著者
萩原 正敏
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第41回ケモインフォマティクス討論会 熊本
巻号頁・発行日
pp.1S01, 2018 (Released:2018-10-26)
参考文献数
5

我々はスプライシングなどの遺伝子発現過程を、蛍光・発光プローブによって生体内で可視化する独自技術を開発し、創薬スクリーニングに用いることで、RNAスプライシングを操作できる合成化合物を開発してきた。その作用機序の検討やトランスクリプトーム解析などから、スプラシング操作薬の標的となり得る遺伝性疾患の条件が判明しつつある。遺伝病データベース等をもとに標的疾患をリストアップして、独自のスプライシングアッセイと、疾患iPS細胞および疾患モデルマウスによる薬効評価を行っている。このような新しい創薬手法を駆使して、従来は治療出来なかったライソゾーム病などの遺伝病や特殊な癌などに対する治療薬候補物質を見出している。また、脳梗塞や神経変性疾患などに対する再生医療も、小分子で実現できる可能性が見出されている。ケミカルバイオロジーに立脚した新しい創薬手法とその今後の可能性について議論する。
著者
細坂 泰子 茅島 江子
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.1-9, 2017 (Released:2017-09-09)
参考文献数
36
被引用文献数
3

目的:乳幼児を養育する母親のしつけと虐待の境界の様相を明らかにする.方法:母親26名にしつけと虐待の境界と思われた体験を中心に半構造化面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて質的に分析した.結果:しつけと虐待の境界に関連する様相として【母親が感情的になると無意識に押し付けてしまう子どもへのパワー】,【子どもの属性で異なるしつけ】が抽出された.その他に【しつけに対する他者評価の優位性】,【理想の母親像や母親としての責任感から蓄積する疲弊】,【周囲の支援や母親自身の力によって変化する心の余裕】が示された.結論:しつけと虐待の境界の様相では,感情優位となった時に子どもへのパワーが生じること,境界は子どもの属性で異なることが明らかになった.母親は他者評価を重視し,理想や責任感から疲弊していた.また母親の余裕はサポートや母親自身の力によって左右された.感情のコントロール法や知識の提供,母親への評価的サポート,コミュニティ拡大への支援,有効な社会資源の提供が示唆された.
著者
松田 純子
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学生活科学部紀要 (ISSN:13413244)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.95-105, 2011-03-10

Shaping good habits and manners is one of the most important goals, as well as developmental tasks, in early childhood. Although it has been said that discipline in the home is vital to children's education, Japanese parents, in recent years, are busy with their daily work, and their children's upbringing is left almost entirely to early childhood caregivers and teachers. Consequently, caregivers and teachers have some to take weighty responsibility and to have an important influence upon the children's living. Young children's daily living is most effectively shaped by their "significant others". Therefore, teacher-child relationship quality should be given special consideration.
著者
長谷川 勇輝 平井 一誠 真弓 凌輔 柄戸 拓也 石川 将輝 岡田 美智男
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.260-263, 2018-09-06

ロボットからの発話の多くは、日本語などの自然言語が用いられる。しかし、ロボットから「そのゴミを拾って!」と指示されてもうれしくない。本研究では、周りの人から解釈を積極的に引き出しつつ、一緒にオリジナルな意味を生みだす可能性を備えた「もこー!」や「もこもん」などの〈もこもこ音〉を発するゴミ箱ロボット〈MoCoMoN〉を構築した。本発表では、そのコンセプトやインタラクションデザインについて紹介する。
著者
小島 弥生 太田 恵子 菅原 健介
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
性格心理学研究 (ISSN:13453629)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.86-98, 2003
被引用文献数
20

人は自分の自己呈示的行動に対し,他者から何らかの評価を受けることを期待する.その際,期待する評価の方向性に個人差があり,自己呈示方略に影響を与えていると考えられる.本研究では菅原(1986)をふまえ,他者からの肯定的な評価の獲得を目標としやすい「賞賛獲得」と,否定的な評価の回避を目標としやすい「拒否回避」の2つの独立した欲求を想定し,その強さを測定する尺度の作成を試みた.研究1では,賞賛獲得欲求と拒否回避欲求が独立した因子として抽出され,2つの欲求尺度の信頼性,併存的妥当性が検証された.研究2では,賞賛獲得欲求と拒否回避欲求の強さによって他者からの評価的フィードバックへの情緒的反応が異なることが示され,尺度の構成概念妥当性が支持された.研究2の結果から,2つの欲求の概念により,他者からの評価が自己概念とは異なるものであった場合の対処方略についても説明できる可能性が示された.このことから,賞賛獲得欲求・拒否回避欲求の概念が,自己呈示と個人の社会的適応の問題をはじめとする様々な社会的行動を考える上での重要な枠組みを提供し得ることが示唆された.
著者
田村 光平 鈴水 麗璽 有田 隆也
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.501-502, 2008-03-13
参考文献数
5
被引用文献数
1
著者
境 博成
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.102, no.5, pp.339-351, 2007-05-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
16

フランス北西部, ノルマンジー地方のリンゴの生産地で造られるリンゴ酒シードルと隠れた蒸留酒カルバドスの歴史と現状を紹介。歴史, 製造方法のみならず, リンゴの産地・晶種, AOC規則, 酒税までを含めて言及した内容は醸造技術者はもちろん, カルバドス, シードルの愛好者までを満足させる解説となっている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.874, pp.42-43, 1997-01-20

96年12月6日,これまでにない分野のゲームソフトが登場した。その名は「パラッパラッパー」。ラップ音楽を楽しむゲームだ。リズムという体感を商品化。赤ちゃんから高齢者にまで受けている。
著者
四戸 友也
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要. 人間学部篇 (ISSN:21853355)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.23-31, 2013-03-31

わが国に本格的なメディアが導入されたのは明治になってからだ.活版印刷機が導入され,デイリーで新聞が出されるようになるまで時間はかからなかった.その後,雑誌,書籍,映画,ラジオと日本人の好奇心と西欧文化取り入れる巧みさで,メディア大国になっていく.今日,インターネットの普及に伴い,メディアの多様化が言われて久しい.政治・経済・社会の隅々の活動にいたるまで「ネット」抜きには語れない.2010年から2011年にかけてアラブ世界で起きた,反政府運動はネットと政治との関連性を認識させた.体制が変わり,アラブの春とかジャスミン革命とも呼ばれた.ネットメディア,中でもフェースブック,ツイッターなどソーシャルメディアといわれるものが人々を動かす原動力になった.権力者は掲載禁止や放送禁止などの強制力を使いメディアをコントロールしようとした.メディアの発信元が限られている場合は可能だったが,インターネットの出現はコントロールを困難にしている.リビアに存在した独裁政権もこの流れの中で崩壊した.一方で光もあれば影もある.2012年10月に発覚した他人のパソコンを遠隔操作して脅迫メールを送った事件は,新たな犯罪を起こしうることは私たちにインターネットの怖さを印象付けた.メディアの歴史を振り返りながら「ネット」時代のメディアとマスコミュニケーションの今後,新たな情報社会でのメディアリテラシーにどう取り組むかを考えていく.
著者
CHAN Joshua DOUCET Arnaud LEON-GONZALEZ Roberto STRACHAN Rodney W.
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.18-12, 2018-10

This paper develops a new methodology that decomposes shocks into homoscedastic and heteroscedastic components. This specification implies there exist linear combinations of heteroscedastic variables that eliminate heteroscedasticity. That is, these linear combinations are homoscedastic; a property we call co-heteroscedasticity. The heteroscedastic part of the model uses a multivariate stochastic volatility inverse Wishart process. The resulting model is invariant to the ordering of the variables, which we show is important for impulse response analysis but is generally important for, e.g., volatility estimation and variance decompositions. The specification allows estimation in moderately high-dimensions. The computational strategy uses a novel particle filter algorithm, a reparameterization that substantially improves algorithmic convergence and an alternating-order particle Gibbs that reduces the amount of particles needed for accurate estimation. We provide two empirical applications; one to exchange rate data and another to a large Vector Autoregression (VAR) of US macroeconomic variables. We find strong evidence for co-heteroscedasticity and, in the second application, estimate the impact of monetary policy on the homoscedastic and heteroscedastic components of macroeconomic variables.

3 0 0 0 OA 京城府史

著者
京城府 編
出版者
京城府
巻号頁・発行日
vol.第二巻, 1936