著者
津留 壽昭 木村 哲二 小林 繁夫 乾 忠孝
出版者
The Surface Finishing Society of Japan
雑誌
金属表面技術 (ISSN:00260614)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.230-234, 1976
被引用文献数
3

By using N, N-dimethylformamide(DMF), an aprotic polar solvent, the electrodeposition of lead from PbCl<sub>2</sub>-DMF and Pb(NO<sub>3</sub>)<sub>2</sub>-DMF solutions was studied. The deposits of lead gave rise to the welldefined dendrites, when the electrolysis was carried out in higher concentration bath and at higher current densities, while at lower current densities (-3mA/cm<sup>2</sup>), the deposits became dark-gray and smooth. The dendrites of lead were of 2D [110], 3D [110] and 2D [100] types. The deposits from PbCl<sub>2</sub>-DMF solutions were the isolated nuclei of the layer growth (hexagonal, tetragonal and trigonal deposits), when temperature was higher than 40°C. The deposits from Pb(NO<sub>3</sub>)<sub>2</sub>-DMF solutions were white powder when temperature was higher than 50°C, while at 100°C the dendrites were not observed. The X-ray analysis of the deposits of crystalline lead had well-defined diffraction patterns. By the addition of thiourea and 2-butyne-1, 4 diol to Pb(NO<sub>3</sub>)<sub>2</sub>-H<sub>3</sub>BO<sub>3</sub>-DMF baths, semi-bright and smooth lead deposits were obtained. They had fine grains in crystal structure and were found to have the strong preferred orientation of (220). The grain size of the deposit was 150-350Å. From these results the optimum condition for the electrolysis was as follows: Pb(NO<sub>3</sub>)<sub>2</sub>: 100g/<i>l</i>, H<sub>3</sub>BO<sub>3</sub>: 10g/<i>l</i>, (NH<sub>2</sub>)<sub>2</sub>CS: 4g/<i>l</i>, HOCH<sub>2</sub>C≡CCH<sub>2</sub>OH: 3g/<i>l</i>, temperature:room temperature, current density:0.5-1.0mA/cm<sup>2</sup>, plating time: 60min, current efficiency: ca 50%.
著者
吉松 隆
出版者
音楽之友社
雑誌
音楽芸術 (ISSN:00302600)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.p92-97, 1986-02
著者
小林 一幸
出版者
公益社団法人日本ガスタービン学会
雑誌
GTSJガスタービンセミナー資料集 (ISSN:13418491)
巻号頁・発行日
no.33, pp.113-120, 2005-01-24

2003年12月、米国パワージェン・インターナショナル・カンファレンス(ラスベガス)においてMercury 50商業化モデルの正式発表がなされました。最新仕様は(ISO条件時)、定格4,600kW、発電効率38.5%(総合効率70%、追炊時90%)、蒸気量5.6t/h以上、窒素酸化物排気量9ppm以下(O_2=15%)、等となっています。米国エネルギー省の21世紀先進がスタービン開発プログラムのもと、4〜5MWクラスで一桁のNOxレベルと従来比15%以上の熱効率向上および低オペレーティングコストを目標にソーラータービンズ社で開発が進められて来た本機は、1997年の同カンファレンスにおいて初めて発表されました。その後米国、フランス、オーストラリアでよりハイレベルの信頼性、保守性、および耐久力を商用Mercury 50に課す事を目的とした過酷なフィールドテストを累計48,000時間超かさねて来ました。このフィールドテスト結果は再生器の構造設計の完成度、素材のアップグレード等にフィードバックされています。再生器の材質は信頼性向上を目的に初期の347ステンレスからインコネル625に変更され性能向上を目的に初期型より全長を711mm延長しています。同様にコンプレッサーとタービンセクションにも改良が施されました。コンプレッサーは可変案内翼付の10段軸流式で圧力比9.9、空気流量17.9kg/sとなっておりタービンは高負荷化により軸流式で2段を実現しています。回転体もより安定した特性を得るために152mm初期型より全長を短縮しています。燃焼器はリラー社の次世代燃焼技術のマイルストーンとなるべく開発されました。超希薄予混合方式(Ultra Low Premix: ULP)燃焼器を採用し燃焼器入口空気温度が高い再生サイクルに適したものとなっています。ソラータービンズ社では従来より実績のある予混合希薄燃焼器のSoLoNOxを1000台以上のガスタービンに搭載しフィールドに提供しています。累計の運転時間は2,200万時間を越えています。Mercury 50はコージェネレーション、CHP(combined heat and power)、BCHP(Building Cooling, Heating and Power)などの分散電源用途をターゲットとしています。現在のところ北米を中心に販売活動を開始し、カリフォルニア州内で2件の顧客開拓を実現。エネルギーサービス会社を通じ、大規模病院に現在設営中、年度末の竣工を予定。また,大手通信会社にも2005年上期の竣工を予定しています。
著者
吉野 佳一 土屋 雅宏 野崎 稔 入江 宏
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.501-507, 1987

甲状腺機能亢進症において錐体路徴候が出現するという事実は運動ニューロン障害という観点から示唆に富む現象である。しかし文献上の報告はむしろ稀であり,従来あまり注目されず,その機序も解明されていない。一方,運動ニューロンの変性をきたす筋萎縮性側索硬化症では葉酸代謝に異常が生しているが,過剰の甲状腺ホルモンは葉酸代謝に変動をもたらすことが指摘されている。錐体路徴候を呈した甲状腺機能亢進症では機能先進自体には特異な点はなくしまた錐体路徴候の発現頻度が低いことから,両者は直接的な因果関係にはなく,何らかの介在因子の存在が推定される。甲状腺ホルモンおよび葉酸代謝の異常が運動ニューロンの変性機序に関わっている可能性について,今後検討がなされる必要がある。
著者
鈴木 裕美
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.363, pp.24-26, 2005-12

「会社は、過去2年分の未払いの残業代約500〜550万円を支払え」ーー。2005年10月4日、埼玉県北部にある日本マクドナルドの直営店で店長を務める高野広志氏(44歳)が、東京都内で記者会見を開いた。主な内容は、雇用主である日本マクドナルドホールディングスに対し、未払い分の残業代などの割増賃金を求め、11月にも提訴するというものだ。
著者
宇佐美 謙治
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.Ap7-32, 1975-04

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。(1)配列確定のなされた蛋白質のアミノ酸組成から,その蛋白質をcodeするcistronの塩基組成を推定する計算式を提出した。(2)この計算式の検証に塩基配列の確定したMS2 coat protein cistronが使用された。(3)その結果,codon 1,2字目は実測値との一致を示した。3字目については前者ほどの一致が示されなかった。又GC含量については実測値と極めて密接した値を示し,最も実用できる。(4)元来,偏倚的なcodon使用をしているMS2を使用しての検証にも拘らず,1,2字目が一致し,3字目が一致しにくい理由を述べた。(5)考察として,1アミノ酸の有する複数個のcodeが実際に均等使用されているか否かを,不均等な利用のある可能性に立ってその条件を示した。(6)応用として,respiratory proteins ; Coat proteinsの"cistron Phylogenic Tree"作成及び分子進化速度の計算の準備をした。(7)さらに応用として,Ferredoxinにつき,分子内反復構造を提示し,それから原始型Ferredoxinの構造を推定,GC含量の変動の有無について検討した。(8)さらにclupeineについて,既に提出されている原子型clupeineから現分子に至る迄の進化過程を重復等に伴うGC含量の変化の有無で調べた。現在のところ,重復にはGC含量の大きな変動を伴なわないという結論を持っている。(9)又,提示された計算式の応用として,cistronの塩基配列が決定された時,使用codonか均等使用の範囲からどの程度隔っているかを定量的に表示する事が出来る。
著者
樋口 健吾 山口 寿 釜崎 敏彦 有川 康弘 金ヶ江 光生 宮崎 潤 千葉 憲哉
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.832-832, 2003

【はじめに】H14年4月1日より大幅な診療報酬改正が施行され、理学療法の請求項目は、複雑・簡単から個別・集団という個別制から単位制に改正された。そこで今回我々は、当院における診療報酬改正前後の6ヶ月間(4月から9月)の患者動向を調査し、1.改正前後の外来患者数の増減について調査すること、2.診療報酬改正が理学療法業務に及ぼす影響について検討することを目的とした。【対象・方法】2001年、2002年の4月から9月までの6ヶ月間に、当院のリハビリテーション科を受診した全患者を対象とした。方法については、毎日の業務日誌より、2001年をA群、2002年をB群とし、一日の外来患者合計数、月別(4月から9月)、曜日別、天候別(降水の有無)患者数を抽出し、それぞれの項目について比較検討した。尚、土曜日については、勤務時間が異なるため除外した。統計処理については、SPSS Ver.10.0の統計ソフトを用い、対応のないt検定にて有意水準5%未満とした。【結果】年別では合計患者数に有意な差(p<0.05)があり、また、月別では4月から8月までは有意な差(p<0.05)があったが、9月においては有意な差がなかった。曜日別では対応する曜日で有意な差(p<0.05)があり、また、A群では火・水・木曜日それぞれの関連に有意差はなく、B群では火・木及び水・金曜日の関連に有意差はなかった。天候別ではそれぞれに有意な差(p<0.05)があった。また、A、B群共に天候別での有意な差はなかった。【考察】当院における年別、月別、曜日別、天候別での一日当たりの合計患者数は、月別における9月の比較を除いて、すべてA群よりもB群の方が有意に患者数は減少しているという結果が得られた。9月に差が生じなかったのは、2002年10月より老人の医療費負担が1割となることでB群9月の老人患者数が増大したことが考えられ、その他の4月から8月に関しては、当院が総合リハビリテーション承認施設であり、点数が175(簡単)点から250(個別)点へと患者の負担が増大するケースもあり、患者一人当たりの来院回数が減少したことが考えられる。また、曜日別においては、最も患者数が多いのはA、B群共に月曜日で、次いで金曜日、少ないのはA群では火・水・木曜日、B群では火・木曜日であった。これにより、週始めの月曜日と週末の金曜日に患者が集中することが示唆された。また天候別では、雨が降ったからといって患者数が少ないということは否定された。個別制から単位制の導入により、我々理学療法士には、患者数を伸ばすことよりも、一日・一月当たりの法定数を考えた事務作業が重要となってきた。日々の理学療法業務を円滑に行うためには、今後、外来患者の動向を予測することが重要となってきているが、対象が個人レベルであるため、非常に困難だと考えられる。今回の結果より、曜日によって外来患者数は変動することが示唆されたため、効率良い事務管理を行うには、患者を分散させ、予約制の導入を検討する必要性があると思われる。
著者
鈴木 信夫
出版者
千葉医学会
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.87, no.3, pp.109-118, 2011-06-01
被引用文献数
2

即効を促す科学・技術の風潮などの様々な要因により,基礎医学の存続とその理念の継承が危ぶまれております。せめて,科学精神の神髄は刻印されるべき時のようです。そこで,そのような懸念と対策に適うか否かは後世の判断に委ねるとして,また,亥鼻台にて40数年間の学究活動をさせていただいた感謝の意を込めて,千葉医学へ過去に掲載した記事の補足をすることとします。 ワトソンの著書を読破した医学生時代に始まり,生化学第二講座(現 環境影響生化学)と微生物学講座(現 分子ウイルス学)での月火水木金金金の生活記録です。生命現象の神秘さに魅了され,無目的心境からスタートした大腸菌を用いた研究体験を踏まえて,ヒト個体には"突然"変異を"必然"変異とする新規の生理機能(SOS応答)があることを予感する悪戦苦闘の記録でもあります。前編では,その苦闘の末開発した培養ヒト細胞実験システムを紹介します。後編では,SOS応答探しの実証実験の過程を紹介します。将来,先天性疾患やがん,あるいはウイルス感染症などの変異に基づく様々な疾病が根本から絶滅されることを夢見ながら,ヒトの過去と未来を宇宙レベルから問う"宇宙進化医学"とでも称すべき基礎医学の開花を願うこととします。
著者
庄子 晃子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.59-68, 1997-09-30
被引用文献数
2

ブルーノ・タウト(Bruno Taut、1880-1938)は、仙台の商工省工芸指導所顧問の職を辞して去る最後の日の1934年3月6日の日記に、「指導所の展覧会について更に一つの案を立てる、新しい方向の特徴をはっきりさせるためである」と記している。幸いにその文書"Vorschlag fur Ausstellungen von Kogeishidosho(工芸指導所の展覧会のための提案)"が今日に残る。その中で、タウトは、展覧会場内を三重の同心円状にレイアウトし、中心部に工芸指導所顧問として自ら収集した日本の伝統的優良工芸品を、その周りにタウト指導の照明具と家具の規範原型のための形態研究やデザインスケッチ等と製作が完了しているテストチェア、さらにはタウト設計でやはり製作が終わっているドア・ハンドルを、そして、部屋の周辺の壁沿いには工芸指導所の従来からの試作品を展示することを提案している。それは、工芸指導所が、タウトの指導を受けて、日本の伝統と西洋の近代の統合を基礎として、新しい日本の産業工芸を成立させるための作業を開始したことを示す展覧会の提案であった。
著者
光原 弘幸 眞鍋 圭人 獅々堀 正幹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.441, pp.69-74, 2015-01-24

本研究では,インタラクティブなデジタルサイネージとして,Interactive Niche-Learning (INL)システムを開発してきた.INLシステムは,Kinectセンサを導入することにより,視聴者をクイズ教材に合成表示するとともに,視聴者の立ち位置でクイズに解答することを可能にしている.INLシステムを防災学習に適用する中で,Kinectセンサの特長を活かしたインタラクティブ化が課題として挙げられた.そこで,(1)視聴者がクイズに集中して解答できるようにするために,クイズ正解視聴者を視覚的効果で称賛するとともに,(2)動作や行動を伴う防災学習を実現するために,ジェスチャ認識によりクイズの正誤判定をする機能を実装した.防災教育施設での試用実験において簡易的なアンケート調査を実施し,視覚的効果の有効性を検証した.
著者
大木 啓介
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
no.27, pp.151-171, 2016-03

本稿は、二十世紀第4 四半期に比較政治学のなかで「成長産業」と目されるに至った比較民主化論に焦点を据え、この研究分野で際立たされた一般化論者と個性化論者との論戦を吟味する。意図するところは、この論戦を通じて浮き彫りにされた一般化の信奉者と独自性の信奉者との相対立する主張を整序して、比較民主化論の態様を明らかにすると共に、「法則定立- 個性記述」論争の解明に多少とも資する素材を提供することにある。そこで先ず、比較民主化論がいかに展開してきたかを粗描して、移行論者(一般化の信奉者)と地域研究者(独自性の信奉者)との論戦の学説史的背景を概観する。その上で、この論戦がいかに交わされてきたのかを要約的に指摘して、移行論とその批判の輪郭を確認したい。