著者
久我 隆弘
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

従来のものに比べてはるかに簡便かつ安価な単一光子発生装置を開発した。化学的に多量に合成できる半導体ナノ粒子(直径数nm程度)をポリマー薄膜中に固定し、その中の1個に着目してレーザー光を照射する。1個のナノ粒子からは、量子閉じ込め効果により一度に1個の光子しか放出されないため、この系はそのまま単一光子源となる。1秒あたり1万個を超える光子を光ファイバーに導き、単一光子の証であるアンチバンチングを確認した。
著者
村田 潔 折戸 洋子
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2013年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.306-309, 2013 (Released:2014-02-03)

ビッグデータビジネスは,個人情報を各種のセンサーやユビキタスデバイスを利用して自動的に収集し,蓄積された多種大量の個人情報を処理・共有して,さまざまな目的のためにタイムリーに活用することを前提としている。こうした個人情報の取扱いをその不可欠の要素とする情報システム開発と,その広範囲にわたる利用が議論されるとき,プライバシー保護は避けて通ることのできない社会的課題として認識されることが一般的である。しかし,個人情報の取扱いが自動化され,人も組織もそのプロセスに関わらない状況においては,誰がプライバシー侵害の主体者となるのかは不透明である。本研究では,ビッグデータ時代におけるプライバシーの概念と保護のあり方について検討を行う。
著者
西平 直
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.395-405, 1999-12

本論は、「精神世界」という知の枠組み(日本におけるニューエイジ潮流)を検討したものである。1980年代以来、この潮流は、物質中心主義の既成の学問体系(アカデミズム)に対する代案として、成立してきた。 この潮流をオカルト主義とだけ理解してはならない。むしろ、それは、地球の危機と近代文明の限界を痛感した人々によって,自然発生的に求められた新たな世界観(コスモロジー)であり、その特徴は、エコロジカル・ホリスティック・コスモロジカル・トランスパーソナル・スピリチュアルといった形容詞によって示される。アカデミズムは、こうした大衆的潮流といかに関わるべきなのであろうか。 まず、三つの鍵概念が検討される。1「こころ」心理学的、精神的、宗教的な領域の複合態。2「からだ」物質としての肉体ではなく、私たちがそれとして生きている身体。3「いのち」個人の生命ではなく、むしろ、生きとし生けるものの命であり、地球生命体の命である。こうした鍵概念は、近代の物質中心主義的還元主義に対する代案としての意味を持っている。 続いて、二つの理論が検討される。1ホリスッティック教育。2トランスパーソナル心理学。どちらも、既成のアカデミズムと対話の可能性を秘めた理論である。 こうした考察の後、本論は、この潮流の問題点を以下のように捉えた。1、この潮流は今後とも拡大し続け、とりわけ、環境問題に心を痛め、近代科学に限界を感じる人々によって支持されるであろう。2、しかし、そのロマン主義的傾向から、この潮流は大衆受けするエンタテインメントに成り下がる危険性を持つ。3、それを避けるためには、既成のアカデミズムとの対話が必要である。4、アカデミズムの側からの共感的かつ批判的な対応が求められている。それは、単にサブカルチャーであるこの潮流のためではなく、アカデミズムが脱近代社会における人々の必要と結びつくためにも、大切なことである。
著者
カク金慶 天野直紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.609-611, 2013-03-06

現在、店舗内の盗難を防止するために、多くの店舗で防犯カメラが利用されている。しかし店舗内の盗難事件は必ずしも減っていない。その原因としては、防犯カメラが店内を歩き回る人物を容疑者として特定することが困難だという点がある。 本研究ではコンビニエンスストアなどの店舗内の盗難の監視システムを提案する。 人体認識技術を用いて容疑者の歩き方と振る舞いを記録し、照合する。そしてそのデータを複数の店舗で連携することで、モデルのデータが豊かになり、効率よく容疑者を特定することができると考える。
著者
釜井 卓三
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
アジア經濟旬報
巻号頁・発行日
no.1248, pp.1-2, 1983-01-21
著者
佐藤 学 伊藤 勝宏 小野寺 収 高山 和喜 辻田 誠
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.55, no.509, pp.95-100, 1989-01-25
被引用文献数
1

A new concept of a super charger for diesel engines is proposed and its performance is examined by TVD numerical simulation. The structure of the super charger has a simple duct-valve system which allows the feeding of compressed inlet air to the engine cylinder by an exhaust-gas driven chock wave. The two-dimensional unsteady flow of this duct-valve system was simulated by TVD numerical scheme applied to the Euler equations. It was found that the present supercharger has a performance which is preferable to low engine speed. The complicated wave interactions are simulated in detail.