著者
田原 遠
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.45-56, 2018-06-01 (Released:2018-07-11)
参考文献数
22
被引用文献数
1

【目的】あいりん地域でよく利用されている料理を参考にして作成した「目安量表」を用いて半定量食物摂取頻度調査法(Semi-Quantitative Food Frequency Questionnaire:FFQと略す)で調査を行った。その妥当性について検討することを本研究の目的とした。【方法】あいりん地域に生活の拠点を置く者を対象としてFFQを実施し,255名(全男性)の参加者を得た。このうち21名については食事記録についても協力が得られたため,この21名を本研究の対象者とした。食事記録より得られた値を基準とし,目安量表を用いたFFQより得られたエネルギー及び栄養素摂取量,食品群別摂取量について相関係数を用いて妥当性を検討した。【結果】エネルギー及び栄養素摂取量における相関係数の中央値は粗値で0.57,エネルギー調整,de-attenuation後では0.56であった。相関係数0.4以上が得られたのは粗値でも,エネルギー調整,de-attenuation後でも33項目中28項目であった。食品群別摂取量における相関係数の中央値は粗値,エネルギー調整後共に0.50であり,相関係数0.4以上が得られたのは粗値,エネルギー調整後共に17項目中12項目であった。【結論】様々な制約はあるものの,この目安量表を用いたFFQは今回の対象者においてある程度有効なツールになり得ることが示された。

3 0 0 0 OA 奥付

雑誌
史論
巻号頁・発行日
vol.25, 1972
著者
楠見 晴重
出版者
日本醸造協会
巻号頁・発行日
vol.109, no.1, pp.36-43, 2014 (Released:2014-06-10)

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1927年04月05日, 1927-04-05
著者
山本 俊至
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.138-143, 2010 (Released:2016-05-11)
参考文献数
16

アレイCGH法により, これまでのG分染法では解析できなかった10-Mb以下の微細な染色体欠失, あるいは重複を検出することが可能となった. 22q11.2欠失症候群やWilliams症候群などの奇形症候群は, いずれもG分染法で確認することが難しい2-Mb以下の非常に微細な染色体欠失が原因であるが, これらの微細染色体異常症候群と同様の数Mbの欠失による新規微細染色体異常症候群が次々と報告されている. アレイCGH法は, 全ゲノムを網羅的に解析できる革命的なデジタル染色体解析法であり, 原因不明の先天異常疾患における微細染色体異常の解析ツールとして臨床応用される時代が到来した.

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1927年03月30日, 1927-03-30
著者
高橋 薫 鈴木 道代 佐々木 さくら
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S46087, (Released:2022-10-20)
参考文献数
7

本実践では創価大学の「学術文章作法Ⅰ」を履修する留学生を対象に,文章診断ソフト「文採」を活用して文章の言語形式へのフィードバックを試み,意見文を自己推敲させた.本研究の目的はフィードバックを手がかりに,学習者が適切に日本語の誤用を自己推敲できるか否かを確認することである.フィードバック前後の意見文を比較したところ,「副詞率」「話し言葉」「助詞の誤り」において,問題箇所の出現頻度が有意に減少した.次に,効果量の大きかった「話し言葉」「助詞の誤り」について修正の適切さを確認したところ,「話し言葉」の約8割,「助詞の誤り」の約7割は適切に修正できていた.しかし,フィードバックの適切性を見ると,「話し言葉」の約9割が適切であったのに対し,「助詞の誤り」へのフィードバックは4割程度に過ぎず,「助詞の誤り」については教師の介入が必要であることがわかった.
著者
鈴木 惟司
出版者
首都大学東京小笠原研究委員会
雑誌
小笠原研究年報 (ISSN:03879844)
巻号頁・発行日
no.30, pp.47-51, 2007-03

オガサワラカラスバトは小笠原諸島産絶滅固有種である。本種は明治時代に至るまで生存していたが、他の絶滅固有鳥類と同様、生態に関する情報はほとんど残されていない。最近行なわれた古文献再調査の結果、本種は小笠原の林に多いオガサワラビロウの実を食していたことが示された。
著者
Minoru Okuda Atsushi Usami Hirotaka Itoh Satoshi Ogino
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
Nippon Jibiinkoka Gakkai Kaiho (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.105, no.12, pp.1181-1188, 2002-12-20 (Released:2008-03-19)
参考文献数
29
被引用文献数
4 7

アレルギー性鼻炎患者(AR)における昆虫アレルゲンの症状への関与を調べるため,560例のARを対象にしてガ,ユスリカ,ゴキブリを含む13アレルゲンに対するIgE抗体を測定した.また,65例の患者でこれら3種の昆虫の鼻誘発試験を実施した.ガ,ユスリカおよびゴキブリに対するIgE抗体保有率はそれぞれ32.5%,16.1%,13.4%であった.これらIgE抗体保有率には,地域,年齢,治療および合併症による差は認められなかった.鼻誘発試験で陽性と判定される割合は,RASTクラスが高いほど多くなる傾向があった.とくにゴキブリ,ガにおいて,RASTクラス3以上では,各々55.6%および61.5%が鼻誘発試験に陽性を示した.昆虫間のIgE抗体価の相関を検討したところ,ガ,ユスリカ間には強い相関が認められ共通抗原性を示唆したが,ゴキブリ,ガ間およびゴキブリ,ユスリカ間では強い相関は認められなかった.また,いずれの昆虫もヤケヒョウヒダニおよび室内塵に対するIgE抗体価との相関は認めなかった.以上の結果,日本においてガ,ユスリカ,ゴキブリは,アレルギー性鼻炎を起こす原因となっていることが示された.

3 0 0 0 王将

著者
王将社
出版者
王将社
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, 1948-07
著者
廣畑 吉昭 小野 滋 薄井 佳子 馬場 勝尚 辻 由貴 廣谷 太一 関根 沙知 堀内 俊男
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.1089-1093, 2021-12-20 (Released:2021-12-20)
参考文献数
16

症例は14歳の男児.Haller index 4.1の漏斗胸に対してNuss法を施行した.術後経過は良好で術後12日目に退院した.術後35日目の夜間から胸痛,体熱感が出現し,翌日から嘔吐を認めた.近医を受診し,頻脈と単純X線検査で心拡大を指摘され,心膜炎の疑いで当院救急外来を受診した.超音波検査で心囊液の貯留と心房心室の拡張障害を認め,心タンポナーデと診断した.心囊ドレナージ術を施行したが,発熱が遷延し,排液は減少せず,細菌培養検査では菌を同定できなかった.ペクタスバー®(メディカルU&A,以下バー)の偏位もないことから,反応性の心囊液貯留と診断し,ドレナージ術後4日目にバー抜去術を施行した.抜去術後に症状は直ちに改善し,抜去術後11日目に退院した.Nuss法の合併症として,反応性の心囊液貯留による遅発性の心タンポナーデは非常に稀で重篤な合併症であり,遅発性合併症の可能性に留意してフォローする必要がある.
著者
萬谷 直樹 八巻 百合子 藤井 泰志 金子 明代 手塚 健太郎 喜多 敏明
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.185-188, 2010 (Released:2010-07-01)
参考文献数
4

2004年10月から2008年9月までに,我々の漢方クリニックを訪れた患者を連続して登録し,牛乳飲用で腹部膨満感や腹痛,下痢が生じるかどうかを調査した。全登録数3175例のうち35例(1.1%)が牛乳不耐症の症状を訴えた。その35例中20例で乳糖コーティング製剤が試みられたが,試みられた20例中13例はとくに症状が出現せず,実際に乳糖コーティング製剤で乳糖不耐症の症状が引き起こされる頻度は1%を下回るものと推測された。