1 0 0 0 OA 敵討巌流島

出版者
巻号頁・発行日
1862
著者
數勇介 林田 隆則 村上 和彰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.5, pp.77-84, 2002-01-23
参考文献数
7
被引用文献数
3

リコンフィギュラブル・コンピューティングとは、FPGA等の再構成可能ロジックを用いて、アルゴリズム全体または一部を論理回路として実装する方法である。これにより、既存のアルゴリズム実現方法であるASICとソフトウェアの中間に位置して、両者の長所である高速性と柔軟性の両立を目的とする。本稿では、リコンフィグラブル・コンピューティングの1システム実現手法である「再構成可能コプロセッサ」に注目し、その性能評価環境について議論する。そして、MPEG2デコード処理への再構成可能コプロセッサの適用例、ならびに、当該性能評価環境上での実装法について紹介する。Reconfigurable computing (RC) is a methodology to implement algorithms by means of reconfigurable fabric such as FPGA, and it aims at exploiting both benefits of two existing methodologies, or high performance of custom hardware approach and high flexibility of processor-based software approach. The paper discusses one of the approaches to RC, or reconfigurable coprocessing, and then describes the development of a testbed system for reconfigurable coprocessing systems. The paper also tries to apply the reconfigurable coprocessing to MPEG2 decoding process, and discusses how to implement it on the testbed system.
著者
下村 明子 松村 三千子 杉野 文代
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.5_55-5_64, 2004-12-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
25

本研究は,ケアリングにつながる看護教育の在り方のひとつとして,対人関係スキルを高め,患者理解のアプローチとして,講義にNarrative(物語り)を取り入れた。その後患者との関わりを,ロールレタリング(以後RLと略記)によって効果の検証を試みた。その結果学生のアンケートでは,80~90%の学生が肯定的に答えている。RLの記述内容を,グランデッドセオリーを応用した方法で分析した結果,患者をよりイメージすることが可能となり,患者の状況を意味づけし,理解できていた。GibbsのReflective・cycleから分析すると,RLの実践は,患者の状況を記述し,関わりを振り返ることから,患者の病気体験にまつわる感情移入を,体験的に学ぶ場として意図的に提供された。バルマンらのリフレクションスキル,特に自己への気づき(Self-awareness)が明確になり,ケアリングに通じる看護教育として効果があることが示唆された。
著者
仲野 真史 長崎 勤
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.183-192, 2009-09-30 (Released:2017-11-29)
被引用文献数
1 1

出来事を意味づける手段として、また読解力や自己理解および他者理解の発達的基盤として、ナラティブへの注目が高まっている。ナラティブは幼児期、学齢期を通して高次化していくが、この発達過程には大人からの社会的な働きかけ、一般的・社会的認知の発達、ふり遊びなどの行為水準での物語的活動が関与する。また、障害児のナラティブでは、それぞれの障害特性がナラティブの発達を制約する。日本ではナラティブの発達を支援する実践は古くから行われているものの、発達を体系的にとらえる観点やアセスメント方法の構築は進んでこなかった。本稿では、先行研究の概観を踏まえ、日本の子どものデータを積み上げること、これまでの知見を結びつけ、諸要因が影響し合うプロセスを解明すること、形式的側面だけでなく、ナラティブがどのような文脈でどのように使用されたのかといった側面を分析することなどの今後の課題が提起された。
著者
佐藤 次雄 菅野 佳実 遠藤 忠 島田 昌彦
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1085, pp.133-138, 1986-01-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

SiC, Si3N4及びAlN試料を900°-1200℃の温度域において, K2SO4あるいはK2CO3溶融塩中に浸し, 0.1-20h反応を行わせ腐食挙動を調べた. AlNセラミックスは本実験条件下では, AlON及びα-Al2O3酸化被膜が形成されカリウム塩溶融塩腐食に対し極めて安定であり, ほとんど重量減少を示さなかった. SiCセラミックスはK2CO3溶融塩にはわずかに溶解しただけであるが, K2SO4溶融塩とは定量的に反応し, K2SO4/SiC反応モル比は0.8であった. Si3N4セラミックスは窒素雰囲気下ではK2SO4及びK2CO3溶融塩いずれとも定量的に反応し, 各々の反応モル比はK2SO4/Si3N4=1.6, K2CO3/Si3N4=3.5であった. 一方Si3N4-K2SO4系の反応は空気中では酸化物被膜の生成により抑制された. 窒素雰囲気下におけるSi3N4とK2SO4あるいはK2CO3との反応は, 固液不均一反応における表面化学反応律速の速度式に良く適合し, 見掛けの活性化エネルギーはそれぞれ724kJ/mol及び126kJ/molであった.
著者
東北大学史料館
出版者
東北大学史料館
巻号頁・発行日
no.482, 1992-03
著者
小川 豊生
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.32-45, 1993

中世的な知の岩盤を露出させた、いわゆる中世日本紀という新たな言説が生成する場の諸問題について、『彦火々出見尊絵巻』を中心にすえて論じた。後白河院の絵巻制作の工房が孕む政治性は、『日本書紀』原典から逸脱した『尊絵』というテクストにおいても具体的にあらわれているのであって、それを切り口に、異形化した日本紀が政治的中枢の場に兆しはじめる胎動期の様相を、信西や藤原教長の言説とからめて説き明かす事が可能であろう。
著者
阿部 泰郎
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.31-48, 1985

古代王権がその根拠を示すために編んだ『日本書紀』は、中世に至り、王権を支える諸道芸能の一流なる「日本記の家」に伝承された。所謂中世日本紀である。その学問は訓古註釈に止らず、物語的言説として再創造され、その典型たる三種神器説(宝剣説話)は『平家物語』「劔巻」と関連し、また、その生成過程は、慈円の夢想記が示すように、天皇即位に関する旧仏教界の即位法伝承の形成とも不可分の関係にあって、中世王権を神話的に支える機能を果していた。『太平記』中の即位法と三種神器(宝剣)の二説話が南北両朝を批判する物語上の文脈は、そうした消息を伝えるものであろう。