著者
松川 真美 細川 篤 長谷 芳樹 長谷 芳樹 柳谷 隆彦 星野 裕信
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

MHzの超音波照射により骨中に生じる誘発電位について実験的検討を行った。その結果、10 kPa程度の超音波照射でも誘発電位が観測され、圧電性の存在が確認された。この結果は骨折治療に使用される低強度超音波法による治癒メカニズムに、圧電による電荷生成が関与する可能性を示唆している。またこの誘発電位は湿潤した骨でも観測されたほか、HApの配向量に依存しないこと、誘発電位の極性は部位に依存することを見出した。また、圧電FDTD法を用いて、超音波伝搬による骨中電界の空間分布推定を試み、骨折の有無によって、分布が大きく変化することを確認した。
著者
佐々木 葉 羽藤 英二 岡田 智秀 佐々木 邦明 平野 勝也 山田 圭二郎 星野 裕司 山口 敬太 出村 嘉史
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では 景観計画およびまちづくりの理念を構築するための理論的研究として、①固定的視点からの景観把握モデルに代わる広域を捉える地域景観把握モデルの可能性を示し、②欧州風景条約から本研究の理念の位置づけを確認した。理念を実現する方法論として、③シーン景観、④移動景観、⑤生活景それぞれの視点で地域景観を記述する手法を考究した。理念実現化の運用方策として、⑥地域景観の保全から捉えた地域ガバナンス、⑦地域景観を活用した地域連携方策、⑧地域景観の価値の継承方策を調査した。以上を含めた本研究の成果は2014年1月23日に土木学会ワンデイセミナー「地域景観まちづくりの理論と実践を探る」において公表された。
著者
野村 政弘 澤田 善次郎 星野 裕 増澤 洋一 藤本 義治
出版者
日本生産管理学会
雑誌
生産管理 (ISSN:1341528X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.107-112, 2002-03-30 (Released:2011-11-14)
参考文献数
9

(株) デンソーが開発したQRコード (図1) はJIS並びにISOにより世界標準に認定された。この日本発のQRコードはパブリックドメインとして全世界に向けて発信している。ここではこのQRコードの開発に当たっての考え方とその適用方法について検証する。特に自動車業界で用いられているかんばん方式の「かんばん」にQRコードを用いた電子かんばんの適用事例を紹介する。
著者
星野 裕司 篠原 修
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.317-326, 1995-08-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
2 2

魅力ある落水表情は河川景観において重要な役割を担っている。しかし河川横断構造物では設計からそれが考慮されることは稀であり、人工の滝のデザインでも経験に基づくのみで水理学的な考察が欠如している。そこで本論は、自由落下型の落水を対象として、現実表情の観察による落水表情の分類、既存の水理学経験式等の適用による規定要因の考察、予測と現実表情との比較を通して、落水表情の予測、制御が可能となるデザイン方法論を提示した。以上のように本論は、水理学上の新たな知見を得るものではないが、落水現象を景観的視点から全体的に把握し、水理学上の理論をデザイン方法論へ統合したことに意義があると考えている。
著者
本田 泰寛 小林 一郎 星野 裕司
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13495712)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.1-8, 2007-06-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
12

This study suggests creating ‘ Extinct Structure History’ as a field of bridge history. For the purpose of establishing its methodology, in this paper, a case study on the bridge construction of the Hennebique Company is carried out. For the reason a structure becomes no longer useful, there are a variety of changes of conditions, that is, designing processes, construction processes, etc. However, in the process of realization, we can see some creativity based on a resolution to complete the extinct structures. The Extinct Structure History aims to clarify the originality of the structure and the creativity of eneineer.
著者
星野 裕 花村 和男 広瀬 幸雄
出版者
日本生産管理学会
雑誌
生産管理 (ISSN:1341528X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.27-36, 2005-01-25 (Released:2011-11-14)
参考文献数
6

品質指標には、物理的特性と化学分析特性、すなわち「代用特性」で表わすことが一般的である. これらの特性は生産の過程では、なくてはならない指標であるが、使用者・消費者が要求する指標は、五感・嗜好などに代表される「真の特性」と言われるものである.最近の市場の多様化・個性化の傾向にとっては、この真の特性をタイムリーに把握することが重要である.そこで今回筆者らは、真の特性を評価する方法を、コーヒーの嗜好を実験と多変量解析を用いることにより、真の特性評価を検証する事を試みた.
著者
星野 裕司 永野 謙一 小林 一郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.347-358, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究では、環境の可能相に対する複眼的把握を検討するため、明治期の沿岸要塞における砲台配置と眺望景観の関係について考察した。全国の11要塞・124砲台に対して、3つの視点により分析を行った。まず、事象からの誘目性の程度によって、砲台の役割を4つに類型化した。次に、射撃方法及び距離比の2点から砲台の性能を4つに類型化した。以上を統合し、砲台の配置パターンを4類型抽出した。最後に、先行研究における知見を参照し、九州内の砲台群において、観察者-事象-地形の関係を砲台のネットワークとして考察した。その結果、5種類の関係が抽出され、事象の想起性や参画性のメカニズムを3者の関係として明らかにした。
著者
松田 楓 星野 裕司 円山 琢也 吉海 雄大
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D1(景観・デザイン) (ISSN:21856524)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.12-27, 2019 (Released:2019-04-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

熊本大学では「熊本復興支援プロジェクト」の一環として,熊本地震で最も被害が集中した益城町にサテライトラボ「熊本大学ましきラボ」を設置し運営している.その「ましきラボ」は益城町の秋津川自然公園内に設置されており,住民が気軽に立ち寄り教員や学生と意見交換するオープンラボや,そこで得られた住民の意見を活かしたイベント等をおこなっている.大学が主体となり設立され,被災した益城町を拠点とし活動している「ましきラボ」を対象として,その設立までの経緯や運営実態を詳述するとともに,ラボの役割や継続的に運営していくうえでの課題について考察した.
著者
中馬 理一郎 星野 裕子 田中 修 尾原 秀史 岩井 誠三
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.502-508, 1988

腎不全患者におけるベクロニウム (Vb) の神経筋遮断効果と薬動力学について, 10人の慢性人工透析患者を対象として検討した. 麻酔はGOFで行ない, Vbを0.08mg/kg1回静注し, 5人の患者は血中濃度を high performance liquid chromatography により測定し, 残り5人の患者は神経筋遮断効果をABM<sup>&reg;</sup>を用いて判定した. T<sub>1/2</sub>(&beta;)は15.3&plusmn;1.0分, クリアランスは3.0&plusmn;0.7m<i>l</i>/kg/minで, 正常腎機能患者における矢島18), 青木23)らの報告と同じ傾向を示した. 作用発現時間2.61&plusmn;0.63分, 回復時間16.6&plusmn;2.4分, 持続時間54.1&plusmn;18.7分で正常人と有意差はなかった. 蓄積効果についてはさらに検討が必要であるが, Vbは腎不全患者にも安全に使用できると思われた.
著者
星野 裕司 萩原 健志 小林 一郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.339-348, 2001-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
14

本研究では、事象を含めた景観を考察するためには、事象の想起とそれへの参画を主要な機構とする場所論的把握が必要であると考え、そのモデル化のための1つのサンプルとして明治期につくられた沿岸砲台から得られる眺望景観に着目した。九州内の3要塞 (下関・佐世保・長崎) を対象に、各砲台から得られる眺望景観を事象パターンの相違に着目し、4パターンに分類した。それらのパターンに対して、場所論的な考察を行い、現在公園化が進んでいない「疾走型」、「斜行型」は、観察者・事象・眺めの関係の中で何れかに不備があり、公園化の進んでいる「擦過型」、「周流型」は、事象の想起あるいは参画の何れかが優れていることを明らかとした。
著者
星野 裕紀子
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.43, pp.S3-3, 2016

平成25年6月に閣議決定された日本再興戦略において国民の健康長寿の延伸がテーマの一つとして示された。これを受けて、健康・医療戦略(平成25年6月14日内閣官房長官・厚生労働大臣・関係大臣申合せ、平成27年7月閣議決定)ではその具体策としてPMDA自らが臨床データ等を活用して解析や研究を推進すべき旨が述べられている。このような状況の下、PMDAでは平成25年9月に次世代審査・相談体制準備室を設置し、電子データを利用した審査のパイロット(臨床試験成績に限る)を開始すると共に関連通知等の整備を経て、本年10月より、医薬品の承認申請時には原則として臨床試験成績については電子データの提出が求められることとなった。この電子データはCDISC(Clinical Data Interchange Standards Consortium)の規格(以下、「CDISC標準」)への準拠が求められており、標準化された電子データの利用による審査の効率化や高度化、Modeling & Simulationを活用した品目横断的な検討等により、患者数が少なくデータの集積が困難な希少疾病医薬品等の開発促進が期待されている。<br>一方、将来的には、非臨床試験成績に関しても承認申請時にPMDAへの電子データ提出を求める方向であり、具体的な検討を開始したところである。検討に際しては、国内での臨床試験電子データの受入れ状況や、既にNDA申請等に際してCDISC標準に準拠した電子データの提出を非臨床試験に関しても義務化することを決定している米国の状況等に留意しつつ、その活用方針について議論する必要がある。<br>本講演では前述の点を踏まえ、日本における非臨床申請電子データの利用とその展望について述べたい。
著者
星野 裕司 小林 一郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.89-100, 2001-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
15

This paper studies on the battery site of Meiji period to analyze the fields and functions of the civil engineering heritage. Firstly, the current state of the battery site in the whole country was classified into four kinds (the unuse type, the single use type, the crowd use type, and the removed type). Secondly, the fields are divided into four levels (a structure level, a district level, a regional level, and the geography level), and the two functions (experience and imagine) are pointed out. Finally, the relations between the fields and functions are discussed.
著者
山中 孝文 田中 尚人 星野 裕司 本田 泰寛
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.82-95, 2012 (Released:2012-08-20)
参考文献数
27

熊本大学工学部の前身である第五高等学校工学部,のちの熊本高等工業学校は1897(明治30)年,1906(明治39)年に実業専門学校として設立された.上記の学校の卒業生は高等専門学を教授され,工学得業士の称号を授与された.本研究では,まず土木分野における五高工学部・熊本高工の位置づけを整理し,実社会における工学得業士の割合を示した.さらに,卒業時点の進路と勤務先の変遷に関するデータベースを作成することにより,工学得業士の主な勤務先が地方官庁だったことを明らかにした.最終的に,地方官庁の勤務者を抽出してその就業状況について分析することにより,その特徴を考察した.
著者
小林 一郎 田中 尚人 星野 裕司 ギエルム アンドレ マルラン シリル 本田 泰寛 岩田 圭佑 永村 景子
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は,高齢化・過疎化の著しい中山間地の農村を対象に,歴史的構造物や文化的景観を含む土木遺産を基盤とした,地域コミュニティと基礎自治体の協働による持続可能な観光支援システムを構築することを目的とする.そのために,地方分権により既存の道路ネットワークと農村の持つ利点を活かした観光支援政策,事業の先進地であるフランスに範を求め,同地と地理的・歴史的に共通点を多く有する熊本県,鹿児島県の中山間地域の農村を事例として,日仏の事例分析を行う.さらに,フランスにおける現地事例調査,国内における実践的地域づくり活動を通して,農村観光支援のための政策,人材育成,道路ネットワークの活用手法を提案する.本研究の研究対象地は,全て農業を主産業として発展してきており,道路や橋梁,運河,水利施設などを社会的資産としてストックしてきている.フランスにおける先進事例分析として文化的景観保全調査を行い,観光支援に繋がる社会的資産を分析,評価する.さらに,自立した農村観光を成功させている基礎自治体の政策立案・実施システムについて調査する.国内では,文化的景観保全調査及び,先進事例分析を受けて,日本でも実施可能な政策としていくための,地域コミュニティと基礎自治体の協働による地域づくりとして実践する.さらに,このシステム開発に有用と考えられる,研究者,行政担当者,実務者の交流を行う.研究の成果として,フランスの文化的景観制度ともいえるシット制度について,策定手法,住民参加の意味合い,歴史・景観の価値共有手法を整理した.この文化的景観保全地域の現地踏査を行うとともに,海外事例との比較調査を実施し,さらにフランスにおける景域保全計画策定への地域住民参画について整理した.日本においては,各地において,着地型観光の担い手となる観光ボランティアガイド導入の支援を行い,農業や各地の生活・生業の持続可能性に着目した地域内外の交流促進に資する視点・手法の提供を行った.
著者
櫻井 俊彰 多田 雅彦 石井 英章 野原 哲男 星野 裕昭 高橋 邦弘
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集. A編 = Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers. A (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.73, no.726, pp.195-200, 2007-02-25
参考文献数
4
被引用文献数
2 3

The concept of the parameter U* has been introduced by the authors to express load transfer in structures. In this paper, an extended definition of U* is introduced for structures under multiple loadings. The new expression of U* with the matrix formulation of internal stiffness can effectively be applied to an efficient calculation of U* distribution. Examples of U* calculation for an actual truck cab structure under multiple loading are demonstrated. Calculation results of U* for cases under multiple loading condition and single loading condition are compared, and the applicability of St. Venant's principle concerning U* distribution is discussed.