著者
田中 佑弥
雑誌
臨床教育学論集 = Journal of clinical education research (ISSN:18823874)
巻号頁・発行日
no.8, pp.23-39, 2016-12-25

日本における「フリースクール」概念は、曖昧であり、しばしば濫用されてきた。本稿では、日本で「フリースクール」が知られる契機になった大沼安史の著作、フリースクール研究会、東京シューレ、「フリースクール」に関する先行研究などを検討することにより、日本において「フリースクール」概念が普及する過程とその問題点を検討し、「フリースクール」概念の整理を試みた。
著者
木村 建哉
出版者
成城大学
雑誌
成城美学美術史 (ISSN:13405861)
巻号頁・発行日
no.20, pp.1-18, 2014-03

The Castle of Cagliostro (1979) is the first feature film (long film) by MIYAZAKI Hayao, the most famous Japanese anime director. In this article I will show that this animation film is a typical swashbuckler very much influenced by classical Hollywood ones. For that purpose, I first argue what classical Hollywood swashbucklers are, and briefly explain the history of this genre (or subgenre of adventure movies). Second I clarify typical traits of narratives and ways of directing of classical Hollywood swashbucklers. Then I show not only that The Castle of Cagliostro is a typical swashbuckler but also that it is one of the best swashbucklers in the film history, and I suggest that influences of classical Hollywood movies should be more taken into account in thinking about and analyzing MIYAZAKI's films.
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.1068-1077, 2016-10-15
著者
大堀 淳
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1246-1250, 2008-11-15

SML#は,文部科学省委託研究e-Society基盤ソフトウェアの総合開発の課題「プログラム自動解析に基づく高信頼ソフトウェアシステムの構築技術」の主要な実現目標の1つとして,東北大学電気通信研究所が有限会社算譜工房と共同で開発してきたML系次世代高信頼プログラミング言語である.レコード多相性,ランク1多相性,データベースの多相型理論,相互運用性の型理論,型主導コンパイル理論などの我々の基礎研究成果に基づく種々の機能を含む最先端のML系言語であるばかりでなく,C言語やJAVA,データベースとのシームレスな連携,多バイト文字処理等のライブラリ,自動プログラミングツールなどをサポートする実用性の高い言語を目指している.本稿では,SML#の開発の背景と意図を概観した後,SML#の特徴をプログラム例などを用いて紹介する.
著者
中島 和歌子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = National Institure of Japanese Literature (ISSN:18802230)
巻号頁・発行日
no.40, pp.1-52, 2014-03-14

藤原道長の日記『御堂関白記』の陰陽道の記事では、方角神や祭祀、官職、式占などの正式名称・専門用語がほとんど用いられず、「陰陽師」「忌日」「吉日」「宜日」「方忌」「忌方」「祭、禊(祓)」などの通称・総称・間接的な表現が用いられている。これらの用語は、『源氏物語』『栄花物語』などの平安仮名文学作品に類似しており、藤原実資の『小右記』とは対照的である。また、「厄」「呪詛」は皆無、「崇」も希少で、物の気は三条と頼通の病因の三例しか採り上げないなど、書き記すことを避けた言葉や事柄がある。つまり言忌をしている。物忌や祓の数が多いことは他書と同様だが、道長の祓好きは特筆すべきで、下巳を含め、多種多様な祓(表記は主に「解除」)が記されている。基本的な祓所は中御門大路末の河原であり、土御門第は祓に行きやすい。一方、寛弘四年・八年の御嶽精進中の公的祭場での河臨祓は、氏寺の相地などと共に、公家に倣ったものである。また、道長の暦注の遵守、天文密奏の内覧、上臈の陰陽師達の階層別の私的奉仕などは、藤原摂関家や摂関・氏長者らしいと言える。その他、上巳祓や夏越祓、吉方詣などに正妻やその娘達を伴った記事が散見する。また、道長自身以外では、「御衰日」や「滅門」への拘り、病事の式占、除病の祭・祓、呪符の採用など、外孫敦成親王(後一条天皇)の記事が特に多い。これらから、道長が公私に「家」を大切にしたことが窺える。In Midokanpakuki, a diary of Fujiwara no Michinaga, most of articles about onyodo are circumlocutory, since, in most cases, common names of things or generic terms are used instead of true names of things or technical terms in onyodo. This tendency is also found in kana literature, making contrast with Shoyuki, a diary of Fujiwara no Sanesuke.Michinaga avoided using some words. For instance, none of yaku and juso, and few terms like tatari and jake are found in his diary. He, thus, did kotoimi.Similar to other books in Heian, Midokanpakuki has many articles of monoimi and harae. Michinaga was remarkably keen on harae and wrote reports of a great variety of harae (Written as gejo), including kashi in his diary. Basically, haraedokoro was placed on the shore of river in the end of Nakamikado-oji avenue, and Tsuchimikadodai was located for harae. Karinnoharae hold during mitakesoji were reproductions of those of kouke, just like sochi of ujidera. Some manners, such as obedience to rekichu, show the characteristics of sekkanke or ujinochoja.Michinaga's wife and daughters appear in some articles of harae or ehomode in the diary. Furthermore, the number of articles of Atsuhira-Shinno (Goichijo-Tenno) is remarkably high. Michinaga, therefore, appears to have had high regard for his family.
著者
中野 佑一 川口 遼
出版者
国際基督教大学
雑誌
社会科学ジャーナル = The Journal of Social Science (ISSN:04542134)
巻号頁・発行日
no.78, pp.65-84, 2014-09-30

This paper argues for the possibility of “research-education separated model” in order to achieve better social research education.In particular, firstly, we look at the current state of social research education under the Social Research Qualification System and confirm that “research-education integrated model” is now dominant in social research training classes. Secondly, we argue that “research-education integrated model” tends to focus mainly on knowledge and skills in social training, not on the sociological imagination, which is essential to sociology and social research. Thirdly, we examine the common ground between the sociological imagination and reflexive thinking about self and society, one of the goals of liberal arts. Fourthly, we deliberate possible ways of class management to enable a course model which separates education from research on the basis of our educational experiments in “Qualitative Analysis in Sociology” at International Christian University. Finally, we analyze the educational effect of this class on the students participating in the class. As a result, we reveal that there are three educational effects which are mutually related: the understanding of research process, the cultivation of social and communicational skills and the realization of sociological imagination.
著者
大森 翔太朗 金子 知適
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.32-39, 2015-10-30

近年プレイヤの個性に関する研究が人工知能の分野で取り組まれ始めている. 本研究では, 将棋の指し手の選択に注目し, コンピュータプログラムで棋風を実現する方法について提案する. 棋風としては, プレイヤが攻めや受けなど特徴を持つ指し手を選ぶ傾向についてに着目する. 棋風を統計的に分析した過去の研究を参考に攻めの特徴と受けの特徴を決め, 攻めと受けの棋風について, それぞれの特徴の現れているプレイヤの棋譜を選別する. そしてそれらの棋譜を教師に評価関数の機械学習を行う. 攻めの棋譜と受けの棋譜と分類して, 今回学習に使用する棋譜のパラメータへの影響を盤面図に色の濃度で表し, 攻めの棋譜と受けの棋譜で学習の際に影響が大きそうなところを確認した. また提案手法で学習したプログラムと学習前のプログラムで対戦実験を行い, 学習がうまくできているかどうかを確認した. さらに学習に使用した攻めの棋譜と受けの棋譜の一致率を攻めの棋譜を学習させたプログラムと受けの棋譜を学習させたプログラムで測り, それぞれのプログラムに違いを確かめた. 棋風の検証では, 受けに関する次の一手問題を題材に学習前のプログラムと比べてどういった違いがあったのかを確認した.
著者
上野 健爾 西村 慎太郎 落合 博志 鈴木 淳 三野 行徳 入口 敦志 田中 大士 陳 捷 青田 寿美 神作 研一
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.42, pp.1-16, 2016-01-22

●メッセージ異分野間の共同研究と国際ネットワーク構築への夢●研究ノート東日本大震災で被災した医学書と近世在村医――福島県双葉町泉田家文書の世界――『毘沙門堂本古今集注』の書誌的問題シーボルト本『北斎写真画譜』の行方●トピックスマレガ・プロジェクトシンポジウムinバチカン「キリシタンの跡をたどる」特別展示「韓国古版画博物館名品展」と国際ワークショップ「東アジアの絵入刊本」平成27年度国文学研究資料館「古典の日」講演会第39回国際日本文学研究集会大学共同利用機関シンポジウム2015「研究者に会いに行こう! ――大学共同利用機関博覧会――」参加記ようこそ国文研へ総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況
著者
大木 毅 オオキ タケシ Takeshi Ohki
雑誌
史苑
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.56-72, 1989-04
著者
林 哲也
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The Bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.57-61, 2015-03-21

図書館の本への書き込み被害への対策として、利用マナーやモラルに訴えるよりも、個人の私有物か公共の財産かにかかわらず、そもそも本はノートではないのだから、書き込みする対象物とは始めから全く思ってもみないような人が増えるよう誘導したほうが、被害予防に効果的ではないか。そのために、身近な日常生活からの比喩やアナロジーを用いて有害無益をアピールすることを試みる。
著者
蘇 耀国
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.241-241, 2013-02-15