著者
松岡 由香里 大崎 修司 仲村 英也 綿野 哲
出版者
一般社団法人 粉体工学会
雑誌
粉体工学会誌 (ISSN:03866157)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.414-423, 2021-08-10 (Released:2021-10-13)
参考文献数
26
被引用文献数
4

In this study, a neural network (NN) was applied to a continuous manufacturing process of tablets to predict the tablet physical properties based on a twin-screw granulation operating conditions and tableting pressure. The hyperparameters in the NN model were optimized to accurately predict the tablet physical properties. The constructed NN model successfully demonstrated the predictive capability with the R2 of ca. 0.9 in both training and validation. The effects of the granulation operating conditions and the tableting pressure on the tablet physical properties were investigated. It was found that the tableting pressure was the most dominant factor for the tablet hardness and disintegration time. Among the granulation operating conditions, liquid solid ratio had the strongest impact on the tablet physical properties. Focusing on the tableting pressure and liquid solid ratio, the contour maps for the relationships between the operating conditions and the tablet physical properties were obtained by the NN model. It was suggested that the obtained contour maps can be helpful to predict the continuous manufacturing of tablets with the desired tablet physical properties.
著者
小川 真寛 澤田 辰徳 三木 有香里 林 依子 真下 高明
出版者
日本作業療法士協会
巻号頁・発行日
pp.149-158, 2016-04-15

要旨:本研究の目的は回復期リハビリテーション病棟入院中の患者の能力から退院後の公共交通機関利用の可否を予測することにある.退院後の電車およびバス利用の有無を調べ,その有無で分けた2群間で入退院時の能力を比較した.ロジスティック回帰分析の結果,電車利用の予測に選択された入院時の因子は年齢とFIMの運動項目の合計スコアであった.バス利用の予測に選択された入院時の因子は年齢とFunctional Balance Scale(以下,FBS)であった.退院時の能力は電車およびバス両方でFBSのみが選択された.この知見を利用し公共交通機関の利用可能性がある対象者を早期より見定め,適切な外出手段が獲得されるようにアプローチする必要がある.
著者
浅野 新
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.473-478, 1994
被引用文献数
2

太陽紫外線の特性,それにより引き起こされるさまざまな皮膚反応,その防御技術と防御効果評価法など,紫外線と皮膚とのかかわりについての簡単な解説を試みた。 地表に到達する紫外線の波長範囲は290~400nmであり,320nmを境に短波長側をUV-B,長波長側をUV-Aとに分類されている。290nm以下の紫外線はオゾン層に吸収され,地表には到達していない。皮膚には,ケラチン蛋白とメラニン色素が存在し,紫外線を物理的,化学的に遮断している。しかし,多量の紫外線を浴びた場合には急性皮膚反応,また長期間にわたり浴びた場合には慢性皮膚反応が起こる。急性反応としては,一般的に日焼け反応として知られている,紅斑,表皮肥厚,落屑反応がある。慢性反応としては,しわ,たるみに代表される光加齢反応がある。このような紫外線による皮膚障害を防御するために,さまざまな紫外線吸収剤,散乱剤を配合した,サンスクリーン製品が開発されている。サンスクリーン製品の紫外線防御効果を評価するために,SPF(San Protecting Factor)測定法基準が設定されている。
著者
姚 思遠 三上 栄 三上 隆一 多田 陽一郎 塩津 聡一 池田 篤志 村上 哲平 池田 宏国 原田 武尚 山本 満雄
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.177-184, 2016-03-01 (Released:2016-03-18)
参考文献数
23

上腸間膜動脈症候群は腹部大動脈と上腸間膜動脈の成す角度が狭小化していることによって,十二指腸水平脚が圧迫されて通過障害を来す疾患である.開腹で行うバイパス術を経て,現在は腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術が最も広く行われている外科的治療法となっている.症例は20歳の女性で,17歳のときに上腸間膜動脈症候群と診断された.以来,保存的加療にて経過を見ていたが,良好な結果を得られなかった.若年女性であるという点を考慮して,術創を最小限に留めるために単孔式腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を施行した.術中および術後経過はともに良好であった.今回,我々は上腸間膜動脈症候群に対する単孔式腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を施行したのでここに報告する.本術式は,美容の面で若年女性にとって有用となりうると考えている.
著者
田中 重好 鈴木 聖敏
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.2, pp.35-44, 1992

1992年9月28日午後5時から7時にかけて,津軽地方を強風とともに襲った台風19号は、東北電力弘前営業所管内の85.0%にのぼる世帯を停電させた。本研究は、停電に関連した情報の流れを整理し、停電をめぐる「情報ニーズと情報提供」の問題にしぼって、経験的に検討した。今回の台風災害の経験を踏まえて、今後、どういった情報提供がなされるべきなのかを、考えておきたい。第1は、高度情報化社会を迎えて、災害時ではあれ、情報ニーズはきわめて高いという事実を確認すべきである。第2は、電話社会との関連の問題である。これまで、災害時にはさまざまな形で、電話が輻輳し、混乱をきたすことが指摘されてきた。しかしながら、この対策が、電話会社によるトラヒック制御という観点からのみ取り上げられて、地域のコミュニケーション・シムテムの設定という観点が不足していた。電話の輻輳をラジオ放送が低減することは可能であるはずであり、これが可能となれば、本当に必要な情報は電話をとおして連絡できるようになる。第3に、こうしたコミュニケーション・システムという観点は、今後、公共機関からマスメディアをとおして住民に情報を伝達するという一方向モデルではない、さまざまな形のフィードバック回路を組み込んだモデルを構想してゆくことにつながるはずである。最後に、そのさい、各メディア間を、いかに「仕切る」かが重要な課題となる。たとえば、ラジオは災害情報の地域内の流れを「仕切る」可能性をもっている。「ラジオが災害情報の地域内の流れを『仕切る』」とは、具体的にいえば、たとえば次のようなことが考えられる。東北電力に殺到した住民からの電話のうち、特定のものに関しては連絡を自粛してもらうように呼びかける(一般的呼びかけ型)とか、地域ごとの復旧見通しをきめ細かくラジオで放送することにより、電話での問い合わせの一部を減少させる(情報提供型)とか、停電を強いられている住民に対して補完的手段をとるように呼びかけることにより、停電による生活障害や心理的負担感を軽減する(補完的手段提示型)といったやり方である。
著者
川地 康司 中村 陽一 尾崎 敏夫 亀井 俊彦 伴野 佳世 三木 聡 藤沢 謙次 安岡 劭 小倉 剛
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.41, no.12, pp.1664-1671, 1992-12-30 (Released:2017-02-10)

近年, 気管支喘息の病態における好酸球の役割が明らかになりつつある. 好酸球の増殖, 寿命延長に関与するGM-CSFに注目し, 気管支喘息患者の末梢血単核球のGM-CSF産生能を検討した. 末梢血単核球培養上清中のGM-CSFは, 健常人 (n=6), 他疾患患者 (n=13) では, 測定限界以下であったが, 気管支喘息患者 (n=12) では, 無刺激で12人中3人, IL-2刺激で12人中5人で検出された. また, ステロイド使用の喘息患者 (n=6) では, IL-2刺激で, 6人中1人に低濃度のGM-CSFが検出されたのみであったが, 非使用中の喘息患者 (n=6) では6人中4人で比較的高濃度のGM-CSFが検出された. IL-2刺激下での単核球培養の際に, in vitroでプレドニゾロンを添加しても同様の結果が得られた. さらに, 気管支喘息患者の単核球培養上清中にみられた好酸球寿命延長活性は抗GM-CSF抗体処理により抑制された. 以上の成績より, 気管支喘息患者では, 単核球のGM-CSF産生能が増強しており, これは気管支喘息の病態に何らかの関与をするものと考えられた.

1 0 0 0 OA 婦人礼法

著者
下田歌子 著
出版者
実業之日本社
巻号頁・発行日
1911
著者
舩木 理悠
出版者
日本音楽学会
雑誌
音楽学 (ISSN:00302597)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.65-77, 2014

Gisele Brelet (1915-1973), une musicologue frangaise, a etudie le rapport entre le temps et la musique, dans son ouvrage principal, Le temps musical - essai d'une esthetique nouvelle de la musique (1949), et a developpe une theorie originale du temps musical. Selon elle, s'il existe bien un temps musical, les etudes dans ce domaine ne font que souligner partiellement une structure de sa formation, sans comprendre totalement cette derniere. La presente etude se concentre sur la proposition: ≪Construire le rythme, c'est construire le temps≫ (ibid., p. 363), soutient que la structure qui construit le rythme egale celle qui construit le temps musical et expose ainsi la theorie de Brelet sur le rythme musical. Pour cela, nous mettons en evidence, d'abord, dans l'explication du rythme musical, deux structures, celles du ≪meme≫ et de ≪l'autre≫ (ibid., p. 264), ainsi qu'une ≪synthese de syntheses≫ (ibid., p. 281), et, en plus, nous indiquons qu'elles se combinent au ≪theme≫ et a ≪la variation≫ (ibid., p. 264). Il devient alors clair que ≪le theme et la variation≫ ont une double signification: le rapport entre des elements dans la musique, et le rapport entre le meme universel qui les determine, et ces autres qui constituent a chaque fois chacun des elements. Ensuite, au titre d'une possibilite decoulant de la theorie de Brelet, en etudiant le tempo ou le rythme se developpe concretement, cette etude indique le rapport entre rythme musical et tempo: c'est par ≪l'unite de temps≫ (ibid., p. 376) que le rythme musical s'unit avec le tempo qui s'inscrit a la sonorite, et se concretise. Pour cela, cette etude examine la possibilite de comprendre le rythme comme contenant le tempo.
著者
村瀬 俊朗 王 ヘキサン 鈴木 宏治
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.16-30, 2021-09-20 (Released:2021-10-15)
参考文献数
103

理論を構成する抽象概念の変数化は,実証を行う上で重要な作業である.経営学者はアンケート調査を活用して概念の抽出を行ってきたが,データの大規模化や時系列での取得が困難であるため,一部の理論の検証が難しい.このデータに関する問題を解消するために,自然な人の行動の記録であるログデータの活用方法を模索する必要がある.そのため,本稿では自然言語処理と機械学習を応用したログデータの活用方法を検討する.