著者
大内 康治
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
巻号頁・発行日
2020-03

Supervisor:上原 隆平
著者
池 炫周 直美
出版者
北海道大学公共政策大学院
雑誌
年報 公共政策学
巻号頁・発行日
vol.8, pp.111-124, 2014-05-30

One of the main objectives of this paper is to examine the Sakhalin Korean repatriates in South Korea and how it exemplifies the politics of inclusion and exclusion and how these are intertwined with one another through interactions and negotiations among different interests and discourse that take place in multi-scale regulatory processes. Sakhalin Koreans moved to Sakhalin as early as the 1920s as subjects of Imperial Japan to work at the coal mines in Sakhalin. Many of them could not return to Japan nor Korea even after the end of the Second World War and many were forced to take North Korean or Soviet (Russian) nationalities. 1989 marked a turning point for the repatriation of Sakhalin Koreans as the South Korean government, in cooperation with the Japanese government, as well as the Japanese and Korean Red Cross, worked together to “bring back” the Sakhalin Koreans to their home. This paper examines the historical background to the Sakhalin Koreans, the repatriation or “return home” policy, how the politics of both inclusion and exclusion affect the Sakhalin Koreans, and the challenges that they face in Korean society today.
著者
張 頔
出版者
北海道大学大学院教育学研究院 教育行政学研究室・学校経営論研究室
雑誌
公教育システム研究
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-25, 2021-08-31

本研究では、「自校昇任」に着目し、校長の経営行動にどのような影響を与えるかについて明らかにしたい。また、現行校長人事システムの改善を考える上で、自校昇任の可能性と条件についても検討していきたい。
著者
福岡 まどか Madoka Fukuoka
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.571-596, 2004-03-08

この論考では,インドネシア,ジャワ島のワヤンにおけるマハーバーラタの叙事詩「世界」について考察する。通常,ワヤンの物語は,ヒンドゥー叙事詩であるラーマーヤナとマハーバーラタに由来するとされる。しかし,上演の中では,書かれたテクストに見られるような,叙事詩のひとすじの筋立てが示されることはない。一晩の上演の中で演じられるのは,叙事詩に由来する特定の演目lakon である。叙事詩の「世界」は,これらのひとつひとつの演目を集積することによって形成される。この論考では,ワヤンの上演においてマハーバーラタの「世界」が形成されるメカニズムについて理解するために,演目の様式的構造と,演目によって提示される登場人物の伝記的情報という要素に焦点をあてて,複数の演目の関連について考察する。
著者
鈴木 晃志郎
出版者
北陸3県地学・地理学会
雑誌
自然と社会 : 北陸
巻号頁・発行日
vol.79, pp.25-35, 2013-08

本研究は, 既報の富山大学人文学部基礎ゼミナール受講生・鈴木(2013 :以下「既報」と略記) で示した富山大生の意識調査の補足調査であり,同論文で実施した回帰分析では充分に明らかに出来なかった被験者の潜在的な回答傾向を因子分析によって明らかにする試みである。 先の研究では、北陸新幹線の開業がもたらす影響についての論点を14項目に整理し、それぞれの重要性を富山大生154人に4段階評価させ、14項目の回答と説明変数、北陸新幹線の開業に対する態度を被説明変数とする重回帰モデルによって分析した。結果、回答者たちは開業に伴う正の効果への期待に専ら関心を向けていることが明らかにされた。本研究はこの回答結果に因子分析を適用することにより、回帰分析では得られなかった潜在的傾向として、開業に伴う負の効果(ストロー効果や並行在来線問題)への危惧を第二因子として抽出した。回答者は負の効果にも関心を払っていたものの、重回帰モデルではそれが被説明変数と有意な関係性を持たなかったために回答結果として表れていなかったことが、本研究によって明らかになった。
著者
福井大学附属図書館
出版者
福井大学附属図書館
雑誌
福井大学附属図書館報 図書館forum
巻号頁・発行日
no.19, pp.1-19, 2022-03

●図書館長インタビュー…横井正信…1●ここが変わった! 附属図書館ホームページ…3●附属図書館の貴重資料…5●福井大学附属図書館所蔵「小島家文書」を読む(9) 福井大学所蔵の貴重資料、「小島家文書」を知っていますか?…長谷川 裕子…7●ようこそ、本の世界へ(5) 伊崎文庫の紹介 ―太宰治研究の新たな拠点として―-…膽吹 覚… 9●BOOK HUNTING…11●図書館withコロナ2021…13●TOPICS with 学生・教職員・部局・学外…15●寄贈に関する報告…18●読者プレゼント 他…19
著者
森 沙耶 奥本 素子
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.71-85, 2020-08

幅広い年代が利用する科学館では,小さな子供のいる家族での来館者は科学館のメインの来館者層の一つである.札幌市青少年科学館では展示内容をより身近に科学を感じてもらうため展示物のほとんどがハンズ・オン展示である.しかし,その操作が複雑であったり,身体的動作と科学的情報が連続的につながっていない場合,来館者は十分にハンズ・オン展示を活用できない.親子でハンズ・オン展示を体験する際は,子にとって親によるサポートは必要不可欠である.本研究ではハンズ・オン展示における親子が展示物を体験する様子を⚒回検証し,会話を質的に分析した.一回目の検証では家族のハンズ・オン展示におけるつまずきについて調査した.そのつまずきを解消すべく開発した支援ツールを用いて二回目の検証を行った.その結果,親がハンズ・オン展示の仕組みを理解することによって子が主体的に展示物体験に関わり,親子の発話が増加し家族での学習が発展することが明らかになった.
著者
前田 春香
出版者
北海道大学大学院文学研究院応用倫理・応用哲学研究教育センター
雑誌
応用倫理 (ISSN:18830110)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.3-21, 2021-03-25

本論文の目的は、Correctional Offender Management Profiling for Alternative Sanctions(以下COMPAS)事例においてアルゴリズムが人間と似た方法で差別ができると示すことにある。技術発展とともにアルゴリズムによる差別の事例が増加しているが、何を根拠に差別だといえるかは明らかではない。今回使用するCOMPAS 事例は、人種間格差が問題になっているにもかかわらず、そのアルゴリズムが公平であるかどうかについて未だ論争的な事例であり、さらには差別の観点からは説明されていない。本論文では、「どのような差異の取り扱いが間違っているのか」を説明する差別の規範理論を使ってCOMPAS 事例を分析する。より具体的には、差別の規範理論の中から「ふるまい」による不正さを指摘するHellman 説を適切なものとして選び、アルゴリズムに適用できるよう改良したうえでCOMPAS 事例が差別的であるかどうか分析をおこなう。この作業によって、差別的行為を「ふるまい」の問題として独立させ、一見差別の理論が適用できなさそうなアルゴリズムによる差別性の指摘が可能になる。
著者
西尾 哲夫 中道 静香 Tetsuo Nishio Shizuka Nakamichi
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.509-526, 2002-03-15

This paper is a bibliographical survey of linguistic studies of theArabic language in Japan. The following bibliography includes thestudies concerning the usual linguistic domains, such as phonetics ,phonology, morphology, syntax, semantics and studies on the Arabicwriting system (including calligraphy), as well as those concerningArabic traditional grammar, and the linguistic aspects of Arab societyand Islamic culture, and also Arabic teaching materials. This survey ispart of the research result of Survey of Arabic Studies Database(Research representative: Tetsuo Nishio), which was funded by a scientificresearch grant from the Ministry of Education, Science, Sports, andCulture in Japan (Grant-in-Aid for Scientific Research: Grant No.09551008).
著者
大城 英名 OSHIRO Eimei
出版者
秋田大学教育文化学部附属教育実践研究支援センター
雑誌
秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要 (ISSN:13449214)
巻号頁・発行日
no.34, pp.71-80, 2012-05-31

本研究では,特別支援学級に在籍する児童の特殊音節(長音・促音・拗音・拗長音)の自覚とその読み書き習得の実態について検討を行った。対象児は,清音のひらがなが読める特別支援学級児童50名(知的障害40名と情緒障害10名).実施したテスト課題は,音節分解・抽出課題,特殊音節を含む語の読み課題,特殊音節を含む語の書き課題,特殊音節を含む語・文の聴取・書取課題,特殊音節を含む語のモデル構成課題,の計5種類.その結果,(1)特殊音節を含む語の読み課題では,どの特殊音節についても80%以上の正反応率であった.それに対して,書き課題では,拗音と長音が75%前後で,促音が63%,拗長音が53%,の正反応率であった.(2)特殊音節を含む語のモデル構成課題では,どの特殊音節についても正反応率が低く,促音が35%,拘音が23%,勘長音が5%,長音が3%,であった.(3)特殊音節の読み書き課題とモデル構成課題との関係では,特殊音節の読み書きができる児童でもモデル構成課題の正反応率は低く30%であった.逆に,特殊音節を含む語のモデル構成課題のできる児童は,その読み書きの課題の正反応率は高く90~100%であった.これらの結果を踏まえて,特殊音節の読み書きが十分でない児童に対しては,特殊音節の音韻的自覚を促す指導が大切であり,その指導法として特殊音節を含む語のモデル構成法が有効であることを指摘した.