著者
高田 一太郎
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.479-484, 1980-12-31

Cushing症候群13例(副腎腺腫6例,副腎過形成6例,副腎癌1例)における放射線学的検査を検討した。経静脈的腎盂撮影を施行した腺腫5例中4例に副腎部に一致して円型陰影をみとめた。副腎静脈撮影を行なった腺腫3例のうち2例では,tumor massを造影した。1例では直接腫瘤の造影は出来なかったが,他の検査との総合的結果から腺腫存在側が確定された。静脈撮影施行時に採血した血中cortisol測定では,左副腎静脈より採血可能であった腺腫例4例で,すべて直接,あるいは間接的に腫瘍存在側の診断が可能であった。^<131>I-adosterolによる副腎スキャンを施行した10例ですべて病因診断,ならびに腺腫存在側の診断が可能であったが,癌の診断はこれのみでは困難であった。
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, 1994-04-25

学会協会等の学術団体は各専門分野の学術の進展において重要な役割を果たしており,加えて,日本学術会議の会員候補者を推薦し,また,研究連絡委員会に委員を送るなど,日本学術会議の基盤となっています。第4常置委員会は,学術団体の活性化・活動強化等のための支援方策を検討するに当たって,学術全分野における学術団体の現状を知る必要を認め,調査を行いました。調査票は選択肢方式の9項目44設問にわたる詳細なものでありましたが,調査対象とした日本学術会議広報協力学術団体1069団体の70%にあたる750団体から回答を得ました。分析結果を対外報告「調査報告我が国における学術団体の現状」として命回公表しました。報告書は,(1)専門分野,(2)会員,(3)設置形態と組織形態,(4)活動状況,(5)国際性,(6)財政状態,(7)学術団体の属性にみる専門分野の類似性,(8)学術団体への支援について,及び「附属資料」よりなっています。報告では,学術団体の諸属性を,全団体平均に加えて,専門分野別と団体規模別に比較しています。63頁にわたる報告書の内容を簡潔に要約することは困難です帆以下にその一端を紹介します。学術団体の数は文学系及び医学系の分野で多く,漢学系及び経済学系で少ない。2つ以上の専門分野にまたがる団体の割合は文学系及び医学系で少なく,理学及ぴ工学で多い。平均正会員数は全団体平均で約2.5千人,人文科学部門でO.7〜1千人,理学及び農学で1.7〜2.5千人,工学及び医学系では約4千人である。全団体の約20%が法人である。法人の割合は団体の規模の増大とともに急速に増加する。工学において特に高く,人文科学部門で低い。フルタイムに換算した薯務職員数は正会員数に比例し,全団体平均でみれば正会員千人あた1)0.71人である。事務所面積は正会員数に比例し,全団体についてみれば,基本面積が27m^2で,正会員千人あたり1.7m^2である。会誌の発行は最も普遍的な活動で95%の団体に見られる。人文科学部門ではやや低く,理学及び工学においてやや高い。論文誌の発行は約27%の団体で行われており,経済学系,理学及び工学において割合が高い。書籍の出版は15%あ団体で行われており,理学,工学及び農学で高い。その他の活動のうち,社会人教育は19%の団体で行われており,理学及び工学に多く,経済学系及び医学系で少ない。国際集金を主催した経験をもつ団体は51%である。団体の規模が大きいほどその割合は高い。専門分野別で見れば,文学系及び法学系において低く,理学,工学及ぴ農学で高い。国際集会を開催する上での困難の第1位は「経費の調達」で84%に達している。会誌あるいは論文誌を何らかの意味で国際的に開放している一のは85%の団体にみられる。団体の財政規模を正会員数で割った額は全団体平均で29千円で,文学系及び経済学系において10〜15千円,理学及び工学で高く48〜57千円に達する。平成3年度における実質収支(繰り越しを除く)での赤字団体は全体の約3分の1であり,予算規模の10%以上の赤字をもつ団体が7%ある。外部からの支援を必要とする事業は,成果刊行が最大で60%,次が国際活動で30%である。団体の規模が大きくなると,国際活動への支援要求の割合が高まる。具体的な支援方策としては,学術団体の活動が円滑に進むよう制度等を整備する方法,特に,学術団体に対する課税及び学術団体への寄付者への課税を緩和する方策が効果的と考えられる。終わりに,この調査に御協力を頂いた学術団体の担当者の方々に深く感謝申し上げる次第です。
著者
北村 四郎
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.56-60, 1932-04-20

ガランビアザミ(Cirsium albescens KITAMURA.) タカサゴアザミに一見似た形であるけれども總苞の外片が線状披針形で15-13mm.もの長さがあり頭花の直下には澤山にとげの多い苞がある。花は白花が主であるが少しばかり桃色を帶びてゐるものもある。臺灣南端鵞巒鼻に頗る多く風の強いところでは丈は短かいが風のあたらぬところではタカサゴアザミ位になる。モモヤマアザミ(Cirsium Hosokawai KITAMURA.) 高さは22cm.位あり莖には綿毛を密布し下部の葉は橢圓形で11cm.の長さに4cm.の幅がある。先端はするどく尖り底部は莖を抱いてゐる。羽状中裂で7-6對あり裂片の先端にはするどいとげをそなへてゐる。上部は少しく綿毛を布き下部には眞白に綿毛が密布してゐる。頭花は莖や枝の頂きにつき3cm.位の幅がある。總苞の外片は披針形で15-12mm.長2-1mm.幅である。内片は17mm.長位である。各片は直立してゐる。シロバナタカサゴアザミ(Cirsium japonicum DC. var. takaoense KITAMURA.) タカサゴアザミの白花であるノアザミの白花は紫花のものとまぢつて發見されるが臺灣の南部700m.より1500m.まであたりには澤山にこの白花があるけれども北部に多い紫花のタカサゴアザミは見かけない,分布も異なつてゐる。スズキアザミ(Cirsium Suzuki KITAMURA.) 高さ一米に達する植物で葉は莖を抱き葉裏には一面に綿毛を布き眞白である。長く伸びた花梗の先端に花時點頭する大きな頭花をつける。總苞の外片はきはめて小さく卵状橢圓形で3mm.ほどの長さで内にあるものほど次第に長く最内片は線状披針形で18mm.ばかりもある。いづれも其の背部はねばり黒ずんでゐるのが特徴である。ミツザケヂシバリ(Lactuca trifida KITAMURA.) 一寸ヂシバリに似てゐるが葉が大變に違ふのですぐ區別される。葉身は卵形で長い葉柄をそなへてゐて深く三裂する頂部裂片はヘラ形で5-3cm.長側部裂片は3-2cm.長ある。いづれも縁邊は波状をなす。ハマニガナとの區別は其の總苞を見ればよい。ハマニガナでは外片より最内片まで長さにうつり行きがあるがミツザケヂシバリでは外部のものは著しく小さく4-3mm.長しかない。中間の長さのものはなく内片はずつとぬき出て13mm.ばかりの長さである。
著者
藤埜 浩一
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
核医学分科会誌 (ISSN:13453203)
巻号頁・発行日
no.46, 2003-04-01

これまでFDG-PET検査は厚生労働省認可の下、一部の施設で高度先進医療として行われてきましたが、平成14年4月1日に健康保険の適用を受けることになりました。また、適用を受けるための施設基準が設けられ「専任の放射線技師が1名以上いなければならない。」となっていることは既にご存知のとおりです。これは我々放射線技師にとって追い風ではあるが、果たすべき責任がそれだけ重くなったと言うことではないでしょうか。近年、新たにPETを導入する施設が急増しており、今後PET診療に携わる放射線技師も飛躍的に増加していくことが予想されます。今、この時期にPET検査の特殊性を考慮し放射線技師に求められている役割について考えることは、将来に向けての良い機会だと思います。まずPET施設が他の核医学施設と大きく異なるところは、サイクロトロンや薬剤合成装置により放射性核種や放射性薬品を製造しているということです。当然それらの放射線管理が求められ、放射線技師が施設管理の役割を担うのはごく自然なことと思われます。次にPET装置はガンマカメラと比べ構造も複雑で装備されている密封放射性線源や非密封放射線源を使用してキャリブレーションを行う必要があります。このような装置の適正な保守管理が検査精度の維持に敏感に反映されるのも事実です。サイクロトロンを含めたこれら大型機器の保守管理は、放射線技師に求められる役割の中でも最も重大な部分と考えています。また、FDG-PET検査を例にあげると、FDG-PET検査は健康保険に適用されて以降、検査件数は著しい増加傾向を示しています。おそらく現状のPET施設では過密な検査スケジュールを強いられていることでしょう。我々が日常のFDG-PET検査を行っていく上で問題となってくるのは、まず適正な放射性薬剤が適量分製造されるか否か確約されていない点です。他の核医学検査はこれまでの実績から検査前には放射性薬剤が必ず存在します。しかしPET検査では施設内で核種の製造から始めるために放射性薬剤の合成が大幅に遅れるケースや失敗するケースも稀にあると言うことを十分認識しておかなければなりません。そのため検査業務が円滑に遂行できるよう核種の製造から全ての検査終了までの状況を把握し、運営と管理を行う必要が生じてきます。この役割には最も患者さんに近い立場にいる我々放射線技師が適任と考えており、こうした不測の事態にすばやく対応していかなければなりません。そのためには従事者間の密接な情報交換が必要不可欠となり、薬剤が出来上がるのを待つだけではこの事態に対応することは非常に困難です。そのため、放射性核種がターゲットから回収された段階から検定終了に至るまで、ある段階ごとに予測収量を推定できるよう勤めトラブルの影響をいち早く検査プロトコールにフィードバックさせることもこれからは放射線技師の重要な役割になってくると感じています。PET検査の技術的諸問題については、そのほとんどがガンマカメラと重複しますが、PET特有の問題としては、装置の構造上多くの検出器を装備しているために生じるトラブルとTransmissionに関する問題があります。また画像再構成法の進化に件い設定パラメータが多様化しています。これら画像再構成パラメータの適正化も現在大きな問題となっています。
著者
服部 寿史 堀田 勝平 小山 修司 前越 久
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
放射線防護分科会会誌 (ISSN:13453246)
巻号頁・発行日
no.14, 2002-04-04

[目的]当院に2001年3月に導入されたフラットパネルディテクタ搭載乳房撮影装置(GE社製セノグラフ2000D)に撮影条件等と共に表示される平均乳腺線量値(Average glandular Dose)以下AGDと入射皮膚線量値(Entrance skin exposure)以下ESEの表示機能について実測値との比較を行ったので報告する。[方法]1.AGDを求めるために乳房撮影精度管理マニュアルに基づいてA1減弱法にて管電圧26〜34kV、陽極/フィルター材質Mo/Mo,Mo/Rh,Rh/Rhについて半価層を測定した。Fig.1 2.乳腺脂肪比率の異なる(30/70%.50/50%.70/30%)BR12乳房等価ファントム(モデル12A)を用いて厚さ2〜7cmについて各陽極/フィルター材質ごとにAGD、ESEを求め装置の表示値と比較した。[figure][figure][figure][figure] 今回,Fig.2のAGDを求めるにあたり1R当たりの吸収線量換算値についてはsobol,Wu(1997)等が求めた近似式より求め乳房厚と乳腺含有率に対応したデータに換算したものを用いた。また,大気補正係数については測定時気温25℃,気圧999hpaから1,0243とした。Fig.3のESEの後方散乱係数については19×24cmの照射野からBJRのSupplement No17の長方形照射野と等価な円形照射野の直径を求めるグラフより換算し1.16とし、吸収線量換算係数については光子減弱係数データブックより算出した実効エネルギーと吸収線量換算係数のグラフより乳腺組織に対応した値として0.82とした。[結果]Fig.4は28kV50mAsで乳腺脂肪比率50/50%のファントムを用い2〜7cmまで厚みを変化させ,陽極/フィルター材質Mo/MoでAGDとESEの表示値と実測値を表したグラフです。横軸にファントム厚を縦軸に線量を棒グラフ左側にAGD表示値と実測値を,右側にESE表示値と実測値を表したものです。各厚みに関してはAGD,ESE共にほぼ同じ比率で表示値より実測値が少ないものとなった。これは、乳腺脂肪比率30/70%.70/30%の結果においても同様の結果となった。組織別ではAGD,ESE共に表示値と実測値の差はほぼ一定であったが,線質別でRh/Rhがやや差の少ない結果なり平均するとAGDで15〜19%,ESEで9〜16%表示値より実測値が少ない結果なった。ここに28kV50mAs Mo/Mo4cmでの各組識別の実際のESEとAGDを示す。Table1[table] ここでESE表示値は組織(乳腺/脂肪比率)を変化させても全く同じ値を示した。これは他の線質間においても各厚みについても同じ結果となった。さらには乳腺組織とは全く違う物質、例えば発砲スチロール,鉛などの物質においても同等の大きさで条件,圧迫厚が同じであれば同様の結果となった。[考察]ESEについて、今回我々は照射線量から吸収線量に換算するさい吸収体の特定物質として乳腺を用いた換算係数で算出したが、装置の設定は算出方法が明確でないがESEは吸収物質が何であれよほど大きさが違わない限り撮影条件と圧迫厚で決定され、同じ表示値を示す事からも吸収物質が空気を対象とした計算方式ではないかと考えられる。また測定方法の違いや半価層の設定値の違いでAGDへの変換係数も変化するためある程度は誤差範囲と考えられた。[結語]今回、このようにAGD,ESE共に表示値と実測値は比例関係を示しており線質間での差が若干認められるものの線量を把握するには充分な機能であると考えられた。また、実測値のデータにおいて入射皮膚面吸収線量が平均乳腺線量の3.6〜5.6倍の値を示したことからも平均乳腺線量は全乳腺吸収線量の平均値で、より皮膚面に近い乳腺吸収線量は平均乳腺線量より多いことを理解すべきである。以上のことからも、この装置における線量の表示機能は被曝管理という観点からも有用な機能であると考えられ被爆低減に努力していきたい。
著者
森田 隆
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.75, no.8, pp.1293-1298, 1984-08-20

最近、上部尿路の閉塞を知る手段として、WhitakarによるPressure Flow Studyが行なわれるようになって来た。上部尿路は大きく腎孟と尿管から成り、腎孟がある一定の内腔を有するのに対し、尿管は1本の管であり、両者の流体力学的特性は当然異なると考えなければならない。そこでPressure Flow Studyを理解するための基礎的検討として、尿管内に一定量の生理食塩水を流した場合の尿管の抵抗を測定した。8頭の成犬を用い、5Fr.ポリエチレンカテーテルを腎瘻の要領で腎孟尿管移行部まで挿入しハーバード社注入器で0.43、1.08、2.16、5.40、10.80ml/minの注入量で尿管内に生理食塩水を持続注入した時の尿管内圧を記録して、尿管抵抗を評価した。またノルアドレナリン、アセチルコリンを投与して尿管蠕動が頻発した状態においても検討した。尿管蠕動が発生していない状態の犬尿管全長の低抗値は、5Fr.40cmのポリエチレンカテーテルの低抗値とほとんど同じ1.16〜1.25cmH_2O/ml/minであった。しかし、ノルアドレナリン、アセチルコリンを投与して尿管蠕動を発生させると、尿管内流量の多少によって尿管抵抗値は著明に変化した。即ち2.16ml/min程度の流量まで、すなわち尿管がbolusを作って閉じている状態では尿管抵抗は著明に高く、尿管蠕動の果たす役割が重要と思われた。しかし、尿管内流量が5.4ml/min以上で、尿管が円柱となって尿が輸送される状態では、尿管蠕動が頻発していても、尿管低抗値は蠕動の発生していないコントロールの状態とほぼ同じで、この場合は尿管の壁のtonusが尿管低抗値を決定すると考えられた。
著者
奥井 健一 三上 房男 山根 隆一郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.57, no.538, pp.1973-1978, 1991-06-25

The flow around two semi-infinite circular cylinders of the same diameter in the tandem arrangement at various spacings on a flat plate has been investigated experimentally. The cylinders were aligned with the axis normal to both the flat plate and the free stream. The time-mean surface pressures on the cylinders and the frequency of the vortex shedding in the direction of the cylinder axis were measured. The flow patterns on the cylinder were visualized using an oil-film technique and the flow visualization around the cylinders was performed by the liquid-parafine-mist technique. The flow patterns near the end of the cylinder were essentially different from two-dimensional flow. The flow passing along the end surface of the upstream cylinder became oscillating flow at the frequency lower than that of Karman vortex.
著者
福市 良次 遠藤 忠 野末 康雄 尾出 和利
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, 1997-09-24

マルチメディア技術、インターネット技術の商用利用については様々な分野で模索がなされており、イントラネット、エクストラネットの概念か定着しつつあります。更に、インターネットを商取引の空間に仕立てようとするECの試みも非常に盛んです。しかし、コミュニケーションは商取引上だけに生じる訳ではなく、日常生活の多くの場面で発生します。そうした中でも、ボランティア団体、福祉団体、医療協会などといった比較的統制のとれた組織(グループ活動型コミュニティ)のメンバ同士は情報のやり取りを盛んに行っており、更に円滑な情報交流・情報共有のべースとしてインターネットに期待をかけています。こうしたグループ活動型コミュニティに適用するコミュニケーション基盤としてコミュートラネットを捉案します。
著者
藤井 信夫 後藤 義人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.423-427, 1992-04-15

本論文では 境界値問題(楕円形偏微分方程式と境界条件の組 ここではNeumann問題)の解の汎関数を評価関数とする最適化問題(領域最適化問題 非線形数理計画問題の一)において有用な役割を演じるポテンシャル表現について考察しその利点と欠点を明らかにした最適化問題を扱う最初は必要条件を求めることであるが そのためには常道にしたがって評価関数の変分を求めなければならないところが この変分の計算に不可欠なのが境界値問題の解の(第1)変分である従来この変分を特徴づける墳界値問題の導出にはテイラー展開の方法が用いられてきたこの方法によると 解の変分について高階の導関数についての仮定を置かなければならない境界値問題がDirichlet問題である場合にはポテンシャル表現を使ってこの仮定を避けることができる境界値問題がNeumann問題の場合にもポテンシャル表現による方法がどこまで使えるか興味のあることであるそこで ポテンシャル表現からNeumannデータを得るための補題を使って解の(第1)変分の従う境界値問題の導き方および1次の必要条件の導き方の概略を説明したポテンシャル法によれば導関数についての仮定が緩やかなものですむついで 境界値問題が定義されている空間の次元が3以上の場合にこの補題を証明したしかし趣がら 空間次元が2である つまり平面の場合には対応する命題が成り立たないことを示す反例を与えたこれらのことよりポテルシャル法の有用な点と限界を明らかにすることができた
著者
徳永 重元
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.61, no.718, pp.319-320, 1955-07-25
著者
栗原 尚子
出版者
お茶の水地理学会
雑誌
お茶の水地理 (ISSN:02888726)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.73-73, 1991-05-10