著者
小島 諒介 佐藤 泰介
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.301-310, 2014-05-01 (Released:2014-04-04)
参考文献数
23

In this paper we propose a new plan recognition method from observations of incomplete action sequences by regarding them as prefixes in a probabilistic context-free grammar (PCFG). In previous work that uses a PCFG for plan recognition, the PCFG receives a sentence, i.e. an observation of complete action sequences to recognize the plan behind it. However, when we deal with real plan recognition problems such as the Web access log analysis, we often cannot have complete sequences of actions and the traditional PCFG approach is not applicable. To overcome this difficulty, we extend the probability computation of PCFGs to prefix probability computation though it requires an infinite sum of probabilities. We applied the proposed method to infer the intended goals of Web site visitors from the online and partial observations of their actions. Also we compared the performance of plan recognition from observations of initial sequences of visitors' actions with that from full observations.
著者
小島 和男
出版者
学習院大学
雑誌
研究年報 (ISSN:04331117)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.19-38, 2005
著者
植松 英穂 小島 智恵子 松岡 啓介
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究課題の目的は、(1)プラズマ・核融合分野における国際会議に関する基礎的年表とデータベースの作成、(2)資料に基づく核融合分野における国際交流の歴史調査、(3)研究者への史実補完のためのインタビューである。作成した国際会議に関する基礎的年表とデータベースは、自然科学研究機構核融合科学研究所や日本原子力研究開発機構、日本大学理工学部に所蔵された国際会議のプロシーディングスや歴史的文献資料をもとに作成した。年表やデータベースを作成する上で得られた基礎的データは、今後の核融合分野における国際交流の歴史研究で使用される。また、資料調査の中で核融合研究黎明期におけるいくつかの史実が判明したために、同調査結果を日本物理学会等で発表した。さらに、史実を補完する目的で核融合研究者へのインタビュー調査を実施した。現在、インタビュー記録のテープ起こしを行なっており、校正作業を行なったうえで文書記録として保存する予定である。
著者
八杉 昌宏 小島 啓史 小宮 常康 平石 拓 馬谷 誠二 湯淺 太一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.3, no.5, pp.1-17, 2010-12-10

Scheme処理系は真に末尾再帰的であることが要求されており,アクティブな末尾呼び出しの数に制限がない場合もサポートしなくてはならない.Clingerは真の末尾再帰の形式的定義の1つを空間効率の点から与えており,その定義に従えば,末尾呼び出しの最適化(末尾呼び出しをトランポリンなどによりジャンプに置き換えて実装する方法)だけでなく,BakerのCPS(継続渡しスタイル)変換を用いたC言語におけるSchemeの実装手法も,真に末尾再帰的と分類できる.Bakerの実装手法は,CPS変換された末尾呼び出しにおいて新たな継続を生成せず,C言語の実行スタックに対してもごみ集めを行うため,空間効率が良い.本論文では拡張C言語による真に末尾再帰的なSchemeインタプリタの実装手法を提案する.本手法はCPS変換を用いず,Cの実行スタックがあふれそうになれば,残りの計算に必要な"Frame"オブジェクトのみを含むリストとして表現された空間効率の良い一級継続を生成し,すぐさまその継続を呼び出すというアイディアに基づく.ごみ集めや継続のキャプチャにおいては,実行スタックに合法的にアクセスできる,つまりデータ構造や変数の値としてアクセスできるL-closureという言語機構を用いている.ベースとなるSchemeインタプリタは,Javaアプリケーション組み込み用LispドライバであるJAKLDをもとにC言語で再実装されたものとした.Implementations of Scheme are required to be properly tail-recursive and to support an unbounded number of active tail calls. Clinger proposed a formal definition of proper tail recursion based on space efficiency. The definition covers systematic tail call optimization, where every tail call is converted to a jump (with an optional trampoline), as well as Baker's implementation of Scheme in the C language with CPS (continuation-passing style) conversion. Baker's implementation is space-efficient, since no new continuation is created on a CPS-converted tail call and garbage is collected even on C's execution stack. We propose techniques to implement a properly tail-recursive Scheme interpreter in an extended C language. Our approach does not convert a program into CPS. The key idea is to avoid stack overflow by creating a space-efficient first-class continuation represented as a list containing only the "Frame" objects necessary for the rest of computation and immediately invoking the continuation. We use a language mechanism called "L-closures" to access the contents of the execution stack as values of legal data structures and variables for implementing garbage collection and capturing continuations. This research is based on a Scheme interpreter which is developed in the C language by referring to an existing Lisp driver called JAKLD that is intended to be embedded in Java applications.
著者
小島 恵美子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.410-415, 2011-10-01

日本医師会医学図書館は,国立情報学研究所の相互利用システム(NACSIS-ILL)における図書館間相互貸借(ILL)複写依頼の最多利用館の1つである。2007年度から2010年度のILL複写依頼を集計した結果,利用者におけるインターネットの普及が影響を与えていることが示されていた。オープン・アクセスの文献などインターネット上の文献利用が要因と考えられる複写件数の減少が認められる一方で,電子化,オープン・アクセス化されていない文献の申し込みが増加傾向にあった。利用者自身による入手が困難な文献情報を,複写サービスやILL複写依頼のなかで発見して提供することが,今後は重要になると考える。
著者
小島 弘道
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, 2004-03-30

現代の学校経営改革は戦後第3の改革と位置づけることができる.1956年に制定された地方教育行政法とそれに基づいて展開された各種の施策や指導によって形成された学校経営の秩序(「56年体制」)を変容ないしは転換したものとの認識である.そう言える根拠を見い出し,それを理論的に深める必要がある.他方,56年体制の変容どころか完成だとする理解もある.いずれにしても,学校経営の経営主体とマネジメントをめぐって展開されている議論である.さらに新しいタイプの公立学校の導入のための法的措置を平成15年中に行うことが閣議決定されている.この改革提言は学校経営改革がマネジメントの問題である以上にガバナンスの問題として定式化されてきていることを端的に示すものである.学校経営をガバナンスの問題として定式化することは,マネジメントの問題として定式化されてきた学校経営理論の文脈にどのようなインパクトもつものとなるのか.この問題は現在進行中の教育改革の意義を把握するうえで欠かすことの出来ないものであろう.我々は以上のことを学校のガバナンスとマネジメント問題としてとらえ,ガバナンスとマネジメントが56年体制と現代の改革ではどういうかたちをとっているか,またそれらのかたちの間の連続,非連続のかたちをどう描くかをテーマとしていきたいと考える.そのことを通して21世紀の学校ガバナンスとマネジメントの在り方をさぐっていきたい.
著者
長屋 幸助 小島 多香子 細谷 俊介 葛 徳梁 安藤 嘉則
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
Dynamics & Design Conference
巻号頁・発行日
vol.2004, pp."753-1"-"753-6", 2004-09-27

Changing diapers hurts prides of the patient, so that a panty type toilet that can be worn to the patient is of importance., in which feces and urine are washed automatically. One of the panty type toilets has been reported. In the report, however, the principle of the toilet was only discussed, and so it cannot be used in practice, because of lack of production process. In addition, since the clamp up pressure to the body was not controlled, it often gives pains to patients. The present article gives a method of producing the panty type toilet, and a new rotary type electromagnetic valve, and a method of pressure control is presented. To have cheaper toilet, this article also provides a device of detecting faces and urine by using a humidity sensor. Some demonstrations are performed for the toilet made in this experiment.
著者
吉川 高雄 小島 昭 大谷 杉郎 安田 榮一
出版者
THE CARBON SOCIETY OF JAPAN
雑誌
炭素 (ISSN:03715345)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.173, pp.148-153, 1996-07-30 (Released:2011-07-05)
参考文献数
28

In the paper, we prepared the carbon fibers/epoxy resin composites using modified carbon fibers by a new surface modification method named photo-oxygenation. Effects of the surface modification of carbon fibers on the properties of the composites and matrix resin have been studied through the estimation of color and dynamic viscoelastic properties of the composites. The obtained results are as follows.(1) Color and the dynamic viscoelastic properties of the composites change with carbon fibers' surface modified or not. So it is seen that the surface modification of reinforcing fibers changes not only the interphase but also the structure of matrix resin and its curing behavior.(2) The color properties and crosslinking density of the matrix resin are linearly related, so the color properties will be able to be applied for the quality control as curing estimation.
著者
湯浅(小島) 明子 亀井 正治 湯浅 勳
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.166, 2005 (Released:2005-12-08)

【目的】ニンジン葉は、根の部分に比べて栄養価が高く微量栄養素も豊富に含まれているのにもかかわらず、一般的に食用とされずに廃棄物として処理されている。ニンジン葉は、ルテオリンやアピゲニンなどのフラボノイドが配糖体の形で含まれており、これらのフラボノイドは、抗ガン作用やフリーラジカル捕捉能などの様々な生理作用を有することが報告されている。しかし、ニンジン葉の生理作用についての報告はほとんど見当たらない。そこで、本研究では、ニンジン葉の抗ガン作用について検討した。【方法】ガン細胞としてエールリッヒ腹水ガン細胞を用いた。ニンジン葉の乾燥粉末を有機溶媒(エタノール、クロロホルム、酢酸エチル、ブタノール)で分画し、凍結乾燥したものを実験に供した。細胞増殖能、細胞生存率および細胞周期を測定した。【結果】ガン細胞の増殖は、ニンジン葉の各抽出画分を添加することによって時間および濃度依存的に抑制された。細胞生存率に対する各抽出画分の影響を調べたところ、クロロホルム抽出画分は細胞生存率を時間および濃度依存的に抑制した。また、酢酸エチル抽出画分は細胞生存率を時間依存的に低下した。しかし、ブタノール抽出画分における細胞生存率は全く変化しなかった。さらに、これらの抽出画分の細胞周期におよぼす影響を調べたところ、ニンジン葉の各抽出画分は細胞周期をG2/M期(細胞分裂準備期/分裂期)で停止させた。【結論】ニンジン葉抽出物はガン細胞の増殖抑制効果を有することが認められた。そのメカニズムとして、細胞周期のG2/M期の停止が誘導されたことから、ニンジン葉抽出物は細胞分裂を阻止することによってガン細胞の増殖を抑制することが示唆された。
著者
小島 朋子 石倉 作紀 椎木 孝道 齊藤 和快
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第24回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.P060, 2008 (Released:2008-12-09)

【はじめに】反張膝は膝前十字靭帯(以下ACL)損傷の危険因子の一つと報告されている。臨床経験上、反張膝例では膝伸展時の内側広筋の収縮が不十分であることが多数見られ、術後のリハビリ経過に難渋することがある。当院では、膝前十字靱帯再建術(以下ACLR)後膝蓋骨の上方移動を伴う内側広筋の収縮を重要視したsettingを積極的に指導している。今回、反張膝を呈するACLR例において、術後のリハビリ経過に難渋した例と、その経験をふまえて積極的なアプローチを行い順調な経過を経た症例を経験したので、考察を交えて報告する。なお対象症例の患者様に十分説明し同意を得た。【症例紹介および経過】<症例1>17歳女性。左ACL損傷・内側半月板損傷。バスケットボール試合中に非接触にて受傷。術前より反張膝(伸展15°)があり、settingが不十分であった。受傷後3ヵ月後ACLR施行した。術後10日の時点で当院setting評価基準setting2(収縮はあるが膝蓋骨の上方移動を伴わない)であった。内側広筋の収縮が不十分で立位・歩行時に膝の伸展は得られず、膝屈曲位にて日常動作となるため、徐々に伸展制限が出現した。また、膝蓋骨の可動性も低下し、anterior knee painを生じてしまった。術後13週でsettig4(抵抗に抗して膝蓋骨を上方移動することができるが最大抵抗には抗せない)となり、伸展は0°、疼痛・立位・歩行も改善しjoggingを開始したが、以降のPTプログラムに遅れがみられた。<症例2>16歳女性。左ACL損傷・内側半月板損傷。バスケットボール試合中に非接触にて受傷。術前より反張膝(伸展10°)があり、settingが不十分であった。受傷後2ヵ月後ACLR施行した。術後、内側広筋に対し、早期から積極的にアプローチを行った。その際、反張膝にならないよう膝関節0°ポジションで膝蓋骨を上方へ引き上げることを目的としたsettingを指導し、筋収縮を学習させた。同時に反対側の反張膝に対しても同様のアプローチを行った。術後8週までを重視し、settingの獲得を行った。術後9週でjoggingを開始、以降のPTプログラムに遅れはない。【考察】今回経験した反張膝のACL損傷例は両者とも術前からsettingにおける内側広筋の収縮が不良であったが、術後のアプローチによって術後経過に差が生じた。当院では術後、setting指導を重視している。膝伸展域での内側広筋の収縮獲得は立位・歩行時の膝の安定性につながり、その後のjogging・運動時の動作の安定性にも重要であると考える。したがって、術前から内側広筋の収縮が不十分である反張膝例では早期に確実なsettingの獲得が望まれる。反張膝例では術後膝過伸展位で獲得することが多いが、正しい肢位でのsettingを指導し、学習させることで、術後の理学療法を良好に進めることができるのではないかと考える。
著者
坂手 勇次 小島 菜穂子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.6_43-6_50, 2016-03-31 (Released:2016-05-30)
参考文献数
15

本研究では,日本の伝統的な撥水・防水加工和紙素材を再現し,それを応用した2種類のサンプルを制作した。その対象を,特殊な装飾品や伝統工芸品ではなく, 普段の生活のなかの実用品とすることで, 廃れつつある日本古来の紙文化を再認識することを狙いとした。現代ではあまり利用されていないが,昔は撥水, 防水加工を施した和紙が多く使われていたことに着目し, 食器や雨具などの水に関わる日用品を想定した和紙素材の再現を行った。具体的には、まず、漆,荏油(えのゆ), カキ渋などの伝統工法を試し, 次に、最新工法の液体ガラスコーティングを用いて, 和紙の撥水,防水加工の可能性について,実際の試作による検討を行った。最後に, この試作した撥水・防水加工を施した和紙素材を用いてカップ(食器)と合羽(雨具)を制作した。