著者
鈴木 尉元 原田 郁夫
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.489-500, 2006-11-25
被引用文献数
1

2004年10月23日に発生した中越地震(M6.8)は,東山背斜南部の川口町北方約7km,深度13kmに発生した地震であるが,この地震にともなって,東山背斜から越後山脈との境界を流れる破間川・魚野川付近にまで余震活動が行われた.この地震に際して東山背斜にそって背斜状に隆起し,隆起量は小千谷・川口間で60cm以上に達した.中越地震の震度は,東山背斜とその周辺地域は震度6,新潟県中・南部は震度5を記録したが,この震度5は東北日本南部の各地で記録された.その内,能登半島北部から東京湾付近に至る西北西-東南東方向の震度4を示した帯状地帯の各地に出現した点が注目される.本州東北部の南部の地震活動は,2003年7月26日の宮城県北部地震以来活発化している.その活動域は,朝日山地・奥羽山脈・飯豊山地・越後山脈・足尾山地から構成される脊梁山地西側の信濃川地震帯,その東縁地域,阿武隈山地東縁ないし関東平野に至る地域からその太平洋沖合地域である.中越地震はその一端をなすもので,信濃川地震帯にそうものである.このような本州東北部の南部の地震活動が,西部,中央部,東部がお互いに相呼応して行われることは,1800年代以後の地震活動に共通してみられる傾向である.日本列島は,一辺40ないし50kmの一等三角点網に覆われていて,数10年に一回の割合で改測が行われている.これまで公表されている2回の改測結果の解析によると,最大剪断歪みの大きくなる地域はほぼ決まっており,破壊的地震はそのような地域に発生している.この歪みの集積する地域は,60kmないし120kmよりも深い地震の活動する地域に当たっていることから,この地帯は数10kmよりも深い根をもつものと考えられる.本州東北部の南部の地震活動が,10ないし20年前後の活動期に各所で行われるのは,本州が全体として隆起し,周辺海域が沈降する運動が進行する中で,本州の中の山地の隆起,平野と盆地の沈降運動が進行し,このような運動にともなって各構造単元の境界付近に歪みが集積し,それら各所の歪みが断層の活動にともなう地震活動によって解放されることによるものと考えられる.したがって地震予知の体制は,このような規模の地殻変動と地震活動の監視を基本とすべきであると考える.

2 0 0 0 OA 趣味の西洋史

著者
亀倉順一郎 著
出版者
洛陽堂
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1922
著者
森岡 武史
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第24回全国大会
巻号頁・発行日
pp.226-229, 2009 (Released:2010-02-26)

This paper discusses about what to analyse texts in internet. There are many BBS and Chat in internet, which give researchers many text-data. This paper introduce author's analysis of such data and discuss the success and failure of this analyse. The analysis use content analysis by computer-codings. This paper conclude that such analysis is very useful for the analysis of internet, and by such analysis internet data will give sociology invaluable evidences.
著者
御子柴 克彦
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

細胞外からの刺激によりIP_3 が産生され、IP_3 受容体に結合しCa^<2+>を放出し様々な生理機能を引き起こす。3次元構造解析等により、IP_3 やCa^<2+>がアロステリックな構造変化を起こし、チャネルポアーの開口を起こす機構を解明した。IP_3 受容体は、我々が発見したERp44, GRP78, 80K-H 等多くの分子の分子間相互作用を促すシグナルハブ(拠点)として多様な働きをする事を示した。また、IP_3 がIP_3 受容体に結合すると放出される3rd メッセンジャーとしてのIRBIT を発見し、酸・塩基平衡をはじめとする多様な機能を制御する事を発見した。以上、IP_3 受容体が多様な生理的働きをし、且つ、その障害により神経変性、学習障害、心発生障害、骨粗鬆症、自己免疫疾患、急性膵炎等の各種の多くの疾患を引き起こす機構を解明した。またこの為に世界最高感度のCa^<2+>指示薬、Ca^<2+>ポンプ指示薬の開発、二光子顕微鏡によるインビボイメージング技術等の開発を行った。
著者
藤原 武男
出版者
独立行政法人国立成育医療研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、日本において養育者に乳児の泣きに関する正しい知識と適切な対応に関する教材を用いて介入することにより、虐待予防に必要な知識と行動の変容があるかどうかを、ランダム化比較試験により検証した。その結果、介入群は、泣きの知識および突発的な揺さぶりを防ぐと考えられる行動を有意に多くとっていた。日本においても、この教材により乳児の虐待を予防できることが示唆された。
著者
小幡 拓弥 塙 雅織 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2009-GI-22, no.2, pp.1-5, 2009-06-19

複数の違う思考過程を持つ単体が出した結論をもとに、全体として一つの答えを導くプロセスを合議と定義する。本研究では、複数の意見を単純に多数決するシステムを考え、5五将棋と本将棋で、この単純多数決システムの有効性について、実験を通して考察していく。
著者
川上 裕生 浦 晃 三輪 誠 鶴岡 慶雅 近山 隆
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2013論文集
巻号頁・発行日
pp.66-72, 2013-11-01

将棋プログラムの評価関数は大量の棋譜を利用した機械学習によって調整する。これにはプロ棋士の棋譜が用いられているが棋譜の数には限りがあり、新たに指し手の教師情報のついた局面を作成するには大きなコストが必要となる。本稿では、教師情報を付けるコストを削減するために、能動学習を用いて学習に有効に働く局面を選択する手法を提案する。既存の棋譜を用いて提案手法の評価を行ったところ、将棋の評価関数の学習に有効な局面が存在し、その選択が可能であることを示した。
著者
本谷 祐一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1323, pp.134-137, 2006-01-09

草サッカーチームの延長でやってきてしまったツケが出ている。一言で言えばそういうことじゃないですかね。会社も社員も未熟で、アマチュアからJリーグに上がる準備ができていなかったんだと思います。
著者
土居 いづみ
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1240, pp.145-147, 2004-05-03

今年3月3日のひな祭りを私は大きな不安とともに迎えました。この日は、ドイの再建計画の是非を問う債権者集会を開くことになっていたからです。 カメラ量販店「カメラのドイ」を手がけるドイが、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したのが昨年8月27日。
著者
梅田 塁
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、ジナフトテトラデヒドロ[10]アヌレンの近接アセチレンの高い反応性を利用するという、新規なアプローチでゼトレン誘導体の合成とその物性について明らかにすることを目的に研究を行った。まず、ゼトレン前駆体なるジナフトテトラデヒドロ[10]アヌレンの合成法を開発し、その詳細な物性を解明することに成功した。また、ジナフトテトラデヒドロ[10]アヌレンとヨウ素の反応により、7,14-ジヨードゼトレンに導いた後、種々のエチニル置換を有する安定なゼトレン誘導体の合成に成功し、これまで未解明であったゼトレン誘導体の基礎的な物性を明らかにした。
著者
Fumio Matsuda
出版者
日本質量分析学会
雑誌
Mass Spectrometry (ISSN:2187137X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.Special_Issue_2, pp.S0038-S0038, 2014-08-01 (Released:2014-08-16)
参考文献数
38
被引用文献数
4 14

The CASMI 2013 (Critical Assessment of Small Molecule Identification 2013, http://casmi-contest.org/) contest was held to systematically evaluate strategies used for mass spectrometry-based identification of small molecules. The results of the contest highlight that, because of the extensive efforts made towards the construction of databases and search tools, database-assisted small molecule identification can now automatically annotate some metabolite signals found in the metabolome data. In this commentary, the current state of metabolite annotation is compared with that of transcriptomics and proteomics. The comparison suggested that certain limitations in the metabolite annotation process need to be addressed, such as (i) the completeness of the database, (ii) the conversion between raw data and structure, (iii) the one-to-one correspondence between measured data and correct search results, and (iv) the false discovery rate in database search results.
著者
大月 敏雄
出版者
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻
巻号頁・発行日
1997-03-17

報告番号: 甲12314 ; 学位授与年月日: 1997-03-17 ; 学位の種別: 課程博士 ; 学位の種類: 博士(工学) ; 学位記番号: 博工第3791号 ; 研究科・専攻: 工学系研究科建築学専攻