著者
上田 邦良
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
福祉工学シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2002, no.2, pp.141-144, 2002-11-05
被引用文献数
1
著者
和田 あずみ 三澤 直加 名古屋 友紀 小野 奈津美 竹村 郷
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第66回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.390, 2019 (Released:2019-06-27)

第四次産業革命を背景に、プレゼンスが弱まっている日本経済。日本の企業では、企業の創造的活動にあたり、柔軟に、常識にとらわれないで活動を創出する目的で、グラフィックレコーディング(以下GR)の活用が広がっている。新宿区立落合第六小学校では、このGRの方法を取り入れ、創造的な人材の育成を目的に小学生へ向けた「おえかきシンキング」授業(全4回)を株式会社グラグリッドと共同で開発し、実施した。全4回の授業を通じて、創造的活動を支え推進する兆しの行動が生徒達にみられるようになった。また、生徒達の変容、授業の振り返りおよび分析を通じて、創造的人材育成に貢献する4点の影響要因として、「個人の壁や視野、固定概念からの解放」「新しい意味づけのための、身体による探索と他者関与」「他者の声を受けとめるために、自分の心の声を『きく』こと」「創造し、まとめるための『イメージ』『マインド』の育成」を導き出した。
著者
小塩 真司
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.280-290, 1998
被引用文献数
2

本研究の目的は, 自己愛傾向と自尊感情との関わりを検討すること, そしてその両者が, 青年期における友人関係とどのように関連しているのかを検討することであった。自己愛人格目録(NPI), 自尊感情尺度(SE-I), 友人関係尺度が265名(男子146名, 女子119名)に実施された。NPIの因子分析結果から, 「優越感・有能感」「注目・賞賛欲求」「自己主張性」の3つの下位尺度が得られた。NPIとSE-Iとの相関から, 自己愛は全体として自尊感情と正の相関関係にあるが, 特に「注目・賞賛欲求」はSE-Iと無相関であり, SE-Iの下位尺度との関係から, 高い自己価値を持つ一方, 他者の評価に敏感であり, 社会的な不安を示すといった特徴を有していることが明らかとなった。これらの結果は, NPIの妥当性を示す1つの結果であると考えられた。また, 友人関係尺度の因子分析結果から, 友人関係の広さの次元と浅さの次元が見出され, その2つの次元によって友人関係のあり方が四類型された。この友人関係のあり方とNPI, SE-Iとの関係が分析された。結果より, 広い友人関係を自己報告することと自己愛傾向が, 深い友人関係を自己報告することと自尊感情とが関連していることが明らかとなった。このことから, 青年期の心理的特徴と友人関係のあり方とが密接に関連していることが示唆された。

3 0 0 0 OA 紀州本万葉集

出版者
後藤安報恩会
巻号頁・発行日
vol.巻第5, 1941
著者
大塚 英志
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.25-35, 2010-04-10

例えばアニメーション作家。新海誠はまず、小説に似たことばを連ね、それを自分で「声」として朗読し、その上に映像絵コンテを重ねていく。そんなふうに「ことば」や「小説」から立ち上がっていくアニメーションがある。あるいは発表者(大塚)が思春期の若者たち、あるいは時に医師を介して臨床の現場で「書きかけの絵本」を渡し完成させるワークショップ。そこでは一人一人が古典的で懐しい「成長の物語」を自ら描くことでささやかな自己治癒を果たしているように思える。「文学」とかつて呼ばれたものを「制度」と批判してみたところで古い文学に涙する学生たちを幾人も見る。「文学」について何かを語り、そして「文学」に何かを取り込み右往左往し、終わりや変容や脱構築を語る場所とは別のところで、「文学」の役割もその作法もいくらでも引き受けている場所がある。あるいは引き受ける方法がある。ただ、それを「文学」と呼ぶことはもう必要ない。必要なのは文学の役割であり、そう呼ばれることをめぐっての他愛のない何かでは多分ない。
著者
秦 裕緯 シン ユウイ Qin Yuwei
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学社会文化研究 (ISSN:1348530X)
巻号頁・発行日
no.17, pp.243-253, 2019

STRAY LEAVES FROM STRANGE LITERATURE is written by Patrick Lafcadio Hearn in New Orleans. LES COULISSES and THE GHOSTLY KISS are two special essays in this work since they share a special scene: the theatre. Which is barely appears in other essays of Hearn. The description of the theatre scenes in these two essays also shares many similarities, such as the association between this the stage and life, which Hearn called "the shining temple" ; and the association between the backstage and "the Unknown World" Correspondingly. The emphasis on the light and shadow also appears in both of the two essays. By analyzing these special ways Hearn describing the theatre we can find a deeper significance inside this scene, which reflects the author's views of life and death, and also exerts a far-reaching influence on the later works after Hearn came to Japan.
著者
石 超 佐竹 聡 神田 崇行 石黒 浩
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.334-345, 2017 (Released:2017-06-15)
参考文献数
34
被引用文献数
12

We conducted a field study to investigate the social acceptance of social robots by stores, particularly for attracting passersby, which today's robots can autonomously perform. From interviews with ten store managers, we identified two main reasons they want to employ such social robots in their stores: robots offer cheap labor and provide unique value that humans cannot. They believe that robots are good at attracting the attention of visitors without causing or receiving stress. We also conducted three case studies in which we observed how store managers employed social robots in their stores. Each store manager requested different designs in the preparation phase. After deployment, we found that the managers were generally satisfied with the services autonomously offered by the robots, which successfully encouraged people to stop. For two out of three stores the robots successfully encouraged visitors to visit. The store managers were satisfied with the results and expressed a desire to use the robots again.
著者
福岡 安則 鄭 暎恵
出版者
千葉県立衛生短期大学
雑誌
千葉県立衛生短期大学紀要 (ISSN:02885034)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.51-60, 1986

以下に呈示する資料は, 1985年1月19日に,栃木県栃木市在住の青年たちから聞いた聞き取りの記録である。MCさんは1959年生まれ。MY君はMCさんの弟で1961年生まれ。MMさんはMY君の妻で1963年生まれ。TFさんは1960年生まれである。資料から,結婚問題をはじめとする部落差別の壁をのりこえていこうとしている,被差別部落の青年たちの生き方を,読み取っていただければ幸いである。記録の編集の仕方は,従来と同様である。なお,本稿末尾に,調査メソバーの一員である鄭暎恵による調査覚書を付した。
著者
高安 克己 會田 智宏
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.161-170, 1995 (Released:2013-02-19)
参考文献数
8

The Sada River is a canal, 8.3km in length, built about 200 years ago which connects the Sea of Japan with Lake Shinji directly. Observation was carried out using a automatic water quality and current meter to investigate the movement of invading sea water through the River. The results indicated that, though the movement of the river water is basically controlled by the tidal fluctuation of the Sea of Japan, the sea water can scarcely reach Lake Shiniji because of the long distance of the canal and small tide range of the sea. The acceleration of sea water upstreaming mainly depends on the pushing effect of a strong west wind and sea water swelling due to the low atmospheric pressure in the Sea of Japan. The moment the upstreaming of oxygen-rich sea water into the lake depends on the atmospheric conditions which is inconsistent. If it is possible to control artificially the inflow of sea water into the lake, it will greatly enhance the self-purification of the lake water and bottom sediment which in turn will increase the benthic biological activity.
著者
田上 美由紀 猪狩 恵美子
出版者
福岡女学院大学大学院人文科学研究科発達教育学専攻
雑誌
福岡女学院大学大学院紀要 : 発達教育学
巻号頁・発行日
vol.3, pp.19-26, 2017-03

本稿は、日本におけるユニバーサルデザイン教育の研究動向を整理し、インクルーシブ教育の実現にむけたユニバーサルデザイン教育の可能性と課題を検討することを目的としている。通常学級の場で、障害の有無にかかわらず全ての子どもの学習参加を保障する実践として「ユニバーサルデザイン」が注目されつつある。しかし、用語のみが注目され、「ユニバーサルデザイン教育=特別支援教育」との誤解も生じている。そのため、「特別ニーズ教育」「インクルージョン」という考え方が国際的に広がり始めた1994年から今日までのユニバーサルデザイン教育をめぐる研究動向について、「日本授業UD学会」および「特別ニーズ教育」の視点から行われてきた実践・研究を概観することで、検討を行った。
著者
坂井 優美 木村 智博 福田 誠 橋本 治 岡田 勝也 伊藤 真理 川原 潮子 岩波 基
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.31-44, 2010 (Released:2011-09-14)
参考文献数
23
被引用文献数
2 2 1

兵庫県南部地震以降,廃棄物学会を中心に,地盤工学領域では応用地質学会や日本粘土学会等が災害廃棄物の調査を行うようになった.本研究では2007年新潟県中越沖地震を例に,廃棄物行政の実態を俯瞰し,住民に求められる危機管理の方向性を現地調査やアンケート等で明らかにした.また,東京都等の震災廃棄物対策を参照しつつ,地盤材としての有効性を検討した.この一連の流れで,徹底した分別回収がなされたこと,家族や住民間の協力で非常時の自主防災の成否につながったこと,膨大な廃棄物でも適正処理により環境影響を低減出来る可能性が筆者らの調査で示唆された.さらに廃棄物に内在する重金属にも言及し,新潟県内海岸部での調査結果や処理技術の現状も参考のために概観した.