著者
佐野 泰之 成瀬 治興 林 健太郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.64, no.521, pp.41-46, 1999
被引用文献数
3 1 1

This paper presents some experimental results concerning with vibration characteristics of reinforced concrete floor slabs in the actual building construction. An experimental modal analysis is applied to analyse the problem. This research develops experimental equipments and a measuring method. Through experiment, some values of the reciprocity of FRF, coherence function and modal parameters are observed at several points on the slab. This research proposes how from an analysis of those values the optimal location of vibration driving point can be determined. Some results are summarized as follows: (1) The values of modal parameters obtained from this experiments are nearly equal to ones shown in past researches, (2) For the determination of floor slab vibration characteristics, modal participation of lower modes (e.g. 1st and 2nd mode) are relatively more significant than that of higher modes, (3) It is shown that both W-type and S-type mode shape clearly appear at the floor slab near the separation wall and (4) The optimal location of driving point determined is some point on the floor slab away from the beams.
著者
小林 健太
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

非凸領域において有限要素法を用いて数値計算を行う場合,領域の非凸性によって厳密解の滑らかさが失われ,精度の良い数値計算が困難になるケースが多い.このような場合については,解の特異性を表現するような特異関数を有限要素基底に用いたり,非凸な角でメッシュを細かく切るメッシュリファインメントを用いたりすることによって精度を改善できることが知られている.これらの手法について,今までは数値実験結果からの経験則や収束のオーダーしか知られていなかったが,我々はいくつかの手法について厳密な誤差評価を与えることに成功した.これらの結果は精度保証付き数値計算への応用上も重要である.
著者
梅林 健太 藤井 威生 ザカン タン 小野 文枝 阪口 啓 鈴木 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.246, pp.65-72, 2009-10-15
被引用文献数
1

本稿では,プライマリシステム(無線LANシステム)と周波数共用を行うセカンダリシステム(Cognitive MIMO Mesh Network:CMN)の評価用シミュレータの紹介を行う.筆者らは,周波数共用を行うセカンダリシステムとして高速高信頼な無線分散ネットワークとしてCMNの検討を行ってきた.CMNは時間,空間軸で既存の無線LANシステムと高効率な周波数共用を実現する.このとき,環境認識技術として協調センシング法,占有率推定法を用い,効率的な周波数共有のためにダイナミックMACプロトコルとダイナミックルーティング法をCMNは備えている.さらに,CMNは,双方向MIMOやネットワークコーディング技術をとりいれることで,より高い周波数利用効率を達成できる.本稿では,特に環境認識技術である協調センシング法,占有率推定法と,周波数共用技術であるダイナミックMACプロトコル,ダイナミックルーティング法の紹介を行う.さらに,それらを統合したCMNの紹介と,トータルパフォーマンスを評価するために評価用シミュレータを開発したのでそれを紹介する.
著者
江島 一樹 梅林 健太 水谷 克也 河野 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SST, スペクトル拡散 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.28, pp.41-48, 2001-04-20
被引用文献数
16 5

新しい形のスペクトル拡散システムとして、Ultra Wide Bandwidth-Impulse Radio(UWB-IR)が高速無線通信方式として注目され始めている。ここでは、そのなかでもTH(Time Hopping)方式について注目し、その他局間干渉を低減するために、M-aryの考えを用いて多値化して、伝送速度を落すことなく他局間干渉が低減できる方式を提案する。この提案方式について計算機シミュレーションを行ない、E_b/N_oでBERを比較した所、BERが10^<-3>の時、3.125Mbpsで1ユーザの時約3dB、30ユーザの時約4dBの利得が得られた。
著者
太田 健太郎 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.246-256, 2012-02-01
被引用文献数
1

大陽エネルギーの取得を行う無線センサネットワークにおけるデータ伝送成功率の向上を目指している.ネットワーク全体の消費エネルギーを低減する方法として,データ送信時にノードがデータの中継を行う協力伝送方式の適用を考える.本論文では,まずノードの電池残量,消費エネルギーを考慮した中継ノード選択手法を提案し,全体的なデータ伝送成功率の向上を行う.しかし,取得エネルギーの変動を考慮しない場合,夜間にデータ伝送成功率が低下する問題が生じる.そこで,協力伝送に電池切れにより停止したノードの再稼動条件を導入することで昼夜のデータ伝送成功率の平滑化を行い,要求される高いデータ伝送成功率を達成する.
著者
林 健太郎 長谷川 利拡 小野 圭介 岩崎 亘典 豊田 栄 八島 未和 堅田 元喜 須藤 重人 和穎 朗太 常田 岳志 麓 多門 須藤 重人 南川 和則 和穎 朗太 松田 和秀 片柳 薫子 矢野 翠 中村 浩史
出版者
独立行政法人農業環境技術研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

つくばみらいFACE(開放系大気二酸化炭素増加)実験水田を舞台として、大気沈着および灌漑水に由来する窒素フローの実態を把握し、大気二酸化炭素(CO_2)増加、加温、および水稲品種が一酸化二窒素(N_2O)の生成、窒素無機化、窒素固定、水稲の窒素吸収、および土壌有機物の動態などの窒素関連過程に及ぼす影響の解明を進め、大気-土壌-水稲系の詳細な物質循環モデルを開発し、広域評価モデル・データセットを構築した。
著者
林 健太郎 野口 泉
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.279-287, 2006-09-01
被引用文献数
5

アルカリ含浸ろ紙を2段としたフィルターパック法を用いて,茨城県つくば市のシバ草地における2004年6月29日〜2005年1月11日のガス状の亜硝酸(HONO)および硝酸(HNO_3)の濃度および濃度勾配を観測した。暖候季および寒候季のHONO濃度はそれぞれ0.86および1.2ppb(v/v),HNO_3濃度はそれぞれ1.0および0.23ppbであり,HONO濃度はHNO_3濃度と同程度であった。一方,暖候季および寒候季の地上4-2m間のHONOの濃度勾配はそれぞれ-0.012および-0.027ppb m^<-1>,HNO_3の濃度勾配はそれぞれ0.10および0.008ppb m^<-1>であった。負の濃度勾配はネットフラックスが発生であることをあらわし,HONOが地表から発生していることに加えて,発生量が乾性沈着量を上回っていることが示された。地表からのHONOの発生は,気相-地表系の不均一反応による二酸化窒素からのHONOの生成によると考えられる。大気-地表間のHONOの交換はネットフラックスとして定量されるべきであり,沈着速度の推計では地表からのHONOの発生を考慮する必要がある。
著者
寳示戸 雅之 波多野 隆介 村野 健太郎 林 健太郎 神山 和則 荻野 暁史
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

<発生>農業に由来するアンモニア発生量を発生源別にできるだけ正確に見積もり、これを1kmメッシュ地図として示すとともに畑地、水田、草地からの発生量実態を観測した。<実態>国内27地点の大気中アンモニア、アンモニウム塩濃度を観測するとともに、栃木県の集約酪農地帯において湿性沈着、乾性沈着を観測し、地域内発生量からみた「大気を介した窒素循環」の実態を推定した。<影響>北海道標津川流域を対象として河川水の濃度と投入窒素量の解析から、流域に投入された窒素の一部は河川へ流出するものの残りは硝酸態窒素となり、脱窒を介して河川への炭酸イオンを増加させることを推定した。
著者
林 健太郎 駒田 充生 宮田 明
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.78-90, 2006-03-10
被引用文献数
7

茨城県つくば市のシバ草地において,2004年8月14日〜2005年2月28日のアンモニア性窒素(NH_x;アンモニア:NH_3とアンモニウム塩粒子:NH_4^+粒子)の乾性沈着を調べた。フィルターパック法によりNH_xの大気濃度を観測し,インファレンシャル法によりNH_xの沈着速度を推計した。NH_3の沈着速度の推計では,気孔からのNH_3揮散および地表のぬれの効果を考慮した。大気濃度および沈着速度の積を乾性沈着量とした。期間全体の平均として, NH_3およびNH_4^+粒子の大気濃度は150および89μmol m^<-3>,沈着速度は0.66および0.061cm s^<-1>,乾性沈着量は80および4μmol m^<-2>d^<-1>であった。大気濃度は田園地域の代表的なものと考えられ,沈着速度は既往研究の下限付近であった。期間全体の平均として,気孔からのNH_3揮散は沈着速度に対して0.013cm s^<-1>(2.0%)の減少効果,地表のぬれは0.042cm s^<-1>(6.4%)の増加効果を示した。年間値に換算したNH_xの乾性沈着量はわが国のNH_4^+の湿性沈着量と同程度であり,NH_xの大気沈着において乾性沈着が重要な寄与をなすことが示された。さらに,自然草地や森林など,調査地よりも粗度が大きな植生では沈着速度がさらに増加するため,これらの植生ではNH_xの乾性沈着の寄与はより大きいと推定される。
著者
林 健太郎 橋本 学 鷲見 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1762-1771, 2001-08-01
被引用文献数
19

本論文では照明変化の多い半屋外環境下で,着座した人物の顔方向を単眼視により推定するために,顔上の特徴点を追跡する手法を提案する.本追跡手法では分離度フィルタ及び更新型テンプレートマッチの両方を用いて,それらのマッチ位置を重み付け統合する.この重み付けパラメータを適切に設定することにより頑健で高精度な追跡を実現できることを示す.更に,本追跡手法を用いて顔上の目と鼻の位置を追跡し,顔の3次元方向を推定するリアルタイムシステムの構成を示す.本システムを用いて正面から50度以上の横向き顔を検出した結果,87%の検出率を達成した.