著者
金森 久幸 森本 一義 木苗 直秀 富田 勲
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.101, no.7, pp.596-604, 1981
被引用文献数
1 2

Several amino acids and ammonia were allowed to react with L-ascorbic acid or D-glucose in 0.1 M phosphate buffer (pH 7.0) at 37°C for 2 months. The reaction mixtures were submitted to mutagenic assay and structural analysis. The browning products from L-tryptophan (0.25M) and L-ascorbic acid (1M) showed a DNA-damaging potency to B. subtilis. They also gave a mutagenic activity to S. typhimurium TA 100 but not TA 98. By extracting the reaction products with benzene and ethyl acetate, followed by purifying them through silica-gel column and thin layer chromatographies (Kiesel-gel 60), 6 β-carbolyl and 4 furyl derivatives were identified. Among them, 1-(2-furyl)-9H-pyrido-[3, 4-b] indole exhibited a mutagenic activity to S. typhimurium TA 100 with or without S-9 mixture and 1-(2-furyl)-9H-pyrido [3, 4-b] indole-3-carboxylic acid showed the activity to S. typhimurium TA 100 only in the absence of S-9 mixture.
著者
古川 智恵 森 京子
出版者
ヒューマンケア研究学会
雑誌
ヒューマンケア研究学会誌 (ISSN:21872813)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.83-87, 2018

本研究の目的は,看護大学生の学びのレポートから清潔間欠自己導尿指導のシミュレーション演習の評価を行うことである.研究への同意が得られた81 名の学生の演習終了後のレポートを分析対象とした.その結果,【正しい手順を理解するために患者の状況を見ながら根拠を踏まえたわかりやすい指導を行う必要性】,【看護師の温かく見守る態度やよき相談者として信頼関係を築く関わり】など6 カテゴリーが形成された.演習を通して学生は,患者または看護師の立場に立って排尿障害のため清潔間欠自己導尿を行いながら生活する患者の指導方法や苦痛について学んでおり,清潔間欠自己導尿指導のシミュレーション演習は,看護大学生にとって患者理解を学ぶ効果的な演習方法の一つであると言える.
著者
笹田 鉄郎 森 信介 山肩 洋子 前田 浩邦 河原 達也
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.107-131, 2015-06-16 (Released:2015-09-16)
参考文献数
32
被引用文献数
2 5

自然言語処理において,単語認識(形態素解析や品詞推定など)の次に実用化可能な課題は,ある課題において重要な用語の認識であろう.この際の重要な用語は,一般に単語列であり,多くの応用においてそれらに種別がある.一般的な例は,新聞記事における情報抽出を主たる目的とした固有表現であり,人名や組織名,金額などの 7 つか 8 つの種別(固有表現クラス)が定義されている.この重要な用語の定義は,自然言語処理の課題に大きく依存する.我々はこの課題をレシピ(調理手順の文章)に対する用語抽出として,レシピ中に出現する重要な用語を定義し,実際にコーパスに対してアノテーションし,実用的な精度の自動認識器を構築する過程について述べる.その応用として,単純なキーワード照合を超える知的な検索や,映像と言語表現のマッチングによるシンボルグラウンディングを想定している.このような背景の下,本論文では,レシピ用語タグセットの定義と,実際に行ったアノテーションについて議論する.また,レシピ用語の自動認識の結果を提示し,必要となるアノテーション量の見通しを示す.
著者
町田 怜子 石川 一憲 川口 洋一 小嶋 隆治 保戸塚 里香 中森 千佳 福田 奈緒子 Reiko Machida Kazunori Ishikawa Yoichi Kawaguchi Ryuji Kojima Rika Hotozuka Chika Nakamori Naoko Fukuda
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 = Journal of agriculture science, Tokyo University of Agriculture (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.42-48, 2018-06

本研究では,東京農業大学農学分野の教員・技術員と幼稚園教諭とが連携し,野菜や果樹栽培の教育研究を活かした環境教育プログラムを試みた。本研究では,プログラムのねらいに応じて伊勢原農場内で教育素材を選定し,環境教育プログラムを実施した。環境教育プログラムでは,ステビア,レモングラス,コキアを五感で体験し植物の用途や効用を学ぶ環境教育プログラムを実施した。加えて,幼児が日常生活で親しんでいる野菜・果樹としてブドウ,ブルーベリー,ミニトマトの栽培技術や品種の違いを学ぶ環境教育プログラムを実施した。本プログラムの教育効果として,伊勢原農場の多様な果樹・野菜とその栽培技術は幼児たちに身近な野菜や果樹への発見,楽しさ,感動を与え,観察した物事を記録できる観察力や理解力の向上を確認できた。
著者
大森 幹之
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.9-16, 2021-11-18

ネットワークでループが形成されると輻輳が発生し,通信障害を招くことがある.そのため,ループを迅速に検知し,解消することが重要である.そこで,本稿では,ループ検知パケット及びスイッチの CPU の高い使用率 (CPU高騰),MAC アドレス認証ログの急増,エッジスイッチでのコアスイッチの MAC アドレスの観測によるループ検知手法を提案する.また,ループ発生源の手掛かりとして,VLAN ID やパケットダンプなども提示する.そして,提案手法を実ネットワークで評価し,ループ検知パケットと CPU 高騰によるループ検知手法が感度が高いことがわかった.一方,コアスイッチの MAC アドレスの観測により,ループの発生源となっているエッジポートを迅速かつ断定的に特定できた.
著者
大森 幹之
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.1-8, 2021-11-18

ウェブページなどのサイトで AOSSL (Always-On SSL,常時 HTTPS 化) が普及し,フィッシングやマルウェア感染を招く悪性サイトの通信の暗号化も増加している.そこで,我々は,常時 HTTPS 化された悪性サイトが DV (Domain Validation) 証明書をしばしば採用する点に着目し,TLS/SSL ハンドシェイクにおける未知の悪性サイトへのアクセス防止を実ネットワークの次世代ファイアウォール上で実装した.悪性サイトの判定にあたっては,DV 証明書を利用している良性サイトも存在するため,DV 証明書だけでなく,DDNS (Dynamic DNS) や悪性の可能性が高い TLD (Top-Level Domain) の利用を元に悪性サイトを判定した.一方,誤判定でも可用性の劣化を最小限に抑えるため,悪性サイトと判定されても,警告ページへリダイレクトし利用者が閲覧継続ボタンを押下することで閲覧可能とした.そして,これらをパロアルトネットワークス社の次世代ファイアウォールの設定変更のみで実装し,運用性も保ちつつ,未知の悪性サイトへのアクセス防止を試みた.その結果,49.1% の精度で TLD によって悪性サイトへのアクセスを防止できた一方,DDNS による悪性判定は誤判定のみであったことが明かになった.
著者
奥村 栄朗 藤井 栄 森 一生 八代田 千鶴 金城 芳典
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

森林総研と徳島県では、再造林地でのシカ被害軽減のため、皆伐跡地における集中捕獲技術の開発を試みていて、皆伐跡地のシカによる利用実態を把握するため、糞粒法と自動撮影カメラによるモニタリングを行った。 2014年春、徳島県つるぎ町の皆伐跡地2ヶ所(2013〜14年伐採、約4ha)を捕獲試験地および対照試験地に設定した。糞粒法調査は、各試験地周囲の林内、および捕獲試験地の周辺地域(1.5〜3km範囲の4地点)で行い、シカの利用頻度指標としてプログラムFUNRYU(岩本ら 2000)による生息密度推定値を用いた。自動撮影カメラは、7月末から試験地の林縁に各15台を設置した。 糞粒法の結果は、試験地周囲が31頭/km<sup>2</sup>、周辺地点は15頭/km<sup>2</sup>で、皆伐跡地の利用頻度が高かった。自動撮影カメラでは、夏〜秋には出現頻度が高く、日没前の出現もあり、給餌による日中の誘引が可能と考えられたが、12月初めに記録的大雪があり、以後、出現頻度が大幅に低下するとともに、日中の出現がほとんど無くなった。その状況で2〜3月に給餌誘引による捕獲(狙撃および囲いワナ)を試みたが不成功に終わった。 講演では、冬季の出現低下の要因を考察し、今年度の状況についても報告する。