出版者
内務省地理局
巻号頁・発行日
vol.巻之226 幡羅郡之1,巻之227 幡羅郡之2,巻之228 幡羅郡之3,巻之229 幡羅郡之4,巻之230 榛沢郡之1,巻之23, 1884
出版者
鐵道作業局
巻号頁・発行日
vol.明治31年度, 1898
著者
矢守 克也 李 旉昕
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.1712, (Released:2017-12-02)
参考文献数
19
被引用文献数
1

高知県黒潮町が掲げる「私たちの町には美術館がありません,美しい砂浜が美術館です」というフレーズは,「Xがない,YがXです」の形式をもつ。本論文では,この形式が,「限界集落」,「地方消滅」といった言葉によって形容されるきびしい状況下にある地方の地域社会の活性化を支える根幹的なロジックになりうることを,「Xからの疎外/Xへの疎外」の重層関係を基盤とした見田宗介の疎外論の観点から明らかにした。この疎外論の根幹は,「Xからの疎外」(Xがないことによる不幸)は,その前提に「Xへの疎外」(Xだけが幸福の基準となっていること)を必ず伴っているとの洞察である。よって,Xの欠落に対してXを外部から支援することは,「Xからの疎外」の擬似的な解消にはなっても,かえって「Xへの疎外」を維持・強化してしまう副作用をもっている。これに対して,YがXの機能的等価物であることを当事者自身が見いだし宣言したと解釈しうる黒潮町のフレーズには,「Xからの疎外」を「Xへの疎外」の基底層にまで分け入って根本から克服するための道筋が示されていると言える。
著者
Hisanori Horiuchi Eriko Morishita Tetsumei Urano Kenji Yokoyama the Questionnaire-survey Joint Team on The COVID-19-related thrombosis
出版者
Japan Atherosclerosis Society
雑誌
Journal of Atherosclerosis and Thrombosis (ISSN:13403478)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.406-416, 2021-04-01 (Released:2021-04-01)
参考文献数
15
被引用文献数
45

A questionnaire on COVID-19-related thrombosis in patients hospitalized before Aug 31, 2020, was sent to 399 hospitals throughout Japan. Responses were received from 111 (27.8%) with information on 6,202 COVID-19 patients. Of these, 333 and 56 required ventilation or extracorporeal membrane oxygenation (ECMO), respectively, and 212 died (3.4%). D-dimer levels were measured in 75.0% of the patients, revealing that 9.2% and 7.6% exhibited D-dimer increases of 3-8-fold and ≥8-fold the reference value, respectively. Thrombotic events occurred in 108 patients (1.86% of the 5,807 patients with available data) including symptomatic cerebral infarction in 24, myocardial infarction in 7, deep vein thrombosis in 41, pulmonary thromboembolism in 30, and other thrombotic events in 22. Some patients developed multiple thrombotic events. Thrombosis occurred in 32 patients with mild or moderate COVID-19 severity (0.59% of those with data available) and in 52 patients on ventilation or ECMO (13.5% of severe patients for whom data were available). Thrombosis occurred in 67 patients during worsening clinical condition and in 26 during recovery. Anticoagulant therapy was provided to 893 patients (14.6% of the 6,119 patients with available data), the main reasons being provided as elevated D-dimer levels and worsening clinical condition.
著者
柄沢照覚 著
出版者
神誠館
巻号頁・発行日
vol.大正5年, 1926
著者
綿森 淑子
出版者
日本コミュニケーション障害学会
雑誌
聴能言語学研究 (ISSN:09128204)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.29-34, 2002-04-25 (Released:2009-11-18)
参考文献数
9

介護保険の導入後,STが人員基準に含まれるようになったこともあり,介護老人保健施設(老健)に勤務するSTが急増している.2001年4月,我々は全国94の高齢者施設(主に老健)を対象にアンケート調査を実施し,54施設から回答を得た.老健で働くSTの悩みの背景ば、(1)制度面の立ち遅れ,(2)STとしての技法・方法論の不足,(3)STの役割の不明確さ,(4)他職種からの理解の得られにくさの4つに集約された.STとしての立場を確立していった人達のアプローチの分析から,老健におけるSTの役割は大きく3つに分けることができると考えられた.(1)生活モデルに沿った,利用者全体に関わる働きかけ,(2)狭義のコミュニケーション障害をもつ利用者への援助,(3)他職員への教育的役割.今後は老健STについてのガイドラインの作成,対象者に適した評価法の開発,STとしての技法・技術の開発,ニーズに合わせた講習会の実施など職能団体,学術団体からの支援が求められる.
著者
田野村 忠温
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.18, pp.p194-216, 1990-03

数詞と助数詞がどのような場合にどのような形で表現されるかということは,日本語教育にたずさわる者が心得ておかなければならない基本的な知識の一つであろう.それだけに,この問題についてはすでに日本語教育の様々な現場で分析が行われているものと思われるが,詳しい記述はあまり公表されていないようである.そこで,ここでは,現代日本語の数詞と助数詞の形態論について筆者が整理してみたところを述べることにする.日本人学生に対する概説のために用意した資料に加筆を施したもので,遺漏もあることと思われるが,上述の事情を考えればあながち無意味でもなかろうと判断し,このような形で発表する次第である.なお,数詞と助数詞の使用の実態には,世代,方言,個人などによるゆれが少なくない.ゆれのある言い方については,大学生・短大生を対象に調査を行い,その結果を語形決定の参考資料とした.

9 0 0 0 OA 原敬書牘 巻六

著者
原敬
巻号頁・発行日
vol.原敬書簡 井上馨宛, 1914-06-18
著者
川本 裕輔
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.4_67-4_83, 2016-10-25 (Released:2017-01-14)

本論文では,暗号系の安全性を検証する方法について,暗号理論の初歩からコンピュータ上で安全性証明を書く最先端の研究までを解説する.暗号系の安全性は攻撃の確率や計算量を用いて定式化されるため,その数学的証明は煩雑であり,しばしば間違いも生じる.そこで,安全性証明を形式手法で記述し,証明の正しさをコンピュータ上で機械的に確かめる研究が盛んになっており,様々な検証ツールが開発されている.その中でも,検証ツールEasyCryptは,従来のツールよりも簡単に,厳密な安全性証明が得られる.本論文では,まず,確率的多項式時間チューリング機械の間のゲームとして暗号系の安全性を定式化し,ゲームの書き換えによって安全性を証明する手法を説明する.次に,確率関係ホーア論理を用いた安全性証明の形式化について述べ,検証ツールEasyCryptを用いて安全性証明を書く方法を紹介する.なお,本論文は暗号理論や定理証明支援系についての知識を仮定していない.
著者
佐藤 知恵 村井 源 徃住 彰文
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.123-128, 2010-05-15
被引用文献数
1 2 3

日本の小説家である星新一は,日本のショートショートの第一人者であり,執筆期間の前半(1968~1973)だけで718編の作品を残している.星作品はしばしば物語の骨組みの共通性が指摘されるが,本論文は,そのような物語のパターン性がどのような点から確認できるのかを,11 の物語構造ユニットを用いて表現,分析することにより説明するものである.これらのユニットは先行研究をもとに,星作品に頻出する物語の出来事の要素として設定した.ユニットとその組み合わせを記号で表現したデータを用いて,パターンの分布,因子分析,N-gram による分析を施すことで,星作品の最も基本的な物語構造を抽出した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1865, pp.40-45, 2016-11-07

今年4月、カドカワが仕掛ける通信制高校「N高等学校」が開校した。「VR(仮想現実)」の入学式などで話題となったが本質は伝わっていない。開校から半年強。初年度に2000人超を集めたN高の実像が見えてきた。
著者
千々和 泰明
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.1_332-1_351, 2014 (Released:2017-07-01)

This study points out that the limitation of the analytical framework of “Autonomous Defense (or jishu bōei) vs. the Japan-U.S. Alliance” that scholars on Japan's postwar national security policy often use. On previous researches, this framework is applied arbitrarily and “Autonomous Defense” is compatible with “Alliance” in some cases. Then this research adopts analysis by “Defense Force Building vs. Operation” as another angle of vision. And it explains that the concept of “Repelling Limited and Small-Scale Aggression without External Assistance (or gentei shōkibo shinryaku dokuryoku taisho)” which appeared in the “National Defense Program Outline (or bōei taikō) 1976” and the “Guidelines for Japan-U.S. Defense Cooperation 1978.” This concept played the role as a measure for “Defense Force Building” in the two and then abandoned in the NDPO 1995 and the Guidelines 1997 by “Operational” request.