著者
森岡 恭彦
出版者
医学書院
雑誌
総合リハビリテーション (ISSN:03869822)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.417-421, 2001-05-10

20世紀後半に起こった医の倫理の変革―パターナリズムの医療からインフォームドコンセント(informed consent)の医療へ 医の倫理と言うと,西洋では古代ギリシアの医聖とされるヒポクラテスの考えが広く認められ,特にヒポクラテス学派(ギルド)に入会する際の誓詞が有名で,西洋では20世紀半ば頃までは医学部の卒業式でこれが卒業生により朗読されていたとされる.ヒポクラテスは,その他,医師の守るべきことについていろいろのことを述べており,例えば「救護のあいだ患者は多くのことに気付くことがないようにする.……これから起こる事態や現在ある状況は何一つ明かしてはならない……」,「素人には,いついかなるときも何事につけても決して決定権を与えてはならない……」としている.ヒポクラテスの考えは病気のことについて患者にいろいろのことを知らせると患者のほうは心配するだけであり,結局は医療については専門家である医師に任せるのが患者のためだというわけである.また,その代わりに医療を任された医師は身を正し,患者の利益のために力の限り努力するべきであるとするもので,この考えは中世のキリスト教社会での博愛の精神に受け継がれ,西洋における医の倫理として広く容認されてきた1).
著者
菅家 智史 森 冬人 坪井 聡 若山 隆 葛西 龍樹
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.191-197, 2019-12-20 (Released:2019-12-27)
参考文献数
21

目的:時間外受診の適正化は医療システムにおける大きな問題である.全年齢層を対象に時間外受診の目安を示したハンドブックを自治体全戸へ配布したことが住民の時間外受診件数に与えた影響を検討する.方法:2011年7月福島県只見町は住民全戸へ時間外受診の目安を記載したハンドブックを作成し配布した.町唯一の医療機関である国民健康保険朝日診療所の2010年1月から2012年12月における1ヶ月あたり時間外受診件数を中断時系列分析を用いて解析した.結果:ハンドブック配布前の傾きは0.0071 (95%信頼区間 -0.011,0.025)であったが,ハンドブック配布に伴う傾きの変化は -0.0061 (-0.034,0.022)であった.結論:医療機関受診の目安を解説したハンドブックを住民全年齢層を対象に配布した施策では,時間外受診件数の有意な変化は認めなかった.
著者
森田 徹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.82, no.9, pp.797-802, 2016-09-05 (Released:2016-09-05)
参考文献数
3
著者
野口 哲央 花園 忠相 森 健治 沖田 幸祐 坂井田 功
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.241-246, 2013-11-01 (Released:2014-02-13)
参考文献数
15
被引用文献数
2 3

症例は65歳の女性で,下腹部痛を主訴に受診し,腹部CTで内臓動脈瘤破裂による腹腔内出血と診断された.血管造影検査では広範囲にわたって血管径の不整や動脈瘤が認められ,回結腸動脈瘤が出血源と考えられた.動脈塞栓術にて症状は改善した.血管造影所見から分節性動脈中膜融解,segmental arterial mediolysis(以下,SAM)と診断された.TAE後1年10ヵ月のCTでは,未治療の動脈瘤と血管狭窄は消失していた.SAMは比較的稀な疾患であり,長期予後の報告もないため自然予後を理解する上で興味ある症例と思われたので,報告する.

1 0 0 0 OA 交隣須知

著者
雨森芳洲 (東) 著
出版者
外務省
巻号頁・発行日
vol.四, 1883
著者
杉森 一哉 沼田 和司 岡田 真広 二本松 宏美 竹林 茂生 前田 愼 中野 雅行 田中 克明
出版者
公益社団法人 日本超音波医学会
雑誌
超音波医学 (ISSN:13461176)
巻号頁・発行日
2019

<p><b>目的</b>:慢性肝疾患患者にガドキセト酸ナトリウム(gadolinium ethoxybenzyl diethylenetriaminepentaacetic acid: Gd-EOB-DTPA)での核磁気共鳴画像 (magnetic resonance imaging: MRI)(EOB-MRI)および造影超音波を施行して,早期肝細胞癌(early hepatocellular carcinoma: eHCC)や高度異型結節(high grade dysplastic nodule: HGDN)と再生結節(regenerative nodule: RN)の鑑別に有用な特徴的所見を調査した.<b>対象と方法</b>:最大径が1 cm以上でかつ病理学的に診断された平均腫瘍径がそれぞれ15.5 mm,15.1 mm,14.8 mmの早期肝細胞癌(100結節),HGDN (7結節),RN (20結節)を後ろ向きに検討した.これらの結節のEOB-MRI肝細胞相の信号強度所見と,造影超音波動脈相の所見を用い,RNに特徴的な所見について検討した.<b>結果</b>:早期肝細胞癌100結節中98結節は,EOB-MRIの肝細胞相で低信号(n=95),等信号(n=2),高信号(n=1)を呈し,HGDN 7結節は,低信号(n=6),または高信号(n=1)を呈し,造影超音波動脈相においてはいずれも求心性血管を認めた.早期肝細胞癌1結節では,EOB-MRI肝細胞相で低信号を呈し,造影超音波動脈相で遠心性血管と求心性血管の両方が観察された.RN 20結節中18結節と早期肝細胞癌の残りの1結節ではEOB-MRIで結節中心に小さな低信号域を伴い,周囲は高信号を呈した.残り2結節のRNでは肝細胞相で高信号のみを呈し,造影超音波動脈相で遠心性血管が観察された.結節中心部の小低信号域は,造影超音波動脈相では中央から辺縁に向かって走行する肝動脈とそれに伴走する門脈に一致していた.<b>結論</b>:EOB-MRI肝細胞相および造影超音波動脈相での中心部の血管構造所見は,RNに特徴的な所見である可能性がある.</p>
著者
森田 椋也 後藤 春彦 山崎 義人 野田 満
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.1059-1064, 2014-10-25 (Released:2014-10-25)
参考文献数
17
被引用文献数
1

都市のみならず集落においても疎遠になりがちな地域住民間の関係構築・維持に神社などの既存の共有財を活かすことが考えられる。かつて政策として行われた神社整理で地域によっては神社の数は著しく減少した。しかしそうして失われた神社が後に祀り直された(再祀が行われた)事例が確認されている。本稿では和歌山市を対象として以下2点を明らかにした。(1)神社跡地の大半は神事とは無縁な場所となっていること。(2)再祀は氏子の共同出資によるものと有志のみの出資で行われるものがある。前者は集落の神社として祀り直すことに終始し、運営内容は慣例的な管理・祭礼であり、持続的運営に問題を抱える傾向がみられた。後者は有志のみの出資の場合、再祀実施時期は終戦から近年にわたる。管理・祭礼に加えて、地域住民間の交流を促す場の提供など、地域に貢献する活動を行っている神社が確認された。 本研究では、再祀の経緯とその後の運営の実態を明らかにするのみに留まったが、氏子組織の規模・特色やその社会的関係等と、再祀が行われるに至った要因や再祀後の運営状況との関連性を明らかにすることを今後の課題としたい。

1 0 0 0 OA 小組織学

著者
森於莵 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
1935

1 0 0 0 OA 小組織学

著者
森於莵 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
1928

1 0 0 0 OA 小組織学

著者
森於莵 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
1933