著者
寺田 安孝 山本 太郎 川上 昭吾
出版者
愛知教育大学教育実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センタ-紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
no.10, pp.85-90, 2007-02

子ども達の理科に関する興味関心や学習意欲の向上が求められるなか,地域のボランティアや博物館によって行われる科学イベントなどのインフォーマル・エデュケーションによる科学技術理解増進活動が重視されている。理科教育の振興におけるインフォーマル・エデュケーションの効果と課題について,地域・学校・博物館との連携による理科実験教室の実践を通じて検討した。その結果,インフォーマル・エデュケーションとしての理科実験教室は子ども達の理科に関する興味関心を高める効果があり,発展的な学習活動の場として有効であることが示された。また社会教育機関としての博物館の価値を啓発する機会にもなった。一方,実施体制の改善及び学校と博物館の負担に見合うメリットの在り方について課題があった。
著者
山本太郎著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
2011
著者
山本 太郎
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集
巻号頁・発行日
vol.28, 2015

日本近海で発生する多くの台風は,北海道に接近するまでに勢力が衰えたり進路がそれたりするため北海道では本州ほど台風被害は多くないが,近年H15年日高豪雨やH18年豪雨など台風による大雨被害が発生し,さらに道東方面の河川で台風が主要因の洪水が増加している状況もある.これらを踏まえこれまで北海道に接近または到達した台風の特徴として経路と降雨分布の傾向を調べた. 1961年以降2014年までの54年間に発生した台風について,北海道に接近した台風を抽出し接近するまでのルートと中心気圧の変化の傾向を整理した.北海道の接近した台風のうちほぼ6割の台風が日本海ルートで接近し,残りが本州縦断ルート,太平洋ルートから接近している.北海道に接近した台風のうち中心が北緯30度を気圧980hPa以下で越えた台風の北緯40度を越えたときの中心気圧を整理すると,1961年以降54年間の平均でみれば,北緯40度を越えた時の中心気圧は日本海ルートでは986hPaに対して太平洋ルートでは981hPaと低く,太平洋ルートで北海道に接近する台風は接近する台風の割合は少ないが中心気圧が低いままで接近することが多いことが示された. 北海道に接近した台風について北海道の通過コースを区分し,そのうち1991年以降に北海道に接近した台風から北緯40度を中心気圧980hPa以下で越えた台風を抽出し,アメダス降雨量を整理した.日本海寄りのコースを通過した台風では,函館や苫小牧,稚内など道南・道央・道北で降雨量が多いが,雨量としては80mm程度でそれほど多くなく50mmにも達しない程度の場合も多い.これに対して主に太平洋寄りのコースを通過した台風では帯広や釧路,北見など道東で総雨量100mmを超えることも複数回発生しており,近年北海道を通過した台風では道東が主に影響を受けていることがわかった.
著者
山本 太郎 関 良明 高橋 克巳
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013-GN-88, no.11, pp.1-8, 2013-05-09

我々は,情報工学と社会科学の学際的アプローチにより,インターネットを利用する際の 「安心」 に関する研究を行っている.その一環として,不安を制御することによる安心の獲得を実現するための現実的なソリューションを検討するにあたり,23 種類の実在ネットワークサービスの各利用者を対象として,各サービスにおける不安に関する Web アンケート調査を 2011 年に実施した.本論文では,そのうち画像共有サイト 2 種について,それぞれ不安を感じるサービス利用者 89 名および 100 名が,どのような不安を,どのような理由で感じ,どのような解決策を望んでいるのか等について,調査結果を提示するとともに,得られた知見と考察について言及する.
著者
山本 太郎
出版者
岡山大学大学院文化科学研究科
雑誌
岡山大学大学院文化科学研究科紀要
巻号頁・発行日
no.17, pp.117-138, 2004-02

筆者は、倉敷代官役所管下幕府領の重層的・多元的・流動的な地域社会構造を全体的かつ立体的にとらえることを課題にしてきた。そのため、前稿では、地域社会形成の重要な要素であり、その内側から社会構造の性格に影響を与える存在である豪商のひとつとして備中国窪屋群倉敷村の大橋家を取り上げ、その経営内容のいくつかの側面を分析した。本稿では、次の段階として、大橋家と地域社会との関係を実態的に究明することを課題とする。備中幕府領の陣屋所在地で中心的な村である倉敷村の場合、新禄古禄騒動を経て文政11年(1828)に、はじめて新興の豪農商が村役人に就任した。地主小作関係・金融関係などの経済的基礎のうえに、文政11年から、新興の豪農商が行政運営主体の中に入っていったのである。そうした実体の中で、大橋家と地域社会とのかかわりは、いかに変容していったか。具体的には、まず大橋家の政治的地位の上昇過程と地主経営の実体を解明するために、村方騒動と小作騒動への関与を検証する。次いで、幕藩領主とのかかわりの一側面として、経済的援助の実態を検証する。さらに、村内の困窮者への対応の一側面として、救恤活動への参画を検討する。そのうえで、大橋家の発展過程を、政治的地位と経営の両方を視野に入れながら地域社会の中に位置づけてみたい。
著者
山本 太郎
出版者
美術出版社
雑誌
美術手帖 (ISSN:02872218)
巻号頁・発行日
no.231, pp.103-109, 1964-01
著者
山本 太郎 千葉 直子 間形 文彦 高橋 克巳 関谷 直也 中村 功 小笠原 盛浩 橋元 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.231, pp.25-30, 2010-10-08
被引用文献数
4

我々は,インターネットにおける安心の研究の一環として,東京23区在住者500名を対象として,インターネット利用時の不安をテーマとした,訪問留置方式により質問紙調査を実施した.本論文では,その調査及び我々の研究の概要を述べるとともに,調査結果から得られたCGM利用者と非利用者の傾向の違いについて述べる.一例を挙げると,CGM利用者であるかどうかと個人情報書き込み等の不安の大きさとの間に有意な相関が見られ,CGM非利用者の方がより強く不安を感じていることが判明した.
著者
佐藤 亮太 廣田 啓一 山本 太郎 谷本 茂明 塩野入 理 金井 敦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.140, pp.87-94, 2007-07-12

インターネット社会における匿名性に関する問題の一解決策として,我々は分散アイデンティティエスクロー(DECIDE : DECentralized IDentity Escrow)を提案している.DECIDEは,ユーザの匿名性を担保する管理者が複数存在する仕組みで,一定数以上の管理者が合意するとユーザの匿名性がユーザ間や管理者に対して剥奪される特徴をもつ.本稿では,この仕組みの適用先として,匿名性に由来する誹謗中傷などの問題が多発している電子掲示板に着目し,掲示板上でのユーザの振る舞いについてモデル化を行い,シミュレーション実験やその検証,補足をする被験者実験の結果を示すことで,インターネット社会における匿名のあり方についての基礎的な検討を行う.
著者
北山 加一郎 山本 太郎
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.39, no.446, pp.430-436, 1927-03-31
著者
千田 浩司 五十嵐 大 柴田 賢介 山本 太郎 高橋 克巳
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1993-2008, 2011-06-15

入力データや演算ロジックを秘匿しつつ各種情報処理を可能とする技術の実現可能性が1982年にYaoによって提起されたが,実用上は非現実的な処理時間を要するためもっぱら理論研究のみにとどまっていた.しかしながら近年では,アルゴリズム改良や計算・通信環境の急速な発達に加え,医療分野やサービス分野等での個人のプライバシに関わる情報の安全な活用や,クラウドコンピューティングにおける機密情報保護等の社会的ニーズの高まりを背景に,当該技術に対する実装報告や実用化の動きも見られるようになった.本論文では,当該技術のうち特に情報処理の種別を限定せず汎用的に適用可能な秘匿回路計算(Secure Circuit Evaluation)技術に着目し,従来のアプローチを概観した後,より効率的に処理可能,かつ運用上の利点が見込める委託型2パーティ秘匿回路計算を提案する.また実装により提案方式のパフォーマンスを明らかにするとともに,実用上の価値や課題を探るため実証実験を行った結果について報告する.さらに,個人のプライバシに関わる情報の安全な活用や,クラウドコンピューティングにおける機密情報保護の実現に向け,技術的視点から考察する.A cryptographic technology concept that achieves various information processing keeping input data and/or an operation logic secret was proposed by Yao in 1982; however, it has entirely been stayed only in the theory research due to a heavy processing time. Recently, however, social needs for utilizing personal information safely in the fields of medicine and services etc. and for the cloud computing security are increasing with rapid development of ICT (information and communication technology) environments. In this paper, we focus on secure circuit evaluation as a solution for the Yao's concept and propose a delegation-based 2-party secure circuit evaluation. Moreover, we report on an empirical result of the proposed scheme to clarify the performance and to consider the potentiality on practical use, in particular, for safe uses of personal information and cloud computing security.
著者
久松 正和 森賀 邦広 山本 太郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.207-208, 1997-09-24

近年のPCの急激なパフォーマンスの向上により、ユーザがクライアントとして用いてきたマシンをサーバーとしても利用できるようになっている。我々は、このようなホモジニアスな環境を想定して、エンドユーザーがホームページのように手軽に立ちあげられる仮想空間を作成し、他ユーザーの仮想空間と相互に行き来できる共同仮想空間の実現を、目指している。エンドユーザが独自に作成する仮想空間は、膨大なコンテンツを擁するわけではないため、他の仮想空間と連結可能になることは大きな意味を持つ。現状実現されている仮想空間でも、URLでVRMLファイルを指定し、次々に空間を提示できる。しかし、アバタやオブジェクトを持って他空間との間を行き来する事はできない。また、大規模サーバーによるマッピングによって、仮想空間の連結をサポートするものもあるが、独自に作成されたものを任意に連結するには至らない。そのため、ユーザーが空間をまたがって協調作業する環境には不十分であると考えられる。
著者
山本 太郎
出版者
太平洋学会
雑誌
太平洋学会学会誌 (ISSN:03874745)
巻号頁・発行日
no.41, 1989-01