著者
高野 元 久保 信也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.10, pp.9-16, 2000-01-24
被引用文献数
7

本報告は、WWW検索用のランキングシステムであるサイテーション・エンジンの機能と構成について述べる。現在のWWW検索の問題は、一つ一つのページを独立した文書として扱っていることであると考え、ユーザに提示すべき検索結果は個々のページの重要度ではなく、WWWサイトの構成を反映したものにすべきと考えた。サイテーション・エンジンは、WWWページ間のリンク構造を解析することによって、上記機能を実現する。サイテーション・エンジンはWWWクローラが出力するリンク情報をデータベースに格納し、これを解析する。解析機能は、リンク参照関係を用いた重要度(ページランク)計算機能と、WWWページ間の関連を用いた情報構造(インフォメーション・ユニット)解析機能からなる。さらに、ここで得られたページランクとインフォメーション・ユニット情報に基づいて、検索結果を並べなおすリンク構造ソート機能を備える。これにより、全文検索エンジンと連携して、高度なランキング機能を備えたWWW検索システムを構成できることを、プロトタイプシステムによって確認した。This report describes functions and configuration of a ranking system for the WWW search engine, which we call "Citation Engine". We have figured out the problem in the WWW search system that the system treats each WWW page as an independent document. Therefore, the ranking method in the system should consider a structure of pages in a site. According to this consideration, "Citation Engine" was designed to give better ranking by using link analysis techniques. "Citation Engine" stores and analyzes whole link structures that are fetched by the Web Crawler system. There are two main analysis functions: (1) the page rank analysis, and (2) the information unit analysis. It also provides the structural sorting function, which organizes search result with information of the page rank and the information unit. The WWW search engine which gives well-organized search results can be build by integrating "Citation Engine" and the full-text search engine. Efficiency of "Citation Engine" is verified on a prototype system.
著者
"佐野 輝"
出版者
鹿児島大学
巻号頁・発行日
(Released:2016-10-28)

2008-2010年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書 課題番号:20390314 研究代表者:佐野輝 (京鹿児島大学大学院医歯学総合研究科教授) 気分障害や統合失調症患者において神経有棘赤血球症(NA)関連遺伝子(VPS13AおよびXK)の包括的変異解析を行った。疾患変異の可能性がある変異をヘテロ接合性に持つ者を認めたことから、NA関連遺伝子はこれら精神疾患の病因に関与している可能性が示唆された。また、マウス脳や赤血球膜分画を用いたVPS13A遺伝子産物と相互作用するタンパク質を解析した結果、細胞骨格系のタンパク質の関与が示唆された。 "We performed a comprehensive mutation screen of VPS13A and XK, the gene responsible for chorea-acanthocytosis and McLeod syndrome, respectively, in mood disorder and schizophrenia subjects. We identified the existence of several patients with mood disorder or schizophrenia who carry heterozygous, potentially pathogenic mutations in neuroacanthocytosis-related genes. This suggests that neuroacanthocytosis-related-genes might be involved in the pathogenesis of these psychiatric disorders. The results of analyses of interacting protein using mouse brain and RBC ghost suggest that cytoskeletal proteins may interact with chorein, the VPS13A product."
著者
中村 満紀男
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.63-80, 2002-03 (Released:2013-12-12)

1930年代アメリカ合衆国における選択断種論の提唱とその形骸化について、ウェスタン・ペンシルベニア州立精神薄弱者施設長、Harvey Middleton Watkinsと他の施設長・精神薄弱専門家を中心に検討した。彼の選択断種論は、出生・養育を除いて、精神薄弱夫婦のコミュニティにおけるノーマルな生活と市民としての地位を認めるという近代社会の原理、そして生活および養育困難の防止と社会適応の促進という社会防衛の矛盾した要素を備えていたが、1928年の発表後に、それまでの優生断種論に代わって他の施設長や精神薄弱専門家に迅速に受け入れられていった。しかしその過程において、ワトキンズの選択断種論の近代的な原理は継承されず、むしろ優生断種論の後継者によって彼の新しい特徴が失われる過程と社会的・歴史的背景を明らかにした。優生断種論を促進する施設長とその支持勢力が存在した南部州では、選択断種論のもう一つの根拠である精神薄弱夫婦の養育困難と生活困難を主たる支持理由に変えたが、この根拠によって、元来、断種導入に保守的だった北東部州でも、大不況期には選択断種の実施が期待されていくようになる。
著者
髙橋 知之
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.9-12, 2012 (Released:2012-09-06)
参考文献数
9
被引用文献数
1
著者
ゴルトン フランシス 北中 淳子 皆吉 淳平
出版者
三田哲學會
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
no.114, pp.181-188, 2005-03 (Released:2005-00-00)

特集都市・公共・身体の歴史社会学-都市社会学誕生100年記念-A編 ゲデス・プロジェクト第III部 ロンドン社会学会の創立
著者
小川 崇
出版者
生涯教育学講座紀要編集委員会事務局
雑誌
京都大学生涯教育学・図書館情報学研究 (ISSN:13471562)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.37-54, 2006-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
飯田 香穂里 Kaori IIDA
出版者
総合研究大学院大学 学融合推進センター
雑誌
科学と社会2010
巻号頁・発行日
pp.477-498, 2011-03-31 (Released:2011-09-20)

第Ⅲ部 生命科学と社会2009 第8章 飯田 香穂里 [ジョンズ・ホプキンス大学](*肩書き等は、当時のものを使用しています。)

1 0 0 0 OA 優生学と倫理

著者
野村 真理
出版者
金沢大学
巻号頁・発行日
2006-12
著者
守山 正樹
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.71-76, 2011 (Released:2012-11-17)
参考文献数
12
被引用文献数
1

IUHPEはWHOと共に発展してきたNPOである.IUHPEの動向を見極めるために,WHO戦略の理解は必須であり,その出発点がWHO憲章前文の健康の定義である.わが国ではこの定義を1951年に和訳した際,英単語Completeが本来持つ二つの意味(完全な,完結した)のうち前者を採用し,半世紀以上,その定義を使い続けて来た.本稿前半では,その翻訳によって,英語とニュアンスとは異なった理解がなされ,その結果,日本における健康やヘルスプロモーションの理解と実践が,英語圏とは異なる独自の方向に展開された可能性を論じた.また後半では,日本に住む私たちが,また健康教育学会が,今後も世界に先駆けて,健康教育やヘルスプロモーションの分野で,情報を発信し続けるための方策について論じた.国際交流無しに,わが国の健康科学は存在し得ない.私たちと健康教育学会にとって,IUHPE,中でも身近なアジア諸国のダイナミックなヘルスプロモーションの動きを肌で感じられるNPWPは,将来への発展ための必須の場,舞台装置である.
著者
AKIYAMA SHIGEKI PETH˝O ATTILA
出版者
IOP Publishing Ltd & London Mathematical Society
雑誌
Nonlinearity (ISSN:09517715)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.871-880, 2013-03
被引用文献数
5 5

For a fixed λ ∈ (−2, 2), we study a family of discretizedrotation on Z2 defined by(x, y) 7→ (y, −⌊x + λy⌋).We prove that this reversible dynamics has infinitely many periodic orbits.