著者
山田 雅敏 佐々木 多恵 三井 一希 小豆川 裕子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.4Yin213, 2022 (Released:2022-07-11)

クオリティの高い映像を制作する場合には,ハイエンドなパソコンやアプリケーションを利用する必要があるため,実践者は映像制作のコツを獲得することが必要となる.そこで本研究は,映像制作のスキル習得を目指す学習者の言語報告に注目し,そのコツの獲得に関する認知プロセスを検討することを目的とする.方法として,パソコンによる映像編集の経験がないノービスの大学生4名が,研究協力者として参加し, MacBook ProとFinal Cut Proを使って約2か月間の映像制作を行った.学習者に対して,映像制作の実践後,言語報告するように教示した.学習者の映像制作の熟達度合の評価として,自己評価の経時的変化を検討した.言語報告を分析した結果,「疑問・エラー」「理解・意識」「コツの獲得」「その他」の4つの大区分と、8つの小区分に分類された.考察から、映像制作に対する共通する認知プロセスとして、映像編集に関する疑問・エラーを繰り返しながら,それらの知識を習得し,コツを獲得していくことが示された.また,ノービスが映像制作を行う上で,他者の評価を意識し過ぎることが,コツの獲得に影響する可能性が示唆された.
著者
山田 雅之 栗林 賢 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第26回 (2012)
巻号頁・発行日
pp.1O1OS66, 2012 (Released:2018-07-30)

スポーツフィッシングにおいて,勝敗の行方を左右する大きな要因の一つにポイント移動が挙げられる.ポイント移動は「なぜ移動するのか?どこへ移動するのか?」といった問題に対し,状況を総合的に考慮し決断される.このような過程は暗黙的であり,その決断は極めて身体的な感覚によってなされている.本研究では,元プロの湖上での振る舞いを記録し,身体知獲得を支援するツールのデザインを実施した.
著者
白崎 将瑛 山田 雅輝 佐藤 力郎 柳沼 薫 熊倉 正昭 玉木 佳男
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.240-245, 1979
被引用文献数
1 7

A series of field trapping of males of the peach fruit moths was conducted with synthetic pheromonal compounds, (<i>Z</i>)-7-eicosen-11-one (compound A) and (<i>Z</i>)-7-nonadecen-11-one (compound B), in apple and peach orchards in Aomori and Fukushima Prefectures. Polyethylene capsule and polyethylene cap were better than two different rubber septa as dispensers of synthetic pheromonal compounds A and B (20: 1 ratio) at the level of 0.1 to 0.3mg per dispenser, though no difference was observed at the level of 1.0 to 3.0mg per dispenser. Trap catch of male moths increased as the amount increases from 0.1 to 3.0mg per dispenser. Synergistic effect of compound B on trap catch was not observed, and compound A alone was enough as a bait for male peach fruit moths. Additions of (<i>E</i>)-isomers of compounds A and B, and (<i>Z</i>)-and (<i>E</i>)-7-alken-11-ones of carbon number 17, 18, 21, and 23 at the level upto 10% of 20: 1 mixture of compounds A and B showed no effect on the attractiveness.
著者
山田 雅章
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電氣學會雜誌 (ISSN:00202878)
巻号頁・発行日
vol.112, no.11, pp.885-893, 1992-11-20
参考文献数
4
著者
坊木 佳人 山田 雅英 北小路 学
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.241-247, 2006
被引用文献数
1

生薬の抽出残渣に含まれている澱粉の有用性を評価するため,澱粉の物理化学的な諸特性を調べた.生薬は収穫時期あるいは栽培地の異なるものを用いた.澱粉(S)は,<i>Pinellia ternata</i> (Thunb.) Breitenbachの塊茎,ハンゲ(PT),<i>Alisma orientale</i> Juzepczukの塊茎,タクシャ(AO),<i>Coix lacryma-jobi</i> Linn&eacute; var. <i>ma-yuen</i> Stapfの種子,ヨクイニン(CL)から調製した.PT,AO,CLの粉末生薬には,澱粉が41.1-77.5,12.5-40.5,1.5-5.8%含まれていた(Table 1).S-PT,S-AO,S-CLの平均粒子径は8.2&plusmn;0.2-16.0&plusmn;0.4,6.1&plusmn;0.2,11.5&plusmn;0.4-13.5&plusmn;0.4 &mu;mであった(Fig. 1).S-PT,S-AO,S-CLの結晶型はC<small>A</small>型であった(Fig. 3).S-PT,S-AO,S-CLそれぞれの燐含量は62-330,93-110,75-210 &mu;g/g,カルシウム含量は320-530,48-260,18-33 &mu;g/gであった(Table 2).S-PT-1,S-AO-2,S-CL-2の吸熱曲線は67.3-85.0,58.9-84.2,59.2-81.0&deg;Cの範囲内に観察され,エンタルピーはそれぞれ3.4&plusmn;0.3,4.2&plusmn;0.0,4.5&plusmn;0.2 J/gであった(Table 3).これらの澱粉は低エネルギー糊化デンプンとしての利用が期待できる.生澱粉S-PT,S-AO,S-CLの&alpha;-アミラーゼによる72時間後の分解率は35.3&plusmn;2.4,38.3&plusmn;2.3,62.2&plusmn;5.2%であった(Fig. 4).&alpha;-アミラーゼにより生澱粉から生成した(分解率 : S-PT-1,2.4% ; S-AO-2,5.8% ; S-CL-2,7.1%)主な糖類は,三単糖(35.8-40.0%)とマルトース(35.8-42.8%)であった(Table 4).グルコアミラーゼにより生澱粉から生成した(分解率 : S-PT-1,4.8% ; S-AO-2,12.1% ; S-CL-2,18.7%)主な糖は,グルコース(97.6-99.5%)であった(Table 5).S-PT-1,S-AO-2,S-CL-2は,1時間分解後,&alpha;-アミラーゼによって粒子の表面全体が凸凹に侵食されたが,グルコアミラーゼによっては原型をとどめており粒子表面に小粒が付着していた.S-CL-2の粒子には,グルコアミラーゼによってその原型を失っているものもみられた(Fig. 2).&alpha;-アミラーゼにより分解されたS-PT-1(A),S-AO-2(A),S-CL-2(A)は,多孔性のゆえに吸着剤としての利用が期待できる(Fig. 2).糊化温度とエントロピーの結果から,&alpha;-アミラーゼによって分解されたS-PT-1,S-AO-2,S-CL-2の方が,グルコアミラーゼによるものよりも,熱安定性の高いことが推察された(Fig. 2,Table 3).
著者
池田 潔彦 山田 雅章 鈴木 滋彦 鍋田 孝
出版者
静岡県林業技術センター
雑誌
静岡県林業技術センター研究報告 = Bulletin of the Shizuoka Prefecture Forestry Technology Center (ISSN:09162895)
巻号頁・発行日
no.32, pp.29-35, 2004-03

静岡県産のスギ中日材や大径材と南アフリカ産グランディスの丸太より単板切削を行い,高分子イソシアネート樹脂接着剤を用いた単板積層接着により,28mm厚3タイプと9mm厚2タイプの化粧性を重視した構造用合板を製造した。全タイプについて構造用合板JASの2級曲げ試験と同1級曲げ試験を行い,28mm厚タイプは釘1面せん断試験,床組の面内せん断試験を行った。曲げ試験等の結果から,28mm厚の全層スギ合板では,JAS2級のヤング係数基準値を下回る個体が見られ,ヤング係数の大きな丸太を一定量合板原料に加える,表裏層の単板厚を大きくする,第2層の単板方向を表層と同一方向にするなど,原料面や製造面での対応が必要と思われた。一方,表裏単板と心板にグランディス,添え心板にスギ単板を用いた同厚のタイプはJAS1級の曲げ性能基準値を満たす製品製造が可能と考えられた。合板製造ロット内における変動係数は,ヤング係数が5~15%,密度が3~4%であった。また,スギを原料とした28mm厚合板の釘接合性能や水平構面のせん断性能は,木造住宅の剛床組等に用いる構造用面材として十分な性能を有していると思われた。
著者
山田 雅子
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.3, 2019-01-01 (Released:2019-01-29)
参考文献数
31

日本人女子学生による肌の色の言語的表現を探った調査では,男性の方が女性よりも色黒,女性の方が男性よりも色白と表現される傾向が捉えられている(山田, 2017).だが,色みについては不明瞭なままであった. 調査方法に若干の変更を加え,97名の日本人女子学生を対象として新規に調査した結果,男性の方が女性(回答者自身を含む)よりも色黒で黄み寄り,女性(同)の方が男性よりも色白で赤み寄りといった意識が持たれていることが判明した.また,当該傾向は現実に対する評価よりも理想において顕著となることが捉えられた. 更に,肌の色の明るさに関する言語表現の選択パタンには両調査で共通する部分が多分に見られ,日本人女子学生というほぼ同質の対象者ならば一定の反応パタンが安定的に存在することが推察された.同時に,こうした肌の色に対する選択パタンによって,人物の美的評価における肌の要素(色白肌,肌のきめ細かさ)の重視特性が異なる傾向も確認された.
著者
山田 真澄 羽田 浩二 山田 雅行 藤野 義範 福田 由惟
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.19, no.41, pp.357-362, 2013-02-20 (Released:2013-02-20)
参考文献数
31

We conducted a damage survey of wooden houses in Sakae village, Nagano prefecture, and Tsunan town in Niigata prefecture for the 2011 Northern Nagano earthquake. Percentages of totally-collapsed and partially-collapsed buildings in local districts are computed based on the observations. Using different criteria, local governments also conducted damage surveys for purposes of emergency response and recovery plans. We compared results from both types of surveys, and found that the damage percentages in each district were consistent. This indicates that the results of damage surveys conducted by local governments may be used as a complement to surveys carried out for research purposes.
著者
山田 真澄 山田 雅行 福田 由惟 スマイス クリスティン 藤野 義範 羽田 浩二
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1_20-1_30, 2012 (Released:2012-02-22)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

我々は、2011年長野県北部の地震(Mj6.7)の震源域で木造建物の全棟調査及び高密度の常時微動計測を行った。木造住家の全壊率は、長野県栄村の青倉地区と横倉地区で30%を超えており、観測記録の得られている森地区では10%以下であった。また、震源近傍で得られた地震観測記録と常時微動記録から青倉地区と森地区での強震時の地震動を推定した。推定された地震動は、地区の中の揺れやすさを反映することができ、その特徴的をとらえた分布を示した。推定した地震動(PGA, PGV)と木造建物被害率との相関は概ね良く、被害分布と矛盾しない地震動分布を推定できたことを示している。本研究で求められた被害率曲線では、150cm/sを境にして木造建物の倒壊率が急増し、倒壊率が半数を超える結果が得られた。
著者
山田 雅彦
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.71, pp.61-72, 1995-05-10 (Released:2009-09-04)
参考文献数
23

This paper tries to find an answer to the question : What is the 'transformation' of 'imposed relevancies' into 'intrinsic relevancies' in A. Schutz's theory? The results of the present author's investigation are as follows.Imposed relevancies in Schutz's theory refer to those things objectified at the moment when routine activities are interrupted. Socially imposed relevancies in particular emerge at the moment when routinized cooperative activities including systems of relevancies of the actor himself/herself and of others are interrupted. In contrast, intrinsic relevancies signify those things objectified in the process of voluntary action.The transformation of imposed relevancies into intrinsic relevancies accrues when the actor deals with the interruption of routine activities voluntarily. In the process of transformation imposed relevancies come to be subsumed under the actor's 'Wissenvorrat (stock of knowledge at hand) ' which regulates voluntary actions. Moreover, they activate as well as shake 'Wissenvorrat.' Thus, in this process, one cannot distinguish intrinsic relevancies from imposed ones, self from others. Furthermore, the same process of activating and shaking 'Wissenvorrat' is comprised of the possible leaps of the systems of relevancies into new dimensions. Such leaps signify learning new schemata for the understanding of new situations.
著者
山田 雅行 小田 義也
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1_59-1_76, 2018

<p>本論は日本の12の主要活断層帯を対象として,P波の減衰特性の推定と活断層の特性との関係を考察したものである.減衰特性の推定においては,活断層をまたぐ観測点ペアと遠方の地震に対して二重スペクトル比法を適用し,震源特性,活断層近傍までの伝播経路特性,そして,サイト増幅特性を除去した.推定された減衰特性は12の活断層でそれぞれ異なっていた.減衰特性の違いについて考察した結果,断層破砕帯の大きさとの相関は見られなかったが,その一方で,地震後経過率とは明瞭な正の相関を示した.このことは本論で推定した減衰特性が活断層の応力状態,すなわち地震発生の切迫度を反映している可能性が考えられる.</p>
著者
山田 雅哉
出版者
愛知県立芸術大学
巻号頁・発行日
2015-03-25

2014年度