著者
黒田 俊太郎
出版者
慶應義塾大学国文学研究室
雑誌
三田國文 (ISSN:02879204)
巻号頁・発行日
no.42, pp.18-31, 2005-12

図削除一 はじめに二 『透谷全集』出版の経緯三 『透谷全集』の形態四 「文壇」を表象する装丁五 『透谷全集』宣伝広告六 『透谷全集』を取り巻く出版界の状況結
出版者
福岡県水産海洋技術センター
雑誌
福岡県水産海洋技術センター研究報告 (ISSN:09192468)
巻号頁・発行日
no.16, pp.129-141, 2006-03

有明海区・豊前海区の漁業就業者は、年齢構成の型をほとんど変化させず、後継者の補給がほとんどなされないまま高齢化し、加齢による引退や死亡によって急速に減少している。現在の動向で推移すると仮定すれば、'03年を基準として、およそ15年程度で男性就業者は有明海区・豊前海区とも、半減することが予測される。さらに女性就業者は同様に有明海区では10年程度で半減、15年程度で約1/3に、豊前海区では15年程度で半減、20年程度で約1/3にまで減少することが予測される。有明海区の漁業種類において65歳以上の高齢層が占める割合は、のり養殖、採貝、刺網とも前回調査時('91年)からほぼ倍増しており、特に採貝の高齢化が著しく、のり養殖からの引退者の移行が要因として考えられた。30歳未満の青年層の割合は、前回調査時から若干低下した程度であった。豊前海区で高齢層の占める割合が最も高いのはかごの63%で、採貝の53%とあわせ、両者とも前回調査時から20%以上増加しており、小型底びき網や小型定置網の就業者減少が要因として考えられた。青年層の割合はかき養殖で高くなっており、近年の発展を裏付けていた。今後の就業者確保のためには、新規学卒後継者の確保は言うに及ばず、高齢者、女性就業者、定年帰漁者を含むUJIターン者や地元での転職者の確実な取り込み、漁協ホームページによる情報発信、労働環境の整備等が重要と考えられた。有明海区・豊前海区とも、中国ノリの輸入解禁や漁協合併、かき養殖の台頭等、今後の就業構造に影響を与えうる多くの新たな動きがあり、継続的に調査をしていく必要性があると考えられた。
著者
工業技術院電気試験所 編
出版者
オーム社
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, 1943-04
著者
曺 秀弦
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.58-67, 2016-08-30 (Released:2017-07-04)
参考文献数
17

The purpose of this study is to investigate whether the voiced-ness of Japanese affricates and long and short vowels following the affricates, influence the length of those affricates produced by Korean learners. 46 words produced by 40 students were judged for the naturalness in terms of their length. The results revealed the voiced affricate [ʥ] preceding a short vowel /o/ and the voiceless affricate [ʨ] preceding a long vowel /oo/ were rated highly unnatural. An acoustic analysis shows the differences between the affricates judged as natural and those as unnatural ascribe to the duration of frication.
著者
木田 隆文
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.39, pp.144-129, 2011-03

一九四四年から一九四六年まで上海で暮らした武田泰淳は、帰国後、同地での敗戦体験を描いた小説で作家としての地歩を固めた。そのため泰淳研究史では、この上海体験に大きな作家論的意味を見出してきたのだが、一方で伝記資料の不足によってその実相はほとんど確認されてこなかった。しかし敗戦前後の上海居留民社会で発行された邦字新聞『大陸新報』『改造日報』等を眺めると、そこには彼の名が散見される。そこで本稿は、これら現地発行の媒体を参照し、実態が知られなかった上海時代の武田泰淳の動向確認と、これまでの伝記研究の補訂を目論んだ。その結果、泰淳が中日文化協会や大陸新報社を媒介として、大東亜文学者大会をはじめとする様々な文化事業に携わった事実や、現地の文学雑誌『上海文学』に「中秋節の頃(上)」と題する小説を発表していることを確認した。また敗戦後も『改造日報』への寄稿や日僑集中地区での文化事業に関与した事実を明らかにし、激変する敗戦前後の上海の中で、常に邦人文化社会の一翼を担い続け、それを戦後の作家活動に礎とした泰淳の姿を浮き彫りにした。
著者
[菊池弥門] [著]
出版者
湊清季重 写
巻号頁・発行日
vol.[2], 1858
著者
黒田 淳哉 北園 孝成
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.2, pp.289-296, 2013 (Released:2014-02-10)
参考文献数
20

脳卒中,特に非心原性脳梗塞は,脳・頸動脈の動脈硬化進展の結果引き起こされる疾患として重要である.脳卒中の最大の危険因子は高血圧であるが,近年,糖代謝異常,脂質異常症,メタボリックシンドロームといった代謝性疾患が増加し,危険因子としての重要性が増している.慢性腎臓病(CKD)も最近,動脈硬化促進因子として注目されている.喫煙などの生活習慣も含めて,危険因子を重複して有している場合も多く,リスクを適切に評価して個々の症例に応じた対策を積極的に行っていくべきである.
著者
Mersha Yeshimebrat Bishaw Alemayehu Tegegne Firew
出版者
広島大学教育開発国際協力研究センター
雑誌
国際教育協力論集 (ISSN:13442996)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.135-148, 2013-03

The main purpose of this study was to investigate the on-campus and offcampus factors responsible for female students' low academic performance and consequently high attrition. Based on review of the related literature, basic research questions were formulated. For data gathering, both quantitative and qualitative research methods were employed. The quantitative data were obtained through questionnaire. A pilot study was conducted to validate the instrument using 30 second year university students and was followed by the main study. The final version of the questionnaire was administered for 600 undergraduate students at Bahir Dar University. The qualitative instrument constituted of document analysis, student records, and interview. The SPSS 13.0 was used for data analysis. Statistical techniques such as Percentage, Cross Tabulation, Pearson Product Moment Correlation, t-test and Regression Analysis have been used for data analysis. Though the rate of attrition decreases, the number of female students' attrition has increased. The problems female students encountered constitute personal, university related factors, academic factors and economic factors. Previous academic background (high school) is one of the major factors for their low academic performance. The off-campus factors that affect female students' academic performance include family background, Disco and traditional Music Houses and economic problems. In conclusion, the majority of problems female students encounter and those factors that affect female students' academic performance are personal and the other problems are caused by the university environment.

1 0 0 0 OA 津逮祕書

著者
明毛晉輯
巻号頁・発行日
vol.第196-198冊, 1000
著者
高橋 智子 齋藤 あゆみ 川野 亜紀 朝賀 一美 和田 佳子 大越 ひろ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.347-354, 2002-04-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
15
被引用文献数
7

本研究では, 4段階の濃度の異なる重曹溶液 (0mol/l濃度として蒸留水, 0.1mol/l, 0.2mol/l, 0.4mol/l) に浸漬することにより, 軟化処理を施した食肉の硬さと食べ易さの関係について検討を行った.(1) 牛肉, 豚肉ともに, 浸漬する重曹溶液濃度が高くなるに従い, 生肉に対する試料肉の重量減少率が小さくなった.このことより, 食肉を浸漬する重曹溶液濃度が高くなるに従い, 水和が増し保水性が増加すると推測される.また, 重曹濃度が高くなるに従い, 牛肉, 豚肉ともに加熱処理後の肉色が暗くなり, ことに, 牛肉において, その傾向が顕著であった.(2) 肉を浸漬する重曹濃度が高くなるに従い, 軟らかくなり, ことに0.2mol/lおよび0.4mol/l濃度の重曹溶液に浸漬した試料肉が0 mol/l 試料肉すなわち蒸留水浸漬肉に比べ, 有意に軟らかいことが認められた.(3) 重曹溶液濃度が高く, 見かけの硬さが軟らかい試料肉は牛肉および豚肉ともに, 咀嚼時に軟らかく, 咀嚼後に形成された肉食塊は飲み込み易く, また口中の残留物も少ないことが認められ, 食べ易い肉であることが示唆された.(4) 試料肉の見かけの硬さは圧縮速度が遅くなるに従い, 硬くなる傾向を示した.このことより, 咀嚼速度が遅くなる傾向にある中高齢者群や義歯装着者群は低年齢群に比べ, 肉を咀嚼する場合, より多くの力を要することが推測される.このことからも, 軟らかく, 噛み切り易く, 咀嚼し易い肉の開発が重要であるといえる.本研究は基礎的研究であるため高齢者や義歯装着者をパネリストとして官能評価を行っていない.しかし, 高齢者や義歯装着者にとっても咀嚼時に軟らかく, 食べ易い肉は, 重曹などにより軟らかく処理した肉であることが推測され, 肉の軟化操作の重要性が認められた.