著者
松井広吉 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1894
著者
Yusai Ito Naoki Harikai Kyoko Ishizuki Kazufusa Shinomiya Naoki Sugimoto Hiroshi Akiyama
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
pp.c17-00404, (Released:2017-07-01)
参考文献数
18
被引用文献数
4

Cochineal extract prepared from the scale insect Dactylopus coccus (American cochineal) has been used as a natural red dye for food, cosmetics, and pharmaceuticals. The major pigment in cochineal extract is carminic acid (CA), an anthraquinone glucoside, and several minor pigments have been previously reported. Our investigation aimed at establishing the safety of cochineal dye products using UPLC-PDA-ESI-TOF/MS found an unknown minor pigment, spiroketalcarminic acid (1), in three commercial cochineal extract samples; cochineal extract used in food additives, carmine that is an aluminum salt of cochineal extract used as natural dye, and a research reagent of CA. The purification of 1 from cochineal extract involved sequential chromatographic techniques, including preparative reversed-phase HPLC. 2D NMR and mass analyses established the structure of 1 to be a novel anthraquinone with an unusual 6,5-spiroketal system instead of the C-glucosyl moiety of CA. The absolute stereochemistry of the spiroketal moiety in 1 was determined by NOESY correlations and optical rotation. No data corresponding to 1 had previously been reported for extracts of dried cochineal insects and traditional art products dyed with cochineal extract, indicating that 1 is likely produced during the preparation of commercial cochineal extract.
著者
覚道 健一 谷口 恵美子 若狭 朋子 山下 弘幸
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.99-103, 2014 (Released:2014-08-07)
参考文献数
20

日本甲状腺学会は,甲状腺結節取扱い診療ガイドライン2013を出版した。甲状腺結節の診療では細胞診が重要な役割を持つ。しかし細胞診で30%以上の症例は,良性・悪性の結論が出ない「検体不適」,「鑑別困難」,「悪性疑い」に診断される。甲状腺結節取扱い診療ガイドラインでは,これらを実地臨床の場でどのように取り扱うかの解決策を示した。細胞診で鑑別困難に分類された症例は,画像などの臨床検査と合わせて手術対象例を絞り込む。細胞診でも,鑑別困難をさらにリスク分類することを推奨した。まず鑑別困難を「濾胞性腫瘍」と「その他(濾胞性腫瘍以外)」に分類する。濾胞性腫瘍群は,悪性の可能性の高い(favor malignant)と良性の可能性が高い(favor benign)に分類することを推奨した。すなわち鑑別困難群の大半(70~90%)を占める良性結節患者に無用な診断的葉切除術を適応しないことを求めている。欧米では全例に診断的葉切除術が薦められるのに対し,日本では「濾胞性腫瘍」患者でも,他の臨床検査項目が良性の患者は経過観察も選択肢となる。濾胞性腫瘍の亜分類を省略した診断様式を選択すると,国際的診断様式と読み替え可能な6カテゴリー分類に変換できる。平易な診断用語を用い,悪性の確率,甲状腺結節の性状が類推しやすい言葉を用い利用者の利便性を図った。
著者
太田 真由美
出版者
弘前学院大学
雑誌
弘前学院大学看護紀要 (ISSN:18808867)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.99-103, 2006-03-31

「森のイスキア」を主催し,スピリチュアルケアを実践している佐藤初女さんの活動は悩みを抱える人の話を聴き,手作りの料理を共に食べるだけである。にもかかわらず,癒される。彼女の心がけていることは,あるがままのその人を受け入れ,話を聴き,共感すること。もうひとつは,心を込めて料理を作り,食べてもらうことである。スピリチュアルケアにおいては,日常的な行為に対するケア提供者の態度や取り組む意識が基本とされる。エイミー・ミンデルは,ケア提供者は,あらかじめ持つべき感情を押し付けるのではなく,理想的態度を持つ人間に湧き上がる,そのときどきの思いや感情を相手に役立つように自覚的に行動に移していくことが重要と訴える。特別なことをしていなくても,イスキアで癒されるのは,佐藤さんの気遣いや優しさといった資質を,態度や行動に自覚的に用いているからだ。
著者
山崎 俊彦 アンドリュー ギャラガー ツーハン チェン 相澤 清晴
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J97-D, no.9, pp.1437-1444, 2014-09-01

近年,SNSにアップロードされた大量のジオタグ(位置情報)を用いた処理が盛んに研究されている.旅行推薦はその代表的なものであり,特に都市内旅行推薦の研究が数多く進められてきた.都市内推薦とは,ある都市で旅行しているとき,その時点までの旅行履歴を元に今後の訪問地を推薦するものである.これまで,トピックモデルを用いた推薦や年齢・性別・人種などの属性に応じた推薦などが提案されている.本論文では,季節・時間帯を考慮にいれた都市内旅行推薦方式を提案する.推薦では,ベイズの定理を用いて季節と時間帯による旅行ルートの人気の違いを表現し,マルコフモデルに組み入れることにより高精度な推薦を実現する.ベイズの定理に基づく旅行推薦手法は,これまでも幾つか提案されており,本手法はそれらの手法と組み合わせて用いることが原理的に可能である.提案手法の妥当性は,世界21の都市・公園で撮られた620万枚のジオタグ付き写真を用いた実験により確認した.
著者
前田利久
出版者
鹿児島県
雑誌
鹿児島県立博物館研究報告
巻号頁・発行日
no.29, 2010-03-20

2 0 0 0 最上義光

著者
伊藤清郎著 日本歴史学会編
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2016
著者
牟田 広実 穐吉 秀隆 直井 高歩 関 洋史
雑誌
日本小児科学会雑誌 (ISSN:00016543)
巻号頁・発行日
vol.107, no.1, pp.115-118, 2003-01-01
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
河村 誠治
出版者
山口大学
雑誌
東亞経濟研究 (ISSN:09116303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.27-36, 2005-07-31

The opening of Hong Kong Disneyland in 12 Sep. 2005 is not only a starting business in one tourism company, but also a beginning of public practice by Hong Kong Government driveninto a corner as a result of development of East Asian economy especially Chinese economy. It means that the economic development in East Asia included Hong Kong needs the development of a market economy as well as a planned economy. We are not yet clear whether Hong Kong Disneyland will become a last resort for the regeneration of Hong Kong's economy or not, but it is not too much to say that the position of Hong Kong will decline relatively with the development of globalization and international division of labor, further development of Chinese economy, and the east coastal cities in China's mainland becoming megalopolis. But this also means that absolutely, as a whole, more and more visitors, merchandises, and money capital will move through Hong Kong.
著者
比屋根 友恵 仲西 孝之 比嘉 淳
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>女性療法士の増加に伴い,就労環境やワークライフバランスに関する研究が報告されている。我々は回復期リハビリテーション病棟協会第21回研究大会in金沢において,当院で勤務するママ療法士を対象に働きやすさの調査を行った際,当院は働きやすいという調査結果を報告した。今回我々は,当院で勤務する産前産後休暇・育児休暇(以下:育休)から復職した女性療法士に対して,復職する際の不安や復職後の課題や要望などについて把握し,必要な復職支援を行うため,育休時,復職時,復職後の状況調査を行ったので,考察を加えて報告する。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は平成25年4月~平成28年6月の期間,育休から復帰した当院で勤務する女性療法士20名(PT8名OT9名ST2名。平均年齢33.1歳,お子さんの人数1.9人)とした。方法は質問紙法(無記名)とし,調査内容の大項目は1)育休中の状況,2)復職する際の不安内容(複数回答),3)必要と感じたサポート,4)復職後の状況や課題,5)子育てをしながら仕事をするために必要な設備や制度などとした。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>調査票の回収率は95%(19通)であった。育休中は上司や同僚など相談できる人がおり,サポートは必要ないと答えた者は74%であったが,必要・欲しい情報として,手続きなどに関する情報,復帰先や職種の状況,勉強会などの情報が欲しい答えた者は53%(10名)あった。復職時の不安として最も多かったのは,仕事と子育ての両立であり,89%が上位(1~3位)の回答であった。続いて体力・知識・残業の順であった。復職直後は,勤務時間の考慮や人数などの体制についてサポートを望む者が63%(12名)であった。また復職時の手続きは63%(12名)がわかりやすいとの回答であったが,いつ,どう動いていいかわからず困った者や面談をしたいという声もあった。復職後は,95%(18名)が子供の体調不良による年休消化,仕事と子育ての両立,保育園の送迎,勤務時間外の勉強会への参加困難など,何らかの不安や課題を抱えながら仕事をしていた。子育てをしながら仕事を継続できそうかという質問に対しては,できそうが37%,どちらともいえないという回答が53%(10名)であった。今後,当院に取り入れてほしい制度やサポートについては,年休制度の変更や看護休暇や時短正社員制度,保育施設の導入,勤務時間内の勉強会開催などであった。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>本調査から当院における女性療法士の復職時は,適宜状況や意思の確認をするとともに,復職マニュアルを作成することでスムーズな復職につながると考えられた。復職後は"仕事と子育ての両立"に不安や課題を抱えながらも,専門職として働く意義を感じている状況のため,個々の状況を考慮しながら,サポートする必要性を感じた。</p>
著者
久多良木 健
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.902, pp.101-103, 2005-06-20

——「プレイステーション(PS)2」のときは,黒が印象的でしたが,今回はシルバーが基調なんでしょうか。 お披露目に当たり,シルバーと白,黒の3色のモックアップを用意しました。日欧米のコンテンツ開発者や流通チャネルの方々の意見を伺ったところ,地域差なく,大方の人がシルバーを推奨してくださったんです。実は私自身もこれがお気に入りでして。
著者
山口 倫直 伊藤 秀隆 鈴木 典子 高橋 猛 井上 登太
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.D3P2548-D3P2548, 2009

【目的】呼吸機能検査においてスパイロメロリーは簡便でかつ比較的侵襲性の低い検査方法であるが,正確なデータを得るには検査技師の技量のみならず,被験者の協力,努力が必要不可欠である点が挙げられる.さらに測定値にばらつきが出やすいことが問題になっている.6秒量(以下FEV6)は呼気開始時点から最初の6秒間に呼出された気量のことで,努力肺活量(以下FVC)の代用として注目されている.今回我々はFVCの代用としてFEV6の有用性について検討したので報告する.<BR><BR>【方法】計画内容を説明のうえ協力の同意を得た被験者25名(男性14名,女性11名,平均年齢68.5歳)を対象とした.方法は,英国フェラリス社製PiKo-6にてFEV6,FEV1,FEV1/FEV6を測定し,またフクダ電子社製Spiro Sift Sp-750にて肺機能検査を行いFVCの測定を行った.そこでFEV6とFVCとの相関を評価した.統計手法として,ピアソン相関係数をおこないp < 0.05を有意水準として判定した.<BR><BR>【結果】Piko-6によるFEV6測定値とSpiro Sift Sp-750によるFVC測定値との相関を評価した結果,相関係数r = 0.838と高い相関を示した.<BR><BR>【考察】FVCの測定は肺気量分画を測定するとき以上に被験者の協力,努力が必要で,特に閉塞性換気障害を有する場合,胸腔内圧の上昇から引き起こされる循環動態の変化から,胸部不快感や稀に失神などの危険性も孕んでいる.呼出努力の時間を6秒間に限定することにより合併症のリスクが減少すると考えられる.また閉塞性換気障害が高度な場合,呼出の終末に近づくに従い呼気流速が著しく低下してスパイロメーターの測定感度を下回る状態が続くことがあり,結果として測定終了点が不明確になることも少なくない.この測定終了点の明確さにおいてもFEV6はFVCに比べ測定値のばらつき少ないと言える.<BR>PiKo-6はFEV6の測定に機能を絞った安価な測定機器であり,従来のスパイロメーターと比較して小型・軽量で持ち運びに便利な上,操作も安全かつ簡便で検査者による測定値の差が出にくい利点がある.今回の結果から,PiKo-6によりFEV6の測定を行うことでFVCの代用としての有用性が示唆された.FEV6の採用により測定時間が大幅に短縮され,限られた時間内により多くの検査やスクリーニングが可能になると思われる.さらに,ベッドサイドや訪問リハビリなど様々な場面,様々な職種における簡便な呼吸機能評価が可能になることが期待される.<BR><BR><BR>【まとめ】Piko-6によるFEV6測定値とスパイロメーターによるFVC測定値との相関を評価した.その結果,相関係数r = 0.838と高い相関が認められた.FEV6はFVCよりも簡便でかつ安全に施行でき,検査者による測定値の差が出にくい特徴がありFVCの代用としてのFEV6の有用性が示唆された.FEV6は呼吸器疾患,特にCOPDなどの閉塞性換気障害に対して有効な評価方法であり,今後の呼吸リハビリテーションの発展への貢献が期待される.
著者
石田 洋 古澤 一思 牧野 高志 石坂 丞二 渡邉 豊 Hiroshi Ishida Kazusi Furusawa Takashi Makino Joji Ishizaka Yutaka W. Watanabe 株式会社環境総合テクノス 株式会社日本海洋生物研究所 株式会社ケーズブレインズ 名古屋大学宇宙地球環境研究所 北海道大学大学院地球環境科学研究院 The General Environmental Technos Co. Ltd. Marine Biological Research Institute of Japan Co. Ltd. K's Brains Co. Ltd. Institute for Space-Earth Environmental Research (ISEE) Nagoya University Faculty of Environmental Earth Science Hokkaido University
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 = Umi no Kenkyu (Oceanography in Japan) (ISSN:21863105)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.17-41, 2016-03-15

西部北太平洋亜熱帯海域の定点(北緯22.5度,東経131.8度)で,2004年から2006年の各年の夏季に,調査地点の500km以内に台風が通過した後の10日以内におこなわれた植物プランクトン群集組成の調査結果を解析した。2006年の台風はEWINIARとBILISで,最接近時の移動速度がそれぞれ2.8と4ms^<-1>であり,2004年のKOMPUS(6.5ms^<-1>)と2005年のHAITANG(7.9ms^<-1>)に比べて遅かった。人工衛星による観測では,2006年のこれらの台風が通過した後,海表面水温が低下し,クロロフィルaが調査地点を含む広範囲において増加していた。また,植物プランクトンが増加しており,優占種はPlanktoniella solで,細胞数は4×10^<7> cells m^<-2>であり,2004年(1×10^5 cells m^<-2>)と2005年(5×10^4 cells m^<-2>)に比べて2-3桁高かった。さらに,シアノバクテリアおよびバクテリアの炭素態現存量も,2004年と2005年に比べ約2倍高かった。同じ地点で2002年12月から2005年7月まで実施したセジメントトラップによる沈降粒子観測では,台風の影響と考えられる変動はみられなかった。Phytoplankton communities and carbon biomass were investigated at 22.5°N, 131.8°E in the western North Pacific subtropical region between 2004 and 2006 within 10 days of a typhoon passing within 500km of the survey point. The typhoons of 2006 were EWINIAR and BILIS. The translation speeds of these typhoons at the nearest area from the survey point were 2.8 and 4 m s^<-1>, respectively slower than that of 2004's typhoon KOMPUS (6.5 m s^<-1>) and 2005's typhoon HITANG (7.9 m s^<-1>). After the 2006 typhoons, the sea surface water temperature decreased, and the chlorophyll-a increased over a wide area, including the investigation point. The number of diatoms in 2006 increased, and the carbon biomass was 5-10 times higher compared with 2004 and 2005. The dominant species of diatom was Planktoniella sol with 4×10^7 cells m^<-2> which was considerably higher than the cell density 2004 (1×10^5 cells m^<-2>) and 2005 (5×10^4 cells m^<-2>). 2006 carbon biomass of the cyanobacteria and bacteria was twice as high as that of other years. The settling particle flux after a specific typhoon was not increased, in contrast with the hypothesis we derived from the increasing biomass data.
著者
松本 康志
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.79-88, 2017-05-01 (Released:2017-05-01)
参考文献数
6

気象情報は社会の基盤的な情報として,防災対応から日々の生活などのさまざまな分野で活用されている。気象庁は,スーパーコンピューターの計算能力向上を基盤にした精緻な数値モデル開発等による予測精度の向上と,ひまわり8・9号の観測データ等のビッグデータや対象区域の細分化によるきめ細かい気象情報をはじめとする新たな情報提供など,さまざまに充実を図ってきた。同時に,「気象庁防災情報XMLフォーマット」の策定など,気象情報を社会により広く,よりわかりやすく提供し,活用を促進する方策も講じてきた。近年の情報通信技術(ICT)の飛躍的な発展に伴い,即時的,自動的な情報処理による高度な利用が期待される。そのため,IoTなどに関する有識者や幅広い産業界の企業・団体からなる「気象ビジネス推進コンソーシアム」を2017年3月7日に発足させ,気象情報を活用して社会の生産性の向上を目指す取り組みを新たに開始した。