著者
金谷 健一
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.4(2004-CVIM-147), pp.59-66, 2005-01-20

幾何学的当てはめはコンピュータビジョンの最も基本的な問題の一つである.筆者は以前これに対する精度の理論限界(KCR下界)を導き,最尤推定が統計的に最適であることを証明した.最近,Chernovらは,これが筆者の用いた仮定を弱めても成立することを証明している.本稿ではこれを紹介し,その筆者の定式化との相違や問題の背景,セミパラメトリックモデルなどの最近の話題や今後の課題を検討する.
著者
星野 直紀 小宮山 摂 盛川 浩志
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.287-288, 2017-03-16

弓道の訓練において、初心者が個人で練習することは、指導者の有無や場所などの制約が多く、効果的な練習は困難である。本研究ではモーションキャプチャを用いた弓道練習システムを提案する。弓道経験者の射の動きを正規化した手本データをもとに射形の誤りを検出する既存のシステムに加え、訓練者の行っている射の段階を自動認識するシステムと、視覚的にわかりやすいフィードバックを実装し、より実用的なシステムを作成した。
著者
鈴木 博信 Hakushin Suzuki
雑誌
桃山学院大学社会学論集 = ST. ANDREW'S UNIVERSITY SOCIOLOGICAL REVIEW (ISSN:02876647)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.1-16, 1998-03-31

Western leaders and mass media, including their Japanese counterparts, quick to claim "victory" in the cold war, never took a close look at the "losers". It was assumed that Russians would take to Western forms of economic and polifical development as eagerly as they had bought Western jeans and rock music tapes on the black market. The West's, that is, our biggest mistake was to have expected more than Russia was able to become. We did not fully understand how sick Soviet society was. There was, on top of everything else, no trusted new "elite" to replace the old. A truly non-partisan civil service has always eluded Russian governments. And the so-called democrats or reformers in power are themselves nomenklatura people, their children and their acquaintances. In a word, the system never collapsed after August, 1991, despite the appearance. S. Handelman, Canadian joumalist and author of ≪Comrade Criminal≫, elucidates, in his work, that the bureaucrats and managers of the former regime acquired new capital and political strength by exploiting the legal vacuum left by departing Communist authorities. Thus, a post-Soviet mafiya emerged, in corporating (1)the most entrepreneurial element of the former nomenklatura and (2)the gangster capitalism of the new. The Comrade criminal-the personification of this new force that combines the just mentioned two elements-is now setting the rules of game in Russia. Inspired by Mr. Handelman's sardonic insight, I try to trace here, both on local and national level, though in a very sketchy way, how the nomenklatura suruives. And by drawing this sketch, I want to clarify the essence of the organisation, that had been called the Communist Party of the Soviet Union.
著者
小田 忠 Tadashi ODA
雑誌
地域と社会 = Journal of region and society (ISSN:13446002)
巻号頁・発行日
no.7, pp.129-145, 2004-07-10
著者
鯵坂 学 徳田 剛 中村 圭 加藤 泰子 田中 志敬 Manabu Ajisaka Tsuyoshi Tokuda Kei Nakamura Yasuko Kato Yukitaka Tanaka
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Hyoron Shakaikagaku (Social Science Review) (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.91, pp.1-87, 2010-05-31

日本の大都市では2000年を画期として都心回帰がみられる。その原因は、不況によりオフィス需要が減少し、大型マンションが建てられ、新住民の居住が促進されたためである。大阪市特有の地域住民組織「地域振興会」へのインタビューを通して、大阪市における新住民と旧住民との関係について調査した。その結果から、新住民のそれへの参加は少なく、旧住民中心の振興町会側も対応に苦慮し、新旧住民間の交流やコミュニティの形成が課題となっていることが判明した。
著者
大倉 正雄
出版者
拓殖大学政治経済研究所
雑誌
拓殖大学論集. 政治・経済・法律研究 = The review of Takushoku University : Politics, economics and law (ISSN:13446630)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.77-138, 2020-03-25

ウィリアム・ペティ(William Petty, 1623-87)の主著『政治算術』(Political Arithmetick, 1690)は,「政治算術」にもとづいて三列強の国力・経済力を分析した書物である。第1・第3章において,オランダ・フランスの国力・経済力を比較分析し,国力・経済力の大きさを決める究極的要因は,領土・人口ではなく交易であるという結論を導き出している。第4章以降においては,先行する諸章での分析結果を踏まえて,イギリスの国力・経済力を分析している。そこでは,人口は国力・経済力の究極的要因ではないけれども,国民総数に占める「余剰利得者」の割合は重要な要因である,という結論を引き出している。第5・第7・第8章では,他の諸章での算術的分析による結果を踏まえて,イギリスの国力・経済力を強化する政策を提案している。第7章では税制改革案が掲げられている。それは,フランス国王ルイ十四世によるオランダ侵略戦争を目の当たりにして掲げられた,政治力・軍事力を強化する提案である。第8章で示された,雇用の拡大による交易の奨励策は,最も重要な提案である。ここでは,海外交易を重視するオランダ型の経済システムにもとづいて,国力・経済力の強化が図られている。さらに第4章の余論では,「理性的な提案」というよりは,「夢か空想」にすぎないという提案が示されている。イギリスの後進地域(アイルランド,スコットランド・ハイランズ)の全住民を,その先進地域(イングランドなど)に移入させるという提案である。この提案も実際には,算術的分析を踏まえて示された国力・経済力の強化策であり,必ずしも単なる夢想ではない。『政治算術』は実践的な政策論議を主眼としており,経済科学の理論体系を構築することを目的にして書かれた書物ではない。ところがこの書物では,ベーコン主義の実験哲学を継受しながら,「政治算術」という経済分析方法が考案されている。その算術にもとづいて経済的・社会的事象が分析され,その分析結果を踏まえて政策が提案されている。このような科学的な分析方法を踏まえて編まれた書物は,経済学史のうえにおいて当の『政治算術』が最初である。このような理由により,方法論の観点から,この書物には経済科学の形成の兆しが見られるといえるのである。
著者
石川 遼太 多和田 雅師 柳澤 政生 戸川 望
雑誌
DAシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.169-174, 2017-08-23

近年,ビット誤りに耐性を持ち,簡易な回路で算術演算を実現するストカスティック数による演算手法が注目されている.値の等しいストカスティック数が複数現われる演算回路では,ストカスティック数を複製する必要がある.ところが,複製により非独立なストカスティック数を生成すると,目的の演算結果が得られないため,いかに独立性の高いストカスティック数を複製するかが,最大の問題である.本稿では,非独立なストカスティック数の複製を防ぐため,乱数によるビット並び替えに基づくストカスティック数複製器を提案する.提案するストカスティック数複製器では,乱数を導入し,乱数に応じてバッファされたストカスティック数のビット列を並び換えることで入力ストカスティック数と値の等しい,独立なストカスティック数を複製する.複数個のストカスティック数の複製器を持つ演算回路を実装 ・ 評価した結果,再収斂のある回路では,提案手法は既存手法と比べ出力の平均二乗誤差 (MSE) を 54 % 削減した.
著者
泊 久信 平木 敬
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2011-HPC-130, no.45, pp.1-7, 2011-07-20

計算機が高性能になったことにより,より大きな問題を解くことができるようになった.入力が計算結果として出力されるまでに演算器を通る回数も,問題の規模と反復回数に応じて大きくなった.計算アルゴリズムの中には,演算器を通る回数が増えると誤差が蓄積していくものがある.このようなアルゴリズムを,より高性能な計算機を用い大規模な問題に対して適用するためには,より高精度な浮動小数点演算が必要である.ところが,高精度な浮動小数点数を扱うハードウェアは市販品としては少なく,結果としてソフトウェア実装を用いるのが一般的であった.ソフトウェアによる実装は幅広い環境で動作させることができる利点がある一方,性能を出しにくいという欠点がある.性能が出ない場合,そもそも高精度な浮動小数点数を扱う必要性は低い.本研究では,IEEE 754 規格を拡張して,8 倍精度 (256-bit) 浮動小数点数を定義した.評価では,POWER7 マシンでの倍精度の演算と,8 倍精度演算の 64 ビットPowerPC アセンブリでの実装との性能を比較し,8 倍精度が倍精度の 1/44 程度の性能の劣化になることを確認した.ハードウェア実装として,CPU の FSB に FPGA が結合された,Convey HC-1 を用いて,高性能な演算器を実装した.この FPGA ベースの実装を用いた場合,POWER7 の 8 コアのシステムに比べ,約 4.5 倍の 8 倍精度浮動小数点処理性能を実現した.
著者
水谷 令子 久保 さつき 西村 亜希子 Reiko MIZUTANI Satsuki KUBO Akiko NISHIMURA
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 = Journal of Suzuka Junior College (ISSN:09158421)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.59-64, 1996-01-01

三重県安濃町萩野地区で祭礼の御馳走として作られる「コノシロの腐れずし」は,すしの古い形である「なまなれずし」である。今回その漬け込みを見学するとともに,「すし」に関連ある事項について聞き取り調査をした。「コノシロの腐れずし」は塩漬けしたコノシロを塩出しした後,冷ました白飯を水で洗ってからコノシロの腹に詰めて漬け込む。漬け込み期間は75日間で,出来上がった「すし」は骨や頭までやわらかになっている。前報の音羽の「コノシロずし」とは漬け方や食べ方が異なっていた。
著者
長谷川 日出世 Hideyo Hasegawa
巻号頁・発行日
vol.15, pp.165-178, 2009-03-25
著者
Ruijters Vincent
出版者
東京藝術大学
巻号頁・発行日
2020-03-25

令和元年度

1 0 0 0 OA 玄齋詩跋

著者
林 宏作 Honq-zuo LIN
雑誌
桃山学院大学人文科学研究 = THE JOURNAL OF HUMAN SCIENCES, St. Andrew's University (ISSN:02862700)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.A1-A41, 1989-01-30

唐・宋詩の名作五十余篇を取り上げ、それぞれの内容や作詩の背景及び文学の特色などについて、五言あるいは七言絶句の詩体(字数・句数・平仄の一定した定形詩)で論じたものである。