著者
米田 貴
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1174-1179, 2020-11-15

逐次,並行実行,変数,繰返し などプログラミングの諸概念を学ぶ上でピクトグラミングの派生アプリ,ピクソンを用いて行った高等学校 教科「情報」におけるプログラミング教育についての実践報告である. ピクソンは,Pythonのプログラムを実行してピクトグラムを作成できる教材である.ブラウザベースで動くこともあり導入が簡単であること,限られた授業時数の中で,プログラミングの習熟度も統一されていない40名前後の生徒に対し一斉授業の形式で授業をしていく上で,生徒自身が楽しみながら試行錯誤を通じて学びやすい教材だと判断し,採用した.7コマ程度の授業で行った実践について報告する.
出版者
オープンアクセスリポジトリ推進協会
雑誌
JPCOAR Newsletter: CoCOAR
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-15, 2021-02-19

(特集)次期 JAIRO Cloud(WEKO3)本番移行 Q&A!(報告)JPCOAR Mondayを開催しました 第22 回 図書館総合展へ出展しました(連載)オープンアクセス論文紀行座談会「機関リポジトリはどこへ向かうのか?」JPCOARからのお知らせ Webサイトの統合について メーリングリストのリリースについて
著者
古畑 正富 Masatomi Kobata 河内長野市文化振興計画策定委員
雑誌
桃山学院大学キリスト教論集 = St. Andrew's University Journal of Christian Studies (ISSN:0286973X)
巻号頁・発行日
no.41, pp.69-91, 2005-01-20

As to the Pazarcik stele, published by V.Donbaz, special attention has been paid to the figure of Sammuramat (Semiramis), Adad-n?r?r? Ⅲ's queen mother. As pointed out rightly (RIMA 3. A. O. 104. 3), such military-oriented character as Sammuramat is hardly to be explained by means of“normal”male lineage written in the Assyrian records. Because the military action of queen mother, who went with the king and the Assyrian army (task force) in the campaign to the west (805BC), was unusual in the first stage of the Neo-Assyrian empire. The purpose of this paper is to examine the position of Sammuramat in the Pazarcik stele against the background of the empire's localization. Considering the Assyrian politico-miliatry records relating to queen mother, we may conclude the following points. Such as: (1) It is highly probable that Sammuramat crossed the Euphrates with the Assyrian task force, but that the commander-in chief of it was the general named Nergal-il?ya. Sammuramat, therefore, was not a female warrior and did not participate in the real battle. (2) Presumably, Sammuramat was looking forward to a good news with her little son in the midst of mobile palace. Sammuramat was guarded by the“qurb?tu-soldiers (group) of queen mother”who were gathered from her private manor. In contrast to the qurb?tu-soldiers, there was the ordinary contingent called“kisir of queen mother”. But, we believe, it cannot be directly connected with the command of Sammuramat ( → indirect approach). (3) We get a strong impression that the empire’s localization, during the reign of Adad-n?r?r? Ⅲ, was making steady progress in terms of internal structure. From the logical point of view, it becomes clear that Sammuramat won broad support from the local power of the empire.
著者
笠井 雅直
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSYU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.109-126, 2015-10-31

トヨタ自動車工業の創業者であった豊田喜一郎は,それまでの豊田の事業が基盤とした綿業中心からの転換を図るべく自動車事業に参入し,挙母町に広大な用地を確保し,自動車の大量生産の体制を構築するのであるが,その一方で,航空機に関する試行も継続していた。トヨタ自動車工業は戦時下,陸軍からの要請により川崎航空機工業と共同で東海飛行機を設立し航空機分野に参入するが,その生産は企業整備の対象となっていた旧中央紡績の工場を活用したものであり,トヨタ自動車工業の挙母工場では自動車生産に集中していた。豊田喜一郎の志向は民需用の航空機にあった。
著者
STOLプロジェクト推進本部機体技術開発室 Aircraft D. S. STOL Aircraft Proj. G.
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.1223, pp.1冊, 1994-01

この報告書は航空宇宙技術研究所が開発設計したSTOL実験機「飛鳥」の研究開発計画の全容について概説する。飛鳥は1985年10月28日に初飛行を行った。1977-1985の8年間におよぶ開発経過報告には航空機機体、システムと多数の開発試験が含まれる。飛鳥は航空自衛隊の中型貨物輸送機シリーズであるC-1機の改良機で川崎重工が開発試作した。機体は新しく設計され、C-1機の双発エンジンはSTOL運用のパワードリフトを確保できる上面吹き出し(USB)方式を採用するため、4発のFJR710/600Sファンジェットエンジンに取り替えられた。
著者
岡崎 正道
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
言語と文化・文学の諸相
巻号頁・発行日
pp.105-119, 2008-03-21

1970年11月25日,作家三島由紀夫(1925-70)は「楯の会」の同志とともに東京市ヶ谷の陸上自衛隊東部方面総監部に乱入,広場に集まった自衛隊負に向かいバルコニーから「檄」を飛ばす演説を行なった後, 総監室内で「楯の会」会員森田必勝の介錯のもと割腹自殺を敢行した。その「倣文」に日くわれわれは戦後の日本が経済的繁栄にうつつを抜かし,国の大本を忘れ,国民精神を失ひ,本を正さずして末に走り,その場しのぎと偽善に陥り,自らの魂の空自状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗,自己の保身,権力慾, 偽善にのみ捧げられ,国家百年の大計は外国に委ね,敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ,日本人自らの歴史と伝統を汚してゆくのを, 歯噛みをしながら見てゐなければならなかった。われわれは今や自衛隊にのみ,真の日本,其の日本人,真の武士の魂が残されてゐるのを夢みた。敗戦後の「ヤルタ・ポツダム体制」により民族精神を去勢され,自衛隊は米国の傭兵になり下がり,国家の根本義たる防衛問題がご都合主義的法解釈によってごまかされ,それが日本人の魂の腐敗,道義の退廃の根本要因となっていると,三島は満腔の憤激をこめて主張した。「建軍の本義とは,天皇を中心とする日本の歴史・文化・伝統を守ることにしか存在しない」とも喝破した。平和と民主主義を謳歌する“昭和元禄”の時世に突然の雷鳴の如き衝撃を与えたこの三島事件は,「三島は気が狂ったとしか考えられぬ」(佐藤栄作首相),「気違いはどこにでもいるものだよ」(大内兵衛元東大教授)というように,あくまで発狂者の常軌を逸した凶行と捉える論調が大勢であった。その政治的意味についても,大かたは狂信的右翼思想の発露と認識されたように思う。他方三島は死の前年,1969年5月13日に東大で開催された「全共闘と三島由紀夫の公開討論会」に出席,全共闘活動家の芥正彦・小阪修平らと国家や天皇等をめぐっての激論を展開している。その中で三島は,「諸君らが戦後日本の欺瞞と対決しようとしている姿勢に共鳴する。君たちがただ一言“天皇万歳”と言ってくれたら,私は一緒に闘って死ねる」と発言した。当時「新左翼」と呼ばれ,社会党・共産党などの旧左翼を超えるラデイカリズムを行動の核心としていた全共闘運動に対する三島のシンパシー濃厚なスタンスを見れば,左翼=進歩革新,右翼=保守反動などといった単純な図式的規定はあまり意味をなさないことが明らかとなる。本論考では,日本の左翼・右翼という概念が明治維新以来の近代日本の歴史の展開の中でどのように形作られていったのかをそれぞれ左右両翼の祖と言われる中江兆民(1847-1901) ・頭山満(1855-1944)という二人の人物,および彼らに連なる諸群像を軸に考察してみたい。
著者
大西 秀紀
巻号頁・発行日
2018-04

京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター
著者
上田 隆一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1320-1323, 2014-11-15

本稿では,2014年9月末に見つかったbashの脆弱性(CVE-2014-6271およびその修正の際に見つかったもの)について,脆弱性が起こる仕組み,影響が大きくなった理由,現状と今後の対応について,実際にあった攻撃の例を交えながら説明する.Shellshockと名付けられたこの脆弱性は,ある条件の下でWebサーバを通した攻撃の機会を与えること,実際にそのような攻撃が観測できること,bashがshの代用として用いられているサーバや機器で影響が大きくパッチを当てる以外の対策が困難であることを述べる.
著者
栗原 一貴
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.8-17, 2015-09-18

本論文では,ゲーミフィケーションの派生概念である Toolification of Games を提案する.「非ゲーム的文脈でゲーム要素やゲームデザイン技術を用いること」などと定義されるゲーミフィケーションでは,ゲームの知見を「後づけ」するために適切なゲームバランスと楽しさの実現が難しい点が問題であった.そこで,原則的には同じ定義に当てはまるものの,ゲームと非ゲームの大小関係,主従関係が逆であるようなケースとして,「既に完成されているゲームの余剰自由度の中で非ゲーム的目的を達成すること」を Toolification of Games と定義する.Toolification of Games にはブランド性,既習性,逃避可能性,自己表現性,物語性などの特徴があり,従来のゲーミフィケーションの問題を改善しうる可能性がある.我々は Toolification of Games と位置づけられる過去の事例を分析するとともに,三次元テトリスをプレイするだけで 3D プリンタ用の三次元モデルをデザインできる Tetris 3D Modeler,およびスーパーマリオブラザーズをプレイすることが募金活動につながる Coins for Two の開発事例を通じて,Toolification of Games の位置づけと性質,可能性を論ずる.
著者
近藤 宇智朗 松本 亮介 栗林 健太郎
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.19-20, 2018-03-13

インターネットが普及し、突発的アクセス増などに耐えられるサーバアーキテクチャが求められる中、起動やスケールアウトが容易なLinuxコンテナに注目が集まっている。筆者は、HaconiwaというLinuxコンテナランタイムを新しく開発した。特徴として、コンテナの様々な機能を作成時に自由に取捨選択して組み合わせができ、豊富なフック機構を備える。さらに、Haconiwaはスクリプト言語mrubyを内蔵しており、これらの設定をプログラミングにより統一的に記述でき、様々なシステムやアーキテクチャ的要求に応じたコンテナを作成可能になる。また筆者らはHaconiwaを中心に据えてシステムの循環を自動的に行い、安全な運用ができるウェブホスティングシステムも開発した。そのアーキテクチャについても応用例として論ずる。