1 0 0 0 OA 天地玄黄

著者
与謝野寛 著
出版者
明治書院
巻号頁・発行日
1898
著者
佐々木 慶多 御室 哲志
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.557-563, 2019

宅配サービス等に用いる小型商用車は,市街地走行や多頻度の停車により燃費の悪化を招きやすい.走行環境に依存する実燃費調査手段として,車両ユーザ自身がWEB上に投稿した「ユーザ投稿給油データ」の利用が考えられる.本研究では1年分のデータと,独自に実施した走行試験の結果を用い軽商用バンの燃費特性を考察する.
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.3, no.6, pp.503, 1938-09-28
著者
建内 宏重 白鳥 早樹子 市橋 則明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0568, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】腸脛靭帯炎は,ランナーや変形性膝関節症患者において頻度が高く,大腿骨外側上顆部での腸脛靭帯(ITB)による圧迫や摩擦により生じるため,ITBの硬度が高いことが腸脛靭帯炎の直接的な原因と考えられる。したがって,ITBの硬度に影響を与える要因を明確にすることは,腸脛靭帯炎の評価・治療において重要である。しかし,現在までITBの硬度を測定した報告は存在しないため,ITBの硬度に影響を与える要因も明らかではない。ITBの硬度を変化させる要因としては,主に股内外転角度や股内外転モーメント,股外転筋群の筋活動の変化などが考えられる。本研究では,近年開発された,生体組織の硬度を非侵襲的に測定できるせん断波エラストグラフィーを用いて,股関節の角度およびモーメント,股外転筋群の筋活動の変化がITBの硬度に与える影響を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は健常者14名(男性7名,女性7名:平均年齢22.0歳)とした。課題は,骨盤,体幹ともに3平面で中間位の片脚立位(N),下肢挙上側の骨盤を前額面で10°下制させ体幹は中間位にした片脚立位(Pdrop),Pdropの肢位で体幹も下肢挙上側へ傾斜させた片脚立位(PTdrop),下肢挙上側の骨盤を前額面で10°挙上し体幹は中間位にした片脚立位(Prise),Priseの肢位で体幹も支持脚側へ傾斜させた片脚立位(PTrise)の5条件とした。ITB硬度(弾性率)の測定には,超音波診断装置(SuperSonic Imagine社製)のせん断波エラストグラフィー機能を用いた。測定部位は膝蓋骨上縁の高位とし,5秒間姿勢を保持し超音波画像が安定してから記録した。また同時に,3次元動作解析装置(Vicon motion systems社製)と床反力計(Kistler社製)を用いて,各条件の股内外転角度・モーメント(内的)を測定した。加えて,ITBと解剖学的に連続する大殿筋(上部線維),中殿筋,大腿筋膜張筋(TFL),外側広筋の筋活動量を表面筋電計(Noraxon社製)により記録した。筋電図は,各筋の最大等尺性収縮時の値で正規化した。各条件の測定順は無作為とし,各々2回ずつ測定を行った。超音波画像でのITB硬度の測定は,ITB部に関心領域を3か所設定し,それらの部位の弾性率の平均値を求めた。なお,この測定は,実験後に条件が盲検化された状態で一名の検者が行った。ITBの硬度,筋活動量,股角度とモーメント各々について2試行の平均値を解析に用いた。各条件間の比較をWilcoxon符号付順位検定とShaffer法を用いた補正により行い,有意水準は5%とした。【倫理的配慮,説明と同意】所属施設の倫理委員会の承認を得たのち,対象者には本研究の主旨を書面及び口頭で説明し,参加への同意を書面で得た。【結果】股外転角度は,N(0.2°;中央値)に対してPdrop,PTdropで有意に内転位(-7.5°,-8.7°),Prise,PTriseで有意に外転位(11.0°,11.4°)であった。PdropとPTdrop間,PriseとPTrise間には有意差はなかった。ITB硬度は,N(10.7 kPa;中央値)に対してPTdrop(13.2 kPa)では有意に増加し,PTrise(8.1 kPa)では有意に減少したが,Nに対してPdrop(11.8 kPa)とPrise(8.7 kPa)では有意差を認めなかった。また,ITB硬度はPdropよりPTdropで有意に増加し,PdropよりもPriseで有意に減少した。股外転モーメントは,NよりもPTdropで増加,PTriseで減少し,Pdrop,Priseでは有意な差を認めなかった。さらに股外転モーメントは,PdropよりもPTdropで有意に増加し,PriseよりもPTriseで有意に減少した。筋活動における有意差として,大殿筋はPriseで他条件よりも増加し,中殿筋とTFLはNよりもPdrop,PTdropで減少,Priseで増加し,外側広筋はNに対してPriseで増加した。【考察】ITB硬度はPTdropで最も増加した。PTdropはNよりも中殿筋やTFLの筋活動量が減少したが股内転角度は増大しており,外転筋群の筋活動量よりも股関節角度の影響を強く受けたと考えられる。しかし,PdropはPTdropと股内転角度は同じでもNと比べてITB硬度の有意な増加は認めなかった。PTdropとPdrop間では,筋活動量に差がないもののPTdropの方が股外転モーメントは増加しており,股関節角度だけでなくモーメント変化もITB硬度に重要な影響を与えることが示された。【理学療法学研究としての意義】本研究により,ITB硬度が増加しやすい姿勢とともに硬度に影響を与える要因が明らかとなった。本研究は,腸脛靭帯炎の評価・治療に関して意義のある研究であると考える。
著者
青村 茂 角田 陽 中楯 浩康
出版者
首都大学東京
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

血液脳関門(BBB)は,血液から中枢神経系に取り入れる物質の選択や,血液中に有害と判断される物質が存在した場合,脳や脊髄への侵入を防ぐ脳毛細血管の機能である.頭部外傷時に頭蓋内で発生する衝撃圧力とBBB破綻のメカニズムを明らかにするため,BBBを構成する脳毛細血管内皮細胞,アストロサイト,ペリサイトを播種したin vitro BBBモデルに衝撃圧力を負荷し,BBBのバリア機能を経内皮電気抵抗値(TEER)で評価した.衝撃圧力が脳毛細血管のバリア機能を低下させ,BBBの破綻に繋がることを示した.
著者
山根 みどり
出版者
日本鳥類標識協会
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.23-34, 2015 (Released:2016-04-20)
参考文献数
22

兵庫県宝塚市内のゴルフ場敷地内で,2012年9月24日,エゾセンニュウLocustella fasciolata amnicolaが1羽標識放鳥された.兵庫県内の観察記録は数件あるが,標識記録は本個体が初めてである.捕獲場所は林縁部の草藪で,狭い範囲で3羽の地鳴きが同時に聞かれたため,秋は小群で渡ることが推測できた.形態を他の類似種と比較した結果,種名をエゾセンニュウ,亜種名amnicolaと同定し,性不明,第1回冬羽と判断した. また,未知の部分が多い本種の渡り生態について,山階鳥類研究所より提供された過去30年間のエゾセンニュウの放鳥データと,過去の文献を分析して推測を試みた.本種は,北海道で繁殖し繁殖期に多数標識放鳥されているものの,春と秋の渡りのデータは少ない.別の文献による,灯台に衝突死した個体数の記録と照らし合わせながら場所と個体数を地図に落として,本種の春と秋の渡りについて,それぞれの開始と終了の時期,そのルート,渡り中継地における滞在日数の推測を行った. 標識調査の結果と過去の知見を組み合わせて,さまざまな角度から分析することにより,鳥の渡り生態の解明に貢献できる可能性があると考えられた.
著者
河野 葉子
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-05-17

2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)は日本列島全体に大きな地殻変動を与え、各地の地震活動に大きな影響を与えている。本研究では、巨大地震の発生が想定される南海トラフのプレート境界遷移領域でのすべりに対して東北地方太平洋沖地震が及ぼす影響について調査した。 紀伊北部・中部・南部、四国東部・中部・西部の6地域において、東北地方太平洋沖地震前後におけるプレート境界遷移領域での地震モーメント解放率の変化を解析した。本研究に使用したデータは、2002年4月から2013年7月まで[Daiku et al.2018]および2013年8月から2017年2月まで[中本他,2018]の期間のうち長期的スロースリップイベント未発生時の深部低周波微動の大きさのデータである。深部低周波微動の大きさから地震モーメントへの換算には、[Daiku et al.2018]で報告されている換算率を用いる。東北地震太平洋沖地震前後の期間を対象として、ノンパラメトリックブートストラップ法を用いて、地震モーメント解放率の平均値や95%信頼区域を推定した。なお、東海地方は長期的スロースリップによる影響を受けている期間が長いため除外した。 東北地方太平洋沖地震前後におけるプレート境界遷移領域での地震モーメント解放率の平均値は、紀伊北部と四国西部では変化が無かった。四国東部・中部では地震後に平均値が大きく、紀伊南部では地震後に小さくなるものの有意な差ではなかった。紀伊中部では地震後に有意に平均値が小さくなった。さらに東北地方太平洋沖地震前の期間について調べたところ、紀伊中部・南部では平均値の有意な減少が認められた。 上記の結果より、東北地方太平洋沖地震前後における南海トラフのプレート境界遷移領域での地震モーメント解放率は紀伊中部を除いて有意な変化が無いことが分かる。紀伊中部においては東北地方太平洋沖地震前の期間でも東北地方太平洋沖地震前後と同様の変化が認められることから、東北地方太平洋沖地震前後の変化は東北地方太平洋沖地震とは関連していない可能性が高い。したがって、東北地方太平洋沖地震は地震モーメント解放率の変化を与えるような影響は及ぼさなかったと結論できる。これは、東北地方太平洋沖地震による応力変化が南海トラフにおいては地震発生に影響を及ぼすほど大きくないことを示した[Toda et al. 2013]の結果と整合的である。紀伊中部および東北地方太平洋沖地震前に紀伊南部に見られた地震モーメント解放率の有意な減少は、遷移領域での摩擦状態の変化を反映している可能性がある。
著者
林田 天 米田 光希 山本 美薫
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-05-17

⒈ 研究背景・目的日本は世界有数の火山大国である。火山の下にはマグマだまりが形成されているが、その位置を正確に知ることは難しい。そこで、本研究では、地震波形を使ってマグマの位置を推測するため、2段階に分けて検証を行う。まず、火山下を通った地震波がどんな影響を受けるのか明らかにしたのち、その結果を使ってマグマだまりの位置を推測する。今回は熊本県を中心とする九州地方に対象を絞った。2016年に熊本県で大規模な地震が起こったため、余震を含めた多くの地震データを手に入れることができる。また、九州地方の地震波は比較的震の浅いものが多いため、後に記す地震データの選定条件に一致しやすい。2.原理・仮説地震波には初期微動を引き起こすP波と主要動を引き起こすS波の2種類が存在する。P波は個体・液体・気体のすべての物質内を伝播していくが、てS波は固体中のみしか伝播することができない。そのことを考えると、液体であるマグマだまりを通過した地震波は、波形の位相が不明瞭になると考えられる。「波形の位相が不明瞭」というのは、P波とS波の境目がはっきりしないような形になっているもののことをさす。また、断層と垂直方向に進む地震波は波形の位相が明瞭になることが明らかにされている(本多,1954)。つまり、断層と垂直方向に進む地震波で火山を通るものの位相が不明瞭ならば、その地震波はマグマから何等かの影響を受けていると考えられる。しかし断層とおよそ45度方向に進む地震波ではマグマに関係なく不明瞭になることも知られている(本多,1954)ため、今回は区別が明瞭に出るはずの断層から垂直な方向に進む地震波に着目する。この仮説が正しければ、波形が不明瞭になっている地震波から、マグマだまりの位置や深さを推測することができる。2.研究内容 ⑴ 検証1:火山下を通った地震波がどんな影響を受けるのか明らかにする。 ・方法 ①気象庁HP内の「震度データベース検索」を使い、以下の条件を設定して研究に使用できる地震を探す。この時、九州地方の火山の分布を調べておく。・M3以上であること ・震源深さが30km以下であること・九州地方の陸地で発生した地震であること・震源地から観測点に地震波が到達するまでに、火山下を通過すること マグニチュードの制限は、規模が小さく波形の位相がもともと不明瞭になりやすい地震を選ばないようにするために設定した。震源深さについては、深さおよそ30kmの位置にはモホロビチッチ不連続面があり、その面を境に波の性質が変わってしまうと考えて検証データから省いた。 ②①で集めた地震について、気象庁HPからそれぞれの断層の動いた向きを調べ、断層の動きが比較的はっきりしているものだけを選ぶ。 ③「防災科学技術研究所Hi-net高感度地震観測網」から、⑴,⑵で選定された地震のイベント波形数値データをダウンロードする。 ④③で集められたデータを、WIN2という波形解析専用ソフトウェアを使って解析する。このソフトウェアを使うと、各観測点の波形・震源地情報・震源地と各観測点のマップを手に入れることができる。 ⑤各地震について、位相が不明瞭になっている地震波を選びだし、その観測点をマップにプロットする(図7)。 ⑥断層の方向と比較し、波形が不明瞭になることと火山の存在が関係するかについて考える。・研究結果・考察いくつかの地震で、断層に垂直な波線において、火山を通過する場合に位相が不明瞭になるという感触が得られた。本来ならば位相が明瞭になるはずの断層方向から垂直な波線で、逆のことが起きているということであるから、火山の下のマグマだまりによる影響があった可能性が高い。つまり、仮説通り、マグマを通る地震波は、位相が不明瞭になるということがいえる。この検証結果を使って次の検証を進めていく。⑵ 検証2:マグマだまりの位置を推測する ・方法① 地図ソフトGMTを使用して、北九州地方の白地図を作る。② 波形が不明瞭になった各観測点・震央の位置を、①の白地図にプロットして線で結ぶ。・結果・考察完成した地図を見るだけではマグマだまりの位置を明確にすることはできなかったが,波線が阿蘇山の付近で密度が高くなることは確認できた。5.今後の課題 ⑴ 検証1 データ数が少ないため、さらにデータ数を増やし結果をより強固なものにする。 また、発表の際結果を目に見えてわかる形にするための工夫が必要になる。⑵ 検証2検証1と同様、データ数が少ないためさらにデータを増やす。また、今の検証方法だとマグマの位置を検証することが困難なので、地震データの集め方やデータ処理の仕方を考え直す必要がある。