著者
有賀 智也 渡辺 みどり 千葉 真弓
雑誌
日本看護福祉学会誌 (ISSN:13444875)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.101-114, 2014-03

本研究は、精神科病院に入院した認知症高齢者のBPSDに対する症状の軽減を図る精神科看護師の具体的な関わり方を明らかにすることを目的とした。認知症高齢者看護に携わる10名の看護師を対象とし、BPSDを軽減させるために具体的にどのような関わりを実施しているのかを調査した。その結果、BPSDの症状を示す『幻覚への対応』、『妄想への対応』、『徘徊への対応』、『興奮・暴力への対応』の4領域が得られた。重度BPSDを有する認知症高齢者への対応は、入院前からの経験、生活史に関する情報の収集、観察、アセスメントを継続する。それをもとに、適切な対応方法を個別に見出し、非薬剤的介入を実施する。しかし、個別的な対応を尽くしてもBPSDの軽減や消失が図れない場合は、適切な時期、適切な量の薬剤の使用、興奮を助長する過剰刺激を遮断しBPSDを鎮めるための隔離・拘束が必要となる。このような手順を経た関わりが重要となる。(著者抄録)
著者
遠田 幸生 齋藤 昭則
巻号頁・発行日
2017-06-27

第14回南極設営シンポジウム 6月27日(火)国立極地研究所 極地観測棟3階
著者
飯山 陽
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.87, no.4, pp.536-562, 2006-03

Maṣlaḥa, which is translated as public interest or common good, has been one of the major topics in the study of Islamic legal theory since the beginning of the 20th century, and today, is attracting the attention of scholars interested in “publicness,” or the nature of a community of people as a whole. However, the original meaning of maṣlaḥa is merely “interest” or “good,” and how it developed into the term for “public interest” or “public good” has not been clearly investigated. The present article discusses the legal theory of Abū al-Ḥusayn al-Baṣrī (d. 1044), a Mu‘tazili theologian and attempts to show that in his ideas we can see the germination of the usage of maṣlaḥa in the sense of public interest or public good in the Islamic world.In al-Baṣrī’s ideas, maṣlaḥa is principally used merely in its original sense of “interest,” but he divides the meaning into two types: one that receives praise from God as one of His followers, the other that does not involve praise nor blame from God. The former is almost synonymous with the legal rules derived from revealed sources of law, such as Qur’ān, Sunna, Ijmāʻ and Qiyās, and regarding them, he argues vehemently against the use of maṣlaḥa as ratio legis, for this maṣlaḥa is what we can gain through speculation and is not determined by human reason. This maṣlaḥa can be interpreted as sharī‘a, which God revealed to men as their public interest or common good.The latter meaning is used interchangeably with other Arabic words, such as naf‘ and manfa‘a, which also mean “interest” principally. He says that we are able to understand this maṣlaḥa through reason and can use it as the basis for judging something or some action to be good and permissible. The significance of his ideas about maṣlaḥa lies in these two separate usages; and the author concludes from this that this double meaning paved the way for maṣlaḥa to play a prominent role in legal theory, by providing later scholars with a hint to use maṣlaḥa as the basis of their own legal speculations.
著者
吉村 敏之
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 = Bulletin of Miyagi University of Education (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.305-315, 2016-01-29

群馬県島小学校において、船戸咲子の学級から「~ちゃん式まちがい」「想像説明」という、授業の方法が生まれた。この方法は、校長の斎藤喜博によって「定石」とされたものの、船戸の卓越した感覚と力量によるところが大きい。子ども一人ひとりのよさをとらえること、子どもどうしを結びつける問題をつくること、自分の考えを明確にして他人の考えと比較できる子どもを育てることなどから、個々が伸びる集団がつくられた。学級が「学習集団」として組織されたことにより、個人も成長し、集団も発展した。

1 0 0 0 OA 竹山の植物

著者
木戸 伸栄
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.59-66, 2012-02-29

竹山は山川町に位置し、標高202mの突きだした玄武岩の山である。岩肌にソテツが自生し、国の天然記念物となっている。3回の調査結果、シダ植物7科17種、裸子植物3科3種、被子植物双子葉50科122種、単子葉8科28種、総数68科170種が観察できた。
著者
服部 祐基 灘本 明代
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2011-DBS-153, no.24, pp.1-8, 2011-10-27

近年のインターネットの普及により,インターネット上には様々な情報が存在している.その結果認知度や知名度が低い情報が見つけにくいという問題がある.そこで本研究では認知度や知名度が低く見つけにくい情報をマイナー情報とし,このマイナー情報を検索し提示する手法の提案を行う.本論文ではマイナー情報の検索の第一歩として検索対象ドメインをスポーツに絞り,Wikipedia からマイナースポーツを検索する手法の提案を行う.具体的には,ユーザの興味や関心のあるスポーツを入力とし,それと類似し且つマイナーであるスポーツをたとえ表現に基づく記事検索手法と関連性に基づく記事検索手法の 2 つの手法を用いて検索を行う.ユーザの興味や関心のあることから検索を行うことによってマイナー情報を見つけやすくすることを本研究の目的としている.
著者
芹沢 和洋 建部 修見
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2019-HPC-168, no.25, pp.1-10, 2019-02-26

深層ニューラルネットワークの訓練には大量のデータが必要となり,訓練処理時間の長期化が問題となっている.訓練時間の短縮方法として,複数の訓練データを用いて訓練処理を行うミニバッチ訓練という手法が知られている.本研究では,訓練処理時間と関連性が考えられる,訓練処理中の GPU 利用率を最大化するという最適化手法を用いて.訓練処理時間を可能な限り最短にすることができるミニバッチサイズを決定する方法を提案した.提案手法を深層学習フレームワークである Chainer を用いて実装した.Cifar 100 と ImageNet の 2 種類の画像データセットおよび VGG 16 と ResNet 50 の 2 種類の畳み込みニューラルネットワークを用いて提案手法の評価を行った結果,GPU 利用率のみを最大化するアプローチでは訓練処理速度を最短とするミニバッチサイズを決定することは困難であるという結論となった.一方で,データセットごとに訓練処理中の GPU 利用率とミニバッチサイズとの間の相関性に異なる傾向が観察され,データサイズに起因するボトルネックが GPU 利用を阻害している可能性が発見された.
著者
平澤 直之 清水 大地
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2018-HCI-179, no.4, pp.1-4, 2018-08-13

本研究では,近年広く普及しつつあるブレイクダンスにおいて,動作を自動的に判別してその結果を可視化するシステムを開発した.その際,加速度センサーを組み込んだ靴 (スマートフットウェア Orphe) を使用し,自然な環境下での動作を深層学習によって分類し,その結果をダンサーや指導者にフィードバックするシステムの開発を目指した.本発表では,そのシステムの紹介を行うとともに,上記のシステムを応用した事例についてもその途中経過を報告する.例えば,ダンサーへのフィードバックとして,動作の種類に加えて,動作のオリジナリティーの程度など,領域において重要とされる側面を可視化するシステムを現在開発中である.また,本システムによって蓄積されたデータを利用した動作の熟達度による差異に関する科学的な検討も現在行っている.
著者
坪田 典子
出版者
文教大学
雑誌
文教大学国際学部紀要 = Journal of the Faculty of International Studies Bunkyo University (ISSN:09173072)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.29-43, 2006-07-01

It happened at Fushun, China. After 5 year-sentence to POW Camp at Siberia, northern part of the former Soviet Union, around 1000 Japanese soldiers were sent to Fushun, China as war criminals in 1950. At that time they all stubbornly refused to admit they committed war crimes and pleaded not guilty because they were under the control of the upper command and the rule of the Emperor system of Japan. However, during their stay at Fushun, they themselves made major changes personally. They recognized their war crimes and confessed their sins to Chinese war sufferers. They sincerely apologized to the Chinese for their aggression and all war crimes that they committed. They analyzed their war acts and why they became invaders and committed crimes. They began to live the rest of their lives with a burden of responsibility for their sins, working for peace, anti-war, making better relationships between China and Japan. Using the data from the former Japanese war criminals' stories, I have discussed why they changed thoroughly at Fushun, and analyzed it using the key conception of "judgment" that Hanna Arendt discussed as the key concept in her book of EICHMANN IN JERUSALEM.