著者
芝 哲史 笹田 耕一
雑誌
第51回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.21-28, 2010-01-12

本発表では、Ruby1.9が提供するFiberという機能の高速な実装を報告する。Fiberとは、プログラマに対して並行処理をサポートするための機構であり、状態を持つ処理を並行に扱う際に有用である。しかし、Ruby1.9におけるFiberは速度面に問題がある。そこで我々は、Ruby1.9処理系に対してFiberの高速化を行い、複数の環境で評価を行った。その結果、Fiberの速度の向上を確認することができた。本発表では、Ruby1.9の現在の実装と我々の行った実装の紹介と、その性能評価を行う。そして、それらが実際にFiberを利用するRubyプログラムに対して、どのような影響を与えるかを考察する。
著者
中野 幡能 H Nakano
雑誌
大分県立芸術短期大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.4, pp.41-45, 1966-03-08
著者
小林 みどり 喜安 善市 中村 義作
出版者
静岡県立大学経営情報学部
雑誌
経営と情報 : 静岡県立大学・経営情報学部/学報 (ISSN:09188215)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.33-38, 1991-03-01

We construct new perfect one-factorizations of the complete graphs K_<12168> and K_<29792>.
著者
島村 恭則
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.106, pp.51-60, 2003-03-31

日本における現代民話研究は,すでに少なからぬ研究の蓄積を見ているが,日本の現代民話を日本以外の社会の現代民話と比較検討する作業は,まだまったくといってよいほど行なわれていない。この研究動向上の欠を補うべく,本論文では,韓国社会で語られている現代民話について,日韓比較の視点から検討した。本論文で行なった指摘を列挙すれば,次のようになる。(1)現代韓国社会では,現代民話がたいへんさかんに語られているが,日本社会における現代民話の存在様態と比較した場合,怪談系統の現代民話に加えて,社会的・政治的な諷刺の性格を持った笑話系統の現代民話が豊富に語られている点を特色として指摘できる。(2)韓国で,笑話系統の現代民話がさかんに語られていることの背景には,独裁政権下の社会状況と民主化闘争,深刻な労働問題,急速な経済発展とそれに伴なう矛盾などが存在するものと考えられる。(3)現在,日本の現代民話研究において集成され,分析が加えられている現代民話群は,その大半が怪談系統の語りであり,社会的・政治的諷刺の性格を持った現代民話をそこに見出すことは困難である。この状況を規定する要因は,①70年代以降の日本社会における脱政治化,②言論統制等の抑圧が存在しないことによるメディアとしての現代民話の需要低下,③研究者における現代民話対象化過程における偏向,といった要素の複合に求められる。(4)上の指摘をふまえたとき,われわれは現状の再解釈と再調査を行なう必要に気づかされる。また,海外との比較研究は,こうした現代民話再考の契機となるものであり,ここに比較研究の重要性が確認されるものである。

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著者
高久 由美
出版者
県立新潟女子短期大学
雑誌
県立新潟女子短期大学研究紀要 (ISSN:02883686)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.226-215, 2001-03
著者
風間 規男 Norio Kazama
出版者
同志社大学政策学会
雑誌
同志社政策科学研究 = Doshisha University policy & management review (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.41-55, 2021-02-15

本稿は、2011年の福島第一原子力発電所事故後に起こった日本の原子力政策における制度構造の変化を扱っている。日本においては、原子力政策のガバナンス・ネットワーク、いわゆる「原子力ムラ」がしだいに政治的な権力を獲得していたが、福島原発事故以後にそのガバナンススタイルの変更を余儀なくされた。原子力ムラの構造変化は、日本の原子力政策に根本的な方向転換をもたらしている。
著者
富樫 雅文
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.839-848, 1989-07-15

新しい和文入力方式として超多段シフト方式を提案する.従来の各種入力方式の長所を継承するために 多段シフト方式からキーヘの漢字の多重配置を コード入力方式から漢字のコード化を また 仮名漢字変換からは 入力のてがかりとしての読みの利用を各々取り入れた.入力には標準鍵盤を使用し あらかじめ 各キーに漢字を多重配置しておく.漢字の入力には まず 読みを入力して鍵盤を仮想的にシフトし 漢字の配置されたキーを次に打鍵して漢字を一意に指定する.これは シフト段数が2 943段に及ぶ超多段シフトである.パーソナルコンピュータ上で 本方式による和文入力システムを実現した.本方式のための漢字配列の決定と 操作性向上のための若干の工夫および使用方法について説明する.また 本方式による和文入力速度を 学習を伴う打鍵モデルに基づいて予測し 200時間の訓練後で毎分137字という結果を得た.超多段シフト方式は 初心者には仮想鍵盤の表示と目視打鍵による対話型のインタフェースを また 熟練者には可変長コードの触指打鍵入力による一方的インタフェースを提供する.
著者
菊地 慶祐
出版者
湘南工科大学
雑誌
湘南工科大学紀要 = Memoirs of Shonan Institute of Technology (ISSN:09192549)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.29-45, 2015-03-31

江戸時代を通じて最も優れた和算家のひとりである建部賢弘は円周率の値を42 桁の精度で表した。証拠は残されていないが,建部は自らの計算結果を検証したと思われる.建部が精度決定を行った方法について2 つの仮説が提示されている。
著者
原口 美帆 安藤 元一 Haraguchi Miho Motokazu Ando
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.128-136,

明治時代から現在に至るハンターの関心事項の変遷を探るため,1891-2008年に発行された狩猟雑誌4誌(猟之友,銃猟界,狩猟と畜犬,狩猟界)の記事内容を調査した.雑誌1冊あたりの総ページ数,記事総数,広告数は,1950年代から1970年にかけての狩猟ブームの折に急増し,以降は減少傾向が続いた。これらの傾向は狩猟人口の変化と一致していたが,猟犬関連の記事にはそうした相関は見られなかった。記事が扱う鳥獣は,1950年代までは鳥類が主であったが,1980年代からは獣類の方が多くなった。クマは実際の捕獲数と比べて記事の数が多く,ハンターの関心の高さがうかがえた。獣類記事の中では1970年代までウサギが多かったが,1980年代以降はシカ・イノシシが8割以上を占めた。これらの傾向も実際の狩猟頭数や有害駆除頭数の変化を反映しており、狩猟がスポーツから獣害対策の手段に変化したことを示していた。
著者
小山 謙二
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.1923-1936, 2000-07-15

盤面の駒が玉1枚の裸玉詰将棋問題は,簡素な配置ゆえそれ自身高度な芸術性を持つ論理ゲームである.裸玉問題を解いたり,創作(発見)するのは人間にもコンピュータにも難しい.すべての裸玉問題を体系的に解明することが課題となっている.まずすでに発表されている裸玉問題を検討した.次に,詰む最小持駒集合の定義と性質を述べ,体系的に新作問題の候補を見つけ出す方法を明らかにした.最後に,詰将棋プログラムとコンピュータを援用して,玉の位置が1八の問題を網羅的に探索した.その結果,完備な詰む最小持駒集合を得るとともに,5つの準完全作と1つの完全作を発見した.