著者
山本 太郎 寺西 裕一 梅本 佳宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.102, pp.19-24, 2000-11-09
被引用文献数
8

本稿では,電子的に保存された医療情報を広域ネットワーク上で安全に流通させるための一手法として,我々が研究開発してきたXMLコンテンツ流通管理システム'iSquare'を用いた医療情報システムの実現方法を示す.iSquareを医療情報システムに適用させるために,(1)汎用的条件に応じた開示制御を実現するための,拡張XPath記法を用いたコンテンツ利用制約管理機構,(2)緊急時のルールを優先させるための,優先度を考慮したポリシー制御機構,(3)医師等の属性を証明するための属性認証機構の拡張を行っている.これらの拡張により,柔軟な開示条件設定のもと,信頼できる利用者に対してのみ開示制御を行う医療情報システムの実現が可能となった.This paper describes an implementation of the safe, distributed medical information system on our XML content sharing system, 'iSquare'. To apply iSquare to medical information system, we extended iSqure as follows: (1) the usage restriction management system using extended XPath notation for an access control which allows multi-purpose conditions, (2) the policy management mechanism which gives priority to emergency rules (3) the attribute authentication mechanism to certificate the personal attribute like 'doctor'. These extensions enable iSquare to be a platform for a reliable, distributed medical information system which has flexible access control.
著者
山本 太郎
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.1467-1480, 1928-07-31

Wie schon bekannt, spielen verschiedene Blutdrüsen, insbesondere die Hypophyse und die Schilddrüse, beim Wasserwechsel eine wesentliche Rolle, während die Frage, wie sich die Keimdrüsen, die mit jenen Organen in innigem Zusammenhang stehen, beim Wasserwechsel verhalten, noch nicht sicher aufgeklärt worden ist. Männlichen Kaninchen unter I Jahr. zu verschiedenen Zeiten nach der Kastration, hat also der Verfasser 40cm 0.9%iger Kocosalzlösung pro Kg Körpergewicht in die Ohrvene der einen Seite eingespritzt und hat dann dass Blut in gewissen Zeitabständen aus der Ohrvene der anderen Seite entnommen, um den Hb-Gehalt, die Zahl der roten Blutkörperchen, den Chlorgehalt, das Serumeiweiss und den Blutzucker zu bestimmen. Von der ersten Woche nach der Kastration an kam die Retention des Wassers und des Chlors im Blute allmählich zum Vorschein, und erreichte in der dritten Woche den Höhepunkt, um dann nach und nach abzuklingen. Sie liess sich, wenn auch nur geringfügig, doch durch "Spermatin", d. h. ein Hodenpräparat, erleichtern. Wir können aber die Veränderungen des Wasser- und Chlorwechsels nach der Kastration nicht sofort direkt auf den Ausfall der Keimdrüsenfunktion zurückführen, da wir noch nicht klar genng beurteilen können, ob und wie die Korrelationsstörungen zwischen den verschiedenen inneresekretorischen Drüsen daran teilhaben.
著者
山本 太郎
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山醫學會雜誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.1467-1480, 1928
被引用文献数
1

Wie schon bekannt, spielen verschiedene Blutdrüsen, insbesondere die Hypophyse und die Schilddrüse, beim Wasserwechsel eine wesentliche Rolle, während die Frage, wie sich die Keimdrüsen, die mit jenen Organen in innigem Zusammenhang stehen, beim Wasserwechsel verhalten, noch nicht sicher aufgeklärt worden ist. Männlichen Kaninchen unter I Jahr. zu verschiedenen Zeiten nach der Kastration, hat also der Verfasser 40cm 0.9%iger Kocosalzlösung pro Kg Körpergewicht in die Ohrvene der einen Seite eingespritzt und hat dann dass Blut in gewissen Zeitabständen aus der Ohrvene der anderen Seite entnommen, um den Hb-Gehalt, die Zahl der roten Blutkörperchen, den Chlorgehalt, das Serumeiweiss und den Blutzucker zu bestimmen. Von der ersten Woche nach der Kastration an kam die Retention des Wassers und des Chlors im Blute allmählich zum Vorschein, und erreichte in der dritten Woche den Höhepunkt, um dann nach und nach abzuklingen. Sie liess sich, wenn auch nur geringfügig, doch durch "Spermatin", d. h. ein Hodenpräparat, erleichtern. Wir können aber die Veränderungen des Wasser- und Chlorwechsels nach der Kastration nicht sofort direkt auf den Ausfall der Keimdrüsenfunktion zurückführen, da wir noch nicht klar genng beurteilen können, ob und wie die Korrelationsstörungen zwischen den verschiedenen inneresekretorischen Drüsen daran teilhaben.
著者
小堀 栄子 前田 祐子 山本 太郎
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.707-717, 2017 (Released:2018-01-05)
参考文献数
55

目的 日本在住外国人の死亡率を日本人と比較し,その特徴と傾向を明らかにする。また,日本在住外国人の健康に関する研究の意義と今後の方向性について考察する。方法 対象は日本在住外国人とした。データ(2010年)は政府統計から入手した。外国人の実際の人口により近いと考えられる法務省の登録外国人統計による外国人登録者数を用いた死亡率を新たに算出し,外国人の死亡率と日本人の死亡率を比較した。結果 死亡総数の年齢調整死亡率(人口10万対)は男性571.5,女性316.1で,日本人の値を1としたときの率比は男性1.1,女性1.0であり,日本人とほぼ同等の年齢調整死亡率であった。しかし,年齢階級別の率比は,20-34歳で0.3-0.5,35-59歳で0.6-1.0,60歳以上で1.0-1.4と,年齢階級とともに上昇していた。一般的に外国人は日本人より多くの面で不利な状況にあると思われるが,若年層から中年層の死亡率は日本人より低く,高年層では日本人より高くなっていた。同様の傾向は,主要死因別死亡率でもみられたが,不慮の事故,自殺による死亡率は中年層でも日本人より死亡率が高かった。また,高年層では主要死因別死亡率が全般的に日本人より高い中で,とくに自殺による死亡率が高かった。結論 本研究結果は,若年層および中年層の外国人は日本人より健康であり,日本でもヘルシー・マイグラント効果が存在する可能性を示している。しかし,その効果はその国での在住期間が長いと減少・収束するという報告があり,若年・中年層でみられた低い死亡率は,何もしなければやがて上昇に転じ,日本人のそれを上回ることも考えられる。死因別にみれば,中年層では外因死(不慮の事故,自殺)による死亡率が高く,また,高年層ではヘルシー・マイグラント効果の減少や収束にとどまらない高い死亡率の死因が多く,中でも自殺による死亡率はとくに高く,いずれも留意されるべきである。死亡率の算出値には,過小評価や過大評価の影響がまだ残されている。しかし,その影響の程度は小さく,算出値の妥当性が公表値のそれに比べて劣るとの根拠として十分ではない。ヘルシー・マイグラント効果に関するさらなる研究は,日本在住外国人の現在と将来の健康課題の解明とその対策に有用であると思われる。
著者
山本 太郎
出版者
創出版
雑誌
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.94-97, 2014-01
著者
山本 太郎 飯島 渉 小堀 栄子 橋爪 真弘 蔡 国喜 夏 品蒼
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

中国における効果的エイズ対策を行うことを目的として研究を行ってきた。研究の過程で、多くのHIV感染者に治療の遅れが見られることが明らかになった。その主たる原因は、受診の遅れであり、早期の受診が、治療効果の向上につながることを報告した。早期の受診には、感染者のHIV感染に対する正確な知識が欠かせないこともわかった。早期治療は、感染予防にもつながるものであり、さらなる啓発が求められる。一方健康教育においてピア教育が健康に対する行動変容に重要な役割を演じることもわかった。したがって、ピアの役割を組み込んだ対策が求められる。
著者
山本 太郎 植田 広樹 高橋 克巳 小笠原 盛浩 関谷 直也 小室 広佐子 中村 功 橋元 良明
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2012-GN-84, no.17, pp.1-8, 2012-05-10

我々は,インターネット利用に際する「安心」と「不安」に関する研究の一環として,9ヵ国の出身者を対象としたインターネット利用時の不安に関するグループインタビューを実施した.このインタビューは,日本を含む10ヵ国を対象とした同様の趣旨の国際電話調査結果の有用性の検討並びに各国の文化的・社会的背景を調査するために実施したものである.本稿は,日本との比較を交えつつ,前記グループインタビューの米国事例を報告するとともに,その結果により国際電話調査結果に対する考察を行うものである.
著者
山本 太郎
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集 水文・水資源学会2015年度研究発表会
巻号頁・発行日
pp.100061, 2015 (Released:2015-12-01)

日本近海で発生する多くの台風は,北海道に接近するまでに勢力が衰えたり進路がそれたりするため北海道では本州ほど台風被害は多くないが,近年H15年日高豪雨やH18年豪雨など台風による大雨被害が発生し,さらに道東方面の河川で台風が主要因の洪水が増加している状況もある.これらを踏まえこれまで北海道に接近または到達した台風の特徴として経路と降雨分布の傾向を調べた. 1961年以降2014年までの54年間に発生した台風について,北海道に接近した台風を抽出し接近するまでのルートと中心気圧の変化の傾向を整理した.北海道の接近した台風のうちほぼ6割の台風が日本海ルートで接近し,残りが本州縦断ルート,太平洋ルートから接近している.北海道に接近した台風のうち中心が北緯30度を気圧980hPa以下で越えた台風の北緯40度を越えたときの中心気圧を整理すると,1961年以降54年間の平均でみれば,北緯40度を越えた時の中心気圧は日本海ルートでは986hPaに対して太平洋ルートでは981hPaと低く,太平洋ルートで北海道に接近する台風は接近する台風の割合は少ないが中心気圧が低いままで接近することが多いことが示された. 北海道に接近した台風について北海道の通過コースを区分し,そのうち1991年以降に北海道に接近した台風から北緯40度を中心気圧980hPa以下で越えた台風を抽出し,アメダス降雨量を整理した.日本海寄りのコースを通過した台風では,函館や苫小牧,稚内など道南・道央・道北で降雨量が多いが,雨量としては80mm程度でそれほど多くなく50mmにも達しない程度の場合も多い.これに対して主に太平洋寄りのコースを通過した台風では帯広や釧路,北見など道東で総雨量100mmを超えることも複数回発生しており,近年北海道を通過した台風では道東が主に影響を受けていることがわかった.
著者
角丸 歩 山本 太郎 井上 健
出版者
関西学院大学
雑誌
臨床教育心理学研究
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.69-76, 2005-03-25

青年期における自殺や自傷行為についての現状を知ることは,大学生のメンタルヘルスを考えていく上で,重要な意味をなすと考えられる。そこで,本論文では大学生242名を対象とし行動化のみられやすいボーダーライン傾向と自己同一性確立の観点から,どのような学生が死を考えたことがあるのか,また自傷経験があるのかを,大学生における自殺と自傷行為についての認識を併せて報告するとともに,検討,考察した。今回の意識調査では,30.6%の学生が死のうと思ったことがあり,14.9%が自傷しようと考えたことがあると答えた。また,それらの考えは,いじめや家族の問題など,人間関係における悩みを持ったときに多く見られることがわかった。そして,自己肯定意識尺度からは,このような考えを持つ学生に,閉鎖的で人間不信の傾向があり,他人の目を気にしてしまうことで対人緊張が生まれ,自己表明も苦手でコミュニケーションが上手くできない傾向があることや,ありのままの自分を受け入れられず,自分のしたいことや在り方を見つけられていないと感じている傾向があること,それらによる充実感の低さがみられた。この状態は,自己同一性拡散の状態にあると考えられ,青年期にあたる大学生において,自己同一性拡散の状態にある学生には,ボーダーライン傾向を高く有している可能性があり,ボーダーライン傾向の高い学生の中でも,抑うつ気分優位型の者には死のうと思ったことのある傾向が強いこと,自己脆弱性優位型の者には自傷しよう,または自傷した経験がある可能性の高い,ことが考えられた。現代の大学生にとって自傷行為は,自己破壊行動の中でも自殺よりも身近に存在し,多くの学生が直面しうる問題であると考えられる。死ぬことや自傷を考えたことのある学生が約3割存在する事実,そして青年期にある大学生が自己同一性の確立と拡散の発達課題の段階にあることを考慮するならば,今後,大学生のメンタルヘルスをしていく上で自殺や自傷行為に関する問題はさらに研究を重ねていく必要性があるように思われる。
著者
山本 太郎 千葉 直子 植田 広樹 高橋 克巳 平田 真一 小笠原 盛浩 関谷 直也 中村 功 橋元 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.124, pp.41-47, 2011-07-05

我々はインターネットの利用における安心について研究を行っている.初期グループインタビューの結果により,我々は「安心」そのものではなく,より認識し易い「不安」にまずは着目することとし,不安発生モデル仮説を立てた上で,東京都における訪問留置方式による質問紙調査,10ヵ国における国際電話比較調査,在日外国人グループインタビューを実施してきた.また,具体的なネットサービスに関するWebアンケート調査についても実施・分析中である.本論文では,これまでの取り組みのまとめとして,それらの概要について紹介する.
著者
足立 明 山本 太郎 大木 昌 加藤 剛 内山田 康
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究の目的は、アジア諸社会において行われてきた公衆衛生に関わる社会開発の客観的・実態的把握に加え、政治的、社会文化的に構成され演出されてきた「清潔さ」「衛生」「健康」の関する語りやイメージを把握し、人々の社会開発をめぐる生活世界を解明することであった。そして、複数の社会での比較研究を通して、「開発現象」の共通性と個別性を明らかにすることを目指した。具体的には、(1)スリランカ、インド、インドネシアにおける公衆衛生プロジェクトの事例研究と、それに付随する様々な「開発現象」の学際的資料の収集、(2)開発言説を軸にした公衆衛生をめぐる新しい開発研究における枠組みの構築の2点であった。その結果、この3年間収集してきた資料は保健衛生に関わる開発プロジェクト、特に村落給水計画事業に関わるものであった。また、それと相前後して、調査のとりまとめに向けた理論的枠組みの再検討(アクター・ネットワーク論、サバルタン研究論)と、このような医療衛生研究の背景となる社会史的な資料の検討も行った。また、オランダに所蔵してあるインドネシアの医療史関係の資料も収集し分析した。ただし、とりまとめの研究成果報告書には、時間の関係で、村落給水事業の分析を十分に行うことは出来なかった。今後、村落給水計画に関する資料の整理を行い、開発言説と公衆衛生との関わりを論じていきたい。
著者
山本 太郎 市川 辰樹 片峰 茂 矢野 公士
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、G型肝炎ウイルスの二重感染が成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-1)の母子感染に与える影響と同時に、HTLV-1感染症の自然史を明らかにすることも同時に目指している。G型肝炎ウイルスに対し、RT-PCRでの検出系を確立した。また、日本に存在するHTLV-1には、二つのサブグループ(日本型と大陸横断型)があり、南北に行くにしたがい、日本型が優勢になること、分岐は、おそらく日本以外の場所で起こったこと、HTLV-1が日本に持ち込まれた年代が約2万年から4万年前であることなどが示唆される結果を得た。
著者
山本 太郎 関良 明 高橋 克巳
雑誌
研究報告コンシューマ・デバイス&システム(CDS)
巻号頁・発行日
vol.2012-CDS-5, no.19, pp.1-8, 2012-10-10

我々は,情報工学と社会科学の学際的アプローチにより,インターネットを利用する際の 「安心」 に関する研究を行っている.その一環として,不安を制御することによる安心の獲得を実現するための現実的なソリューションを検討するにあたり, 23 種類の実在ネットワークサービスの各利用者を対象として,各サービスにおける不安に関する Web アンケート調査を 2011 年に実施した.本論文では,そのうちソーシャルゲームサイト・複数参加型オンラインゲーム各 2 種について,それぞれ不安を感じるサービス利用者各 78~120 名が,どのような不安を,どのような理由で感じ,どのような解決策を望んでいるのか等について,調査結果を提示するとともに,得られた知見と考察について言及する.