著者
加藤 道也 カトウ ミチヤ Michiya KATO
雑誌
大阪産業大学経済論集
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.153-189, 2011-02

YOSHIMURA Gentaro was a colonial bureaucrat who served at the Home Office, the Cabinet Legislation Bureau, and the Japanese Government-General of Kwantung Leased Territory from 1899 to 1914. From 1917, he was engaged in the Colonial Bureau and published two reports on Egypt: Egyptian Problems (1921) and Irish and Egyptian Problems (1922). In these reports, he criticized fundamentally the British rule in Egypt because the British policy in Egypt, based on the paternalistic view, failed to handle the independence movement by the Egyptian people. Although YOSHIMURA criticized the British rule in Egypt, it does not necessarily mean that he was critical with the imperialism itself. Rather he believed that Japan should take more leadership in Asia in order to protect Asia from `unfair intervention' by the Western Powers. His views on the colonial rule, in my opinion, were in line with the colonial policy adopted by the Japanese government at the time.
著者
片田 正人 高橋 一男 藤原 郁夫
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
岩鉱 (ISSN:09149783)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.91-99, 1991-03-05 (Released:2008-03-18)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

The Himekami pluton is a complex of mafic rocks and their differentiated felsic rocks, which belong to shoshonite rock association. The pluton is devided into three bodies: South pluton, North pluton and Shiroishi pluton. The South pluton, consisting mainly of monzonite, monzogabbro, quartz monzonite and quartz monzodiorite, is classified genetically into four groups of mafic and felsic rocks. Each rock group accompanies a few amounts of xenolithic mass of cumulated, ultramafic rocks and melagabbro. The North pluton is a zoned pluton of quartz monzonite, granite and granodiorite. The Shiroishi pluton is a leucocratic tonalite-granodiorite.
著者
伊藤 河聞 畠山 祥 藤賀 樹
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第54回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.F14, 2020 (Released:2020-09-12)

本発表の目的は、タイ北部に暮らすムラブリを事例に、個人の自律性と他者との協同性をめぐる理念と実践を明らかにすることである。さらに、定住化を契機とする社会関係の質的変化を念頭に、ある程度の経済力や政治力を持つことで、図らずも従来の平等主義的な社会関係を崩しうる者の苦悩を明らかにすることである。

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著者
内閣印刷局 [編]
出版者
内閣印刷局
巻号頁・発行日
vol.昭和9年8月1日現在, 1935
著者
山田 崇史 三島 隆章 坂本 誠 和田 正信
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.32 Suppl. No.2 (第40回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0423, 2005 (Released:2005-04-27)

【目的】これまでに我々は,甲状腺機能亢進症ラットのヒラメ筋において,興奮収縮連関の機能を検討し,筋原線維レベルにおける機能の変化が,筋力低下の原因の1つであることを報告した.しかしながら,本症では筋原線維タンパク質の総量に変化が認められないことから,筋原線維において何らかの質的変化が生じているものと推察される.近年,筋の発揮張力は,興奮収縮連関に関与するタンパク質の酸化還元動態に影響を受けることが示されている.したがって本研究の目的は,甲状腺機能亢進症において,発揮張力と筋原線維タンパク質の酸化還元動態との関連性を明らかにし,本症に伴う筋力低下の機序について検討することである.【方法】9週齢のWistar系雄性ラット34匹を対象とし,これらを対照群および実験群に分けた.実験群のラットには,甲状腺ホルモンを毎日300 μg/kgずつ21日間投与した後,麻酔下でヒラメ筋を採取した.その後,直ちにリンガー液中で単収縮張力および強縮張力を測定し,筋重量および筋長から単位断面積あたりの張力を算出した.また,ヒラメ筋全体の酸化還元動態を明らかにするために,筋に含まれる還元型グルタチオン(GSH)の量を,また,筋原線維タンパク質の酸化的修飾の有無を検討するために,高濃度K+溶液により抽出した筋ホモジネイトにおけるカルボニル基の量を測定した.【結果および考察】21日間の甲状腺ホルモンの投与により,ラットヒラメ筋における単収縮張力および強縮張力は有意な低値を示した.また,対照群に比べ実験群において,GSHの量は有意な低値を,また,カルボニル基の量は有意な高値を示した.細胞内において,GSHは抗酸化物質として作用していることから,甲状腺機能亢進症では,筋線維が酸化ストレスを受けると考えられる.一方,カルボニル基は,タンパク質が不可逆的な酸化的修飾を受けると形成されることが示されている.本研究で用いた高濃度K+溶液による抽出法では,溶液に含まれるタンパク質のほとんどが筋原線維であり,これらのタンパク質が酸化的修飾を受けていると考えられる.本症では基礎代謝の亢進に伴い,ミトコンドリア呼吸が増大し,正常なものと比べ活性酸素種がより多く発生することが報告されており,これらが筋原線維タンパク質の酸化に関与している可能性が高い.また,筋原線維タンパク質のなかでも,アクチンおよびミオシンは特に酸化的修飾を受けやすいことが示されている.これらのことから,甲状腺機能亢進症を発症している個体の筋では,酸化ストレスによってこれら2つのタンパク質の機能が低下し,そのことが筋力の低下を誘起していると推察される.
著者
山崎 大輔 辻野 典秀 芳野 極 米田 明
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究の目的は、深さ~1000 kmの粘性率異常の原因を解明することである。最近のジオイド研究から、下部マントルの深さ1000km付近で粘性率が1-2桁増加することが指摘されている。一方で、地震学的研究において、沈み込んで行くスラブの滞留が、660 kmの下部マントル境界のみならずおおくの場合で1000 kmにあることが見て取れる。すなわち、1000 kmにおける粘性率増加が、マントル対流へ与える影響は660 km不連続面と同程度かそれ以上であること示している。従って、全マントルの運動を理解する上で、この1000 kmの粘性増加が何に起因しているのかを物質学的に明らかにすることは非常に重要な課題である。下部マントルは主にブリッジマナイトとフェロペリクレースの2相混合岩石で構成されている。この2相では粘性率が数桁のオーダーで異なっており、複合岩石としての微細構造やそれぞれの相の量比が全岩の粘性率に影響を与える。すなわち、逆に、観測されている粘性率を与える量比を実験的に明らかにすれば、現在でも問題となっている下部マントルの組成(パイロライト的かコンドライト的か)については、新たな制約を与えることができる。そのため、下部マントル条件を実験的に再現し、ブリッジマナイトとフェロペリクレースの2相混合岩石の粘性率に関する実験を行ってきている。特に、30年度は、2相混合岩石に大変形剪断歪みを与える実験の技術的開発を行い、100%以上の実験に成功した。また、開発した手法を放射光その場観察実験に応用し、変形場での応力その場測定を実施した。