著者
Hiromi Kayama Watanabe Chong Chen Eijiroh Nishi Yasuhiko Ohara
出版者
The Plankton Society of Japan, The Japanese Association of Benthology
雑誌
Plankton and Benthos Research (ISSN:18808247)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.73-77, 2021-02-19 (Released:2021-02-19)
参考文献数
19
被引用文献数
4

Phyllochaetopterus (Annelida: Chaetopteridae) is a diverse genus of tube-dwelling polychaetes found in a wide range of marine environments from subtidal to abyssal depths, including chemosynthesis-based ecosystems. The Shinkai Seep Field (SSF) is a serpentinite-hosted system in the Mariana Trench, where the deepest-known Phyllochaetopterus polychaetes inhabit the surfaces of brucite/carbonate chimneys. Despite all specimens collected from SSF being morphologically consistent with P. polus originally described from a deep-sea hot vent on the Mid-Atlantic Ridge, molecular barcoding using the mitochondrial cytochrome c oxidase subunit I (COI) gene revealed at least three cryptic lineages, none of which corresponded to P. polus. Phylogenetic reconstruction recovered P. polus embedded among the three SSF lineages, confirming their close relationship. These results warrant careful examination of Phyllochaetopterus from other regions using integrative taxonomy in order to understand its true diversity and pinpoint further taxonomically informative morphological characters.
著者
青江 麻衣 朴 炫宣 安原 智久 串畑 太郎 上田 昌宏 永田 実沙 江﨑 誠治
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.2020-029, 2020 (Released:2020-12-25)
参考文献数
12

大阪大谷大学で,薬学生にとって基本となる50個の化合物を題材とした構造式かるたを作成した.その「かるた」を活用し,薬学部初年次学生を対象に,学習に対する動機付け及び有機化学の基礎となる事項の理解や知識の定着につながるよう学習方略を立案・実践し,試験とアンケートにより評価した.アンケート結果を用いたクラスター分析より,学生は4つのクラスターに分けられた.また,自由記述について,各クラスターを目的変数として対応分析を行った結果,化学を好きと評し,「かるた」への興味をもつ傾向にある成績上位群では「復習-新しい-知識」,化学を嫌いと評する傾向にある成績下位群では「構造-覚える」などの抽出語との関連が確認された.これより,本方略を知識定着への手段とした群や「かるた」の内容の短期記憶の手段とした群などを見出すことができ,成績下位群ほど,短期記憶に頼る傾向がみられることが明らかとなった.

5 0 0 0 OA 漱石全集

著者
[夏目]漱石 [著]
出版者
漱石全集刊行會
巻号頁・発行日
vol.第9卷 (小品・評論・雜篇), 1925
著者
上野 益三
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要 (ISSN:03864405)
巻号頁・発行日
no.5, pp.89-108, 1969-03
著者
荘島 幸子
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.265-278, 2008-04-01 (Released:2008-07-15)
参考文献数
46
被引用文献数
4 3

本研究では,約3年に及ぶ縦断的インタビューで得られた性同一性障害者1名の語りから,当事者であったAが医療における「成功物語」から離脱し,自らを「性同一性障害者」と語らなくなっていく変容プロセスを質的に検討した。分析の視点は,①治療へのモチベーション及び身体の捉え方の変化,②Aを取り巻く社会的関係の変化,③病いの意味づけの変化であった。結果では,それぞれ①身体違和感及び治療へのモチベーションの相対的低下,②Aを取り巻く社会的関係の拡大及び私的関係における摩擦と他者との折り合い,③他者との関係性の中で生きることの重視が明らかになった。考察では,Aが「GID当事者である」と語らなくなっていた過程を,「成功物語」と「私物語」の間に齟齬が生じる過程として捉え返し,それを悪魔物語の解体と物語の再組織化過程という観点から述べた。
著者
石田 智佳
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究 (ISSN:09192751)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.57-72, 2020-09-30 (Released:2020-10-15)
参考文献数
28

近年、五輪などのメガ・スポーツイベント開催を契機とした都市開発は、スタジアムや競技関係地区周辺部で暮らす地域住民の立ち退きを引き起こしている。日本においても、2020年東京五輪開催のための新国立競技場開発により、近隣のTアパートで暮らしていた住民が立ち退かされている事実が報告されている。本稿はこうした立ち退きを迫られた住民たちに着目し、彼らがどのように立ち退きを考え対応しているのか、彼らの暮らしの内実から立ち退きの実践過程を明らかにするものである。 事例として東京都新宿区のTアパートを取り上げた。そして、住民の生活実態と地域住民組織である町内会と老人会の活動に焦点を当て、1年間のフィールドワークを行った。調査によって明らかになったのは、第一に、住民たちは「高齢者」として暮らすなかで、「支え合い」という関係性を軸に生活していたこと。第二に、この関係性が失われていくなかで、住民たちは町内会や老人会という地域住民組織を通じて、それぞれが立ち退きに対して活動し合っていたことである。彼らは、立ち退きに対し反対を示しつつも高齢者である自身の生活と今後の立ち退きを、各々の会の活動を経ながら考え合っていた。 住民たちの生活と立ち退きという問題は、切り離して考えることはできない。なぜなら住民は、自らの生活の立て直しを迫られる中で立ち退きを考えていかなくてはならないからである。Tアパート住民の地域住民組織を通じた活動は、立ち退きを強いられる先に潜む「再定住」という課題を浮き彫りにしていた。最後に本稿は、彼らの生活や「再定住」という視角から、新たにスポーツイベント政策の議論を展開していく必要性を指摘した。

5 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1951年04月14日, 1951-04-14
著者
井上 善十郎 遠藤 眞三
出版者
The Japanese Society of Health and Human Ecology
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.315-339,en1, 1937-11-15 (Released:2010-11-19)
参考文献数
30

本調査は日本學術振興會第八小委員會の昭和十一年度に於ける研究の一部分にして、同年六月二十日現在の樺太アイヌの人口につき考察せるものにして、最も信を置くに足るものと信ず。本調査に關しては樺太長官始め、各方面の盡力に依る事多大にして、本機會に於て深甚の謝意を表するものである。

5 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1913年01月14日, 1913-01-14
著者
高橋 真奈茄 小出 洋
雑誌
第57回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.133-142, 2016-01-08

コンピュータは高度な演算が可能である一方,人物の識別などは不得手とされている.このような識別における課題の一つとして,筆跡の筆者識別が挙げられる.本稿では,機械学習を用いたアプローチからコンピュータによる効果的な筆跡の筆者識別手法を提案し,視覚情報に基づく判断論理形成についての考察を行う.提案手法では,筆跡画像を幾何学的に解析し,階層型ニューラルネットワークを用いたパターン認識によって筆者を識別する.階層型ニューラルネットワークを用いることで,より柔軟な筆者識別を目指す.また,提案手法を実装し,実装したシステムによる筆者識別実験と,改良したシステムによる処理時間計測実験を実施した.筆者識別実験では,最良で78%の識別精度を得られた.処理時間計測実験では,処理速度が8.6倍に向上した.
著者
戸田 盛和
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.185-188, 1996-03-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
31
被引用文献数
1
著者
榛葉 繁紀
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.794-800, 2012-11-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
36

ヒトも含め地球上に存在する多くの生物は,いわゆる「お日様に従った生き方」をするために体内時計を有しており,そのため多くの生理機能は概日リズム(サーカディアンリズム)を示す.しかしながらグローバリズムが席巻する現代,効率重視の昼夜交代勤務(シフトワーク),東西飛行(時差ぼけ)などにより,このサーカディアンリズムに大きな負荷が課されている.多くの疫学研究により不規則な生活が生活習慣病の発症につながっていること,そして基礎研究により,そのメカニズムとしてサーカディアンリズムの形成因子である時計遺伝子の機能異常が明らかにされてきた.ここでは時計遺伝子ならびにその関連因子のノックアウトマウスの解析をもとに体内時計と疾患との関係について考察したい.
著者
森村 進
出版者
日本評論社
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.109, no.4, pp.p502-521, 1993-04

論文タイプ||論説