著者
森田 潔
出版者
Japanese Society of Breeding
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.130-132, 1963-06-25 (Released:2008-05-16)
参考文献数
31

朝鮮に栽培されている作物名としての莞草(ワングル)に含まれる種は,C.IwasakiiM、と,C.glomeratusL.との2種にして,大多数の品種がC.IwasakiiM.に属し,極少数の品種がC.glomeratusに属することが明らかになった。
著者
森田 潔
出版者
Japanese Society of Breeding
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.299-303, 1968-10-31 (Released:2008-05-16)
参考文献数
14

Yield tests were made for fresh and air-dried stems, leaves and heads in 385 varieties of "Wangul" which contalns two specres Cyperus Iwasakii M. and C. glomeratus L. collected from all the parts in Korea. Then the examination was carried out to know how much the air-dried fiber and pith could be produced from the green stems of several varieties. As the result, the yielding differences between the two species and among the varieties in them were shown clearly.
著者
大森 淳郎
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.2-25, 2019

『国民歌謡』『詩の朗読』『物語』等々、1920~30年代の大阪中央放送局を舞台に奥屋熊郎が開拓した番組は枚挙に暇がない。野球中継やラジオ体操を初めて実現させたのも奥屋だった。この稀代の放送人・奥屋熊郎の哲学の核心は、放送の「指導性」である。当時、ラジオで最も人気が高かったのは浪花節だったが、奥屋の考えでは大衆は浪花節が好きだから浪花節の放送を聴くのではない。ラジオが放送するから浪花節を好きになるのである。「ラジオがラジオ大衆を作り出す」のである。放送によって大衆文化の向上を実現しようとした奥屋は、「(放送は)時代文化の特質を容易に変質させる力でさえある」とまで言うのだ。 だが、奥屋の「指導性」の強調の仕方に私たちはある既視感を覚える。本シリーズ第3回で焦点を当てた逓信省の田村謙治郎は満州事変から日中戦争へと向かってゆく時代の中で「ラヂオは最早、世情の流れに引き摺られてプログラムを編成する時代ではない」のであり「民衆をして追随せしむる」ものでなければならないと主張していた。 大衆文化の向上を目指す奥屋の「指導性」と、国民を戦争協力に導こうとする田村の「指導性」は、やがて近接し重なりあってゆくことになる。 奥屋が全力を傾注した慰安放送(今で言う娯楽番組)は、戦争の時代、どう変質していったのか。前編では、奥屋熊郎の出発から見てゆく。
著者
高橋 嘉明 村上 舞 森川 由佳里 田代 雄大 高橋 裕美 白石 万喜 小林 由香
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.423-427, 2017-07-25 (Released:2017-07-29)
参考文献数
3

近年,病棟に出向いて実施している具体的な臨床検査技師の業務項目として,生理学的検査,検体採取,各検査の説明,ICT・NST活動への参画などを行い,患者中心のチーム医療へシフトし始めている。こうした動向を受け,当院の臨床検査科では病棟業務,特に病棟採血を積極的に実施している。臨床検査技師が全病棟のナースステーションに赴き,検査指示回収から採血,結果報告までを一括して担当しており,患者の病態の把握,診断・治療の迅速化をもたらし,治療の質の改善につながっている。
著者
大森 俊 中村 元信
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.161-165, 2016-04-01 (Released:2016-07-07)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

クライミングとは,もともと自然の岩を登る行為を指すが,近年では人口壁を用いてスポーツとしての競技性を高めた「スポーツクライミング」が広く普及してきている。クライミングに伴うスポーツ障害として,筋・骨格系の異常については多くの報告があるが,皮膚障害の実態はよく分かっていない。そこで,60 名のクライマー(男性 51 名,女性 9 名)を対象に問診ならびに手足の診察を行った。対象となったクライマーの平均年齢は 33.9 歳,クライミング歴の平均は 40.8 カ月,1 週間あたりの活動時間の平均は 9.1 時間であった。問診の結果,多くのクライマーが手指の表皮剝離を経験していた(93.3%)。皮膚および爪について意識して行っている自己処置については,「こまめな爪切り」が最も多かった(76.7%)。診察の結果,手指の胼胝形成は 90.0%のクライマーにみられ,特に右第 5指 DIP 関節/PIP 関節間が最多であった(68.3%)。足については 83.3%のクライマーで両側第1 趾にアスリート結節がみられ,その長径は 1 週間あたりの活動時間と強い相関があった(r=0.653)。指への負担が大きく,きついシューズを履くという競技特性が皮膚にもたらす影響を明らかにすることができた。本調査結果を皮膚障害の予防,スキンケアの指導に繋げていきたい。
著者
沖森卓也 佐藤信著
出版者
おうふう
巻号頁・発行日
1994
著者
森平 良 金子 寛彦
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.253-261, 2018 (Released:2018-12-31)
参考文献数
34

We investigated whether a sensory information, which is not related with self-motion originally, can be recruited as a new cue for self-motion. In the learning phase of an experimental trial, stimulus color changed depending on the acceleration of body rotation about the yaw axis. The stimulus color changed to red when subjects rotated with clockwise acceleration and to green when subjects rotated with counterclockwise acceleration, or vice versa. In the measurement phases before and after the learning phase, subjects viewed the rotating stimulus with or without new self-motion (color) cue and responded the occurrence and magnitude of vection. The results showed that the color information accompanied with self-motion affected the latency of vection, suggesting that new self-motion cue of color could contribute to generate vection.
著者
平木 大地 植原 治 原田 文也 髙井 理衣 高橋 周平 虎谷 斉子 森川 哲郎 安彦 善裕
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.271-278, 2019 (Released:2020-01-07)
参考文献数
24

目的 : ホップには抗菌効果のあることから, 口腔細菌に対する抗菌作用も期待できるが, 歯周病原細菌Porphyromonas gingivalisに対しての抗菌効果およびそのメカニズムについては明らかにされていない. 本研究では, ホップの成分であるキサントフモール (XN) のP. gingivalisへの作用についてRNA-Seqによる網羅的解析を行った. 材料および方法 : 歯周病原細菌P. gingivalisへのXNの影響について, 次世代シーケンサーを用いたRNA-Seqによるトランスクリプトーム解析を行った. P. gingivalis W83株をXNと嫌気培養し, 最小発育阻止濃度 (MIC) の測定, 抽出したRNAを用いRNA-SeqおよびReal time PCRによる再現性の確認を行った. 結果 : トランスクリプトーム解析で発現が増加していたものにmolecular chaperone GroES, nucleotide exchange factor GrpEおよびmolecular chaperone HtpGなどのHeat Shock Proteinにかかわる遺伝子が認められた. 低下していたものにFe-S cluster assembly protein SufB, Fe-S cluster assembly protein SufDおよびFe-S cluster assembly ATPase SufCが認められた. SufB, SufDおよびSufC遺伝子は, 鉄の取り込みや鉄-硫黄クラスターの形成において重要な役割を果たしていると考えられることから, XNはP. gingivalisの発育に必要な鉄の取り込みを阻害する可能性がある. 結論 : ホップ成分XNがin vitroで歯周病原細菌P. gingivalisの発育抑制効果を有することが示唆された.
著者
森下 忠
出版者
駿河台大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

平成2年度には,犯罪人引渡法の基礎理論の研究をすることに心がけた。その成果の一部として,「犯罪人引渡法における相互主義」と「犯扱人引渡法における政治犯罪の概念」とを雑誌で公表した。前者は,わが国では未開拓の研究テ-マであったと思われる。後者は,最近における立法例や条約に現れた政治犯罪の概念について考究したものであって,従来,主として国際法学者が研究してきたものを大きく修正するものである。両論文とも,わが国の学界と実務界に寄与するところは大きい思われる。平成3年度には,「犯罪人引渡法における仮逮捕」と「自国民不引渡しの原則」という二つの論文を書いた。前者は,これまでわが国に全く知られていなかった問題点を扱ったものであって,わが国の逃亡犯罪人引渡法の改正に役立つであろう。外国では,「仮逮捕」が活発に行われている。国際犯罪の国際的防止のためには,わが国も先進諸外国と歩調をそろえる必要がある。後者は,これまで伝統的に支持されてきた自国民不引渡しの原則につき、その合理的理由のないことを論述し,あわせて近時の条約や立法例が不引渡しの原則を修正していることを指摘したものである。このほかにも,犯罪人引渡法については,考究すべき問題点は,実に多い。比較法的な基礎研究が欠如しているわが国では,このような地味な研究を進展させることは,困難である。わが国における外国人犯罪が急激に増加し,また,国際犯罪防止のために国際的連帯性の強化の必要性が叫ばれている現在,より多くの研究者がこの分野の研究につき力をあわせることが強く要請される。