著者
小林 靖之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.306, pp.17-24, 2014-11-10

標本マハラノビス距離(標本MD)を標本共分散行列の固有値・固有ベクトルで展開する際の主成分要素やその部分和の従う分布はF分布に従うとされるが,小さい学習サンプル数では成立しない.そこで標本MDの主成分要素やその部分和の分布について,数理統計学の手法であるデルタ法を用いてX^2分布やガンマ分布による近似モデルを提案し,数値実験で妥当性を検証しF分布よりも良好な結果を得た.
著者
林 正頼 笹野 遼平 高村 大也 奥村 学
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2016-NL-227, no.7, pp.1-7, 2016-07-22

英語教育において,学習者が書いた英作文が,どの程度のレベルであるかを把握することは,教育者,学習者双方にとって有用である.本研究では,英作文のレベル判定問題を順序回帰問題として定式化する.レベル判定の手がかりとして,語彙情報といった基本的な素性に加え,英作文に含まれる誤りの傾向や,文の容認性などを導入し,それらの有効性を検証する.
著者
安達 由洋 小林 卓 中島 祐一 土田 賢省 夜久 竹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション
巻号頁・発行日
vol.98, no.442, pp.49-56, 1998-12-04

グラフ文法はパターン認識に関する研究を起源とし、その後VLSIレイアウト, ソフトウェア工学, その他様々な分野で幅広く応用されている。このような研究において, 多くのグラフ文法が提案されているが, 利用されているグラフ文法の多くは文脈自由グラフ文法であり, 文脈依存グラフ文法を利用しているものはあまり多くない.本研究では, Rozenberg[1]によるedNCEグラフ文法を拡張してedNCE文脈依存グラフ文法を定義する.さらに, edNCE文脈依存グラフ文法の部分集合となるdNCE文脈依存グラフを定義する.次に, この文脈依存グラフ文法の応用したブロック線図文法について述べる.最後に, この文脈依存グラフ文法に基づいた構文解析アルゴリズムについて説明する.
著者
大野 隆造 金子 いづみ 小林 美紀
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.21, no.47, pp.265-268, 2015-02-20 (Released:2015-02-20)
参考文献数
9
被引用文献数
1

This study quantitatively examines the behavior of pedestrians moving close to a person with a trolley bag or baby stroller. The data will prove useful in estimating how much extra space needs to be allowed for those with such gear, for example in a railroad station or other transport facility. The experiment was conducted on a crowded street in a Tokyo business district during the morning commute. A male assistant hired for the experiment was asked to walk in three directions with respect to pedestrian flow in four conditions for a total of 12 experimental situations. The study revealed how large evasive space is required in each situation.
著者
林 浩一
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.242, pp.78-83, 2013-06

「手作業によるミスによって誤発注をしてしまう可能性がある」。これが前回説明したストーリーの一つです。このストーリーは事象の連鎖が起きるという説明を付けるもので、「仮論」に基づく根拠付けです。
著者
中林 克己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.984-991, 1983-12-20
被引用文献数
14 1

テレビ映像とステレオ音像の相互作用は, 映像が音像の方向を支配するという形で存在すること, また方向支配に寄与する要因として映像の見込角, 映像への注目度が考えられることを示した.さらに, タイムコテドを必要しないテープロックシステムの概要を紹介した.
著者
林 邦彦
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
no.75, pp.309-334, 2013-10-10

14世紀にアイスランドで著されたとされるJarlmanns saga ok Hermanns はアイスランド独自の騎士のサガに含まれ,大きく分けて,本稿ではA ヴァージョン,B ヴァージョンと呼ぶ二種類の内容のものが伝承されている。この作品の内容について,先行研究では伝統的なトリスタン物語を踏襲したTristrams saga ok Ísondar および,アイスランド独自の騎士のサガKonráðs saga keisarasonar との関係が指摘されてきたが,その大半はB ヴァージョンのみを扱ったもので,AB 両ヴァージョンを扱ったものにも,その扱い方に問題が残っている。そこで本稿では特に主要登場人物の人物像について,本作品のAB 両ヴァージョンを比較して相違点を明らかにし,さらに本作品の内容を,伝統的なトリスタン物語の改作で,同じく14世紀に著されたとされるSaga af Tristram ok Ísodd と比較し,内容的にどのような関係にあるかを考察し,これらの作品が生み出された背景を考える。
著者
林 成之
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.207-229, 2010

人間の脳は脳に障害が起きたとき,人として生きてゆくために必要な気持ちや心や考えの回復を望んでいる。しかし,我々は気持ちや考えや心の発生メカニズムさえ,明らかにすることなく,脳が壊れてゆく脳浮腫,脳圧亢進,脳循環障害の病態を治療の目的にしてきた。このため,気持ちや心や思考能力など人間性の回復を図るために,治療の内容のみならず,その手順や治療の概念において,幾つも正確に対応してこなかったといえる。なぜ人間の気持ちや心や考える脳の仕組みを解き明かすことが難しく,その治療法を確立してこなかったのか,その答えは,外からの刺激を必ずしも必要としない,勉強したい,遊びたい,あの人が好きだといった気持ちや心と密接に関係する内意識を配慮することなく,Glasgow Coma Scaleに代表される外からの刺激に反応する外意識障害を中心に脳蘇生治療を行ってきたからである。はたして,これまでの脳保護治療はこれらの内意識や気持ちや思考の脳機能に対して的確な治療だったのだろうか。その疑問は,幾多の歴史的変遷を経て進化してきた脳低温療法においても同様に問われる。本稿では,感情や気持ち,考え,心の基盤となる本能が,前頭前野-線条体-A10-基底核-海馬-視床-リンビックの連合体からなるダイナミック・センターコアから生まれ,それがどのような仕組みで壊れてゆくかというメカニズムを明らかにし,これから脳低温療法をどのように変えてゆくべきか,その具体的な管理法の治療内容のみならず,治療手順まで明らかにした。脳低温療法の治療目標は,脳に取り込まれた多くの情報が一つの概念にまとまり,それが他の人の脳に伝わる,つまり考えや気持ちを伝えるA10-神経群の同期発火機能を如何に回復させるかである。ここでは,その具体的な管理法のポイントを幾つも明らかにすると同時に,神経内分泌ホルモンや遺伝子修復反応を活用する新しい治療法の可能性についても述べる。
著者
林 理 伊藤 昭浩 阿部 文昭 中村 康一 持田 泰秀
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.95-98, 1998
被引用文献数
1 2

Taking into account the earthquake-resistant design standards in effect when the building was designed, new earthquake-resistant design criteria were established for the retrofit, to check the earthquake-resistant safety of the retrofit design. Structural and functional considerations led to a choice of laminated rubber for the isolator material. The results of vibration analysis using a mass system model demonstrated that the earthquake motion input into the building would be reduced substantially by the retrofitwork. It was also shown that the work would substantially meet the earthquake-resistant design criteria. Three-dimensional vibration analysis was also carried out using a solid frame model to calculate the margin of safety of each structural member would be earthquake-resistant.