著者
石黒 格
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.13-23, 2011

The present study examined attitude similarity among the Japanese using data from a national representative dyadic survey. The Euclidean distance of responses to eight 4-point survey items measuring the values of the respondents and alters was used as the index of the attitude similarity of dyads. Relationships between attitude similarity and urbanism and the size of one's personal network were measured as indexes of relational selectability. Multilevel analyses revealed the following results: (1) attitude similarity was significantly high among the Japanese; (2) the size of one's personal network positively and significantly correlated with attitude similarity; and (3) the correlation remained significant even when the similarity of demographic profiles was controlled. These results imply that attitude similarity is determined not by relational structure at the societal level but rather relational structure at the personal network level. The implications of the findings that attitude similarity was relatively weak and did not correlate with urbanism in regard to the subcultural theory of urbanism (Fischer, 1982) are discussed.
著者
菊地 悟
出版者
岩手大学
雑誌
岩大語文 (ISSN:09191127)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.109-101, 2007

一般的に、日本語では性差が大きく、会話文を並べただけでどれが男性のものでどれが女性のものか、判断することができると言われている。判断のポイントは、特に一人称・二人称の代名詞、また、文末の終助詞であり、「俺は待ってるぜ」「私は待ってるわ」「お前にできるかな」「あなたにできるかしら」といった文から、それぞれの発話者の性別を推測することは容易であろう。しかし、たとえば女性特有の終助詞とされる「かしら」を、実際の日常会話の中で耳にすることはほとんどない。テレビドラマや小説・戯曲など創作の中では、男女を書き分けるのにうってつけの素材として今でも重宝に使われているかもしれないが、たとえば学生や院生に聞いてみても「使ったことがない」「使う人を見たことがない」という答えが返ってくるような状態である。である。こうした変化について、遠藤織江は、『日本語学研究事典』の「女性語」の項で、以下のように述べている。現在「女性語」の特徴は、女性専用の終助詞・人称詞・感嘆詞の使用と、動詞の命令形不使用などにあるとされる。しかし、最近の調査では、従来女性専用とされた「かしら」「だわ」「のよ」のような文末用法を使用する女性が減っていること、男性専用とされた、文末の「だ」「だよ」「なあ」、動詞に直接接続する「よ」などを使用する女性が増えてきたこと、スポーツ場面などで命令形や「ぞ」を使う女性がみられることなど、女性専用用法とされた用法の減退と、男性専用とされた語や用法を取り入れている女性が増えていることなどが報告されている。筆者は岩手大学教育学部の「日本語のヴァリエーション」という授業の1コマで、言語の性差の問題を取り上げてみた。具体的には昭和57(1982)年、男女のデュエット曲としてヒットした「三年目の浮気」(作詞・作曲:佐々木勉、歌:ヒロシ&キーボー)の歌詞を提示し、男女のパートを交換して書き換えるという課題に取り組ませてみた。筆者の記憶には、かつて「ザ・ベストテン」という番組で1回限りの企画として同様の試みを行ったことが、今なお鮮明に残っている。はや四半世紀も前のことではあるが、そのときの歌詞もほぼ覚えているつもりである。男女の人称代名詞と終助詞を機械的に入れ替えていたほか、元歌のリフレインの部分で男性の言葉が命令調の「大目にみろよ」から懇願調の「大目にみてよ」に変化するくだりが、替え歌の女性の言葉では「大目にみてよ」から「大目にみてね」への変化に置き換えられていたのが印象的であった。なるほど、女性には命令表現が許容されていないのか、と思ったものである。今回の課題でも、ほぼ同様な書き替えが見られるのではないかと想定していたのであるが、学生から提出された課題に目を通したところ、現代の大学生は必ずしも以前なら当然想定されたような変更を加えているわけではないことに気が付いた。そこには、前述のような、言語の性差の減退現象の一端が現れているのかもしれない。そこで、本稿では学生の了解のもと、その提出物を資料として、現代大学生がどのように歌詞の変更を行ったかを紹介し、現代における言語の性差意識について考察を加えてみることとする。
著者
奥 忍
出版者
和歌山大学
雑誌
和歌山大学教育学部教育実践研究指導センター紀要 (ISSN:09182683)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.123-127, 1996-08-24

本稿は日本の合唱教育の現状を、西洋音楽の影響という視点からグローバルにとらえようとするものである。日本民謡「斎太郎節」に焦点をあて、伝統的な日本民謡の様式と西洋様式による合唱のかけ声の音響的相異を明らかにするとともに、それらがいかに知覚・認知されるかという2側面から合唱における西洋音楽の影響を論じた。
著者
Y.T.
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
造船協会雑纂 (ISSN:03861597)
巻号頁・発行日
no.21, pp.39-45, 1920-05-30
著者
渡辺 澄夫
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.97, no.5, pp.1145-1161, 2012-02

統計的推測の問題を考えるときに現れる物理学と数学について紹介する。統計的推測の問題は、ランダム・ハミルトニアンによって定義されるカノニカル分布のもとでマクロな変量の挙動を考える問題と等価である。特に、観測データの背後にある構造を推測する場合には、基底状態が特異点を持つ解析的集合であるカノニカル分布を考察する問題になり、マクロな変量が従う法則を導出する際に代数幾何などの数学的手段が有効である。統計力学と類似する理論の構築により、統計的推測においても普遍性を持つ公式が存在すること、および、その公式は双有理不変量を与えていることが明らかになる。
著者
竹渕瑛一 鈴木浩 服部哲 速水治夫
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.24, pp.1-5, 2013-01-09

近年,投稿されたコンテンツに対して利用者が自由にタグを付けられるサービスが増加している.それに伴い,コンテンツに付けられたタグ群を自動分類する研究も盛んになっている.自動分類の一つとしてタグの階層化が挙げられる.タグの親子関係を構築することにより,検索の利便性を向上させる研究である.一方で,現状の研究では不特定のタグを階層化するため,目的のタグが見つからない問題がある.本論文は Pixiv を対象に,二次創作イラストに付けられるジャンルタグを自動分類する手法 (ジャンルタグ分類法) について述べる.ジャンルとは, 2 次創作における原作を意味している.ジャンルタグ分類法とは,対象のイラストのタグ群から,対象のイラストと同様なタグを付けたイラストとの相互関係によりジャンルタグの推定を行う手法である.ジャンルタグの分類を行うことによって,階層化されたタグのうち,どの階層にジャンルタグが存在するか特定できるようになる.
著者
岡本 健
出版者
北海道大学観光学高等研究センター = Center for Advanced Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
観光創造研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-13, 2008-07-14
被引用文献数
2

本報告の目的は、アニメ聖地巡礼者の行動や態度を把握する方法として、アニメ聖地巡礼ノート分析を提案し、その有効性と課題を抽出し、報告することである。具体的には、埼玉県鷲宮町にある大酉茶屋に設置されたアニメ聖地巡礼ノートを分析の対象とし、その有効性と課題を抽出した。埼玉県鷲宮町は、アニメーション作品「らき☆すた」によってアニメ聖地として価値付けをされ、鷲宮神社を中心にアニメ聖地巡礼が活発におこなわれるようになった地域である。大酉茶屋は、鷲宮神社に隣接する飲食店兼休憩所であり、アニメ聖地巡礼者が多く訪れる場所である。This paper has two purposes. One is to discuss about a method for investigation of pilgrims' behavior in "Sacred Place for Anime Fans". Another is to report the result of analyzing thepilgrimage note written by Anime Fans who visited Washimiya-cho in Saitama Pref. (This place is one of the most popular Sacred Places for Anime Fans in Japan). This report also suggests that "Pilgrimage Note Analysis" could be considered as the analytical method for understanding pilgrims' behavior, and indicates validity of this method.
著者
山本 安英
出版者
日本放送出版協会
雑誌
放送文化 (ISSN:02877961)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.30-31, 1952-03
著者
Stuchlik J.
出版者
日本精神神経学会
雑誌
精神神経学雑誌 (ISSN:00332658)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, 1958-02
著者
瀧端 真理子
出版者
追手門学院大学文学部博物館学研究室
雑誌
Musa : 博物館学芸員課程年報 (ISSN:13470574)
巻号頁・発行日
no.28, pp.11-69, 2014-03-25

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