著者
西村 直道 井上 亮
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

腸内細菌による大腸発酵で生成した水素は疾病発症に関わる酸化ストレスを軽減する。本研究では、大腸で高水素生成を可能にする難消化性糖質の化学特性および腸内細菌叢を解明し、高水素生成が生体内レドックスバランスに与える影響を調べた。その結果、グルコース以外の構成糖からなる重合度の低い難消化性糖質で水素生成が高まることが判明した。また、水素を高める腸内細菌叢が存在し、これを移植すると水素生成が一層亢進することがわかった。また、水素生成を高めれば、α-トコフェロールの再生を促進することで生体の酸化ストレスを軽減することがわかった。

1 0 0 0 OA 単睾丸症例

著者
片山 喬 石川 堯夫
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.569-572, 1962 (Released:2010-07-23)
参考文献数
21

A 33 year old male visited our clinic with the complaint of sterility and the congenital absence of the right testicle. The patient was hospitalized for exploratory laparotomy and the congenital defect of the right testicle was confirmed by the operation. With the case report, we considered the anorchidism embryologically and its developmental correlation to the cryptorchidism.
著者
邦武 立郎
出版者
公益社団法人 日本金属学会
雑誌
まてりあ (ISSN:13402625)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.603-608, 1997-06-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
34
被引用文献数
1 1
著者
梅本 実 田村 今男
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.383-392, 1982-03-01 (Released:2009-06-19)
参考文献数
42
被引用文献数
4 4
著者
荻原 大地
出版者
日本近世文学会
雑誌
近世文藝 (ISSN:03873412)
巻号頁・発行日
vol.112, pp.69-80, 2020 (Released:2021-01-31)

This article chronologically traces the development of the true stories of Ōshio-Heihachirō from the Edo Period to the Meiji Period to see their whole aspect in a new perspective. The stories can be classified into the following five groups; the “Naniwa-hikki” series (Naniwa-hikki, Kyōran-taihei-ki, Naniwazu-ashi-no-hanashi, and Miyo-taihei-ki), Taihei-kagami, Tenpō-naniwa-hanashi, Tenpō-taihei-ki, Shinpen-tenpō-taihei-ki. In Tenpō-naniwa-hanashi, Tenpō-taihei-ki, and Shinpen-tenpō-taihei-ki there appeared an additional episode of Heihachirō’s younger days. The narrative theme came to be more centered on the character than the rebellion. In this way Tenpō-naniwa-hanashi and Tenpō-taihei-ki became a narrative model for the modern version of Ōshio-Heihachirō stories such as Naniwa-no-ume-ōshio-banashi and Tenma-suiko-den.
著者
瀨尾 香
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.629-635, 2018-08-25 (Released:2018-08-25)
参考文献数
9

本研究は,個別対応型のアパレル3D-CAD に搭載されているバーチャルボディに着目し,その有用性を確認する為に,アパレルCAD ソフトウエアサービス会社,東レACS 株式会社(CREA COMPO Ⅱ)とデジタルファッション株式会社(DressingSim LSX)2 社のバーチャルボディを対象として,リアルボディとの比較検討を行った.結果,各社に搭載されているバーチャルボディは,同種類のリアルボディをバーチャル化したものであっても,それを使用して作成したパターンにおいては,細部で相違が認められ,各社で異なることが確認された.バーチャルボディの基準線をどう設定するか,リアルボディをバーチャル化する際におけるXYZ 軸の線の調整方法など検討する必要があることが示された.
著者
武本 歩未 大塚 美智子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.303-316, 2021-05-25 (Released:2021-05-25)
参考文献数
14

アパレル3D-CAD を用いた衣服設計の実用化に向けて,さまざまな体形のバーチャルボディの生成方法の提案を目指し,人体の手計測データから三次元人体形状の推定を試みた.使用データは,20~70 歳代女性123 名の手計測データと三次元人体形状データである.人体形状データの主成分分析から得た主成分得点と手計測データの重回帰分析により主成分得点推定式を作成し,推定形状を生成した.検証用データを用いて,推定式の精度,推定形状の再現性の検証を行った.その結果,第1,2 主成分得点推定式は精度が高く,推定主成分得点の残差が小さい場合,実測人体形状の体形特徴を精度高く再現した推定人体形状が生成できた.しかし,第3,4,5 主成分得点推定式は,主成分得点と手計測データの相関関係が低いため,精度が低く,実測人体形状の体形特徴を十分に再現した推定人体形状は生成できず,人体形状を表すための手計測データの項目選定が必要であることが分かった.
著者
齊藤 暁男
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1084-1089, 2019-10-15

フォントがどのように制作されているのか,フォントエンジニアの実際の仕事を交えながら説明する.フォントが制作されるプロセス,フォントのフォーマットの違いや欲しい文字を出力する仕組み等を説明しながら,複雑な機能を実現するための仕組みやそのためにフォントに含まれる情報を紹介する.普段何気なく使用しているフォントがどのように制作され,システムの中でどのように扱われているのか等について述べる.
著者
安倍 健太郎 川合 英之
出版者
びわこ成蹊スポーツ大学
雑誌
研究紀要 = Bulletin of Biwako Seikei Sport College (ISSN:13489399)
巻号頁・発行日
no.14, pp.73-81, 2017-03-15

In this study, we conducted a unit of the curriculum using a strategic learning approach, and then examined a level of educational achievement in terms of cognitive learning with some knowledge tests on strategy. Student’s answers in the strategic knowledge tests were analyzed with four viewpoints; the number of answers, the number of plays, selection of play when the game starts and answers aware of defense player’s action. We found that the knowledge which we had designed as teaching contents were properly learned, and that students learned to select more feasible play during the game and put together offense plans more efficiently.
著者
大倉 睦美 谷口 充孝 村木 久恵 杉田 淑子 大井 元晴
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.85-88, 2010-01-01

はじめに 頭内爆発音症候群は夜間,うとうとしている際に頭の中で急激な爆発音を感じるもしくは頭蓋内で爆発が起こった感覚を持つという病態で,通常痛みは伴わない良性の疾患とされる1)。睡眠関連疾患国際診断分類第2版(International Classification of Sleep Disorders 2nd ed, ICSD-2)ではパラソムニア(睡眠随伴症)の1つに分類されており,診断基準をTable1に示す2)。最近片頭痛患者での報告がみられ3,4),何らかの関係も示唆されるがその病因については不明な点が多い。睡眠センターにおいて患者が受診することは稀で,われわれの施設においては1998年4月より2009年3月までの初診患者数15,585人のうち2例のみである。今回本疾患と考えられる症例を経験したので,終夜睡眠ポリグラフ検査をあわせ報告する。
著者
水野 昭
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1070-1075, 2019-10-15

「見やすい文字」がコンセプトのUDフォントは,イワタとパナソニックが2004年から2006年にかけて共同開発し世界で初めて市販化したものだ.発売して間もなく様々な製品に用いられ,いまやUDフォントを見ない日はないほど広まっている.これほどまでに世の中に受け入れられたのは,「見やすい文字」が世の中のニーズに合致したからにほかならない.その背景には電化製品の小型化と多機能化による表示文字の小サイズ化,そして社会の高齢化があった.発売して10年以上経った今でもUDフォントの様々なバリエーションが登場するなど進化を続けており,今後ますます我々にとって身近な存在になっていくことが予想される.
著者
岩崎 栄作 馬場 実 上野川 修一 榎本 淳 戸塚 護 小西 奈緒 木本 実
出版者
日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.23-31, 1995
被引用文献数
1

食物アレルギー患児10例を対象に, 大豆蛋白を酵素分解して得られた大豆ペプチド (ハイニュートD3; 不二製油) を利用した飲料を投与し, 栄養管理の面から有用性を検討した. 大豆ペプチドの平均ペプチド鎖長は5.2, 遊離アミノ酸は1.0%であった. 大豆ペプチドの特異的IgE抗体の結合能は大豆蛋白に比較して有意の低下 (p<0.001) が認められた. 対象患児10例のうち, 試験飲料によって2例に発疹, 〓痒などの反応を認めたが, 8例は長期投与が可能であった. 1日1缶 (200g, 蛋白含量6g) を3カ月間以上, 継続投与した結果, 栄養学的指標の血液ヘモグロビン, 血清総蛋白, アルブミンは有意に改善し, 身長と体重の標準偏差値は全般的に順調な体重増加が認められた. 投与期間を通して, 大豆ペプチド飲料によるアレルギー症状の悪化は認められず, 長期間飲用による副作用を認めなかった. また, 一般血液検査, 生化学検査, 尿検査に異常を認めず, 患児ならびに保護者の評価は風味面 (おいしさ) を含めて良好であった.