出版者
巻号頁・発行日
vol.[2] 牛込 高田,
著者
山田 理恵
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第67回(2016) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.329_1, 2016 (Released:2017-02-24)

古戦場の舞台や合戦にまつわる伝説に因んで、綱引きが行われる県境の地域がある。また、経済的事情等により中止された県境綱引きもある。発表者は、伝統綱引きによる地域開発との比較において、地域の歴史や伝説を題材にした県境綱引きに着目し、現地調査および資料調査を行ってきた。本研究では、その一環として、鹿島(加賀市)の綱引き伝説が、県境綱引きとして現代に再生された事例について考察する。その伝説では、美しい鹿島の森をめぐり、加賀の女神と越前の男神がそれぞれ綱を作り鹿島に巻き付け引き合っていたが、なかなか勝負がつかなかったところ、男神の綱が切れ尻もちをつき鹿島は加賀の方に少し動き、男神の大きな尻もちの跡は北潟湖になったという。このような伝説に基づき、2015年10月、広域的な交流と活性化を目的として「第1回鹿島の森伝説 越前・加賀県境綱引き」が、北潟湖の湖畔、鹿島の森を望む「越前加賀県境の館」前(福井県と石川県の県境)で開催された。県境一帯を一つの地域としてとらえ、地域の伝説に登場する綱引きを現代に蘇らせたこの県境綱引きは、スポーツによる地域開発を考察するうえでの好事例と位置づけられる。
著者
梶原 裕二 山川 さやか 田中 渚
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要 (ISSN:03877833)
巻号頁・発行日
vol.109, pp.1-8, 2006-09
被引用文献数
1

組織の観察実習は生物の体制を理解するのに必要な実習である。今回,新たにハツカダイコンの発芽種子を用いて,双葉の組織を観察する実習を開発した。軟らかい双葉をブロッコリーの茎に挟んで薄切した後,プロピディウム・イオディンで核を蛍光染色して観察した。発根種子はほぼ播種3 日後には子葉は本来の大きさになり,6 日後には幼軸の成長を終える。播種12 日後には,子葉が一部黄色化し始め,15 日後には本葉が出現する。組織の観察から,播種5 日後の子葉では約10% の細胞が核を含んでいなかった。核をもたない細胞の割合は増加し,播種後25 日では約50%,播種後30 日には約90% の細胞で核が確認できなかった。本研究から,植物の生活史の時間経過に伴う組織の動的な変化を,子葉の老化という視点で捉える身近な実習が開発できた。Observations of the tissues in living organisms is important to study their own structures. Using the seedings of Japanese radish, we have developed an experiment to observe the tissues of the cotyledons. Soft cotyledons are inserted into the stem of the broccoli, then the cotyledon are sliced into thin sections. The nuclei of the sections stained with propidium iodine are observed under a fluorescent microscope. Cotyledons and seeding are grown within 3 days and 6 days after sowing, respectively. Cotyledons changed their color at 12 days after sowing, a leaf appeared at 15 days after sowing. Histological observations showed that 40 % of cells without nucleus at 3 days after sowing, the rates of those were increased with days. Finally, all cells of the cotyledon had no nuclei. Thus, the present experiment was good for the histological observations of the senescence in the plants.
著者
野地 秩嘉
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.10, no.14, pp.98-101, 2011-08-02

あきんどスシローが展開する回転ずしチェーン店「スシロー」では、レーンを流れるすしネタの種類、皿数は店長が決める。同チェーンの売り上げトップ、第一京浜店(神奈川県川崎市)の店長を務める小池雄大は「お客様が手に取りたくなるネタをいかに流すかが一番重要」と明言する。何も考えず、適当にネタを流していては、お客は食欲を感じない。
著者
出口 光 西久保 椋 大槻 恒太 駒崎 弘樹 川内 進
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.215-216, 2017
被引用文献数
2

<p>Mechanistic studies for linear cross-dimerization between 2,3-dimethylbuta-1,3-diene and 2,5-dihydrofuran by a Ru(0) complex, Ru(η<sup>6</sup>-naphthalene) (η<sup>4</sup>–1,5-COD), were performed computationally. The rate-determining steps of main and side reactions are different mechanisms, and correspond to the reductive elimination step and the oxidative coupling step, respectively. This suggests that the yield of the main product may be improved by modification of the heterocyclic compound or catalyst structure. In addition, the computational studies predicted that cross-dimerization between 2,3-dimethylbuta-1,3-diene and 2,5-dihydropyrrole may occur via a similar reaction mechanism.</p>

1 0 0 0 OA 大成武鑑 4巻

出版者
巻号頁・発行日
vol.[3], 1794
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.583, pp.57-63, 2012-08-01

企業がスマートデバイスを導入する場合、必ず検討課題に挙がるセキュリティ。そこで必要になるのが端末を一元管理し、遠隔データ消去などを実行できるMDM(モバイルデバイス管理)である。中でも安価かつ手軽に導入できるSaaS型のサービスは魅力的だ。多くのサービスは、iOS、Androidのどちらにも対応済み。違いは、端末管理の細かな機能や、他システムとの連携機能などだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.370, pp.188-191, 2000-10-02

フレッツ・ISDNを利用するにはプロバイダー側もこのサービスに対応している必要がある。既に対応済み、もしくは対応を表明しているプロバイダーは全国で116社(2000年9月現在)。プロバイダーによってエリア、料金、サービス、コンテンツに違いがある。
著者
池添 博彦
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.1-16, 2005-03-31 (Released:2017-06-16)
参考文献数
8
被引用文献数
1

万葉集は我国最古の歌集であり、全20巻には4,500余りの歌が集められている。万葉集に用いられている語彙は延べ50,070であり、異なり語彙では述べ6,505語である。この数は源氏物語の総語彙数207,808語、異なり語11,423語に及ばないが、枕草子の総語彙32,906語、異なり語数5,247語よりは多い。万葉集に用いられている語の中で、興味を引かれた幾つかの語彙について調べてみたので報告する。
著者
北村 美穂子 松本 裕治
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.3-25, 2006

高精度の機械翻訳システムや言語横断検索システムを構築するためには, 大規模な対訳辞書が必要である.文対応済みの対訳文書に出現する原言語と目的言語の単語列の共起頻度に基づいて対訳表現を自動抽出する試みは, 対訳辞書を自動的に作成する方法として精度が高く有効な手法の一つである.本稿はこの手法をベースにし, 文節区切り情報や対訳辞書などの言語知識を利用したり, 抽出結果を人間が確認する工程を設けたりすることにより, 高精度で, かつ, カバレッジの高い対訳表現抽出方法を提案する.また, 抽出にかかる時間を削減するために, 対訳文書を分割し, 抽出対象とする文書量を徐々に増やしながら確からしい対訳表現から段階的に抽出していくという手法についても検討する.8,000文の対訳文書による実験では, 従来手法は精度40%, カバレッジ79%であったのに対し, 言語知識を利用した提案手法では, 精度89%, カバレッジ85%と向上した.さらに人手による確認工程を設けることにより, 精度が96%, カバレッジが85%と向上した.また, 16,000文の対訳文書による実験では, 対訳文書を分割しない方法では抽出時間が約16時間であったのに対し, 文書を4分割する方法では, 約9時間に短縮されたことを確認した.
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
出版者
協調会
巻号頁・発行日
1931
著者
村上 修一
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.352-359, 2001-03-29
被引用文献数
1 1

米国のランドスケープ・デザイナー,ガレット・エクボ(1910-2000)の空間理論に対する近代芸術の作用を解明することを目的に,1937〜69年の著作52点を調査して表明される注目対象を抽出し,理論展開との関係や位置づけを考察した。その結果,空間理論構築の契機,基本概念や芸術原理の空間理論への継承や適用,空間特性の応用による多領域性と連続性の共存する形態創出,抽象による形態理念の意見や生成というエクボの空間理論に対する近代芸術の作用が明らかとなった。また,近代芸術の一動向というエクボの理論および実践に対する意識が判明したことを受けて,近代芸術におけるエクボの空間形態の位置づけを明らかにするための課題を示した。
著者
乾 智行
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.282-285, 1989
被引用文献数
1

石油は, 近代文明を支えるエネルギーや化学原料の資源として欠かせないものになっている。数十年前, 国際間の緊張から我が国への石油の供給が途絶えた。そのころ石炭から石油を合成する必死の努力が京大などで行われ, ついに, 安価な鉄を材料にしながら, 高価なコバルト系に劣らないものが完成して, 生産にも使われた。しかしその技術は, 到底, 大量消費を支えるまでには至らなかった。十数年前, 石油危機が訪れた際, 従来とは原理も手段も異なる画期的なガソリン合成触媒がアメリカから登場した。それは, 特別な微細構造をもつゼオライト系触媒で, 昔の触媒に比べると, 格段に高い性能が発揮される。ニュージーランドに生産プラントが建てられたが, 経費が高くつくのでまだ普及には至っていない。しかし, この成功は, 多くの研究者を勇気づけ, 今やこの分野では第3の技術革新へ向けて研究が進められている。

1 0 0 0 OA 三長物齋叢書

著者
清黄本驥輯
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
vol.第43册, 1000
出版者
日経BP社
雑誌
日経automotive
巻号頁・発行日
no.76, pp.74-78, 2017-07

TARCは、運転者から2m先に情報を表示できるHUDを公開した(図9)。特徴は表示する情報量の多さだ。日本メーカーの製品には見られない、テレビ電話の通話画面や、天気予報などの情報をコンバイナー(表示部)に映す。映像の大きさは26インチ相当。
著者
山本 敦久
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.19-34, 2016

<p> 本論は、支配の完全な外部を想定できない諸条件のなかで、「スポーツを通じた抵抗」を見いだすための視座について論じている。そのために、まず英国の産物であるクリケットが反植民地闘争の現場になっていく過程を描いたC.L.R.ジェームズの『境界を越えて』を読み解きながら、そこで提示されたスポーツの抵抗理論を概観する。ジェームズにとってスポーツは、国境や文化ジャンルを越えて別の歴史や場所、別の文脈や記憶と繋がりなおすことによって新しい集合性が想起される契機を含むものであった。次に本論はジェームズのこうしたスポーツ論が後のバーミンガム学派に受け継がれていく回路を再発見していく。スチュアート・ホールのポピュラー文化へのまなざし、ポール・ギルロイの「黒い大西洋」、ポール・ウィリスの「象徴的創造性」といった議論を踏まえながら、現代のカルチュラル・スタディーズのスポーツ研究における抵抗理論を検証していく。そうした思考は黒人アスリートの活躍が形成したアウターナショナルな黒人ディアスポラの連帯を論じたベン・カリントンの「スポーツの黒い大西洋」として結実するが、それはスポーツを通じた国民国家の境界線を越えていく複雑な文化的・政治的空間の形成であった。だがそうした対抗的公共圏は、近代資本主義のなかにその一部として生み出されたものでもある。これらの議論をふまえ、本論は最後に、スポーツ文化が資本主義や近代社会、帝国主義といった支配の内部で、その支配的な力や回路を通じて、別の公共圏や別の集合性へと節合される契機を掴まえるための視座を提起する。</p>