著者
三尾 稔 杉本 良男 高田 峰夫 八木 祐子 外川 昌彦 森本 泉 小牧 幸代 押川 文子 高田 峰夫 八木 祐子 井坂 理穂 太田 信宏 外川 昌彦 森本 泉 小牧 幸代 中島 岳志 中谷 哲弥 池亀 彩 小磯 千尋 金谷 美和 中谷 純江 松尾 瑞穂
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

文化人類学とその関連分野の研究者が、南アジアのさまざまな規模の20都市でのべ50回以上のフィールド調査を実施し、91本の論文や27回の学会発表などでその結果を発表した。これまで不足していた南アジアの都市の民族誌の積み重ねは、将来の研究の推進の基礎となる。また、(1)南アジアの伝統的都市の形成には聖性やそれと密接に関係する王権が非常に重要な機能を果たしてきたこと、(2)伝統的な都市の性格が消費社会化のなかで消滅し、都市社会の伝統的な社会関係が変質していること、(3)これに対処するネイバーフッドの再構築のなかで再び宗教が大きな役割を果たしていること、などが明らかとなった。
著者
三尾 稔 八木 祐子 小牧 幸代 中島 岳志
出版者
国立民族学博物館
巻号頁・発行日
2003 (Released:2003-04-01)

1990年代以降インドの各都市では、新しい型のヒンドゥー祭礼が姿を現し、急速に人気を集めるという現象が見られる。新しい都市型祭礼の特徴は以下の通りである。即ち、1.地縁や血縁などの伝統的な社会関係によらず自発的意思に基づく個別の参加を基本とすること。2.祭礼を挙行する主体と祭礼の観客となる大衆とが明確に分離していること。3.挙行主体と観衆の分離により、祭礼のパフォーマンス性が明確となっていること。都市型祭礼の流行現象は、経済の急速な発展、都市の新中間層の成長と消費社会化、ヒンドゥー・ナショナリズムの隆盛など、現代インドの政治・社会状況が密接に関連すると推測される。この調査では、経済発展による社会変化とヒンドゥー・ナショナリズムの台頭が著しいインド北部および西部の諸都市を対象に、新しい祭礼の広がりとその社会的・政治的背景を人類学的な観点から探求した。さらに、村落部やムスリム社会の動向をも調査し、都市のヒンドゥー中産階層との比較も行った。その結果、1.地方都市にまで消費社会化の傾向が顕著になっていること。2.どの都市のヒンドゥー祭礼にもイベント的な要素が新しく姿を現していること。3.祭礼は新中間層の青年を中心により幅広い支持を集め、一層盛んになる傾向にあること。4.社会変化は村落部にも及び村落の伝統的な社会構造が衰退していることなどが確認された。一方、ムスリムの祭礼では、世界的なイスラーム潮流を背景に祝祭性やイベント性がむしろ抑えられる傾向が見られた。また都市型祭礼とナショナリズムとの関係は、都市によってその関連の強弱に差がみられた。これには、各都市の社会構成や政治状況が反映していると思われる。各都市の個別の成立事情や社会構成を考慮に入れながら、よりきめ細かくインドの都市社会とヒンドゥー・ナショナリズムの関係を精査・分析することが今後の課題となる。
著者
松浦 正孝 山室 信一 浜 由樹子 土屋 光芳 中島 岳志 高橋 正樹 宮城 大蔵 WOLFF David 大庭 三枝 吉澤 誠一郎 姜 東局 大賀 哲 酒井 哲哉 後藤 乾一 都丸 潤子 関根 政美 矢口 祐人 高原 明生 遠藤 乾 松本 佐保
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008 (Released:2008-04-01)

本研究は、アジア各地における多様なアジア主義のビジョンと構造を解明し相互比較すると共に、アジア主義ネットワークの生成過程を解明した。方法としては、国内外から選ばれた各地域の専門研究者と各事例を議論することで、アジア主義に共通の構造と地域それぞれに固有の特徴とを明らかにした。そうすることで、各地域におけるアジア主義を相対化して民族中心的なバイアスから解放し、アジアにおける共同体の可能性と条件、各民族・国家の共生の可能性を探ろうとした。
著者
中島 岳志
出版者
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
雑誌
アジア・アフリカ地域研究 (ISSN:13462466)
巻号頁・発行日
no.3, pp.186-223, 2003

The Hindu nationalist movement has been gaining momentum since the 1980s. Led by the Rashtriya Swayamsevak Sangh (RSS), the Hindu nationalist movement has produced various related organizations, such as the Bharatiya Janata Party (BJP) and the Vishwa Hindu Parishad (VHP). These organizations, known generically as Sangh Pariwar, have great infl uence in contemporary India. The BJP is presently the governing party, and the prime minister, A. B. Vajpayee, was a member of the RSS. This paper discusses the activities of Sewa Bharti, another Sangh Pariwar organization, in a slum area of New Delhi. Earlier studies have portrayed the Hindu nationalist movement phenomenon of the upper and middle classes. My research shows that this movement also quickly spread among the lower social strata. This paper shows the process by which the Hindu nationalist movement spread among the lower social strata.