意見書, 1896
著者
山口 典子
出版者
京都大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:03897508)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.28-56, 1982-03-30
出版者
日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
no.434, pp.355-356, 1922-08