著者
平野 茂樹 小柳 卓
出版者
日本海洋学会
雑誌
日本海洋学会誌 (ISSN:00298131)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.145-147, 1981
被引用文献数
1

<SUP>60</SUP>Co (II)-アミノ酸錯体の安定度定数をイオン強度μ=0.67の過塩素酸ナトリウム水溶液中で求めた. 安定度定数の値は. Co-フェニルアラニンについて, Iogβ1=4.4, 10gβ2=8.2, 10gβ3=11.7, Co-ヒスチジンについてlogβ=7.4, Co-バりンについて109β1=4.3, 109β2=8.5, Co-プロリンについて1ogβ1=4.1, Co-チロシンについてlogβ1=7.2であった. これらの安定度定数を用い, 各アミノ酸の海水中の濃度を10<SUP>-7</SUP>~10<SUP>-8</SUP>moll<SUP>-1</SUP>と仮定して化学平衡になった状態の各錯体の存在割合を計算により推定した. <SUP>60</SUP>Coが廃液として海水に放出された後の短時間ではアミノ酸錯体より無機錯体の割合の多い事が推定された.
著者
白井 悦子 森内 尋子 佐伯 久子 坪野 由美 金森 朱美
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.29-34, 2002-05-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

喫煙者に節煙または禁煙をサポートするために, 喫煙者と禁煙者の実態を知る目的で, 日帰りドックを受診し, 喫煙している人及び禁煙した男女500人に「NHKきょうの健康」5日間の禁煙法を参考にして独自のアンケート調査を行った。その結果を喫煙群 (284人) と禁煙群 (216人) に分類した。対象者の平均年齢は男性58.4歳, 女性49.8歳, 全体では57.8歳だった。喫煙群の喫煙指数 (肺がんの危険度) 400以上は208人 (73.2%) であった。また禁煙希望者は120人 (42.2%) であった。禁煙群で禁煙による自覚的効果があった人は165人 (76.4%) であった。たばこの有害物質は主流煙よりも副流煙に2~3倍も多く含まれていると言われており, 私達はこれらのことを喫煙者自身に知識として知らせる責務があると考えた。2001年4月から私達は, アンケート結果と喫煙の健康影響 (喫煙者自身, 受動喫煙) をパネルに展示した。そして日帰りドック待ち時間中にミニ講演として, 喫煙の健康影響についての知識を普及している。
著者
定岡 直 柳沢 茂 中根 卓 八上 公利 小口 久雄 笠原 香
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.72-73, 2009-08

健康増進法第25条により多数の者が利用する施設における受動喫煙防止が規定されている。しかし現在も分煙が不完全な状態である喫煙所が数多くある。例えば屋外に設置された喫煙所は人通りのある所から7m以上離れた場所に設置することが求められているものの、不適合な喫煙所が数多く存在している。本調査により、非喫煙者への環境タバコ煙の曝露状態、そして、開放型喫煙所における視覚的および、機械的な有害微小粉塵を測定することにより環境タバコ煙に含まれる粉塵量の多さを明らかとした。
著者
渡辺 周一 上野 良光 大森 正英 山沢 和子 佐竹 泰子 松井 信子 Shuichi Watanabe Yoshimitsu Ueno Masahide Omori Kazuko Yamazawa Yasuko Satake Nobuko Matsui 東海女子大学:東海女子短期大学バイオサイエンス研究センター
雑誌
東海女子短期大学紀要 = The journal of Tokai Women's Junior College (ISSN:02863170)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.13-25, 1994-03-31

女子学生(18~22歳 743名)の喫煙の実態および彼女達の生下時体重と両親(父 421名 母 434名)の妊娠時の喫煙状況を分析し,以下の結果を得た。 1.学生の喫煙率は5.0%,以下喫煙していた者は12.2%であった。 2.学生の喫煙は,年齢が20歳,居住状態では自宅通学,勉学の内容では医学領域の科目の少ない専攻に在籍する者で高率を示した。 3.学生の喫煙の動機は,何となく好奇心でとか友人の影響が多く,情報メディアによる影響は少なかった。 4.喫煙学生の75.6%は毎日喫煙し,約60%の学生が1日当り6~10本の喫煙量であった。 5.学生の出生時期の両親の喫煙率は,父70.9%,母3.6%であった。 6.父・母の喫煙率は,母の妊娠回数や年令が増すに従い減少した。 7.学生の生下時平均体重および低体重児(2500g)出生率は,妊娠時の母および両親ともの喫煙と関連が認められ,喫煙者では非喫煙者に比し生下時平均体重ではおおよそ150g軽く,低体重児出生率では3~4倍であった。 青年期女性の喫煙習慣について,女子学生を対象に調査し,考察を試みたが,本調査対象の学生の喫煙率は諸家^17)~^22)の同年令の調査結果約10%より低く,さらに高校生の喫煙率である7%前後よりも低い5.0%(18~22才)を示した。なお,本対象者で未成年期の18~19才の喫煙率は3.2%,成人期の20~22才では5.5%と集団的観察では高年齢ほど上昇傾向を示した。喫煙動機は児童・生徒および今回対象の学生のいずれも,半数近くの者で「好奇心」が第1にあげられ,さらに,女性特有の喫煙に対する感覚的イメージによるものが大きく影響していると考えられた。 既述の如く,女性の喫煙習慣は本人は勿論,妊婦・分娩・育児と続くすべての過程で種々な悪影響を及ぼすことになる。若年期の喫煙習慣の形成は,その後,常習となることが多く,この習癖を遮断することは極めて重要なことと考えられる。 児童・生徒の場合は未成年であり,法に抵触することもあり,現在までいろいろ指導が試みられている。昭和63年厚生省編集の「喫煙と健康」^39)によれば,青少年に対する喫煙防止教育として,環境面へのアプローチと主体面へのアプローチについて述べている。前者の社会的種々の側面では,タバコの生産・販売の禁止・制限,現在各方面に拡がりをみせている喫煙ゾーンの設置,などなどの社会運動といったものが考えられており,このうちでも特に自販機禁止は極めて有効なものと思われる。後者の主体面については,健康教育的アプローチによる喫煙行動の変容過程へのアプローチとして(1)習慣喫煙者の喫煙を中止させ,喫煙習慣に戻らせない(2)喫煙経験者が習慣喫煙者になるのを防ぐ(3)非喫煙者が喫煙者になるのを防ぐ,の3つを挙げ,保健教育の必要性を提起し,喫煙が健康に及ぼす影響について,科学的な知識を児童・生徒に与えるためには,現行の教科書の内容に対する検討の必要性をのべている。このために,健康教育研究者,保健科目担当教師,養護教論など保健教育の実践に携わる者の努力を期待している。 しからば,学生への禁煙アプローチは…。基本理念は,青少年への対処と同様と思われる。それぞれの教科の中での保健教育の実施が必要と考えられるが,小・中・高校とは異なり,やや難しい点もある。学生の日々の行動は自由で殆ど制約されることはないので,課外活動である文化祭,学生集会,学生の集まる学生ホール・食堂等におけるポスター・パネル等によるPRを継続的に種々内容をかえて視覚に訴えたり,ある時にはスポットアナウンスなどを通して学生にアプローチすることが有効と考えられる。また,今回の調査で喫煙と生下時体重について,妊娠中の父・母の喫煙状況との関係をみた。概して諸家の報告^29)~38)と一致した。今回の調査でも1日父11本以上,母6本以上の喫煙者に低体重(2500以下)児出生がやや高率を示した。このことは母の喫煙と同時に父からの受動喫煙(passive smoking)の影響を示している。この現状の回避として,まず母親の喫煙については,市町村における婚姻届,妊娠届の際の母子手帳交付などと同時に,喫煙にたいする正しい保健指導用のパンフレットを交付するなど,更に保健所,市町村が中心として行ない婚前(新婚)学級,妊娠検査の場を利用して十分な指導を行なう。さらには地域社会における母性を対象とした保健教育の中の1項目として喫煙をとりあげるなど地域社会の公的組織の協力などを考えるべきである。また,医療機関,病院,診療所関係者の協力も忘れてはならない。現在妊婦の95%以上は施設の医師のもとで分娩しており,この点からも,特に産婦人科医の指導は極めて重要なものと考えられる。今一つ考えなくてはいけないのいは受動喫煙で,種々の有害物質を多量含有する副流煙に対して,妊婦である母親ないし分娩後の乳児さらには幼児に対する影響を考えねばならない。
著者
山崎 裕治 中村 友美 西尾 正輝
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.143-148, 2010 (Released:2014-03-06)
参考文献数
24
被引用文献数
1

In order to establish a feasible conservation program for the Itasenpara bittering (Acheilognathus longipinnis), the genetic population structure was determined on the basis of five microsatellite loci for wild and captive populations from Himi City, Toyama Prefecture, and the Yodo River system, Osaka Prefecture. An endemic genetic feature was found in each of the Toyama and Osaka regional populations, indicating that each should be treated as a separate unit in any future conservation program. The degree of genetic diversity in the Toyama populations tended to be lower than that in the Osaka population, being related to the population size and/or population demography. In the Toyama region, captive populations showed an equal degree of genetic diversity as the wild populations, probably due to a relatively short period of captive breeding as well as continuing introductions of wild individuals.
著者
水関 隆也
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.167-173, 1994-02-25

抄録:反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)の治療は理学療法から神経ブロックまで多種多様である.その発生には外傷後に生じる末梢神経系の血管調節系の不均衡と,交感神経系の過緊張が深く関与しており,浮腫や痛みを生ずるとされている.一方,凍瘡(しもやけ)の発症には寒冷侵襲に対する細動静脈の拡張収縮の不均衡,すなわち交感神経系の機能低下がその原因の一つとされている.両者とも,血管調節系の異常という点で共通点がある.地方によっては古くからしもやけの治療としてよく用いられていた温冷交代浴に着目,RSDの治療に試みた,その結果,23例中,19例に満足すべき除痛効果を得れた.RSDの早期認識,早期治療開始が良結果につながるという一般的法則を覆すものではないが,本法は安全で簡便な治療法で副作用はないのでRSDの治療の第一選択として勧められる.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1458, pp.84-86, 2008-09-22

トヨタグループの創業者、豊田佐吉氏は1925年、高性能蓄電池の開発に100万円の懸賞金をかけた。その条件は「36時間続けて100馬力(約7万4000ワット)を出し、重さ60貫(約225kg)、容積10立方尺(約280リットル)以内」というものだった。 当時、残念ながら佐吉氏のお眼鏡にかなう電池は現れなかった。何しろ飛行機の動力源に使えるほどの高い性能である。
著者
小林 正男
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.891, pp.194-201, 2019-01
著者
清水 貴裕
出版者
秋田大学教育文化学部附属教育実践研究支援センター臨床心理相談室
雑誌
秋田大学臨床心理相談研究
巻号頁・発行日
vol.10, pp.37-44, 2011-04-01

本研究は,催眠期待と関連して催眠感受性に対して影響を与える要因として,自分の日常生活に対する捉え方(生きがい感)と催眠に対する捉え方(催眠状態イメージ)に焦点をあて,それぞれの要因と催眠期待や催眠感受性の関連性について検討を行った。研究では. 47名の大学生(男性23名,女性24名)に対して催眠期待の強さを尋ね,生きがい感尺度と催眠状態イメージ質問紙を実施した後, Waterloo-Stanford Group Scale of Hypnotic Susceptibility,form C(Bowers ,1998)により催眠感受性を測定した。催眠感受性を従属変数として,催眠期待と生きがい感の各下位尺度による2要因分散分析を行った結果,催眠期待と意欲の聞に交互作用が認められ,催眠期待のみが催眠感受性に影響を与えるわけではなく,人生や物事に対する積極性の高さと関連して,催眠に対する積極的な構えを生じさせていることが示された。また,催眠状態イメージを従属変数とした2要因分散分析の結果からは,催眠期待と催眠に対する動機づけを分けて検討することの必要性が論じられた。
著者
田村 進一
出版者
一般社団法人 GPI標準化委員会
雑誌
GPI Journal (ISSN:21893373)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.2-4, 2017 (Released:2018-04-06)
参考文献数
3

放射性廃棄物の地層処分の有効性と安全性について述べた。 また、放射性廃棄物の先進地域であるフィンランド等の例から、地層処分は現在有効な方法であることを示した。 さらに、日本が世界の他国に遅れを取っている現状についても述べた。
著者
持地六三郎 著
出版者
改造社
巻号頁・発行日
1926

2 0 0 0 IR 沖縄の神酒

著者
平敷 令治
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄国際大学文学部紀要. 社会篇 (ISSN:02870681)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.38-51, 1973-03-10