著者
吉田東伍著
出版者
崙書房
巻号頁・発行日
1974
著者
吉田東伍著
出版者
冨山房
巻号頁・発行日
1917
著者
岡本 隆一 小貫 明
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.210-214, 2019-04-05 (Released:2019-09-05)
参考文献数
26

水溶液における溶質添加効果は古くから研究されてきた.単純な分子構造を持った溶質は疎水性のものと親水性のものに分類される.酸素分子,メタン分子などの小さな分子は比較的弱く疎水的であり水に僅かに溶ける.C60やC8H18O(オクタノール)のような大きい分子は周囲の水の水素結合を変形するため強く疎水的になり水には殆ど溶けない.一方Na+やCl-のような小さなイオンは周囲の水双極子を配向させるため強く親水的になる.タンパク質や界面活性剤などの複雑な分子は,疎水部分(疎水基)と親水部分(親水基)から構成される.そのため水との相互作用は拮抗的かつ集団的であり,凝集・相分離・ミセル形成などの興味ある現象が出現する.疎水相互作用の引き起こす現象の事例としてまず1つは,水中の疎水性固体表面に形成される数十–数百nmサイズの微小バブルが挙げられる.ここでは水に溶解している酸素や窒素などが壁へ追い出されている.また疎水性ガスを水に混入し攪拌するとバルクにナノバブル(またはマイクロバブル)が生成され塩の添加でほぼ安定となる.この現象は工学・医学などで応用されているが,安定性の原因(=疎水相互作用)については殆ど意識されていない.またさらなる現象として水にヒドロトロープ(hydrotrope)を加えた場合の特異な効果も際立っている.ヒドロトロープは低分子アルコール(エタノールなど)を代表例とする小さいながら疎水基と親水基を持つ低分子共溶媒の総称である.水+ヒドロトロープ混合溶媒では濃度揺らぎが亢進する.ここに疎水性溶質が僅かでもあれば組成に応じてマクロな相分離とともに102–103 nmサイズのマイクロエマルジョンが生じる.後者に起因する白濁現象は,蒸留酒Ouzo(強疎水性アニスで香りをつけたエタノール)に水を注ぐと観測される.このような溶液の相転移を理解する上で重要な量として,第一に溶質分子の溶媒への溶けやすさを表す溶媒和化学ポテンシャルがある.これは,純溶媒に溶質分子1個を入れた時の自由エネルギー変化のことであり,溶媒分子と溶質分子,そして溶媒分子同士の相互作用を反映している.加えて重要な量として,溶質による浸透圧を溶質密度で展開したときの2次の係数,浸透第2ビリアル係数が挙げられる.これは溶媒中における(溶媒効果を繰り込んだ)溶質分子間相互作用を特徴づける.我々はこれらの溶液の振る舞いを記述するために,まず2成分溶媒+溶質の3成分系における浸透第2ビリアル係数の新しい表式を導出した.この量は溶質誘起不安定性が起こる溶質濃度の下限と関係づけられる.これらは純粋に熱力学的な表式である.そこでMansoori-Carnahan-Starling-Leland(MCSL)モデルを用いて,水–低分子アルコールのように全組成で混合するような溶媒を想定したパラメタ値を設定し,溶媒和化学ポテンシャルや浸透第2ビリアル係数などを具体的に計算した.その結果,浸透第2ビリアル係数が溶媒組成に関して極小を持つこと,そしてそれは溶媒組成揺らぎと溶質の溶媒和化学ポテンシャルの組成依存性が要因となっていることがわかった.以上の表式はミクロな理論,分子シミュレーションや実験との対応を考える際に重要なKirkwood-Buff積分とも関係づけられる.さらに,微小バブルの安定性において過飽和と疎水性溶質の存在が重要であることがわかった.加えて溶質誘起の液液相分離の相図をMCSLモデルを用いて計算し,実験で得られる水–低分子アルコール–疎水性溶質系で得られるマクロ相分離の様相と類似することが示された.
著者
杉浦 むつみ 大前 由紀雄 池田 稔 中里 秀史 赤野間 百香
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.140-143, 2001-02-20

はじめに Ramsay Hunt症候群(以下,Hunt症候群と略)は,外耳道,耳介のへルペス疹に加え,同側の顔面神経麻痺とさらに内耳神経症状を認める症候群で,その原因は水痘帯状疱疹ウイルス(以下,VZVと略)の膝神経節における再活性化とされている1)。帯状疱疹におけるVZVの再活性化は,同一のあるいは隣接する神経根または神経節で起こり,その支配領域に臨床症状を呈することが多い。しかし,皮膚科領域からの報告では,異なる神経節においてウイルスの再活性化が同時に起こることが知られている。特に両側性に,かつ隣接しない神経節において帯状疱疹が出現するものは,複発性帯状疱疹として取り扱われている2)。 今回われわれは,耳介の帯状疱疹を伴わずに,反対側の体幹に帯状疱疹を同時に認めた顔面神経麻痺の症例を経験したので,その経過と病態に対する若干の考察を加えて報告する。
著者
金 イェジ
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.203-219, 2019

<p> This paper focuses on the Korean "daily toon," a specific genre of webtoon</p><p>(a portmanteau of the words "web" and "cartoon"). In these toons, a character</p><p>appears as an avatar presenting the writer's perspective. Present research considers</p><p>the melancholic representation of youth in the early years of daily toons.</p><p>Daily toons featuring authors' experiences were often drawn quite frankly, as</p><p>one would write or sketch in a diary. Youths developed an affinity for these</p><p>toons, as their production and consumption reflected facets of young people's</p><p>everyday life. Focusing on these points, this research aims to examine: ⑴ relationships</p><p>between the three aspects of the melancholic motif appearing in early</p><p>daily toons; ⑵ the structure of feeling of the younger generation and ⑶ personal</p><p>homepages as private spaces online( where episodes were published serially).</p><p> In the early 2000s, young people shared ambivalent emotions arising from</p><p>social changes following the 1997 financial crisis. They were tasked with maintaining</p><p>the role of standard-bearers for social change, while also experiencing</p><p>feelings of self-pity and loss. In the early daily toons, depressive feelings are</p><p>represented by three themes, namely: ⑴ thinking and self-reflection; ⑵ loss and</p><p>loneliness and ⑶ emptiness and lethargy. Such melancholic motifs can be interpreted</p><p>as symbolizing youths' depression and sense of loss, utilizing the properties</p><p>of personal homepages as private spaces for self-expression. In real life,</p><p>young people's collective actions toward social change occur in spaces such as</p><p>public squares, where their behavior and practices represent emotions such as</p><p>anger and resistance. In contrast, the motifs in the early daily toons can be</p><p>interpreted as representing more personal emotional processes (such as fear</p><p>and pity) among youth.</p>
著者
冨田 耕右
出版者
MATERIALS LIFE SOCIETY, JAPAN
雑誌
マテリアルライフ (ISSN:09153594)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.187-191, 1991-10-25 (Released:2011-04-19)
参考文献数
27

従来, 合成高分子は微生物分解を受けないとされていたが, ある種の合成高分子は微生物分解を受けることがわかってきている.たとえば, オリゴマーのポリエチレンは微生物分解を受けやすいし, ポリビニルアルコールや脂肪族ポリエステルは高分子量のものでも微生物分解を受ける.ポリエチレングリコールも条件によっては微生物分解を受ける.これらの例に基づき, 合成高分子の化学構造と微生物分解性との関係について述べ, 環境問題からみた将来性について考察する.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1382, 2013-08-26

第一段階となる2013年9月2日には、ハイブリッドキャストのホーム画面(リモコンのdボタンを押すと表示される)の提供を、NHK総合チャンネルで開始する。ホーム画面は半透明で、画面全体の下側に番組の映像に重なる形(いわゆるオーバーレイ)で表示される。も…
著者
松本,栄寿
出版者
日本計量史学会
雑誌
計量史研究
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, 2004-06-30

The Diagonal Scale has been employed for the precision reading of Electrical Measuring Instruments. Having searched for the source of precision readings in the measuring such as astrolabes, Tyco's quadrant or surveying instruments which employed nonious scales, diagonal scales and micrometer driven scales in Europe, the US and Japan from the fourteen century, the author found that Edward Weston in the US employed diagonal scales for the precision electrical meters in the last half of the nineteenth century. Those precision electrical instruments with diagonal scale have been used widely in the world and were manufactured by 1980s in Japan. The author studied the small errors caused by the scale configulation and how they were corrected. He also describes some examples of instruments which employed similar precision reading scales.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1909年03月05日, 1909-03-05