著者
三宅 悠介 栗林 健太郎
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.1-8, 2020-11-26

多腕バンディット問題は,腕と呼ばれる複数の候補から得られる報酬を最大化する問題である.同問題の Web サービスにおける広告配信や推薦システムへの応用では,腕となる利用者の嗜好傾向が多様である課題に対処するため,利用者の文脈を考慮した線形な問題設定への拡張と解法が提案されている.一方で,時間の経過に従い報酬分布が変化する非定常な課題に対処するため,変化検出の手法を組み合わせ報酬の変化を観察することで変化に追従する解法が提案されている.しかしながら,線形な問題設定にこの解法を適用する場合,文脈の増加に伴い各文脈での報酬の観測回数が低下するため,文脈ごとに報酬の変化を観測する方式では,変化の検出と追従が遅れてしまう.加えて,変化の検出と追従に必要な文脈ごとの報酬の履歴データのサイズも文脈の増加に伴い肥大化する.本研究では,多様な文脈であっても腕の報酬分布の変化に迅速に追従可能な,線形かつ非定常な多腕バンディット問題の解法を提案する.提案手法では,文脈ごとの報酬からではなく,文脈の数によらない固定数の値の推移のみから報酬分布の変化を検出することで,腕の報酬分布の変化に迅速に追従する.さらに,過去期間の値を要約するデータ構造を導入することで,報酬分布の変化検出と追従に必要な履歴データのサイズの肥大化を抑制する.評価では,線形かつ非定常な多腕バンディット問題を設定し,提案手法を用いない場合と比較して変化への追従性が高いこと,履歴データのサイズの肥大化が抑えられることを確認した.
著者
木田 耕太 林 健太郎 清水 俊夫
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.260-263, 2020 (Released:2020-04-24)
参考文献数
15

神経変性疾患を中心とした神経難病患者の栄養障害は疾患および嚥下障害,呼吸障害,運動麻痺,筋強剛,不随意運動,運動失調など種々の症状や疾患およびその病期によるエネルギー代謝の変容などのため患者ごとに多様である.神経難病患者の栄養療法には多専門職種の知識・経験の共有に基づいた個々の患者に対するオーダーメイドのサポートが必要である.しかしながら外科・内科領域と比して,脳神経内科領域では栄養管理のエビデンスの蓄積は未だ十分でない.神経難病専門病院における栄養サポートチーム(nutrition support team; NST)の活動,および活動を通じて得られた知見について述べる.
著者
林 健太朗 粕谷 大智
出版者
一般社団法人 日本東洋医学系物理療法学会
雑誌
日本東洋医学系物理療法学会誌 (ISSN:21875316)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.105-113, 2018 (Released:2020-05-20)
参考文献数
32

【目的】末梢性顔面神経麻痺(以下 麻痺)患者の後遺症は、患者のQuality of Life(以下 QOL)を 著しく低下させる。そのため、後遺症の出現が予想される患者に対してはその予防や軽減を目的 に発症早期からリハビリテーション(以下 リハ)が行われている。リハの介入の中で表情筋に対 するマッサージは日々の臨床で多用されている。そこで、本研究では我が国の麻痺患者に対する マッサージの文献レビューを行い、目的・方法・効果に焦点を当て、現状と意義および課題につ いて検討した。 【方法】データベースは、医中誌Web Ver.5 を使用し、検索語はその統制語である「顔面麻痺」、 「Bell 麻痺」、「帯状疱疹- 耳性」の同義語のうち関連する検索語と「マッサージ」とした。調査日 は2018 年6 月20 日、調査対象期間は限定せずに行った。同時に、ハンドサーチも行った。対象 論文は、包含基準・除外基準に基づき選定した。 【結果】検索の結果、医中誌Web23 件、ハンドサーチ3 件、合計26 件が抽出された。そのうち対 象論文の条件を満たす11 件について検討した。マッサージの目的は、後遺症出現前は予防、出現 後は軽減を目的に行われていた。方法は、主に前頭筋・眼輪筋・頬骨筋・口輪筋・広頸筋などの表 情筋に対して、頻回の筋を伸張するマッサージが行われていた。マッサージは他の治療法と併用 されていた。評価は、柳原法、Sunnybrook 法、House-Brackmann 法、Facial Clinimetric Evaluation Scale などが用いられており、マッサージを含めたリハの効果として、後遺症の軽減、QOL の向上 が報告されていた。 【考察・結語】麻痺患者に対するマッサージは、病期に応じて後遺症の予防や軽減を目的に、他の 治療法と併用することにより後遺症の軽減、その結果としてQOL の向上に寄与できる可能性が示 唆された。特に麻痺患者のQOL を著しく低下させる要因である顔面のこわばり感などの違和感に 対してマッサージを行い一定の効果を挙げていることは、この領域における手技療法の意義が考 えられた。一方で、マッサージの方法、効果の検討に関する課題も明らかとなった。
著者
松本 亮介 田平 康朗 山下 和彦 栗林 健太郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.26, pp.1-8, 2017-02-24

Web ホスティングサービスにて管理者がテナントごとのコンテンツを制御できないような高集積マルチテナント Web サーバ環境では,ホスト間のリソース競合を減らすことが安定運用にとって不可欠である.しかしホスト数が増えるにつれ,サーバ内の原因となるホストの監視や制御のコストも増加するため運用は難しくなる.本論文ではリソースの各指標の時系列データの変化点検出,ならびにサーバ内ホストやプログラムの各指標の重みづけによって,システムリソース逼迫状況下で多量のリソースを消費するリクエストを同定し隔離する自律的アーキテクチャを提案する.
著者
大橋 聖和 小林 健太 間嶋 寛紀
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, no.8, pp.426-431, 2008-08-15 (Released:2009-03-25)
参考文献数
8
被引用文献数
3 1

To make thin sections or polished slubs of the brittle fault rocks like fault gouge and fault breccia without volume loss, is pretty difficult because of its fragility and softness. In general, the reinforcement by resin is performed in such specimens, but it's not so effective for the brittle fault rocks that contain swelling clay minerals. Additionally, detailed and through instructions about how to make thin sections of these rocks have not been published. Therefore, we introduce the grinding method which does not use the water for brittle fault rocks and altered rocks containing swelling clay minerals. With this method, we can make the thin sections, polished slubs, even sections specially prepared for SEM, TEM, EPMA analyses of noncohesive fault rocks containing swelling clay minerals without volume loss.
著者
小林 健太 土屋 卓也 渡部 善隆 劉 雪峰 高安 亮紀
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

平成29年度において得られた成果は以下の通りになります。小林健太(代表者)および土屋卓也(分担者)は非適合有限要素法の誤差評価について研究を進め、必ずしも正則性条件を満たさないような三角形分割上でのCrouzeix-Raviart有限要素法およびRaviart-Thomas有限要素法について誤差評価を得ることに成功しました。非適合有限要素法は、実際に広く用いられているにも関わらず、三角形分割に制限を課さない誤差評価は今まで得られていませんでしたので、この結果は実用上も重要です。渡部善隆(分担者)は、重調和型非線形方程式の解に対する精度保証付き数値計算の枠組みを理論面・実用面から整備しました。これは今後、流体方程式の精度保証を考える上で基礎となる重要な結果です。また、Poisson方程式の有限要素近似解に対する精度保証付き高精度誤差評価に成功しました。この成果は、他の方程式に対する精度保証の高精度化にも応用できる可能性が高いと考えられます。劉雪峰(分担者)は、Stokes方程式の事前誤差評価とStokes微分作用素の固有値評価を中心に研究を行い、特に、3次元領域におけるStokes微分作用素の固有値の厳密な下界と上界を得ることに成功しました。また、Stokes境界値問題の有限要素法解について、Hypercircle法を用いることで事前誤差評価に成功しました。さらに高安亮紀(分担者)は、半群理論を利用した放物型方程式に対する解の精度保証付き数値計算方法を応用し、非線形放物型方程式の時間変数を複素数に拡張した方程式の解について精度保証付き数値計算を試みました。また、双曲型方程式の一種である移流方程式に対する解の精度保証付き数値計算に成功しました。劉および高安の結果は、流体問題やその他、複雑な構造を持つ方程式への精度保証付き数値計算の応用に向けて重要であるといえます。
著者
深井 恭子 小松 恒太郎 松尾 雄司 林 健太郎 苅谷 嘉之 宮城 拓也 山口 さやか 照屋 操 高橋 健造
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.115-119, 2019
被引用文献数
1

<p>症例 1:87 歳,男性。18 歳時に L 型ハンセン病と診断された。5 年前から左足背に皮膚潰瘍があり,次第に隆起してきた。初診時,左足背に腫瘤があり,病理組織検査にて有棘細胞癌と診断し,左下腿切断術を施行した。症例 2:54 歳,男性。20 歳で L 型ハンセン病と診断された。43 歳頃より右第1 趾に皮膚潰瘍があり,47 歳時,病理組織検査にて有棘細胞癌と診断し右下腿切断術を施行した。30 代から左足底には胼胝があり,52 歳頃に皮膚潰瘍が出現した。54 歳時,潰瘍が増大し,病理組織検査にて有棘細胞癌と診断し,左第1~3 趾切断術を行った。術後約 3 カ月で術後創部から再発,肺に転移し永眠した。ハンセン病の慢性潰瘍は瘢痕癌の発生母地となる。瘢痕癌は他の有棘細胞癌より予後不良であり,ハンセン病の後遺症による神経障害で生じた難治性潰瘍は注意深く経過観察する必要がある。</p>
著者
林 健太郎 角 泰人 原田 奈穂子 富塚 太郎 大橋 博樹 前沢 政次
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.154-162, 2015

<b>目的および方法</b> : 2011年の東日本大震災において, 日本プライマリ・ケア連合学会東日本大震災支援プロジェクトPCATは, 亜急性期に米国の団体から人的支援を受け入れた. 経済的支援と異なり, 海外からの人的支援は, 移動の問題や国内外の専門資格の違いなどの諸問題が生じる. 本稿では, この受け入れの経過について報告し, 海外支援団体受け入れの利点と問題点を考察する.<br><b>結果</b> : 2011年5月から7月にかけて, 米国のNGOであるThe People to People Health Foundation, Project HOPEから5回にわたり, 在米邦人または日本語でのコミュニケーションが過不足なく可能な日系米国人の医療者が, 原則2週間の派遣期間で, 計28人 (医師12人, 看護師15人) 登用され, 東日本大震災被災地に派遣, 医療支援活動を行った. 日本の医師免許・看護師免許を持たない参加者も含まれていたが, 厚労省医政局の事務連絡に基づき, 医療行為は可能であった. 避難所での医療サービスの提供が中心業務となった. 受け入れ開始当初は, 派遣予定者と事前に直接連絡を取れない状況で, 情報伝達の遅延と齟齬が見られたが, 日本医療政策機構による仲介を受け, 事前連絡が円滑化した. また, 同様に2011年6月から12月にかけて, 在米日本人からなる精神/心理領域専門家集団のNGO「Kokoro Wellness Network (KWN) 」から総計12人が登用され, 東日本大震災被災地に派遣, 精神/心理領域の支援活動 (Mental Health and Psychological Support : MHPSS) を行った. 全ての医療者を含む全ての施術者は米国にて, MHPSS活動をする資格及び経験を持ったものである. 在米生活の長い支援者の場合, 医療や社会文化の違いによる戸惑いも見られたが, 国内からの派遣者と協働する中で現場の状況を理解し, 被災地支援の従来の流れを乱さずに継続できた.<br><b>考察</b> : 災害亜急性期には国内からの支援応募が減っており, この時期に2週間交代で人的支援を受けたことは, 支援を継続する上で大きな力となった. 今回支援のため日本へ一時帰国した在外邦人は多かったと思われるが, 組織的に派遣ができる団体と提携し, 有効な活動につなげられたことは貴重な経験と考える. 日本も国際社会の一員として, 援助するだけでなく援助を受ける立場もありうることを自覚し, そのためのシステムを整備することは重要と考える.
著者
梅林 健太 Lehtomaki Janne J 鈴木 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.260, pp.133-138, 2011-10-19

プライマリユーザとセカンダリユーザ間のダイナミックス周波数共用におけるOR-ruleに基づく協調センシングのための効率的な情報収集法の検討を行う.OR-ruleに基づく協調センシングでは,FC (Fusion Center)は少なくとも1台の協調セカンダリーユーザが"1"と判断を下したかどうかを知れば良い.よって,情報収集のために直交チャネルを割り当てることは効率的とは言えない.本稿で提案する決定融合のアプローチでは,"1"と判断したセカンダリユーザは同一のタイムスロットで正弦波(continuous wave : CW)を送り,FCはそのクイムスロット内でCWを検出した場合に最終判断を"1"とする.この情報収集では,情報収集のチャネルのゲインが高いとしても,セカンダリユーザ間信号の打ち消し合いによる情報収集の通信品質が劣化するという問題がある.この問題に対して,本稿ではセカンダリユーザヘの送信電力割り当て法を提案する.これにより,打ち消し合いの影響を軽減することが可能となる.本提案方式は,非常にシンプルであるが効果的であり,ほぼエラーフリーの情報収集が高いチャネルゲインにおいて可能であることを示す.
著者
三家 祥平 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.153, pp.19-24, 2010-07-22

協調スペクトルセンシングシステムでは,複数のノードがスペクトルセンシングを同時に行い,判定結果をコントロールチャネルを通してフュージョンセンターに報告する.本稿では,このコントロールチャネルの周波数帯域幅の利用効率の改善を目指す.帯域幅の有効利用のため,各ノードにおける判定条件に逐次検定を適用した.逐次検定により,ノードからの報告のタイミングがずれるため,同時報告数の最大値が減り,コントロールチャネルに必要な帯域幅を削減することができる.また逐次検定は,同時報告数を減らすだけではなく,一次システム信号の検出精度も改善できることを,数値例により示す.さらに,報告数の偏りを考慮したフュージョンセンターの最終判定規準を提案し,さらなる検出精度の改善が実現できることを示す.
著者
小林 健太 加藤 有己 谷口 丈晃 丸山 徹 伊藤 通浩 五斗 進 竹山 春子 藤渕 航
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:21888590)
巻号頁・発行日
vol.2015-BIO-42, no.58, pp.1-2, 2015-06-16

多数の難培養微生物で構成される海洋環境の理解を促進するために,メタゲノム解析に注目が集まっている.しかしながら,メタゲノムのリード群を完全にアセンブルすることは困難を極めることが知られている.近年,次世代シークエンシング技術の発展とともに,1 細胞ゲノムデータが利用できるようになってきた.本稿では,近年の利用可能な技術の動向を踏まえ,メタゲノムおよび 1 細胞配列データが与えれたとき,アセンブリ,遺伝子の構造および機能推定を行うパイプラインを発表する.具体的に,リードの前処理,アセンブリとアノテーションに特化したパイプラインを提供し,遺伝子アノテーションのマップの可視化を可能とするものである.
著者
桜井 都衣 山根 順子 小林 健太 山根木 康嗣 谷口 丈晃 加藤 有己 藤渕 航
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-2, 2014-09-12

2006 年に iPS 細胞が発見されて以降,実際に幹細胞由来の人工組織が医療の現場で活用されるという時代の到来が現実味を帯びて来た.それと同時にこれまで以上に細胞というものを熟知し,個々の細胞の性質の判断基準を明らかにする必要性も著しく高まっている.当研究室では,以前公開された SHOGoiN というヒト細胞解析データのためのデータベースの延長として,細胞というシステムを科学的な解析結果と知識に基づき明確に定義するためのデータベース (Stem Cell Informatics Database) の構築を行っている.現在の Stem Cell Informatics Database は,近年盛んに行われ始めているシングルセル技術を用いたトランスクリプトーム解析やメチローム解析データ及び実験条件などのメタデータ,ヒト組織画像とそこから抽出された細胞形態解析データ,そして解剖学的な位置情報に対応させたヒト細胞の分類表などを格納している.また今後は,細胞という複雑な概念のモデル化,語彙・知識の統合管理を可能にするためのオントロジーの構築や細胞情報解析のためのツールなども行い,搭載する予定である.Researchers have actively investigated potential applications of the induced pluripotent stem cell (iPS cell) for disease modeling, drug screening, and regenerative medicine since its discovery in 2006, and now it is about to start one of the projects for clinical trials. In parallel with the medical practice, there has been arising a need of more precise knowledge of the cell of its disposition, while facing a lack of the information system that enables us to store such complex biomedical knowledge regarding cells in well-organized way. Here we introduce our cell knowledge repository called "Stem Cell Informatics Database" that is an extended work of the previous SHOGoiN database. It has been designed to integrate information comprehensively for defining cells with diverse knowledge and scientific data from biomedical research. In the Stem Cell Informatics Database, there are several indispensable contents, such as gene expression profiles and images of cells, curated assay metadata, and the cell taxonomy associated with anatomical location information. Stem Cell Informatics Database is now under development, and we are currently working on i) creating our own ontology to formally describe/model knowledge about the cells, and ii) developing analysis tools for gene expression data produced in single cell experiments. Depositing all of those in one database, this will provide a framework of integrative system for cell knowledge dictionary.
著者
佐久間 華 戸矢崎 満雄 藤本 修三 藤山 哲朗 林 健太郎 大畑 幸恵 Hana SAKUMA Mitsuo TOYAZAKI Shuzo FUJIMOTO Tetsuro FUJIYAMA Kentaro HAYASHI Yukie OHATA
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

本稿は、瀬戸内国際芸術祭2013 春の部(2013年3月20日[春分の日]~4月21日[日])の一環として参加した「沙弥島アートプロジェクト by 神戸芸術工科大学」で行われた全ての活動について、成果物の画像を交えながらその内容を述べたものである。成果物として挙げられるのは、次の4つ、①香川県坂出市沙弥島内3カ所(西ノ浜、ナカンダ浜、旧沙弥小中学校)を舞台にした本学の教員(助手・実習助手含む)6名による作品展示・建築作品の公開、②準備期間中に行った地元の子供・親子を対象にしたワークショップ、③会期中に行った一般客及び地元住人を対象にしたイベント、④大学院の選択科目のひとつである大学院総合プロジェクト「沙弥島アートプロジェクト」において、担当教員の指導のもと、学生が行ったポスターや周辺地図などの印刷物およびスタッフ用パーカーなどのグッズ企画・制作である。This report assesses all the activities carried out in 'Shamijima Art Project by Kobe Design University' which was held as a part of Setouchi Triennale 2013 Spring term (20th March and 21st April 2013), together with the images of the project outcomes. The following four types of work have been completed in the project; ① Works of art and architecture created by six teachers of KDU(including assistants and a research assistant) in three different venues (Nishinohama Beach, Nakandahama Beach and Fomer-Shami Elementary and Junior High School), ②Workshops for the local people held in the preparation period, ③ Events for both the local and general visitors during the Triennale period, and ④ Poster, map and other graphic design works and goods productions such as staff costume created by students under the supervision in the one of the Kobe Design University graduate school's optional subjects which is also called 'Shamijima Art Project'.