著者
秦檍麻呂 圖
巻号頁・発行日
1000

秦檍麻呂図(5帖中第1帖のみ画とし、2帖以下は図とする)。各帖巻頭に檍麻呂図に続き、各地域の有識者と思われる校合または参補者名を記す(4帖は檍麻呂のみ)。秦檍麻呂(村上島之允また島之丞)は、伊勢山田の社家出身、測量の心得があり、画をよくする。幕府普請役雇として蝦夷地踏査、間宮林蔵の師でもある。寛政12年春正月(序)。奥州白河より奥州外浜まで、奥州街道の沿道を鳥瞰図風に描く。地名、寺社、廃城等々について、六国史、延喜式、和名抄等々による注記、古歌、また産物などを記入する。絵図は遠近の山野を鳥瞰図風に描く。四方を望む手だてとして、一里塚ごとに南北の方位を入れる写本もあるが、当図は一里山のみで方位はない。1里5寸(25,620分之1)、第3のみ1里7寸。同名で寛政13年の年記があり、間宮倫宗等校の図は武州栗橋から外浜まで、6帖の構成。
著者
Yingying ZHANG Luhui WANG Yafei DONG
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
Analytical Sciences (ISSN:09106340)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.181-187, 2019-02-10 (Released:2019-02-10)
参考文献数
32
被引用文献数
3 5

Due to structual polymorphism, excellent binding activity and functional significances in biological regulation, G-quadruplex has become the focus of research as an innovated module for analytical chemistry and biomedicine. Meanwhile, in the biosensor fields, new nanomaterial graphene oxide (GO) has also received extensive attention due to its brilliant physical and chemical properties. Herein, we propose a non-label and enzyme-free logic operation platform based on G-quadruplex structure and GO instead of any expensive modification. Taking advantage of the quenching ability of GO to AgNCs and the fluorescence enhancement of NMM (N-methylmesoporphyrin IX) mediated by the split G-quadruplex, a series of binary logic gates (AND, OR, INHIBIT, XOR) have been constructed and verified by biological experiments. Subsequently, two combinatorial logic gates were successfully realized conceptually on the basis of the same BGG platform, including half adder and half subtractor. Taken together, such a universal platform has great potential in applications, such as biocomputing, bio-imaging and disease diagnosis, which cultivate a new view for future biological research.
著者
宮本 拓 烏力吉徳力根 豊川 佳奈子
出版者
日本醸造協会
巻号頁・発行日
vol.112, no.4, pp.223-233, 2017 (Released:2017-08-03)
著者
西 教生 高瀬 裕美
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.S1-S8, 2008 (Released:2008-03-28)
参考文献数
21
被引用文献数
1

2007年 5月中旬から10月中旬にかけて,山梨県都留市においてハシボソガラスおよびハシブトガラスの成鳥の風切羽,尾羽の換羽の調査を行なった.踏査によって落ちている風切羽および尾羽を採集し,定点観察によって飛翔中の個体の風切羽および尾羽の換羽状態を記録した.ハシボソガラスおよびハシブトガラスとも初列風切羽の最も内側の第 1羽から外に向かって換羽を開始し,第 5~第 6羽まで進むと次列風切羽は最も外側の第 1羽から内側に向かって換羽を開始した.ハシボソガラスは 5月下旬から,ハシブトガラスは 6月上旬から風切羽の換羽を開始し,ハシボソガラスは 9月上旬から中旬に,ハシブトガラスは 9月下旬から10月上旬に終了した.尾羽の換羽は初列風切羽の第 4羽が換羽をすると開始され,中央尾羽から外側に向かって換羽を行なった.
著者
上岡 洋晴 早坂 信哉 武田 淳史
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
pp.2349, (Released:2021-10-25)
参考文献数
39

本研究は,温泉施設や公衆浴場の利用はCOVID-19に感染するリスクは低いというエビデンスの収集を第1の目的とし,さらに入手した報告を中心として温泉医学分野において取り組むべき研究課題の包括整理を行うことを第2の目的とした.  文献データベースは,CINHAL,Chochrane Library(Clinical Answer, Cochrane Protocol, Cochrane Review, Editrials, Special Collections, Trials),医中誌Web,MEDLINE,Web of Science Core Collectionを用いた.それぞれのデータベースにおいて,開設されてから検索をした2021年7月26日までの結果を採用することとした.介入研究及び実験的研究の場合には,次の変形型のPICOSとした.P(Participant:参加者-疾患の有無にかかわらず制限なし),I(Intervention:介入-普通の呼吸あるいは意図的にくしゃみやせき,会話をする行為),C(Comparison:比較対照-制限なし),O(Outcome:アウトカム-浴室や脱衣室での室内空気の流れや飛沫の動態と飛沫をシミュレートしたマーカー),S(Study design:研究・実験デザイン-コントロール群のない介入研究・実験を含む)を,観察研究の場合には,PECOS,P(参加者:疾患の有無にかかわらず制限なし),E(Exposure:曝露-公衆入浴施設),C(比較対照-制限なし),S(研究デザイン-横断研究,コホート研究,ケース・コントロール研究)とした.  第1目的において,適格基準に合致した研究は0編で,温泉施設や公衆浴場の利用はCOVID-19に感染するリスクは低いというエビデンスを現時点では示すことができなかった.第2目的に関しては,関連する先行研究が15編あった.COVID-19に強く影響される社会において,チャレンジすべき4つの研究課題をエビデンス・マップの位置づけで提案することができた.「A.温泉施設や公衆浴場の利用はCOVID-19の感染リスクが低いこと」,「B.温泉の泉質や公衆浴場の室温・水温がSARS-CoV-2を不活性化・弱毒化させること」,「C.温泉施設,公衆浴場,家庭での入浴習慣はCOVID-19の予防や症状の軽減につながること」,「D.入浴によってCOVID-19罹患後の患者の多様なリハビリテーションにつながること」であり,それぞれに適合した研究方法論でのアプローチが必要だと考えられた.
著者
西田 公昭 黒田 文月
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.192-203, 2003-03-31 (Released:2017-01-07)

The purpose of this study was to examine the psychological problems experienced after leaving destructive cults and the effects of the progress period after leaving and non-professional counseling. The study analyzed the psychological problems by using a questionnaire survey administrated to 157 former cult members from two different cults. The results of factor analysis revealed the following eleven factors for psychological problems: 1) tendencies for depression and anxiety, 2) loss of self esteem, 3) remorse and regret, 4) friendship building and socializing difficulties, 5) family relationship difficulties, 6) floating, 7) fear of sexual contact, 8) emotional instability, 9) tendency for psychosomatic disease, 10) concealment of past life, and 11) anger toward the group. The results of an analysis of variance showed that tendencies for depression and anxiety, tendency for psychosomatic disease, and concealment of past life decreased during the progress period after leaving the group and counseling, while loss of self-esteem and anger toward the group increased by counseling.
著者
立石 裕二
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.412-428, 2015 (Released:2017-03-08)
参考文献数
38

今日, 環境問題の政策決定において不確実性に言及することは不可避になっている. 福島第一原子力発電所事故後の放射線被曝問題においても, 政府批判をする側だけでなく政府側に立つ論者も, 科学研究に不確実性があることは認めている. しかし, 彼らの論じ方は「一般論」的であり, 個別・具体的な不確実性に向き合っておらず, そのことが異なる立場間の意味のある議論を阻んでいるのではないか. こうした問題関心から出発して, 政府が設置した2つのワーキンググループ (WG) の議事録を分析した. その結果, 不確実性の論じ方に量・質の両面で大きな違いが見られた. 放射線・原子力の専門家からなる低線量被ばくWGでは, 原子放射線の影響に関する国連科学委員会 (UNSCEAR) や国際放射線防護委員会 (ICRP) といった「国際的合意」の解釈が多くを占め, その限界に対する批判的吟味を欠いていた. それに対して, 放射線以外のリスク研究者が加わった食品安全委員会WGは, 個別の論文やその不確実性へと自覚的に立ち入った議論をしていた. 自らが依拠する研究成果も含めて, 不確実性について系統的に検討する「負の自己言及」は, 政策決定に至るプロセスを外部に開いてみせるとともに, 各メンバーの立場・価値観の違いを可視化することにもつながっていた. また, 負の自己言及を伴う議論は, 非専門家が参加した場では成立しにくい可能性があることが示唆された.
著者
佐藤 真彦 坂井 孝成 祢津 晋久 黒本 暁人 菅野 秀典 沼畑 健司 星 宣次
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.108, no.2, pp.64-68, 2017-04-20 (Released:2018-04-19)
参考文献数
9

(目的)当院で後腹膜脂肪肉腫に対して手術を施行した症例についてレトロスペクティブに検討したので報告する.(対象と方法)2002年2月から2015年8月までに当院で後腹膜腫瘍脂肪肉腫に対して切除術を施行した症例について検討した.症例は全部で15症例,平均観察期間は46.7カ月(1~126カ月)であった.(結果)男性7例,女性8例であり性差は認めなかった.年齢の中央値は67歳であった(33~78歳).腫瘍長径の中央値は24cmであり(7.5~45cm),腫瘍重量の中央値は1,959gであった(545~15,400g).初回手術で腫瘍が残存した症例は1例,断端陽性であった患者は2例であった.全症例における5年生存率は67%,10年生存率は50%であった.初回手術で腫瘍が残存もしくは切除断端陽性であった場合は完全切除の場合と比べて生存率に有意差を認めた.また切除断端陽性の場合は完全切除の場合と比べて無再発生存率に有意差を認めた.臓器合併切除の有無による生存率や無再発生存率には有意差を認めなかった.(結論)脂肪肉腫は高率に再発する疾患であり初回手術での完全切除が必要である.
著者
高田 昌慶 泉 伸一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.19-22, 2018-06-02 (Released:2018-07-22)
参考文献数
3
被引用文献数
1

伝承玩具の樟脳船は,船尾に樟脳の欠片を挟んで水面に浮かべると,滑るように水面を動き回る。その推進力は,船尾で昇華する樟脳によって,船首と船尾の表面張力に差が生じるため,表面張力が相対的に大きくなった船首の方に引っ張られて船が前進するという解釈である。 これは自明の理として,様々な図書や文献でも紹介されている。しかし,改めて調べてみると,樟脳によって表面張力の差は生まれていないことが分かった。そして,推進力は, 昇華し後方に噴出する樟脳分子の動きの反作用であることが明らかとなった。
著者
皆川 誠
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.63-85, 2021-01-31

2001年の9.11事件以降,国際社会ではテロリズム犯罪を包括的に定義しようとする動きが増加する傾向にある。こうした中,国際社会ではテロリズムを定義する要素として,客観的要素と主観的要素それぞれに一定の傾向が見受けられ,とりわけ後者に関しては,普通犯罪とテロリズム犯罪とを峻別する要素として実行行為者の政治的動機をどのように位置づけるか,という点が注目されるようになってきている。 本稿は,テロリズムに関する国内法および国際法において政治的動機の要素がどのように位置づけられてきたのかについて,とりわけ犯罪人引渡しおよびテロリズムの法的定義をめぐる議論を中心に検討することによって考察するものである。
著者
鈴木力衛, 岩瀬孝 編
出版者
白水社
巻号頁・発行日
vol.第3, 1957
著者
高草木 薫
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.2-5, 2005-01-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
15
被引用文献数
5 2