著者
越前 功 大金 建夫
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.824-829, 2017-08-15

指紋認証が普及し,PCやスマートフォン等,個人用の機器にも広く採用されつつある.その一方で,ディジタルカメラを使って指紋を遠隔から窃取し,不正ログインやなりすましなどに悪用される危険性が指摘されている.本解説では,撮影された写真に画像処理を施すことにより.不正な指紋認証が実際に可能であることを示す.また,これを防止するための手段として,接触式の指紋センサーには正常に反応しつつ,撮影された写真から指紋の復元を不可能にする盗撮防止手法について概説する.
著者
舩橋 瑞貴 Mizuki FUNAHASHI
出版者
国立国語研究所
雑誌
国立国語研究所論集 (ISSN:2186134X)
巻号頁・発行日
no.12, pp.13-27, 2017-01

日本語と韓国語の口頭発表における修復(注釈挿入と言い直し)を取り上げ,修復を実現する際の言語的手段が異なることをみる。助詞の言い直しにおいては,選択される言語的手段が助詞と名詞の膠着度の異なりとかかわっている可能性を示す。さらに,助詞と名詞の膠着度が低い日本語に関しては,言い直しの開始位置と関係があることを示す。従来の対照研究では,言語体系内の要素を対照単位とするアプローチが多くとられるが,日本語教育のための対照研究においては,ある言語行為を行う際の言語的手段の選択というアプローチも必要であることを主張する。This paper examines the language in repair (annotation insertion and self-repair) in Japanese and Korean oral presentations and confirms different verbal measures used to realize these repairs. The self-repair of particles, which is one of the representative self-repairs, implies the possibility that the selected verbal measures are associated with differences in the agglutination degree of the particles and nouns. Further, it is shown that in Japanese, in which the agglutination degree of the particles and nouns is low, these are connected with the start position of the self-repair. In most approaches used in conventional contrastive analysis, the elements in the language system are assumed as units for comparison; however, I believe that approaches involving the selection of verbal measures for specific language actions are also needed in contrastive analysis for Japanese language education.
著者
原田 直 今田 忍 井上 伸吾 辻野 哲弘 田中 浩二 杉山 勝 石川 武憲
出版者
広島大学歯学会
雑誌
広島大学歯学雑誌 (ISSN:00467472)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.111-114, 1998-06-01
参考文献数
13
被引用文献数
1

本論文の要旨は平成5年10月の第38回日本口腔外科学会総会において発表した。
著者
大石 祐一 奥本 貴裕
出版者
東京農業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

Ultraviolet B(UVB)照射がアミノ酸代謝に及ぼす影響を検討した。UVB照射により、皮膚中システイン量、グルタミン酸量、グルタチオン量が増加し、タウリン量が減少した。UVB照射により増加した活性酸素除去のため皮膚中にグルタチオンが蓄積したことが推察された。また、システインからタウリンへの合成が抑制され、システインが蓄積したと考えられ、その結果、タウリンが減少し皮膚機能悪化を引き起こす一つの要因になったことが示唆された。UVB照射により肝臓中グルタミン量が増加し、3つの分岐鎖アミノ酸量が減少した。このことからUVB照射は肝臓のアミノ酸代謝にも影響を及ぼす可能性が示唆された。
著者
山下 剛範
出版者
鈴鹿医療科学大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

我々は4.5Gy全身X線照射後のマウス小腸損傷に対するタウリン投与を検討した。タウリンは放射線曝露後の小腸におけるタウリントランスポーター発現の減少を抑制した。さらに、タウリンは放射線誘発による酸化的損傷を抑制した。これらの結果は、タウリンがタウリントランスポーターを介してタウリンの損失を補い、おそらくサイトカインやROSによって引き起こされる炎症を抑制することにより、放射線誘発性の小腸損傷からの回復に寄与することを示唆している。
著者
山下 剛範 加藤 俊宏 磯貝 珠美 具 然和 馬 寧
出版者
国際タウリン研究会
雑誌
タウリンリサーチ (ISSN:21896232)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.32-34, 2018 (Released:2019-11-11)

がん治療や原発事故は放射線被ばくの危険につな がる。電離放射線への曝露は照射された細胞で ROS とフリーラジカルを生成し、フリーラジカル生成は 酸化的ストレスにつながる。電離放射線への曝露は、 放射線誘発細胞傷害を引き起こす可能性がある。放 射線誘発細胞傷害の原因は、サイトカインと ROS に関連した炎症過程が関与しているとの報告がある。 タウリンは、抗酸化活性、抗炎症活性および細胞 内カルシウムレベルの調節を含む、いくつかの重要 な生理学的機能を有する硫黄含有有機酸である。タ ウリンは、放射線防護剤および放射線緩和剤として 使用するための魅力的な候補であるように思われる が、現時点では放射線誘発細胞傷害をどのように保 護するかは知られていない。 今回は、放射線による細胞傷害とタウリンの放射 線防護効果および放射線緩和効果について我々自身 の知見を含めて説明する。
著者
福野 修平 長井 克仁 小西 廣己
出版者
国際タウリン研究会
雑誌
タウリンリサーチ (ISSN:21896232)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.15-17, 2017

我々のグループは主に抗がん剤で誘発される副作 用の軽減に関する研究を行ってきた。その中で、ア ントラサイクリン系の抗腫瘍性抗生物質であるドキ ソルビシン (DOX) による急性肝障害は、タウリン を併用することにより軽減されることを見出した。 また、タウリンによる肝保護効果には酸化的ストレ スおよびアポトーシスの抑制が関与している可能性 を示した。
著者
西田 光宏 礒部 真志 西脇 剛史
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ジョイント・シンポジウム講演論文集:スポーツ工学シンポジウム:シンポジウム:ヒューマン・ダイナミックス 2005 (ISSN:24331309)
巻号頁・発行日
pp.66-69, 2005-09-10 (Released:2017-08-01)
被引用文献数
1

Exactly speaking, requirement properties in running shoes depend on the condition. Here, the condition indicates the runner's skill and running velocity. In the designing of running shoes for high speed, sole bending and torsional module are very important. Because large sole deformation causes energy loss in contact phase. In this study, propulsion efficiency calculated by the horizontal ground reaction force in running is proposed. The reduction in the propulsion efficiency is very effective for high speed running. The propulsion efficiency depends on the sole stiffness. In order to evaluate the propulsion efficiency, sole stiffness evaluation method based on eigenvalue analysis is introduced. After checking of the validity, the practical deigning of running shoes for high speed running is indicated.
著者
秋山 麻美 永合 徹也 山田 希 佐野 公人
出版者
一般社団法人 日本有病者歯科医療学会
雑誌
有病者歯科医療 (ISSN:09188150)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.43-47, 2008-04-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
12

今回我々は, パニック障害の既往を有する患者に対して静脈内鎮静法を施行し, 術後に不穏状態を呈した症例を経験した. 患者は18歳女性. 過換気発作を伴うパニック障害があり内服加療中である. 静脈内鎮静法下に抜歯術および歯科処置を行うこととした. 初回は下顎右側埋伏智歯の抜歯術を予定した. ミダゾラム5.0mgで至適鎮静状態が得られ処置時間15分で終了した. 帰室後より過呼吸発作が出現したがビニール袋による呼気再呼吸にて症状の改善が認められた. 2回目は下顎左側埋伏智歯の抜歯術を予定した. ミダゾラム5.0mgで至適鎮静状態が得られるも痛みの訴えとともに過呼吸状態を呈したため, 局所麻酔薬およびミダゾラムを追加投与し処置時間30分で終了した. 処置終了後より過呼吸発作が出現したため, ミダゾラム3.0mgを投与した. 症状の改善を待ち帰室としたが, 帰室後より不穏症状および過呼吸発作を繰り返した. パニック障害を有する患者では, 環境の変化や疼痛などのストレスを契機にパニック発作を起こす可能性がある. 不安や疼痛などに対する周術期全般にわたる慎重な配慮が必要であると痛感させられた症例であった.
著者
村上 聖一 東山 一郎
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.56-72, 2020 (Released:2021-04-16)

大河ドラマの「太閤記」や『未来への遺産』など20世紀後半のNHKを代表する番組を生み出した吉田直哉(1931~2008)。自宅などに保管されていた多数の番組関連資料が遺族からNHK放送文化研究所に寄贈された。資料は、番組の台本や企画書、取材・制作過程で撮影された写真、セット図面、番組で使われた楽曲の楽譜など、段ボール箱で54箱分、数千点規模に上る。 本稿では、今後の研究活用に向け、寄贈された資料を、吉田が制作した番組の性格に応じて時期ごとに区分し、紹介を行った。区分は、①1950年代のラジオ番組、②初期のテレビドキュメンタリー、③番組試作課時代の試作番組と実験的番組、④『大河ドラマ』『銀河テレビ小説』、⑤『NHK特集』などの大型番組、の5つである。本稿では、資料を活用した研究の可能性や、今後の資料の整理・保存の方向性についても考察を行った。
著者
北博昭編・解説
出版者
不二出版
巻号頁・発行日
2016
著者
北博昭編・解説
出版者
不二出版
巻号頁・発行日
2015