著者
上田 和夫 堀田 貴嗣 榊原 俊郎 三宅 和正 播磨 尚朝 横谷 尚睦 籐 秀樹 石田 憲二
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008-11-13

新学術領域研究「重い電子系の形成と秩序化」(平成20年度から平成24年度)の最終年度の研究成果について、公表された論文リストおよび国内学会あるいは国際学会等における発表について取りまとめを行った。これらの基礎データに加え、研究活動報告、特許出願状況などを加え、冊子体の成果報告書をまとめ印刷した。この成果報告書は当新学術領域研究の計画研究代表者、研究分担者、公募研究代表者に配布したほか、関連研究分野の有識者にも見ていただけるよう送付した。この冊子体については正式の成果報告書として6月に文科省に提出する予定である。当新学術領域研究のホームページhttp://www.heavy-electrons.jpに関しては、上記の論文リスト、学会発表等のデータを含むよう更新した。重い電子系に関する研究は今後もさらに発展していくことが期待される。それに資することが出来るように、研究期間終了後もホームページを閲覧できる状態にして研究成果の公開を継続する体制を整えた。当新学術領域研究の研究テーマと密接に関連する強相関電子系国際会議は平成25年8月5日から9日まで東京大学伊藤国際研究センターにおいて開催された。この会議の参加者は809名に上った。4つの基調報告を含む46件の招待講演、52件の口頭発表が伊藤謝恩ホールを主会場とし経済学部赤門総合研究棟の大講義室を第二会場として、パラレルセッションで講演が行われた。口頭発表のほか、639件のポスター発表が行われた。当新学術領域研究での研究成果が多数報告された。
著者
上田 和志 富永 浩之
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.4, pp.1-8, 2010-02-27

レポートのオンライン提出においては,学生が安易に答案の剽窃を行いやすい.そこで,類似性に基づくレポート剽窃の検出ツールを開発し,各種の教育支援システムにプラグインとして提供する.類似性の判定には,編集距離および圧縮比率に基づく 2 つの手法を併用する.適切な事前処理を行って,実用的な判定精度と効率化を目指す.特に,ソースコードの自動採点システムに導入し,不正行為の摘発だけでなく,レポート提出時の警告にも利用する.Recently, the network environment in classroom has been much improved. However, the facilities may promote the imprudent plagiarism of other's answer in online report submission. We developed the detection tool for report plagiarism based on similarity. We adopt two kinds of approach for similarity judgment. The one is text base by edit distance. The another is binary base by file compression ratio. We prepare some preprocess for adequate judgment precision and cost performance. We apply it for source codes of C language. It is as a plug-in module of tProgrEss, a support server for programming exercise with a contest style. It uses not only for exposure of the fraudulent activity by a teacher but also for the warnings at the time of students' uploading.
著者
上田 和紀 細部 博史 石井 大輔
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.1_306-1_311, 2011-01-25 (Released:2011-02-18)

時間の経過に伴って状態が連続変化したり,状態や方程式系自体が離散変化したりする系をハイブリッドシステムと呼ぶ.我々は,不確実値の扱い,シミュレーションと検証の統合などの観点から,制約概念に基づくハイブリッドシステムモデリング言語HydLaの設計と実装を進めてきた.HydLaは,制約階層概念の採用によって制約条件を過不足なく与えることを容易にした点を特徴とするが,種々の言語機能の相互作用のためにその意味論の定式化は自明ではない.本論文では,HydLaの宣言的意味論を定式化して考察を加えるとともに,宣言的意味論から導かれる性質や帰結を具体例を用いつつ論じる.
著者
上田 和子/羽太 園 羽太 園
出版者
独立行政法人国際交流基金
雑誌
日本語国際センター紀要 (ISSN:09172939)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.19-36, 1999-03-20

関西国際センターでは、1997年10月より9カ月間、外交官日本語研修および公務員日本語研修を実施した。同研修では学習者の多様な背景やニーズに応え、継続学習に向けた自己学習能力獲得を支援するために、「パフォーマンス・チャート」を作成し、運用した。パフォーマンス・チャートとは、目標言語技能(ターゲット・スキル)を項目別 、到達レベル別に分類し、「———ができる」という具体的な記述で行動目標を明示したもので、これにより学習者は自分で学習目標を立て、それを実現していく過程がわかる。パフォーマンス・チャート作成にあたっては、はじめに過去の研修参加者及び現職外交官への聞き取り調査を行い、職務場面 、日常生活場面での言語使用状況を得て、そのニーズにもとづき目標言語技能項目を立てて系列化した。 研修中、パフォーマンス・チャートは日本語研修のイメージ作り、短期、長期目標の設定、到達度の確認、授業の選択のめやす、学習カウンセリングなどの場面 で活用された。また大使館実習では学習者自身が、日本語ニーズを分析し、継続学習を計画する際に利用した。 実践を通じて以下の点からパフォーマンス・チャートの有効性が認められた。まず、(1)学習者が最も必要とする職務的日本語領域を自分で見きわめ、そのために必要な項目を選択するという学習における「意志決定」が容易になる点、(2)シラバス、カリキュラム、評価などコース設計の各場面 での目標が明確になり、研修内容の一貫性が維持しやすくなること、(3)学習カウンセリングの場面で、パフォーマンス・チャートの具体性が教師と学習者に活発な議論をもたらし、両者がインターアクションする場を提供していた点である。 学習者が自律的に日本語学習を進めるためには、学習スタイルも含めたより広い枠組みでパフォーマンス・チャートをとらえ、その内容や運用方法について検討し、さらに改良していかなければならない。
著者
文室 政彦 上田 和幸 沖嶋 秀史
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.364-372, 1999-03-15
被引用文献数
4 6

1995年に, 被覆条件下の根域制限ベッド(培地量160 liter/樹)に植栽した5年生ニホンナシ'幸水'と'豊水'を供試し, 乾物生産および分配の季節的変化を検討した.11月初旬の1樹当たり全樹体新鮮重は, '幸水'が約18 kg(82t/ha), '豊水'が約21 kg(96 t/ha)であった.収量は'豊水'が'幸水'より多かった.2品種とも生育が進むにつれて, 器官別乾物増加量が有意に増加し, 1年間の1樹当たり乾物生産量は, '幸水'が約3.37 kg(15 t/ha), '豊水'が約3.75 kg(17 t/ha)であった.単位葉乾物重当たりおよび単位葉面積当たり乾物生産量は, 生育が進むにつれて有意に増加した.1年間の単位葉乾物重当たり乾物生産量は, '幸水'が約6.33 kg・kg^<-1>, '豊水'が約6.59 kg・kg^<-1>, 1年間の単位葉面積当たり乾物生産量は, '幸水'が0.54 kg・m^<-2>, '豊水'が0.53 kg・m^<-2>で, いずれも品種間差異はなかった.2品種とも生育初期には, 新梢, 葉および細根への分配率が高く, 果実肥大期には果実への分配率が高かった.収穫後は旧枝への分配率が増加した.1年間の乾物分配率については, 品種間差異はなく, 果実に31%前後, 新梢に18%前後, 旧枝に16%程度, 葉に15%程度, 台木部に19%前後であった.2品種とも1日間の単位葉乾物重当たり乾物生産量は生育初期から9月初旬まで高く, その後は徐々に低下した.1日間の単位葉面積当たり乾物生産量も7月初旬から8月初旬まで最も高く, その後は徐々に低下した.'幸水'では1年間の乾物生産量が7月初旬までに42%, 9月初旬までに79%, '豊水'ではそれぞれ44%, 85%が生産された.
著者
上田 和彦 窪園 猛
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.74, pp.27-32, 1997-11-28
被引用文献数
1

ビデオカメラ等に幅広く使われるインタライントランスファ型CCD撮像素子の構造を活かし駆動を工夫することにより, 動きぶれのない画像を従来の数十倍の感度で得るシステムを開発した.本システムは産業用画像検査、連続画像獲得、動物体計測等の用途に応用可能である.
著者
近山 隆 湯淺 太一 上田 和紀 田浦 健次朗 遠藤 敏夫 横山 大作 田浦 健次朗 遠藤 敏夫 横山 大作 馬谷 誠二
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

爆発的に増加する大量の情報を効率的に扱うソフトウェアの構成には、広域に分散配置した高度な並列性を持つ情報システムを柔軟に記述できるソフトウェアの枠組が基本技術として必要となる。このためのプログラミング言語やミドルウェアのシステムと、複雑なソフトウェアの正当性を検証するためのシステムを対象に研究を進め、具体的なシステムを提案、設計、実装し、その性能を検証した。代表的成果ソフトウェアは公開している。
著者
森末 道忠 上田 和宏 坂本 政祐
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.398-406, 1999-07-25
被引用文献数
5

非同期式ディジタル回路を実現するための新しい単一磁束量子(SFQ)の一線式論理回路を提案している. 従来の非同期式計算機回路では, アクノリッジ(acknowledge)信号やリクエスト(request)信号を用いるハンドシェイク(handshak)方式が一般に用いられているが, ここではその欠点を補う方式の回路を考案した. ここで用いる方式は論理"1"をSFQの正方向信号, 論理"0"を負方向信号に対応させた一線式の方式であり, これにより"0"の入力信号を明確認識して, 非同期でシステムを動作させることができる. このような方式でのディジタル回路として排他的論理和回路, 否定回路及びAND回路を提案し, シミュレーションにより動作の確認を行っている. 排他的論理和回路の例では, 動作遅延速度は13ps/ゲート, 消費電力は24nW, 動作マージンは±36%であることを示した.
著者
上田 和雄 山岡 熟
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.26, no.11, pp.464-466, 1956-03-05

In reference to the previous report, in this paper, we investigated the effet of "Arashi" to the chemical and physical properties of paddy field soil in Ando soil area of low yield. The results obtained were as follows : (1) "Arashi" seemed to change chemical and physical properties of the paddy soil in accordance with the kind of geological formation. (2) With the above treatment (Arashi), a large amount of humus in the Ando soil was changed into the rotted product, and true humic acid was decreased. This product seemed to raise the productive power of the field. (3) On the other hand, free iron oxide relatively decreased, the rotted product was decomposed, and hydrogen sulfide was developed; consequently an increase of rice-yield in this Ando soil was not necessarily expected.