著者
長谷川 晋 Susumu Hasegawa
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of inquiry and research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
no.112, pp.181-191, 2020-09

本稿では、近年めざましい勢いで進んでいる軍事における「ロボット」の活用(戦争の無人化)が、国際人道法や武力紛争法など既存の制度の中で示されている戦争倫理にどのような影響を及ぼしているのかを考察する。人間のように考え振る舞うロボットは、従来は SF 映画やアニメの世界での架空の存在に過ぎなかった。しかしながら、近年その存在が現実になりつつある。単に人間が戦場に行くことなく軍事活動が行なえる兵器というだけでなく、自律的に判断を行い、敵への攻撃を開始することができる兵器(Lethal Autonomous Weapons Systems: LAWS=自律型致死性兵器システム)が登場しつつある。このような人間に近づいたロボットが兵器として戦場に現れた時、どのような新たな倫理上の問題(あるいは既存の問題の深刻化)が生じるのかを考え、論点を整理し分析する。
著者
小池 幸人 中村 厚 澤渡 信之 戸田 晃一
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 71.2 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.2859, 2016 (Released:2017-12-05)

木星の大赤斑をRossby波のKdVモデルによって理解しようと試みは古くから数多くなされている。YamagataとFlierlらにより提唱された中間地衡風(IG)力学は,その渦糸解の非対称性,すなわち低気圧が高気圧より極めて安定である等,大赤斑の特性を理解するうえで様々な利点がある。我々はWilliams-Yamagataの模型[1]にしたがって,大赤斑の安定性(長寿命)の起源を,特に,背景にあるKdV的な可解性との関連に焦点を当てて,詳細に議論する。参考文献[1] Williams, Yamagata "Geostrophic regimes, intermediate solitary vortices and Jovian eddies"
著者
ハン チャンタオ チャン アルヨン ホウ シンウェイ Lijun Shan Zhongdao Zhu Ning Wang Eryong Zhang Xinwei Hou Cunrong Gao Yingchun Shi Hongmei Zhao Jianqing Ding Xingchun Liu Baogui Li
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.59-86, 2009
被引用文献数
1

黄河流域の主要な平野や盆地は中国の社会・経済開発にとって極めて重要な地域であるので,その地域の地下水の収支と循環を明らかにすることもまた重要である.本研究では,黄河源流域,銀川平野,呼和浩特・包頭平野,太原平野,関中平野および黄河下流域を地下水の収支と循環に関する研究対象地域として選定し,地下水の水素・酸素の安定同位体比,水質などの特徴を明らかにする.また,地下水の流動系や水収支について考察する.
著者
豊田武著
出版者
厚生閣
巻号頁・発行日
1938

1 0 0 0 OA 文部省職員録

著者
文部大臣官房秘書課 [編]
出版者
文部大臣官房秘書課
巻号頁・発行日
vol.昭和7年 10月1日現在, 1932

1 0 0 0 OA 競馬成績書

出版者
帝国競馬協会
巻号頁・発行日
vol.昭和7年秋季, 1933
著者
山村 りつ
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.91, pp.75-106, 2010-03

本稿では,ジョブコーチ型支援に関する日米の先行研究の比較研究から,わが国における研究の特徴と課題を明らかにすることを目的とし,論文検索データベースを用いて抽出した239件(日本85件,米国154件)について,その内容から7タイプに分類を行った.その結果,各タイプの分布状況における日・米の研究の特徴を示すのと同時に,縦断的な視点から,両国における時間的経過に伴う研究動向の変化に共通性があることを示した上で,わが国の研究における課題を示している.論文(Article)
著者
伊藤 文人
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
no.143・144, pp.57-79, 2021-03-31

本論考は,「社会福祉発達史」の視点と方法に関する戦後社会福祉学史上の意義と限界を明らかにしていく作業の一環として設定される.本論考では,「社会福祉発達史」という研究対象が生まれた背景としての戦後社会科学の知性史の一端にも触れつつ,そうした当時の知的環境のなかでこの研究領域を開拓した故高島進(1933-2016)がどのような問題意識を以てこれと対峙してきたのか,1970 年代初頭において提起された「社会福祉三段階発達史論」の到達点までの足跡を明らかにしながらその意義を考察するものである.